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違いの分かる女です
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「奥様、宜しければこちらをお納め下さい。こちらは評判の白粉でございます。中々手に入らない貴重なもので奥様にお使いいただければと持参いたしました!最も元々透き通るような肌をお持ちの奥様には不要のものとは存じますが、如何でございましょう?」
「まあ、、、」
白粉、これはつまりファンデーションのようなものだ。
色白は七難隠すと言われるが、この世界でも然りのようで、肌を白くする為にこの白粉をはたく。
一般的に使用されアマーリエも使用しているものは花の種子が主成分だ。
それにしてもこれは、、、
「今までのものと違うのね?」
「はい!こちらの白粉は今までの商品とは比べものになりません。肌をより白くし肌馴染みもよいので、女性のお悩みを全て覆い隠してくれる優れものです!東方の国から入ってきた商品なのですが、このモルゲンロート王国でも人気が出る事必至です!王家への献上も考えておる次第でございます」
ベッカーがそう力説すると、周りの侍女達も興味深そうに白粉に注目し羨ましそうに溜息を漏らす。
東方の国は海を越えなければならない為、輸入品はとても高価だ。裕福な貴族などにしか手に入らないものなので、彼女達は憧れと羨望を抱くのだろう。
「、、、ベッカー、有難いけれどこれは受け取れないわ。東方の国で流行っているとの事でしたけれど、このモルゲンロート王国の人々の肌は元々他国より白い事で有名よ。必要ないのではないかしら。況して王家の方々には逆に肌の白さを否定する事にもなり不敬ととられるかもしれませんわ」
自信を持って商品を説明していたベッカーの表情が、私の言葉と共に固く厳しいものに変わっていく。
「成程、奥様の仰られる通りですな。私としたことがとんでもない間違いを犯すところでございました。奥様、奥様はこの白粉は勧めるべきものではないと仰るのですね?」
折角の商品を否定して気分を害してしまったかとも思ったが、ベッカーは私の言葉の言外の意味に気付いてくれたようだ。
「ええ、その通りよ」
白粉を見て一目で気付いた。
これは有害だ。
お肌に良くないというレベルではなく、最初は良くても長く使用すれば、いずれ肌はボロボロになり健康被害さえ引き起こすだろう。
私のスキル効果で見える毒々しく鈍い光がそれを物語っていた。
ベッカーは私のスキルを知っている訳ではないが、いつも新商品が出ると私に持ってくる。
アマーリエが気に入るものは売れるという今までの実績があるからだろう。
しかし、今回はその逆の結果が出てしまった。
ベッカーがまず私に持って来てくれた事に感謝しなければならない。
王家に献上などしていたら大変な事になっていた。
「この白粉は東方の国で普通に使われているの?」
「そのように聞き及んでおります」
そうか、では害を成そうとした訳ではなく、有害な成分とは知らずに配合しているのだろう。
化粧品に鉛や水銀が使われていた歴史もあると聞いたことがある。
鉛や水銀が人体に悪影響を及ぼすとは知らなかったのだ。
少量なら平気でも長く使用すれば体内に蓄積され、恐ろしい結果に繋がってしまう。
そもそも明らかな毒でもなければ、人体へ害が有る可能性など考えもしないのだろう。
さて、どうしたものか?
「この白粉はベッカー商会以外からも入ってくるのかしら?」
「それは、、、はい、数は多くないと存じますが、持ち込む商人もいるでしょう」
ベッカーが思案げに答える。
困りましたね、、、王家に持ち込まれる事は未然に防げたが、このまま放っておけばジワジワと広まっていくかも知れない。
もし母親が有害な化粧品を付けていれば、側にいる子供にも必ず害を及ぼす。それどころか、生まれる前の胎児にこそより影響するだろう。
それは絶対にあってはならないことだ。
「この商品を広めないようにする事は可能かしら?」
「ふむ、、、では、奥様のお名前をお借りしても宜しいでしょうか?」
「私の名前?」
どういう意味?私の名前にどんな価値があるというの?
フラクスブルベ家の名という意味?それとも実家が王家の外戚という立場だろうか?
そんな事で流通が止められるとは思えないのだけれど、、、
「はい、商いを行う者にとって奥様の名前は神にも等しく尊ばれているのでございます」
は?意味が分かりませんが?
「"物の価値を知りたければアマーリエ・フォン・フラクスブルベ様に習え"は商人の間では常識でございます。況して奥様が気に入らなかったものに手を出すなど、商人生命を縮める事になると皆分かっております」
ベッカーが自信満々に力説する。
、、、何が"分かっている"って?
どうして、そんなおかしな格言のようなものが広まったのですか?!
以前からアマーリエが取引しているのは、このベッカーだけです。
という事は?答えは一つです。
「ベッカー、あなた何か余計な事を触れ回っていないわよね?」
「そんな、滅相もございません!」
否定の言葉とは裏腹に、ベッカーの瞳が後ろめたげに僅かに揺れる。
「ベッカー?」
問いかけるようにベッカーの目をじっと見つめる。
「い、いえ、、、もしかしたら、奥様の真価を解せぬ愚者に物申した事はあったやも知れません、、、ですが!あのような輩が奥様を侮るような事を申すのを許す訳にはいかなかったのです!」
ベッカーがそう言うと、なぜかベルタや周りの侍女達がベッカーに同意するように頷く。
、、、本当に不思議なんだけど、アマーリエって周りの人達になぜか嫌われてないですよね?
まあ、陰険さはなかったし、実は可愛げもあったとか??モルゲンロート王国の七不思議の一つだね。
「ハァ、まあいいわ。では、これ以上この白粉が広まらないようにお願いしますね」
「はい、畏まりました。奥様の意向に添えますよう誠心誠意尽力させていただきます!」
なぜだろう?力強い約束の言葉を口にするベッカーに不安が過ぎってしまう。
、、、この人、絶対またおかしな逸話擬きを広めるよね?
だって、一度や二度"物申した"くらいで格言が出来るはずはない!
人に会う度に"布教活動"してても驚きませんよ?
でも、背に腹は変えられないか、、、まあ、もう後の祭りだしね。
「あ、奥様、大事な事を言い忘れておりました」
「なあに?」
「はい、お待ちかねのオーブンが完成いたしました!奥様のお眼鏡に叶うと良いのですが、、、いつ頃搬入させていただきましょうか?」
おお!!出来たの!?
漸くバームクーヘンが作れます!
バームクーヘンの為に片栗粉を作ったのは、かなり前のような気がしますね。
今では料理長の料理に欠かせないものとして活躍しています。
が!漸く本来の目的で使用できます!長かった!ヴィアベル、もう直ぐだよ!
「出来るだけ早くお願いするわ」
「畏まりました。では、明日にでもお持ちいたしましょうか?」
「ええ、楽しみね」
侍女達も期待の気持ちを隠せないのか、小さな歓声をあげる。
ベルタは、、、「フフフフフフ」と例の不気味な笑いが口から漏れています。怖いから!
あ、バームクーヘンに気を取られて一瞬忘れそうでしたが、白粉の件はまだ片付いていません。
念には念を入れる必要があります!
そうする為に、私も話をしに行かなければならないだろう。
ベッカーが商人達に働きかけてくれるなら、私は、、、
王宮に行きます。
「まあ、、、」
白粉、これはつまりファンデーションのようなものだ。
色白は七難隠すと言われるが、この世界でも然りのようで、肌を白くする為にこの白粉をはたく。
一般的に使用されアマーリエも使用しているものは花の種子が主成分だ。
それにしてもこれは、、、
「今までのものと違うのね?」
「はい!こちらの白粉は今までの商品とは比べものになりません。肌をより白くし肌馴染みもよいので、女性のお悩みを全て覆い隠してくれる優れものです!東方の国から入ってきた商品なのですが、このモルゲンロート王国でも人気が出る事必至です!王家への献上も考えておる次第でございます」
ベッカーがそう力説すると、周りの侍女達も興味深そうに白粉に注目し羨ましそうに溜息を漏らす。
東方の国は海を越えなければならない為、輸入品はとても高価だ。裕福な貴族などにしか手に入らないものなので、彼女達は憧れと羨望を抱くのだろう。
「、、、ベッカー、有難いけれどこれは受け取れないわ。東方の国で流行っているとの事でしたけれど、このモルゲンロート王国の人々の肌は元々他国より白い事で有名よ。必要ないのではないかしら。況して王家の方々には逆に肌の白さを否定する事にもなり不敬ととられるかもしれませんわ」
自信を持って商品を説明していたベッカーの表情が、私の言葉と共に固く厳しいものに変わっていく。
「成程、奥様の仰られる通りですな。私としたことがとんでもない間違いを犯すところでございました。奥様、奥様はこの白粉は勧めるべきものではないと仰るのですね?」
折角の商品を否定して気分を害してしまったかとも思ったが、ベッカーは私の言葉の言外の意味に気付いてくれたようだ。
「ええ、その通りよ」
白粉を見て一目で気付いた。
これは有害だ。
お肌に良くないというレベルではなく、最初は良くても長く使用すれば、いずれ肌はボロボロになり健康被害さえ引き起こすだろう。
私のスキル効果で見える毒々しく鈍い光がそれを物語っていた。
ベッカーは私のスキルを知っている訳ではないが、いつも新商品が出ると私に持ってくる。
アマーリエが気に入るものは売れるという今までの実績があるからだろう。
しかし、今回はその逆の結果が出てしまった。
ベッカーがまず私に持って来てくれた事に感謝しなければならない。
王家に献上などしていたら大変な事になっていた。
「この白粉は東方の国で普通に使われているの?」
「そのように聞き及んでおります」
そうか、では害を成そうとした訳ではなく、有害な成分とは知らずに配合しているのだろう。
化粧品に鉛や水銀が使われていた歴史もあると聞いたことがある。
鉛や水銀が人体に悪影響を及ぼすとは知らなかったのだ。
少量なら平気でも長く使用すれば体内に蓄積され、恐ろしい結果に繋がってしまう。
そもそも明らかな毒でもなければ、人体へ害が有る可能性など考えもしないのだろう。
さて、どうしたものか?
「この白粉はベッカー商会以外からも入ってくるのかしら?」
「それは、、、はい、数は多くないと存じますが、持ち込む商人もいるでしょう」
ベッカーが思案げに答える。
困りましたね、、、王家に持ち込まれる事は未然に防げたが、このまま放っておけばジワジワと広まっていくかも知れない。
もし母親が有害な化粧品を付けていれば、側にいる子供にも必ず害を及ぼす。それどころか、生まれる前の胎児にこそより影響するだろう。
それは絶対にあってはならないことだ。
「この商品を広めないようにする事は可能かしら?」
「ふむ、、、では、奥様のお名前をお借りしても宜しいでしょうか?」
「私の名前?」
どういう意味?私の名前にどんな価値があるというの?
フラクスブルベ家の名という意味?それとも実家が王家の外戚という立場だろうか?
そんな事で流通が止められるとは思えないのだけれど、、、
「はい、商いを行う者にとって奥様の名前は神にも等しく尊ばれているのでございます」
は?意味が分かりませんが?
「"物の価値を知りたければアマーリエ・フォン・フラクスブルベ様に習え"は商人の間では常識でございます。況して奥様が気に入らなかったものに手を出すなど、商人生命を縮める事になると皆分かっております」
ベッカーが自信満々に力説する。
、、、何が"分かっている"って?
どうして、そんなおかしな格言のようなものが広まったのですか?!
以前からアマーリエが取引しているのは、このベッカーだけです。
という事は?答えは一つです。
「ベッカー、あなた何か余計な事を触れ回っていないわよね?」
「そんな、滅相もございません!」
否定の言葉とは裏腹に、ベッカーの瞳が後ろめたげに僅かに揺れる。
「ベッカー?」
問いかけるようにベッカーの目をじっと見つめる。
「い、いえ、、、もしかしたら、奥様の真価を解せぬ愚者に物申した事はあったやも知れません、、、ですが!あのような輩が奥様を侮るような事を申すのを許す訳にはいかなかったのです!」
ベッカーがそう言うと、なぜかベルタや周りの侍女達がベッカーに同意するように頷く。
、、、本当に不思議なんだけど、アマーリエって周りの人達になぜか嫌われてないですよね?
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「ハァ、まあいいわ。では、これ以上この白粉が広まらないようにお願いしますね」
「はい、畏まりました。奥様の意向に添えますよう誠心誠意尽力させていただきます!」
なぜだろう?力強い約束の言葉を口にするベッカーに不安が過ぎってしまう。
、、、この人、絶対またおかしな逸話擬きを広めるよね?
だって、一度や二度"物申した"くらいで格言が出来るはずはない!
人に会う度に"布教活動"してても驚きませんよ?
でも、背に腹は変えられないか、、、まあ、もう後の祭りだしね。
「あ、奥様、大事な事を言い忘れておりました」
「なあに?」
「はい、お待ちかねのオーブンが完成いたしました!奥様のお眼鏡に叶うと良いのですが、、、いつ頃搬入させていただきましょうか?」
おお!!出来たの!?
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バームクーヘンの為に片栗粉を作ったのは、かなり前のような気がしますね。
今では料理長の料理に欠かせないものとして活躍しています。
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「畏まりました。では、明日にでもお持ちいたしましょうか?」
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侍女達も期待の気持ちを隠せないのか、小さな歓声をあげる。
ベルタは、、、「フフフフフフ」と例の不気味な笑いが口から漏れています。怖いから!
あ、バームクーヘンに気を取られて一瞬忘れそうでしたが、白粉の件はまだ片付いていません。
念には念を入れる必要があります!
そうする為に、私も話をしに行かなければならないだろう。
ベッカーが商人達に働きかけてくれるなら、私は、、、
王宮に行きます。
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