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207話 いつも通りの夜のギルド……のはずですが?
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「皆さま、お久しぶりです!」
オーニキスさんから報酬を渡されたその夜。
私は、みんなと久しぶりにお話しするためにギルドへと来ていた。いつものメンバーが一斉に私の方を見る。
「おかえりーーっ!」
「随分長いこと顔出してなかったじゃないか!」
「すいません、大仕事が入ったもので」
「ま、冒険者っつーのやってたらそういうこともあるわな」
「アイリスさん、こっちおいで、こっち!」
「はいはい、ただいま」
髪型が前に見た時より変わっているジエダちゃんの隣に私は座る。ここがいつもの定位置。
ふぅ、なんだか落ち着く…かな?
「もっと美人になった?」
「やですね、数週間でそんなに変わるはずないじゃないですか」
「そりゃそっか!」
酒の臭いと笑い声。私がこういう雰囲気が好きになったのは、きっとこの世界に生まれてからね。
「ほら、今日も奢るから、好きなの頼め!」
「いいんですか? もうそろそろ無効にしてもよろしいんですよ?」
「いいのよ、アイリス。あのおっさんは貴女に貢ぐのが癖になってんの」
「ち、違うわ! お礼だわ!」
お言葉に甘えることにして、アルコールが低いフルークカクテルとパフェを奢ってもらうことにした。
「にしてもどんな仕事だったの? 教えなさいよー」
「この国の騎士団の方々と共同での仕事なんですが……」
「あっ、まさかあの村が丸ごと消えたやつか! あれの調査を手伝ってたんだな?」
「ええ、あれの犯人を捕まえました。とりあえず解決と言えますかね」
「おおお、お国に貢献してんなぁ」
「そうか、だからか」
「……あ、マスター!」
ギルドマスターがいつも通りでっかいビールジョッキ樽を持ちながら私たちの方にやって来た。この異常なほどのお酒臭さももう慣れたもの。
「どうかしたんですか?」
「ああ、あんたら三人のパーティの、ランク上昇要請がさっき国から直々にあってな。いまCランクだろ? Bランクに格上げして欲しいんだそうだ」
「本当ですか!」
「嘘言ってどうする。ま、詳細は明日の朝から昼間に来てくれれば話すけどな。これで晴れてAランクの依頼に受けられるぞ。BランクでAランクに挑戦するのはあんまりおすすめしないがな」
Bランク。
BランクとAランクは一流の冒険者がたどり着く場所と言われている。強さもお墨付きね。
AランクからSランクの格差はかなりあるから、普通の人にとっての限界はAランクってのが一般常識。
そんなランクに私たちは挑戦できるようになったわけだ。
「オススメしないって言っても、Sランクの魔物と何度も渡り合っているアイリス達なら大丈夫か」
「そうですねっ」
「おお、これで晴れてアイリスちゃんもBランクかぁ…!」
「この街に来てどのくらいだ? 半年くらいか?」
「はっやいねぇ……普通の人が数年かけて進む道を数ヶ月で到達するなんて」
そうか、周りから見たらそんな感じなのか、私。
ロモンちゃんとリンネちゃんの目指しているところがお父さんとお母さんなわけだから、自分たちにとってはそうでもない出来事なんだけどね。
「早い、そうだ早いと言えばあいつ! ガーベラ!」
「ガーベラさんがどうかしたんですか?」
「いや、ガーベラもBランクに到達したんだよ、個人の力でな」
「マジですか!?」
あの人もあの人ですごいわね。成長スピードもなにもかも。あの優男風のイケメン顔からは想像できない活躍っぷり。
「ガーベラといえば、なぁ……酔った勢いで」
「ああ、うん、そうだね」
二人の冒険者が私のことを見ながらガーベラさんについて話ている。なんなんだろ。
というかその二人だけじゃなく、他の人たちもガーベラさんについて話し合った後、私の方をちらりと見ている。
なに、酔った勢いでなにしたっていうの?
友人としてこれは気になる。
「何かあったんですか? ガーベラさん」
「ま、まあ色々と」
「なら、なんでみんな私の方を凝視してるんですか?」
「ま、まあそれも色々と」
わからない。私がいない間にガーベラさんが酔っ払うことがあって、それで私に関する何かをしたってことよね?
なんだろ……まさか私に対してセクハラ発言をしたとか?
いや、私じゃあるまいしあの人がセクハラ的思考を持ち合わせているとは思えない。
ならば、私の悪口!
と、いうわけでもないことは周りの反応からわかる。ニヤニヤしてる人もいるしね、悪口ではないんでしょう。
「ジエダさん、教えてくださいよ……」
「えっ…ご、ごめんなさい、私の口からはちょっと」
「そんなぁ……」
「まあ、ガーベラのやつもちょくちょくここに来るんだしさ、その時、直に本人に聞けばいいんじゃない?」
「それもそうですね」
本当にみんなの視線とにやけ顔が気になるけど、なんかすごく秘密にしたがっているみたいだし、お姉さんのいう通りに本人にきくとしよう。
……まって、本人も答えてくれるのかしら?
「っと、噂をすればお出ましだ」
「おお、なんというタイミングに……」
「こんばんっ……わ?」
ガーベラさんがそこにいた。
ギルドの入り口を開け、私のことを見つめて固まっている。他の人たちはにやけ顔で彼に視線を移していた。
「ほら、来たよ」
「えっと……あの、ガーベラさん、お久しぶりですっ」
「あ……うん、久しぶり、あ、ああ、アイリス…さん」
「え? さん?」
「あー、その、用事を思い出したから今日は帰る……」
ガーベラさんはそう言って後ずさりをし、私に向かって背を向けると逃げ出した。
「にげるぞ、おえーっ!」
「うおおおおお!」
「うわあああああ!?」
なぜか十数人の冒険者が彼の後を追う。中にはAランクの人が三人くらい混じっていたようで、ガーベラさんは30秒後に連れ戻された。
「こいつ、ステータスだけならAランクでもおかしくないぞ!」
「それより、ほら、連れて帰ってきた。ほらアイリスちゃん、聞きたかったこと聞いてみな」
「……くっ」
「………えぇ」
目の前にガーベラさんが立っている。目を全然合わせようとしてくれない。
もう何が何だかわからないし、どう質問していいかも不明だよ。と、とりあえず確認したいことだけ一つ。
「あの、ガーベラさん!」
「は、はい」
「もしかして私……嫌われちゃいましたかね?」
「え?」
「だって、避けられてるみたいですし……」
私がそう質問すると、みんなが一斉に彼のことを睨んだ。そう、ジエダちゃんまで。
「その……なにか、あったなら…ごめんなさい」
「ち、違う、全く嫌ってなんていない!」
「そうですか! 良かったですっ」
そう言うと、彼はまたひどく目線をそらし、頬を掻く。なんというか照れ臭さそうな印象を受けるわね。
とりあえず質問を続けていけばいいのかしらね?
周囲が黙って私たちを見つめてるのが怖いんだけど。
「あの、皆さんがお酒の席でガーベラさんが酔って、私に関することを何か言っていたと教えてくれたのですが……なんでしょうか? すごく気になります」
「い、いや大したことじゃ……」
「嘘おっしゃい!」
「なんなら、言ってたこと全部メモしてるから、アイリスちゃんに見せてもいいんだぜ?」
「そ、それはやめて……」
メモしてたなら最初から見せてくれれば良かったのに。みんなのやりたいことがよくわからないわね。
ガーベラさんはなにか照れ臭そうにしてるままだし。
#####
次の投稿は2/4です!
オーニキスさんから報酬を渡されたその夜。
私は、みんなと久しぶりにお話しするためにギルドへと来ていた。いつものメンバーが一斉に私の方を見る。
「おかえりーーっ!」
「随分長いこと顔出してなかったじゃないか!」
「すいません、大仕事が入ったもので」
「ま、冒険者っつーのやってたらそういうこともあるわな」
「アイリスさん、こっちおいで、こっち!」
「はいはい、ただいま」
髪型が前に見た時より変わっているジエダちゃんの隣に私は座る。ここがいつもの定位置。
ふぅ、なんだか落ち着く…かな?
「もっと美人になった?」
「やですね、数週間でそんなに変わるはずないじゃないですか」
「そりゃそっか!」
酒の臭いと笑い声。私がこういう雰囲気が好きになったのは、きっとこの世界に生まれてからね。
「ほら、今日も奢るから、好きなの頼め!」
「いいんですか? もうそろそろ無効にしてもよろしいんですよ?」
「いいのよ、アイリス。あのおっさんは貴女に貢ぐのが癖になってんの」
「ち、違うわ! お礼だわ!」
お言葉に甘えることにして、アルコールが低いフルークカクテルとパフェを奢ってもらうことにした。
「にしてもどんな仕事だったの? 教えなさいよー」
「この国の騎士団の方々と共同での仕事なんですが……」
「あっ、まさかあの村が丸ごと消えたやつか! あれの調査を手伝ってたんだな?」
「ええ、あれの犯人を捕まえました。とりあえず解決と言えますかね」
「おおお、お国に貢献してんなぁ」
「そうか、だからか」
「……あ、マスター!」
ギルドマスターがいつも通りでっかいビールジョッキ樽を持ちながら私たちの方にやって来た。この異常なほどのお酒臭さももう慣れたもの。
「どうかしたんですか?」
「ああ、あんたら三人のパーティの、ランク上昇要請がさっき国から直々にあってな。いまCランクだろ? Bランクに格上げして欲しいんだそうだ」
「本当ですか!」
「嘘言ってどうする。ま、詳細は明日の朝から昼間に来てくれれば話すけどな。これで晴れてAランクの依頼に受けられるぞ。BランクでAランクに挑戦するのはあんまりおすすめしないがな」
Bランク。
BランクとAランクは一流の冒険者がたどり着く場所と言われている。強さもお墨付きね。
AランクからSランクの格差はかなりあるから、普通の人にとっての限界はAランクってのが一般常識。
そんなランクに私たちは挑戦できるようになったわけだ。
「オススメしないって言っても、Sランクの魔物と何度も渡り合っているアイリス達なら大丈夫か」
「そうですねっ」
「おお、これで晴れてアイリスちゃんもBランクかぁ…!」
「この街に来てどのくらいだ? 半年くらいか?」
「はっやいねぇ……普通の人が数年かけて進む道を数ヶ月で到達するなんて」
そうか、周りから見たらそんな感じなのか、私。
ロモンちゃんとリンネちゃんの目指しているところがお父さんとお母さんなわけだから、自分たちにとってはそうでもない出来事なんだけどね。
「早い、そうだ早いと言えばあいつ! ガーベラ!」
「ガーベラさんがどうかしたんですか?」
「いや、ガーベラもBランクに到達したんだよ、個人の力でな」
「マジですか!?」
あの人もあの人ですごいわね。成長スピードもなにもかも。あの優男風のイケメン顔からは想像できない活躍っぷり。
「ガーベラといえば、なぁ……酔った勢いで」
「ああ、うん、そうだね」
二人の冒険者が私のことを見ながらガーベラさんについて話ている。なんなんだろ。
というかその二人だけじゃなく、他の人たちもガーベラさんについて話し合った後、私の方をちらりと見ている。
なに、酔った勢いでなにしたっていうの?
友人としてこれは気になる。
「何かあったんですか? ガーベラさん」
「ま、まあ色々と」
「なら、なんでみんな私の方を凝視してるんですか?」
「ま、まあそれも色々と」
わからない。私がいない間にガーベラさんが酔っ払うことがあって、それで私に関する何かをしたってことよね?
なんだろ……まさか私に対してセクハラ発言をしたとか?
いや、私じゃあるまいしあの人がセクハラ的思考を持ち合わせているとは思えない。
ならば、私の悪口!
と、いうわけでもないことは周りの反応からわかる。ニヤニヤしてる人もいるしね、悪口ではないんでしょう。
「ジエダさん、教えてくださいよ……」
「えっ…ご、ごめんなさい、私の口からはちょっと」
「そんなぁ……」
「まあ、ガーベラのやつもちょくちょくここに来るんだしさ、その時、直に本人に聞けばいいんじゃない?」
「それもそうですね」
本当にみんなの視線とにやけ顔が気になるけど、なんかすごく秘密にしたがっているみたいだし、お姉さんのいう通りに本人にきくとしよう。
……まって、本人も答えてくれるのかしら?
「っと、噂をすればお出ましだ」
「おお、なんというタイミングに……」
「こんばんっ……わ?」
ガーベラさんがそこにいた。
ギルドの入り口を開け、私のことを見つめて固まっている。他の人たちはにやけ顔で彼に視線を移していた。
「ほら、来たよ」
「えっと……あの、ガーベラさん、お久しぶりですっ」
「あ……うん、久しぶり、あ、ああ、アイリス…さん」
「え? さん?」
「あー、その、用事を思い出したから今日は帰る……」
ガーベラさんはそう言って後ずさりをし、私に向かって背を向けると逃げ出した。
「にげるぞ、おえーっ!」
「うおおおおお!」
「うわあああああ!?」
なぜか十数人の冒険者が彼の後を追う。中にはAランクの人が三人くらい混じっていたようで、ガーベラさんは30秒後に連れ戻された。
「こいつ、ステータスだけならAランクでもおかしくないぞ!」
「それより、ほら、連れて帰ってきた。ほらアイリスちゃん、聞きたかったこと聞いてみな」
「……くっ」
「………えぇ」
目の前にガーベラさんが立っている。目を全然合わせようとしてくれない。
もう何が何だかわからないし、どう質問していいかも不明だよ。と、とりあえず確認したいことだけ一つ。
「あの、ガーベラさん!」
「は、はい」
「もしかして私……嫌われちゃいましたかね?」
「え?」
「だって、避けられてるみたいですし……」
私がそう質問すると、みんなが一斉に彼のことを睨んだ。そう、ジエダちゃんまで。
「その……なにか、あったなら…ごめんなさい」
「ち、違う、全く嫌ってなんていない!」
「そうですか! 良かったですっ」
そう言うと、彼はまたひどく目線をそらし、頬を掻く。なんというか照れ臭さそうな印象を受けるわね。
とりあえず質問を続けていけばいいのかしらね?
周囲が黙って私たちを見つめてるのが怖いんだけど。
「あの、皆さんがお酒の席でガーベラさんが酔って、私に関することを何か言っていたと教えてくれたのですが……なんでしょうか? すごく気になります」
「い、いや大したことじゃ……」
「嘘おっしゃい!」
「なんなら、言ってたこと全部メモしてるから、アイリスちゃんに見せてもいいんだぜ?」
「そ、それはやめて……」
メモしてたなら最初から見せてくれれば良かったのに。みんなのやりたいことがよくわからないわね。
ガーベラさんはなにか照れ臭そうにしてるままだし。
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