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12 失われた能力
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いまだ明けきらぬ薄暗い空の下、晶鈴はすでに目が覚めて日の出を待った。冷たい風がそろそろ秋なのだと知らせるが、まだまだ着物を替える必要はないだろう。
毎朝、晶鈴は日の出より早く起きて、出てくる一番の光を浴びている。なぜだか理由はないが物心ついたときからの習慣だった。
実は太極府にいる占術師たちもみなそれぞれ何かしらの習慣がある。太極府の長である陳賢路は決まった時刻に、どんな場所いても、どんな時でも北極星のほうを向く。ほかにも満月の日は一切食事をしない者、雨が降ると必ず浴びに行くものなどがあった。奇行に見えるような行為を行うものは、みな太極府のものだとさえ思われる。この行為は占術の精度を上げるための儀式かもしれなかった。
日の光が晶鈴を照らし始め、彼女は目を細める。
「今日も一日が始まるのね」
納得して小屋にはいろうとすると、茂みがガサガサと鳴った。猫でもいるのだろうかと近寄るとぬっと大きな影が動いた。
「誰?」
「私だ」
「あ……」
太子の隆明だった。髪も結い上げられておらず寝間着のままだが、その格好にも風情がある。
「どうして、こんな時間に……」
晶鈴にはまったくわからなかった。彼が婚礼を終えて3ヵ月になる。王太子妃の懐妊のニュースに宮中は明るい喜びで満ちている。それなのにこの暗い表情は何があったのだろうか。 数か月ぶりに会う隆明は少しやつれているようだ。
「会いたかった……」
「お立場をもっと考えないと……」
「よく考えたし、我慢もした。もう一生会えぬかと思った」
「そんな……」
隆明の言うことはあながち大げさではない。王や王妃、太子など王族の中でも身分の高いものに会うためには、高い身分が必要だった。たとえ、占術を所望され太極府から派遣されても、晶鈴では無理だ。太極府長の陳賢路と次長の2名ほどだ。晶鈴が次長になるためには、相当の年数を要するだろう。
「王太子妃さまはどんな方なのです? お美しいと聞いてます。もう来年にはお子様も生まれますし」
「そうだな。王太子妃は美しいと思う……」
王太子妃の桃華は美しく、琵琶の名手でもあった。しかしいつも仮面のような表情で、生まれた国のことを聞いてもあいまいな答えしか話さず、進んで寄り添ってこようとはしなかった。美しい人形のようだ。
最初は、緊張のためにそのような態度だと思い、隆明から寄り添ったが、まるで打ち解ける様子はない。子供ができても彼女の様子に変化はない。体調の変化に気分を悪くしているのか、寝台に伏してばかりだった。
「王族の結婚とはこのようなものなのだろうか」
隆明の生みの母である先の王后はなくなっているため、父王と母の睦まじい姿を見たことはなかった。もちろん、父王と今の王后とのプライベートな関りも見たことがない。
「隆明兄さま……」
晶鈴にも彼が一日中、形式の中にいて、伴侶を得ても、結局王族の婚姻の形式が増えただけなのだということが分かった。民族と大陸の統一がなされ、戦争や貧困が起きない今、命を脅かされることが減っている。やっと安心を得た時代だ。それでも自由のない籠の鳥の隆明は我慢を強いられている。王族に生まれた天命であると理解していても、まだ若い彼には辛いことだった。
「また、来年には2人嫁がれますからそれまでの辛抱ですよ」
「側室か……」
「ええ、きっと兄さまと気の合う人がいますわ」
「そなたが入内できれば良いのに……」
「兄さま……」
辛そうな隆明をみると、晶鈴もそばにいてあげたいと願うが彼女が側室に選ばれることはありえないだろう。
「そろそろ空が明るくなってきました」
気が付くと夜が明け周囲を明るく照らしている。
「また来る」
「……」
だめだとも待っているとも言えず、晶鈴は隆明の後姿をしばらく眺め立ち尽くした。
隆明が太子になる前よりも、高い頻度で2人は会うようになる。さすがに下女の春衣にも太子が会いに来ていることばれてしまった。しかし彼女は口が堅く誰かに吹聴することはない。ただ心配そうに見ているだけだった。
皆が眠りこけ、夜が明けてしまうまでのわずかな時間を、2人は大事に過ごしていた。その貴重な時間は数か月に及んだが、王太子妃の出産が迫り、具合もよくないということで隆明は住まいの自宮から出してもらえなくなった。深夜になると眠りこけていた兵士は、交代制となり抜け出せなくなった。またしばらくの辛抱かと、隆明は耐えることにした。
訪れなくなった隆明の事情は重々承知している晶鈴は、もうこのまま会えなくてもいいと思っていた。数か月であったが、晶鈴には人生で初めての心が躍りまた安らぐ不思議な時間を経験した。まるで夢のようだった。
ぼんやり黄昏ていると「晶鈴どの! 晶鈴どの!」と野太い声が聞こえた。
「あら。張秘書監どの」
息を切らして赤ら顔の張秘書監が小走りにやってきた。彼は晶鈴の占術の顧客ともいえる存在で懇意にしている。俗っぽい人間だが、悪人ではなく小心な男だ。
「晶鈴どの、実は……」
先日占った娘婿の仕事の具合がどうやら外れたらしい。
「おかしいわね」
「もう一度観てくださらんか」
「ええ……」
張秘書監を招き入れ、占い、結果を伝えると、彼は変な顔をする。
「うーん。そんなことになるとはありないのだが……」
「そうなのね。でもそう出てるのよね」
さんざん唸って張秘書監は出ていった。占いを外してしまったので、今回謝礼を受けとることはしなかった。
「どうしてかしら……」
晶鈴にもわからなかった。今まで占いが外れたことがなかったからだ。太極府からそろそろ前回占った王族の近未来の結果が伝えられるはずだ。今まで、占ったことの結果を気にしたことがなかったが、今回初めて不安を覚えた。
太極府長の陳賢路の厳しい表情を晶鈴は初めて見る。
「そこに座りなさい」
黙って晶鈴は座り次の言葉を待った。
「一体どうしたんだ。すべて外れている。面白いぐらいに逆の結果だ」
「――」
「ふざけてるわけではないだろう」
「私にも、なぜだか……」
「このままだと……」
「わかってます……」
占術師として機能しない晶鈴はこの太極府にいることはできないだろう。
「もう一度だけ機会を与えるが……」
「はい……」
チャンスを与えられたが、晶鈴にはもう無理だということがわかっていた。これで本当に会えなくなると、隆明のことを想った
毎朝、晶鈴は日の出より早く起きて、出てくる一番の光を浴びている。なぜだか理由はないが物心ついたときからの習慣だった。
実は太極府にいる占術師たちもみなそれぞれ何かしらの習慣がある。太極府の長である陳賢路は決まった時刻に、どんな場所いても、どんな時でも北極星のほうを向く。ほかにも満月の日は一切食事をしない者、雨が降ると必ず浴びに行くものなどがあった。奇行に見えるような行為を行うものは、みな太極府のものだとさえ思われる。この行為は占術の精度を上げるための儀式かもしれなかった。
日の光が晶鈴を照らし始め、彼女は目を細める。
「今日も一日が始まるのね」
納得して小屋にはいろうとすると、茂みがガサガサと鳴った。猫でもいるのだろうかと近寄るとぬっと大きな影が動いた。
「誰?」
「私だ」
「あ……」
太子の隆明だった。髪も結い上げられておらず寝間着のままだが、その格好にも風情がある。
「どうして、こんな時間に……」
晶鈴にはまったくわからなかった。彼が婚礼を終えて3ヵ月になる。王太子妃の懐妊のニュースに宮中は明るい喜びで満ちている。それなのにこの暗い表情は何があったのだろうか。 数か月ぶりに会う隆明は少しやつれているようだ。
「会いたかった……」
「お立場をもっと考えないと……」
「よく考えたし、我慢もした。もう一生会えぬかと思った」
「そんな……」
隆明の言うことはあながち大げさではない。王や王妃、太子など王族の中でも身分の高いものに会うためには、高い身分が必要だった。たとえ、占術を所望され太極府から派遣されても、晶鈴では無理だ。太極府長の陳賢路と次長の2名ほどだ。晶鈴が次長になるためには、相当の年数を要するだろう。
「王太子妃さまはどんな方なのです? お美しいと聞いてます。もう来年にはお子様も生まれますし」
「そうだな。王太子妃は美しいと思う……」
王太子妃の桃華は美しく、琵琶の名手でもあった。しかしいつも仮面のような表情で、生まれた国のことを聞いてもあいまいな答えしか話さず、進んで寄り添ってこようとはしなかった。美しい人形のようだ。
最初は、緊張のためにそのような態度だと思い、隆明から寄り添ったが、まるで打ち解ける様子はない。子供ができても彼女の様子に変化はない。体調の変化に気分を悪くしているのか、寝台に伏してばかりだった。
「王族の結婚とはこのようなものなのだろうか」
隆明の生みの母である先の王后はなくなっているため、父王と母の睦まじい姿を見たことはなかった。もちろん、父王と今の王后とのプライベートな関りも見たことがない。
「隆明兄さま……」
晶鈴にも彼が一日中、形式の中にいて、伴侶を得ても、結局王族の婚姻の形式が増えただけなのだということが分かった。民族と大陸の統一がなされ、戦争や貧困が起きない今、命を脅かされることが減っている。やっと安心を得た時代だ。それでも自由のない籠の鳥の隆明は我慢を強いられている。王族に生まれた天命であると理解していても、まだ若い彼には辛いことだった。
「また、来年には2人嫁がれますからそれまでの辛抱ですよ」
「側室か……」
「ええ、きっと兄さまと気の合う人がいますわ」
「そなたが入内できれば良いのに……」
「兄さま……」
辛そうな隆明をみると、晶鈴もそばにいてあげたいと願うが彼女が側室に選ばれることはありえないだろう。
「そろそろ空が明るくなってきました」
気が付くと夜が明け周囲を明るく照らしている。
「また来る」
「……」
だめだとも待っているとも言えず、晶鈴は隆明の後姿をしばらく眺め立ち尽くした。
隆明が太子になる前よりも、高い頻度で2人は会うようになる。さすがに下女の春衣にも太子が会いに来ていることばれてしまった。しかし彼女は口が堅く誰かに吹聴することはない。ただ心配そうに見ているだけだった。
皆が眠りこけ、夜が明けてしまうまでのわずかな時間を、2人は大事に過ごしていた。その貴重な時間は数か月に及んだが、王太子妃の出産が迫り、具合もよくないということで隆明は住まいの自宮から出してもらえなくなった。深夜になると眠りこけていた兵士は、交代制となり抜け出せなくなった。またしばらくの辛抱かと、隆明は耐えることにした。
訪れなくなった隆明の事情は重々承知している晶鈴は、もうこのまま会えなくてもいいと思っていた。数か月であったが、晶鈴には人生で初めての心が躍りまた安らぐ不思議な時間を経験した。まるで夢のようだった。
ぼんやり黄昏ていると「晶鈴どの! 晶鈴どの!」と野太い声が聞こえた。
「あら。張秘書監どの」
息を切らして赤ら顔の張秘書監が小走りにやってきた。彼は晶鈴の占術の顧客ともいえる存在で懇意にしている。俗っぽい人間だが、悪人ではなく小心な男だ。
「晶鈴どの、実は……」
先日占った娘婿の仕事の具合がどうやら外れたらしい。
「おかしいわね」
「もう一度観てくださらんか」
「ええ……」
張秘書監を招き入れ、占い、結果を伝えると、彼は変な顔をする。
「うーん。そんなことになるとはありないのだが……」
「そうなのね。でもそう出てるのよね」
さんざん唸って張秘書監は出ていった。占いを外してしまったので、今回謝礼を受けとることはしなかった。
「どうしてかしら……」
晶鈴にもわからなかった。今まで占いが外れたことがなかったからだ。太極府からそろそろ前回占った王族の近未来の結果が伝えられるはずだ。今まで、占ったことの結果を気にしたことがなかったが、今回初めて不安を覚えた。
太極府長の陳賢路の厳しい表情を晶鈴は初めて見る。
「そこに座りなさい」
黙って晶鈴は座り次の言葉を待った。
「一体どうしたんだ。すべて外れている。面白いぐらいに逆の結果だ」
「――」
「ふざけてるわけではないだろう」
「私にも、なぜだか……」
「このままだと……」
「わかってます……」
占術師として機能しない晶鈴はこの太極府にいることはできないだろう。
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