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第2章 猫姫王国
第2章12幕 連携<cooperation>
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「姫! お待たせしました!」
そう走りながら、ナンバーワンのジルファリが広場のような場所へやってきました。
パーティーメンバーの一覧からジュンヤは消えていません。
つまり負けたのではなく、彼の撤退を許してしまったということになります。
しばらくしたら追いついてくるでしょう。
「姫。如何されましたか?」
「そうね。そこのお嬢さんと坊やが私の言うこと、聞けないみたいなの」
「斬りますか?」
「ええ。お仕置き、してあげて」
「はっ!」
そう短い会話がなされ、直後、ジルファリが抜刀しこちらに向かってきます。
反射的に腰の【神器】を抜きガードします。同時にステイシーが対物障壁を出し、援護してくれます。
「読めている」
そう言い、刀を持たないもう片方の手を私に向けてかざします。
「≪炎掌底≫」
対物障壁≪マテリアル・シールド≫を素通りした炎の拳が私に直撃します。
「うっ!」
後ろに少し飛ばされ、ダメージを受けますが、ダメージは【アンゲーロ・ボトムス】のおかげで全快します。
このパッシブスキルの欠点は一度ダメージを受けなければいけないことですかね。
受けた直後、その分回復するとしても、HPを超えるダメージを受けたらお陀仏ですからね。
衝撃もありますし。
「対魔導士戦か。久しぶりに燃える」
獰猛な笑みを浮かべさらに追撃を仕掛けてきます。
刀による攻撃はAGIの差がそんなにないのか見切れ、何とか受け流すことができます。
しかし、彼のSTRが私よりはるかに高く、一合刃を交えるだけでHPがジリジリと削れてしまいます。
ステイシーによる継続回復魔法があってもHPが減っているのでなかなかの手合いのようですね。
一度距離を開け、ステイシーの近くに戻ってきます。
「ジュンヤがまだ合流できてないのが気がかりだからハリリンに回収をたのんで」
そう小声で伝えます。同じく小声で「まかせてー」と聞こえてきたので大丈夫でしょう。
あとは全員が合流するまで、私が耐え切れば良いだけですね。
右上段から振り下ろされる刀を横にステップして躱しますが、下から跳ね上がってきた刃に腕を裂かれます。
「くっ……」
斬り落とされるまではいかなかったですが、≪出血≫の状態異常がついてしまいましたね。
回復等はすべてステイシーに任せ、致命傷を浴びないように精一杯動きます。
どのくらいで合流できるかわかればスライド移動と【暗殺者】装備でもう少し楽なんだけど!
そう考えているとパーティーチャットが視界に移りこみます。
『ステイシー。俺と≪シフト≫してほしいっす。ジュンヤが後数分持たないっす』
『わかったー』
ジュンヤは殺されずに足を斬り落とされているのかもしれませんね。
「任せて。それよりジュンヤを早く連れてきて。それに≪シフト≫して」
身に着けていたローブと眼鏡を投げ捨て、≪シフト≫用の座標とします。
「ありがとう。≪シフト≫」
≪シフト≫を使ったステイシーが消え、その場にハリリンが現れます。
「チェリー。援護頼むっす」
「わかった」
短いダガーを腰から取り出したハリリンが私の前に出ます。
「今度はお前が相手か。力不足だぞ。出直せ」
「力不足なのは承知の上っすよ。でも目の前でチェリーが刻まれるよりはましっす」
こいつ結構かっこいいこと言えるじゃん。
「すぐに刻んでやる」
そう言ったジルファリが視界から消え、次の瞬間ハリリンの左手が宙を舞います。
「なかなか早いっすね。でもあいにく速さと物量なら負けないっすよ?」
飛んだ左手と正面のハリリンがポンっと音を立て消え、複数のハリリンが現れます。
「≪忍法・分身≫」
「さぁこっちの番っすよ!」
そう複数のハリリンの声が木霊し、広場を満たしていきます。
その中に「≪隠形≫」や「≪忍法・隠れ蓑≫」等複数のスキルの宣言も混じっています。
複数のハリリンが倒されつつも追い詰めていきます。
「なるほど。物量とはこういうことか。無限に湧いてくる訳ではないはずだ」
ジルファリが刀を一度鞘に納め、居合のような姿勢を取ります。
「≪【十拳剣】居合≫」
一瞬世界が止まったような感覚が私を襲い、次の瞬間ハリリンの分身はすべて消えてしまっていました。
「なるほど。攻撃すら通らないのか。≪隠形≫とは便利なものだな。そうだろう?」
「ぐふっ……」
私の背後で倒れる音がします。
「やばいっすね……≪隠形≫を超えてダメージを与えてくるなんて……聞いたことないっすよ……」
「しゃべんな。≪オーヴァー・ヒーリング≫」
バラバラにされてはいなかったので回復魔法でHPは回復させられました。
「よそ見とは余裕だな」
そう耳元で声が聞こえ、刀が空を裂き、私の首を狩ろうと迫ってくるのが見えました。
あぁ……これは死にますね。
なら少しだけ……足掻きましょうか。
≪スライド移動≫
そう念じ、発動します。
後退するでも、横に避けるでもなく、私はジルファリに突っ込みます。
「なに?」
刀の欠点は身体に密着するほど接近されると、意味がない、ということに尽きるとおもいます。だから私は短剣を好んで使っていたのです。
「ぐっ……」
腹部に衝撃が走り、飛ばされます。
感触から言って膝かそこらが入りましたね。
でも一度奴の視界からハリリンが消えているはずです。
それならあいつはきっとうまくやってくれる。
普段は変態でバカでアホでクソ虫ですが、やることはしっかりやる。それは私達『虎の子』はみんな知っています。
発動に時間がかかる魔法は戦力になりません。なので私は迷いもせず、装備を転換し、短剣と短刀を装備します。
すでに発動してしまっているスライド移動の残り時間は短いです。ならその少ない時間で何ができるか……。
腕の2本か3本は落とせますね。
みじめな達磨にして、あんたの大好きな姫様に献上してやるよ。
VR化されるより前、それもこのゲームを始めてからほぼずっと使っていた、身体にもっとも馴染む武器を手にするだけで生まれ変わったような気がします。
最近は魔法の威力とか利便性にとらわれ、実力で勝利をもぎ取っていなかったですからね。いっそここらで〔最強〕格のプレイヤーを本気で狩ってみますか。
右手に携えた【ナイトファング】のスキル、≪静かなる殺戮≫を発動します。
すぅっと私の身体が消え、薄暗いこの空間の中に溶け込みます。
【炎精の偽王】の効果で≪絶級火属性魔法≫が使えることには使えますが、【神器】を手放している状態でまともなスキルは打てませんね。目くらまし程度の魔法なら使えますが。
ジルファリは一歩も動かず、先ほどの居合のスキルを発動しているように見えます。
居合もこのゲームでなら対策は簡単なんですよ。
石ころとか投げちゃえばいいので。
範囲がどのくらいかわかりませんが、先ほど使ったときから推測するに10メートル以内ってところでしょうかね。【十拳剣】にふさわしいですね。他にも十に関する制約があるかもしれませんね。それはおいおい暴いていくとしましょう。
適当なものを投げようとするとまた先ほどのような一瞬世界が固まったような感覚がありました。
ハリリンが投擲武器でも投げたのでしょうか。
それとも、ステイシー達が戻って来て、援護してくれたか。
その思考の結果を確認せずに私は距離を詰め、斬りかかります。
「ヤッ!」
右手の短刀を左から右に振りぬき、十字になるように、左手の逆手に持った短剣で下から上に斬り上げます。
複合技の十字斬りって奴ですね。
「ふっ!」
刀を正面に構え、きっちりガードしてくれました。
ハリリン……!
ほとんど祈りに近いですが、きっとわかってくれたはずです。
ジルファリを挟んで、ハリリンと目があいます。
よかった……!
私は左手を上に、右手を横にした状態で地に足がついていません。
猛者であれば、この隙は逃さないはずです。
いいえ。逃したら猛者にはなれないのです。
予想通り、私の腰を分断するために刃が向かってきます。
「ナイスプレーだ」
スッと私の足元に影が見え、槍を携えた人物が刃の軌道に身を滑り込ませます。
ガキンと金属と金属がぶつかり合う音が響きます。
「良く防いだな」
そうジルファリが言いますが、まだ後ろのハリリンには気が付いていないようです。
「けっ!」
ジュンヤは言葉を吐き、槍を投げ捨てジルファリの腕にしがみつきます。
「なんのつもりだ!」
「それはこういう……」
「……ことっすよ!」
VITが高いジュンヤが身体で拘束し、速度の速い【暗殺者】状態の私やハリリンが斬る、よく使ってきた方法です。
「甘い」
そう言いジュンヤが拘束している腕ごと身体をねじり、ハリリンにぶつけ吹き飛ばします。
STRに物を言わせた、筋力バカがよくやる方法ですね。
ジルファリ、私に背を向けるのは失敗でしたよ。
右手の刃を首裏に触れさせ、≪斬罪神の慈悲≫を発動させます。
「なっ……」
驚きの声を上げ、ジルファリは地面に倒れました。
「チェリーナイスファイトだぜ」
「ありがとう。ジュンヤがカバーしてくれなかったらテケテケになるとこだった」
「あれは危なかったな、≪部位欠損≫の治療後回しで来たかいがあったな」
そう言われよくジュンヤを見てみると両足を膝から先を失い、左手すらも失っていました。
よくもまぁこんな状態で飛んできて、敵を掴んだものですね。
「その状態であれだけのことができるのはすごいと思う」
「負けられなかったからだよ。ってて……治療を頼めるか?」
「うん。≪オーヴァー・ヒーリング≫」
「助かる。まだ親玉が残ってるからな」
そうですね。親玉がまだ残っているんですよね。
ちらっと愛猫姫を見ます。
優雅に紅茶を啜っていますね。
こちらに気付き、声をかけてきます。
「醜い、戦闘はもう、終わったのかしら?」
「あぁ。次はお前の首を取るだけだ」
「そう。でもそれは、無理よ」
「無理かどうかは僕たちが決めるよ。倒せなくても牢屋にブチ込んでやる」
ステイシーが反論し、最終戦が幕を開けます。
to be continued...
そう走りながら、ナンバーワンのジルファリが広場のような場所へやってきました。
パーティーメンバーの一覧からジュンヤは消えていません。
つまり負けたのではなく、彼の撤退を許してしまったということになります。
しばらくしたら追いついてくるでしょう。
「姫。如何されましたか?」
「そうね。そこのお嬢さんと坊やが私の言うこと、聞けないみたいなの」
「斬りますか?」
「ええ。お仕置き、してあげて」
「はっ!」
そう短い会話がなされ、直後、ジルファリが抜刀しこちらに向かってきます。
反射的に腰の【神器】を抜きガードします。同時にステイシーが対物障壁を出し、援護してくれます。
「読めている」
そう言い、刀を持たないもう片方の手を私に向けてかざします。
「≪炎掌底≫」
対物障壁≪マテリアル・シールド≫を素通りした炎の拳が私に直撃します。
「うっ!」
後ろに少し飛ばされ、ダメージを受けますが、ダメージは【アンゲーロ・ボトムス】のおかげで全快します。
このパッシブスキルの欠点は一度ダメージを受けなければいけないことですかね。
受けた直後、その分回復するとしても、HPを超えるダメージを受けたらお陀仏ですからね。
衝撃もありますし。
「対魔導士戦か。久しぶりに燃える」
獰猛な笑みを浮かべさらに追撃を仕掛けてきます。
刀による攻撃はAGIの差がそんなにないのか見切れ、何とか受け流すことができます。
しかし、彼のSTRが私よりはるかに高く、一合刃を交えるだけでHPがジリジリと削れてしまいます。
ステイシーによる継続回復魔法があってもHPが減っているのでなかなかの手合いのようですね。
一度距離を開け、ステイシーの近くに戻ってきます。
「ジュンヤがまだ合流できてないのが気がかりだからハリリンに回収をたのんで」
そう小声で伝えます。同じく小声で「まかせてー」と聞こえてきたので大丈夫でしょう。
あとは全員が合流するまで、私が耐え切れば良いだけですね。
右上段から振り下ろされる刀を横にステップして躱しますが、下から跳ね上がってきた刃に腕を裂かれます。
「くっ……」
斬り落とされるまではいかなかったですが、≪出血≫の状態異常がついてしまいましたね。
回復等はすべてステイシーに任せ、致命傷を浴びないように精一杯動きます。
どのくらいで合流できるかわかればスライド移動と【暗殺者】装備でもう少し楽なんだけど!
そう考えているとパーティーチャットが視界に移りこみます。
『ステイシー。俺と≪シフト≫してほしいっす。ジュンヤが後数分持たないっす』
『わかったー』
ジュンヤは殺されずに足を斬り落とされているのかもしれませんね。
「任せて。それよりジュンヤを早く連れてきて。それに≪シフト≫して」
身に着けていたローブと眼鏡を投げ捨て、≪シフト≫用の座標とします。
「ありがとう。≪シフト≫」
≪シフト≫を使ったステイシーが消え、その場にハリリンが現れます。
「チェリー。援護頼むっす」
「わかった」
短いダガーを腰から取り出したハリリンが私の前に出ます。
「今度はお前が相手か。力不足だぞ。出直せ」
「力不足なのは承知の上っすよ。でも目の前でチェリーが刻まれるよりはましっす」
こいつ結構かっこいいこと言えるじゃん。
「すぐに刻んでやる」
そう言ったジルファリが視界から消え、次の瞬間ハリリンの左手が宙を舞います。
「なかなか早いっすね。でもあいにく速さと物量なら負けないっすよ?」
飛んだ左手と正面のハリリンがポンっと音を立て消え、複数のハリリンが現れます。
「≪忍法・分身≫」
「さぁこっちの番っすよ!」
そう複数のハリリンの声が木霊し、広場を満たしていきます。
その中に「≪隠形≫」や「≪忍法・隠れ蓑≫」等複数のスキルの宣言も混じっています。
複数のハリリンが倒されつつも追い詰めていきます。
「なるほど。物量とはこういうことか。無限に湧いてくる訳ではないはずだ」
ジルファリが刀を一度鞘に納め、居合のような姿勢を取ります。
「≪【十拳剣】居合≫」
一瞬世界が止まったような感覚が私を襲い、次の瞬間ハリリンの分身はすべて消えてしまっていました。
「なるほど。攻撃すら通らないのか。≪隠形≫とは便利なものだな。そうだろう?」
「ぐふっ……」
私の背後で倒れる音がします。
「やばいっすね……≪隠形≫を超えてダメージを与えてくるなんて……聞いたことないっすよ……」
「しゃべんな。≪オーヴァー・ヒーリング≫」
バラバラにされてはいなかったので回復魔法でHPは回復させられました。
「よそ見とは余裕だな」
そう耳元で声が聞こえ、刀が空を裂き、私の首を狩ろうと迫ってくるのが見えました。
あぁ……これは死にますね。
なら少しだけ……足掻きましょうか。
≪スライド移動≫
そう念じ、発動します。
後退するでも、横に避けるでもなく、私はジルファリに突っ込みます。
「なに?」
刀の欠点は身体に密着するほど接近されると、意味がない、ということに尽きるとおもいます。だから私は短剣を好んで使っていたのです。
「ぐっ……」
腹部に衝撃が走り、飛ばされます。
感触から言って膝かそこらが入りましたね。
でも一度奴の視界からハリリンが消えているはずです。
それならあいつはきっとうまくやってくれる。
普段は変態でバカでアホでクソ虫ですが、やることはしっかりやる。それは私達『虎の子』はみんな知っています。
発動に時間がかかる魔法は戦力になりません。なので私は迷いもせず、装備を転換し、短剣と短刀を装備します。
すでに発動してしまっているスライド移動の残り時間は短いです。ならその少ない時間で何ができるか……。
腕の2本か3本は落とせますね。
みじめな達磨にして、あんたの大好きな姫様に献上してやるよ。
VR化されるより前、それもこのゲームを始めてからほぼずっと使っていた、身体にもっとも馴染む武器を手にするだけで生まれ変わったような気がします。
最近は魔法の威力とか利便性にとらわれ、実力で勝利をもぎ取っていなかったですからね。いっそここらで〔最強〕格のプレイヤーを本気で狩ってみますか。
右手に携えた【ナイトファング】のスキル、≪静かなる殺戮≫を発動します。
すぅっと私の身体が消え、薄暗いこの空間の中に溶け込みます。
【炎精の偽王】の効果で≪絶級火属性魔法≫が使えることには使えますが、【神器】を手放している状態でまともなスキルは打てませんね。目くらまし程度の魔法なら使えますが。
ジルファリは一歩も動かず、先ほどの居合のスキルを発動しているように見えます。
居合もこのゲームでなら対策は簡単なんですよ。
石ころとか投げちゃえばいいので。
範囲がどのくらいかわかりませんが、先ほど使ったときから推測するに10メートル以内ってところでしょうかね。【十拳剣】にふさわしいですね。他にも十に関する制約があるかもしれませんね。それはおいおい暴いていくとしましょう。
適当なものを投げようとするとまた先ほどのような一瞬世界が固まったような感覚がありました。
ハリリンが投擲武器でも投げたのでしょうか。
それとも、ステイシー達が戻って来て、援護してくれたか。
その思考の結果を確認せずに私は距離を詰め、斬りかかります。
「ヤッ!」
右手の短刀を左から右に振りぬき、十字になるように、左手の逆手に持った短剣で下から上に斬り上げます。
複合技の十字斬りって奴ですね。
「ふっ!」
刀を正面に構え、きっちりガードしてくれました。
ハリリン……!
ほとんど祈りに近いですが、きっとわかってくれたはずです。
ジルファリを挟んで、ハリリンと目があいます。
よかった……!
私は左手を上に、右手を横にした状態で地に足がついていません。
猛者であれば、この隙は逃さないはずです。
いいえ。逃したら猛者にはなれないのです。
予想通り、私の腰を分断するために刃が向かってきます。
「ナイスプレーだ」
スッと私の足元に影が見え、槍を携えた人物が刃の軌道に身を滑り込ませます。
ガキンと金属と金属がぶつかり合う音が響きます。
「良く防いだな」
そうジルファリが言いますが、まだ後ろのハリリンには気が付いていないようです。
「けっ!」
ジュンヤは言葉を吐き、槍を投げ捨てジルファリの腕にしがみつきます。
「なんのつもりだ!」
「それはこういう……」
「……ことっすよ!」
VITが高いジュンヤが身体で拘束し、速度の速い【暗殺者】状態の私やハリリンが斬る、よく使ってきた方法です。
「甘い」
そう言いジュンヤが拘束している腕ごと身体をねじり、ハリリンにぶつけ吹き飛ばします。
STRに物を言わせた、筋力バカがよくやる方法ですね。
ジルファリ、私に背を向けるのは失敗でしたよ。
右手の刃を首裏に触れさせ、≪斬罪神の慈悲≫を発動させます。
「なっ……」
驚きの声を上げ、ジルファリは地面に倒れました。
「チェリーナイスファイトだぜ」
「ありがとう。ジュンヤがカバーしてくれなかったらテケテケになるとこだった」
「あれは危なかったな、≪部位欠損≫の治療後回しで来たかいがあったな」
そう言われよくジュンヤを見てみると両足を膝から先を失い、左手すらも失っていました。
よくもまぁこんな状態で飛んできて、敵を掴んだものですね。
「その状態であれだけのことができるのはすごいと思う」
「負けられなかったからだよ。ってて……治療を頼めるか?」
「うん。≪オーヴァー・ヒーリング≫」
「助かる。まだ親玉が残ってるからな」
そうですね。親玉がまだ残っているんですよね。
ちらっと愛猫姫を見ます。
優雅に紅茶を啜っていますね。
こちらに気付き、声をかけてきます。
「醜い、戦闘はもう、終わったのかしら?」
「あぁ。次はお前の首を取るだけだ」
「そう。でもそれは、無理よ」
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