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第6章
第6章21幕 事情<reasons>
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「皆さんも期間が10日というのは長いと感じていたことでしょう。ですがこれにはちゃんとした理由があったことをご理解していただきたいのです。白河くん」
「はい」
最上賢治が白河美華夏を壇上に呼びます。
「例のものを」
「かしこまりました」
そう言った白河美華夏は手元の端末を操作します。
すると背後のスクリーンに図が浮かび上がります。
「ではここからは私が説明させてもらいます」
コホンという咳払いをしてから白河美華夏が話し始めます。
「まず10日の内、最初の2日は内部調査期間となっています。内部で何を行ったのか、どうしてそうなったのかを調査しています。この調査時にログイン状態であると調査が難しくなるのです」
背後のスクリーンに罪と書かれた人間が追加されます。
「その後、三日ほど、現実の調査を行い、ます」
図面におまわりさんが追加されます。
「そして今後のログインの制約を運営部門で決定します。幾度にもわたる罪人判定、重罪判定を受けていてた場合、ログイン制限がされる場合がある、ということです。これも三日ほど掛かっています」
度重なるデスペナルティーの延長措置を受けたときのことは皆知っていることですね。PCゲームの頃からチュートリアルには書いてありましたし、ホームページにも記載がありますし。
「最後に二日ほどかけて監視体制の強化を行います。内部で何をしているのかモニターしているということです。もちろん24時間ではありませんが」
そう白河美華夏が言うと、会場がざわつき始めます。
内容を総合すると、ゲーム内部で悪さしていると、現実でも似たようなことやってないか調査しているぞ、ということなので、皆驚きは隠せないようです。
「おい! プライバシーはどうなっているんだ!」
どこかの席で男性が大声を上げます。
「プライバシーに関しては一切侵害はしておりません。我々が入手するのはあくまで、現実の犯罪歴等です。名前や住所は確かに把握していますが、調査は委託してやっておりまして、我々に入ってくるのは実のところ実在する人間かどうか程度なので問題はありません」
調査は委託していて、実在する人間かどうかを調べている?
どういうことでしょうか。
「皆さんも疑問に思うはずです。何故そんな時間とお金をかけて実在する人間なのかどうかを調べるというのは。では説明します」
すると背後のスクリーンがまた変化し、とあるロボットのようなものを映し出します。
「これは某社が開発した、ネット、仮想空間を解析するロボットです」
ちょっと前にニュースになったやつでしょうか。
私がオンラインゲームにはまる前に企業が他者のスパイの為に作ったという。
「このロボットは仮想空間などの構成データをいちプレイヤーとしてログインして解析、本部に送信するという役割があります」
ニュースなどで見ましたが、なかなか凄いですね。時代の進歩はすさまじいです。
「実際にご覧いただきましょう」
そう言って再び背景の絵が変わり今度は動画が流れ始めました。
先ほどのロボットが何やら端末を操作し、ゲーム内にログインしました。
きょろきょろとあたりを見回し、壁などに手を触れます。
すると画面上部にワイプで別の映像が流れます。
そこにはロボットから情報を受け取った端末が表示されます。
さらにロボットはゲーム内に人間と接したり、NPCと接したり、あくまで実在するプレイヤーであるかの様にふるまっていました。その情報を全て端末に送りながら。
「いまご覧に頂いたのが、こちらの、ロボットです」
そう言って再び背後の絵を変えます。
「私達、もちろん、[Multi Game Corporation]だけではなく、数多のゲーム会社が、対抗策を練っているが、どれも解決には至らなかった。だから対処的な方法しかとることができない私達を許してほしい」
今度は最上賢治がそう言って私達に頭を下げます。
するともこちねるが立ち上がって言葉を発します。
「あんなぁ。ここでそんなこと言っても意味はないんと違うか? なんでそれを一般のプレイヤーに公表せんのや?」
すると白河美華夏が返事をします。
「そう遠くないうちに公表します。しかし、それでもプレイヤー様の現実を侵しているいるのは事実ですので」
あまり公表はしたくない、と言外で告げます。
「ここにいるメンバーがかなりの人数にばらしても大丈夫なんか? 情報屋やってるやつとかも多いと思うで?」
「皆様から伝わる分には仕方がないと思っております」
「そうか」
そういってもこちねるが座ります。
他にも何人か質問をしていますが、それに対して白河美華夏はしっかりと返事をしていました。
「でも意外だったよね。デスペナ延長の時の10日が調査期間とかだったなんて。てっきり意地悪で入れない様にしていたんだと思ってた」
エルマがまだ質問が飛び交う中、私にそう言います。
「そうだよね」
「でも、正直納得できる点も多いと思ったね」
私達の会話が聞こえていたのか、正面からサツキが声を掛けてきます。
「どうして?」
「簡単な話だ。TACのような現実と同じくらいの意味があるゲームを作る会社だぞ? その技術力、そしてそれを利用したい連中はうじゃうじゃいるだろうさ。それにだ。現実を調べられたところで基本的に犯罪歴がある方人なんてそうはいないさ。犯罪歴があるからゲーム遊ばせない、とは言っていないしね」
たしかに、それは一言も言っていませんね。
「つまり、彼女たちの言っていることに嘘偽りはない。そして私達みたいなプレイヤーには微塵も関係のないことさ」
実のところそうなんですよね。
実際、重罪判定されたことはありますし、スキルのデメリットによるデスペナルティーの延長を受けたことがありましたけど、特に不自由していないんですよね。
私達が質問会と化してしまったこの場で全く関係のない雑談をし始める頃、部屋の電気が再び消えます。
「えっ? なになに!?」
エルマが椅子から飛び上がりそうなほど驚いて辺りをきょろきょろ確認します。
「では、新システムのお披露目です」
えっ? いつの間にそんな話に?
私が驚いた顔をしているともこちねるが私のわき腹をつんつんし、教えてくれました。
「きいてなかったんかい。新システムが実装されることはあるのか、ちゅー質問に対しての運営側の返答やって」
へー。
「新システムってTACとの云々じゃないの?」
「それはイベントや!」
もこちねるがそうすこし大きな声をだすと、暗くなった部屋に一つの光の柱が降ってきます。
そこから降りて来たのは天使でした。
ホログラムによる演出ですが、かなりリアルで技術力がうかがえます。
「我に味方するか」
そう一言言うと、次は地面から黒い柱がせり出てきます。
そちらは悪魔でした。
「我に味方するか」
そして天使と悪魔が横に並びます。
「「二大勢力戦開始」」
ふたりで仲良く声を合わせ、そう言いました。
「『二大勢力戦』はプレイヤーで各々陣営に分かれていただき、戦ってもらう、大人数戦になります。両陣営3人以上そろうと開始ボタンが押せるようになります。そして勝利、敗北共に多くの経験値やアイテムを獲得できるものになっています。こちらは対人戦のエキスパート達がレベルを上げるのが大変という理由で実装が決定しました」
会場からは「おー」と声が上がります。
「そしてこれに付随してもう一つシステムが追加されます」
会場が静まり返り、白河美華夏の言葉を待ちます。
to be continued...
「はい」
最上賢治が白河美華夏を壇上に呼びます。
「例のものを」
「かしこまりました」
そう言った白河美華夏は手元の端末を操作します。
すると背後のスクリーンに図が浮かび上がります。
「ではここからは私が説明させてもらいます」
コホンという咳払いをしてから白河美華夏が話し始めます。
「まず10日の内、最初の2日は内部調査期間となっています。内部で何を行ったのか、どうしてそうなったのかを調査しています。この調査時にログイン状態であると調査が難しくなるのです」
背後のスクリーンに罪と書かれた人間が追加されます。
「その後、三日ほど、現実の調査を行い、ます」
図面におまわりさんが追加されます。
「そして今後のログインの制約を運営部門で決定します。幾度にもわたる罪人判定、重罪判定を受けていてた場合、ログイン制限がされる場合がある、ということです。これも三日ほど掛かっています」
度重なるデスペナルティーの延長措置を受けたときのことは皆知っていることですね。PCゲームの頃からチュートリアルには書いてありましたし、ホームページにも記載がありますし。
「最後に二日ほどかけて監視体制の強化を行います。内部で何をしているのかモニターしているということです。もちろん24時間ではありませんが」
そう白河美華夏が言うと、会場がざわつき始めます。
内容を総合すると、ゲーム内部で悪さしていると、現実でも似たようなことやってないか調査しているぞ、ということなので、皆驚きは隠せないようです。
「おい! プライバシーはどうなっているんだ!」
どこかの席で男性が大声を上げます。
「プライバシーに関しては一切侵害はしておりません。我々が入手するのはあくまで、現実の犯罪歴等です。名前や住所は確かに把握していますが、調査は委託してやっておりまして、我々に入ってくるのは実のところ実在する人間かどうか程度なので問題はありません」
調査は委託していて、実在する人間かどうかを調べている?
どういうことでしょうか。
「皆さんも疑問に思うはずです。何故そんな時間とお金をかけて実在する人間なのかどうかを調べるというのは。では説明します」
すると背後のスクリーンがまた変化し、とあるロボットのようなものを映し出します。
「これは某社が開発した、ネット、仮想空間を解析するロボットです」
ちょっと前にニュースになったやつでしょうか。
私がオンラインゲームにはまる前に企業が他者のスパイの為に作ったという。
「このロボットは仮想空間などの構成データをいちプレイヤーとしてログインして解析、本部に送信するという役割があります」
ニュースなどで見ましたが、なかなか凄いですね。時代の進歩はすさまじいです。
「実際にご覧いただきましょう」
そう言って再び背景の絵が変わり今度は動画が流れ始めました。
先ほどのロボットが何やら端末を操作し、ゲーム内にログインしました。
きょろきょろとあたりを見回し、壁などに手を触れます。
すると画面上部にワイプで別の映像が流れます。
そこにはロボットから情報を受け取った端末が表示されます。
さらにロボットはゲーム内に人間と接したり、NPCと接したり、あくまで実在するプレイヤーであるかの様にふるまっていました。その情報を全て端末に送りながら。
「いまご覧に頂いたのが、こちらの、ロボットです」
そう言って再び背後の絵を変えます。
「私達、もちろん、[Multi Game Corporation]だけではなく、数多のゲーム会社が、対抗策を練っているが、どれも解決には至らなかった。だから対処的な方法しかとることができない私達を許してほしい」
今度は最上賢治がそう言って私達に頭を下げます。
するともこちねるが立ち上がって言葉を発します。
「あんなぁ。ここでそんなこと言っても意味はないんと違うか? なんでそれを一般のプレイヤーに公表せんのや?」
すると白河美華夏が返事をします。
「そう遠くないうちに公表します。しかし、それでもプレイヤー様の現実を侵しているいるのは事実ですので」
あまり公表はしたくない、と言外で告げます。
「ここにいるメンバーがかなりの人数にばらしても大丈夫なんか? 情報屋やってるやつとかも多いと思うで?」
「皆様から伝わる分には仕方がないと思っております」
「そうか」
そういってもこちねるが座ります。
他にも何人か質問をしていますが、それに対して白河美華夏はしっかりと返事をしていました。
「でも意外だったよね。デスペナ延長の時の10日が調査期間とかだったなんて。てっきり意地悪で入れない様にしていたんだと思ってた」
エルマがまだ質問が飛び交う中、私にそう言います。
「そうだよね」
「でも、正直納得できる点も多いと思ったね」
私達の会話が聞こえていたのか、正面からサツキが声を掛けてきます。
「どうして?」
「簡単な話だ。TACのような現実と同じくらいの意味があるゲームを作る会社だぞ? その技術力、そしてそれを利用したい連中はうじゃうじゃいるだろうさ。それにだ。現実を調べられたところで基本的に犯罪歴がある方人なんてそうはいないさ。犯罪歴があるからゲーム遊ばせない、とは言っていないしね」
たしかに、それは一言も言っていませんね。
「つまり、彼女たちの言っていることに嘘偽りはない。そして私達みたいなプレイヤーには微塵も関係のないことさ」
実のところそうなんですよね。
実際、重罪判定されたことはありますし、スキルのデメリットによるデスペナルティーの延長を受けたことがありましたけど、特に不自由していないんですよね。
私達が質問会と化してしまったこの場で全く関係のない雑談をし始める頃、部屋の電気が再び消えます。
「えっ? なになに!?」
エルマが椅子から飛び上がりそうなほど驚いて辺りをきょろきょろ確認します。
「では、新システムのお披露目です」
えっ? いつの間にそんな話に?
私が驚いた顔をしているともこちねるが私のわき腹をつんつんし、教えてくれました。
「きいてなかったんかい。新システムが実装されることはあるのか、ちゅー質問に対しての運営側の返答やって」
へー。
「新システムってTACとの云々じゃないの?」
「それはイベントや!」
もこちねるがそうすこし大きな声をだすと、暗くなった部屋に一つの光の柱が降ってきます。
そこから降りて来たのは天使でした。
ホログラムによる演出ですが、かなりリアルで技術力がうかがえます。
「我に味方するか」
そう一言言うと、次は地面から黒い柱がせり出てきます。
そちらは悪魔でした。
「我に味方するか」
そして天使と悪魔が横に並びます。
「「二大勢力戦開始」」
ふたりで仲良く声を合わせ、そう言いました。
「『二大勢力戦』はプレイヤーで各々陣営に分かれていただき、戦ってもらう、大人数戦になります。両陣営3人以上そろうと開始ボタンが押せるようになります。そして勝利、敗北共に多くの経験値やアイテムを獲得できるものになっています。こちらは対人戦のエキスパート達がレベルを上げるのが大変という理由で実装が決定しました」
会場からは「おー」と声が上がります。
「そしてこれに付随してもう一つシステムが追加されます」
会場が静まり返り、白河美華夏の言葉を待ちます。
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