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雨降りの合間に飲みに行く
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「お、実はな、昨日も一人でレストラン行って来てん」
僕がそう言うと基子は怒りだした。
「何よ、あんた。私も連れてってよ。何よ、自分一人だけ美味しい目して」
「そう怒るなって、ジョッキビール4杯飲んだだけや。しかし、ワインも飲みたかったな」
「あんた、バツとして、焼酎の飲める店連れて行き」
そう云うから結局僕は基子を飲み屋に連れて行く事になった。
焼酎のある店だ。
焼酎も久し振りに飲むと答えるね。
僕「あーー、きつい酒だな」
基子「あんた、罰やで」
「まあしかし、うまい罰やな。」
「ところで、ロシアの友達とはうまくいってるの?ウクライナのこととか?」
僕は一杯ギューっと飲み干して、言った。
「実はな、ロシアのゼムフィーラって歌手が歌った『撃たないで』っていう曲あんねん。
前にも話したやろ?あれに日本語字幕付けてアップロードしてん」
「まあ、あんた、そんな事したら殺されるで」
「なんでやねん」
「なんで、って発表したんやろ?ほな、ロシアの敵、いやプーチンの敵やん」
「別にウクライナ戦争を正当化してるんなら、それに反対して何が悪いねん。
ここは日本やぞ。日本まで来て俺を殺しにくんのか?ほなやってみいや!っちゅうねん!」
「まあ、動画アップすんのはやめとき」
「やや!」
僕「さあ、こうやって喋ってたらまたジョッキビール飲みたくなったな。
一緒に行くか?」
基子「しゃーないなあ。どこで飲むんよ?」
僕「焼き鳥屋がええと思うねんけどどない?」
「ええわよ。」
基子「(店の人に)たこくれますか?」
僕「何やねんタコって?」
「あんたがタコやって言うてんねん」
「しかし今日は、雨やな。」
「うん」
「俺、雨の音好きや。落ち着くわ。」
「ほな、Youtubeで雨の音で検索して聴いてみいな。ええで」
「いやあ、出来たら今日みたいに生の雨の音聴きたいわ。ポタポタっていうし」
「川の音、砂浜、雷鳴とかいろいろ効果音あるよ」
「知っとるっちゃ。俺、今度その音使うて、スライドショー作ろうか思うてんねん」
「そんなん普段やってる事やろ?」
「いや、地域活動センターでスライドショーを作るねん」
基子は首を傾げた。
「でもあんた、映画作るって言ってたやん。あれどないなったん?」
「映画撮るとなると、撮影許可要るやん。人物も背景も。あれが面倒やってん」
基子は笑った。
「ハハハハハ(笑)そんなん当り前やん。人物に許可とんのは当り前よ。
それに今日日、河川を撮るのにも許可いる時あるねんよ」
「そうよ、だからその許可が面倒やから、スライドにするねん」
基子「なるほどねー。ところであんた、最近はうどん屋いかへんやん。飽きた?」
僕「うどん屋って〇亀製麺か?あそこも飽きたな。うどん飽きたで」
「じゃなにがええのよ?」
「蕎麦かな?蕎麦の方がおいしく感じられる。〇〇辰でも行こうかな?高いけど」
基子はこっちの匂いをクンクン嗅いだ。
「あ、あんた、またジョッキ飲んで来たやろ?」
「なんでお前みたいな酒飲みがそんな匂いが分かるねん?」
「わかるわ、そんなん。顔赤いし。どこで飲んできたん?Nださんとこ?」
「あ、あそこは月曜日休みや。わては、近所のラーメン屋行って来てん。ジョッキ2杯だけや」
「おおいやん。下戸やのに」
「さあ今日もこれから焼き鳥屋に出も行くか?」
基「あんたまた飲みに行くの?アル中になるで」
僕「たいしたことないで。おまえの飲んでるのの の一程度や」
「鳥かわでも食うのん?」
「そうよ、つくね、なんこつとかな」
店は狭い店だ、1階だてのワイワイいってるところだ。
僕「(店の人に)すんまへん、飲み物中ジョッキで」
基「ほな私も」
かんぱ~い。
僕「すんまへん(店の人に)鳥の詰め合わせ10本入り下さい」
「へえーい」
基子「何でそんなん知ってるの?」
「わいか?ネットで下調べしてん。」
基「他に何飲もうかな?焼酎がええな。」
僕「何よ?」
「かのか、とか二階堂とか、芋焼酎もあるし」
「あんた、バーボンのハイボール飲みや」
「やや、また去年みたいに吐くやんけ」
「酒飲みは味にうるさいやろ?」
「酒飲みって言わんとって―や」と基子。
「K山も酒強いで、味にもうるさいし」
基子「あんた、何かわけのわからん『∞』とかいう曲訳してるな?
ロシアのメル友から教わったん?」
僕「いや、あれ、わけわからん、って言ったら、向こうも分らんと言ってたわ。
それを解読するのに、20年かかったぞ」
「最後の数学の先生が何言ってるか日本語でもわからん」
「俺、ゼムフィーラの曲もっと翻訳しようかな?PVでカーセックスするやつあんねんで。
見るか?」
「要らんわ」
「先生『電子の物理学そして一方では粒子であり、
他方では波と光の特性を持っているため内容は深いです。』って何よ?」と基子。
僕「つまり電子は、電子レンジにも使われているしメガネレンジにも使われてる、
究極的には石橋蓮司に使われてるんだ」
「ええ加減な事言いな」
そこに、焼き鳥の詰め合わせが来た。味はまあまあかな。
僕「やっぱり皮美味いな。おかわりしようか?」
基子「あんた太るで」
「(ひそひそ声で)キリンの生中って美味しないな。スーパードライの方が美味い。
アルコール分低いんちゃうか?」
「あんた、普段、スーパードライ飲まへんやん。」
「そやなあ。ジョッキの味落ちるわ」
「(ひそひそ声)あんまりくささんときや。店の人聴いてるで」
僕「明日もまた、飲みに行くか?」
基「家で飲みや」
僕「昨日凄い雨やったな?」
基子「夜中やろ?ずーっと降ってたね。」
「あんだけ降ったら外出られへんな」
「家でじっとしてたらええやん」
「これから梅雨にむけて雨よう降るかな?」
「そらな」
僕がそう言うと基子は怒りだした。
「何よ、あんた。私も連れてってよ。何よ、自分一人だけ美味しい目して」
「そう怒るなって、ジョッキビール4杯飲んだだけや。しかし、ワインも飲みたかったな」
「あんた、バツとして、焼酎の飲める店連れて行き」
そう云うから結局僕は基子を飲み屋に連れて行く事になった。
焼酎のある店だ。
焼酎も久し振りに飲むと答えるね。
僕「あーー、きつい酒だな」
基子「あんた、罰やで」
「まあしかし、うまい罰やな。」
「ところで、ロシアの友達とはうまくいってるの?ウクライナのこととか?」
僕は一杯ギューっと飲み干して、言った。
「実はな、ロシアのゼムフィーラって歌手が歌った『撃たないで』っていう曲あんねん。
前にも話したやろ?あれに日本語字幕付けてアップロードしてん」
「まあ、あんた、そんな事したら殺されるで」
「なんでやねん」
「なんで、って発表したんやろ?ほな、ロシアの敵、いやプーチンの敵やん」
「別にウクライナ戦争を正当化してるんなら、それに反対して何が悪いねん。
ここは日本やぞ。日本まで来て俺を殺しにくんのか?ほなやってみいや!っちゅうねん!」
「まあ、動画アップすんのはやめとき」
「やや!」
僕「さあ、こうやって喋ってたらまたジョッキビール飲みたくなったな。
一緒に行くか?」
基子「しゃーないなあ。どこで飲むんよ?」
僕「焼き鳥屋がええと思うねんけどどない?」
「ええわよ。」
基子「(店の人に)たこくれますか?」
僕「何やねんタコって?」
「あんたがタコやって言うてんねん」
「しかし今日は、雨やな。」
「うん」
「俺、雨の音好きや。落ち着くわ。」
「ほな、Youtubeで雨の音で検索して聴いてみいな。ええで」
「いやあ、出来たら今日みたいに生の雨の音聴きたいわ。ポタポタっていうし」
「川の音、砂浜、雷鳴とかいろいろ効果音あるよ」
「知っとるっちゃ。俺、今度その音使うて、スライドショー作ろうか思うてんねん」
「そんなん普段やってる事やろ?」
「いや、地域活動センターでスライドショーを作るねん」
基子は首を傾げた。
「でもあんた、映画作るって言ってたやん。あれどないなったん?」
「映画撮るとなると、撮影許可要るやん。人物も背景も。あれが面倒やってん」
基子は笑った。
「ハハハハハ(笑)そんなん当り前やん。人物に許可とんのは当り前よ。
それに今日日、河川を撮るのにも許可いる時あるねんよ」
「そうよ、だからその許可が面倒やから、スライドにするねん」
基子「なるほどねー。ところであんた、最近はうどん屋いかへんやん。飽きた?」
僕「うどん屋って〇亀製麺か?あそこも飽きたな。うどん飽きたで」
「じゃなにがええのよ?」
「蕎麦かな?蕎麦の方がおいしく感じられる。〇〇辰でも行こうかな?高いけど」
基子はこっちの匂いをクンクン嗅いだ。
「あ、あんた、またジョッキ飲んで来たやろ?」
「なんでお前みたいな酒飲みがそんな匂いが分かるねん?」
「わかるわ、そんなん。顔赤いし。どこで飲んできたん?Nださんとこ?」
「あ、あそこは月曜日休みや。わては、近所のラーメン屋行って来てん。ジョッキ2杯だけや」
「おおいやん。下戸やのに」
「さあ今日もこれから焼き鳥屋に出も行くか?」
基「あんたまた飲みに行くの?アル中になるで」
僕「たいしたことないで。おまえの飲んでるのの の一程度や」
「鳥かわでも食うのん?」
「そうよ、つくね、なんこつとかな」
店は狭い店だ、1階だてのワイワイいってるところだ。
僕「(店の人に)すんまへん、飲み物中ジョッキで」
基「ほな私も」
かんぱ~い。
僕「すんまへん(店の人に)鳥の詰め合わせ10本入り下さい」
「へえーい」
基子「何でそんなん知ってるの?」
「わいか?ネットで下調べしてん。」
基「他に何飲もうかな?焼酎がええな。」
僕「何よ?」
「かのか、とか二階堂とか、芋焼酎もあるし」
「あんた、バーボンのハイボール飲みや」
「やや、また去年みたいに吐くやんけ」
「酒飲みは味にうるさいやろ?」
「酒飲みって言わんとって―や」と基子。
「K山も酒強いで、味にもうるさいし」
基子「あんた、何かわけのわからん『∞』とかいう曲訳してるな?
ロシアのメル友から教わったん?」
僕「いや、あれ、わけわからん、って言ったら、向こうも分らんと言ってたわ。
それを解読するのに、20年かかったぞ」
「最後の数学の先生が何言ってるか日本語でもわからん」
「俺、ゼムフィーラの曲もっと翻訳しようかな?PVでカーセックスするやつあんねんで。
見るか?」
「要らんわ」
「先生『電子の物理学そして一方では粒子であり、
他方では波と光の特性を持っているため内容は深いです。』って何よ?」と基子。
僕「つまり電子は、電子レンジにも使われているしメガネレンジにも使われてる、
究極的には石橋蓮司に使われてるんだ」
「ええ加減な事言いな」
そこに、焼き鳥の詰め合わせが来た。味はまあまあかな。
僕「やっぱり皮美味いな。おかわりしようか?」
基子「あんた太るで」
「(ひそひそ声で)キリンの生中って美味しないな。スーパードライの方が美味い。
アルコール分低いんちゃうか?」
「あんた、普段、スーパードライ飲まへんやん。」
「そやなあ。ジョッキの味落ちるわ」
「(ひそひそ声)あんまりくささんときや。店の人聴いてるで」
僕「明日もまた、飲みに行くか?」
基「家で飲みや」
僕「昨日凄い雨やったな?」
基子「夜中やろ?ずーっと降ってたね。」
「あんだけ降ったら外出られへんな」
「家でじっとしてたらええやん」
「これから梅雨にむけて雨よう降るかな?」
「そらな」
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