変態×ノンケ

ソラ

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懲りない2人

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「――ねぇ、週5にしない?」



狂ってる。

相変わらずふざけたことを抜かす奴は、俺の両腕に容赦なく手錠をかけた。
意識が朦朧とする中、俺は首を横に振る。
一日に何回すると気がすむんだろう。
今の週3の時点で、俺の身体はボロボロだというのに。

「なんで?」

こいつは、何もわかっちゃくれない。
いや……わかってるんだ。わかっててわざと聞いてくるんだ。

「死ぬかもしれないから」

「大丈夫。人間って中々壊れない」 

じゃあ、やろう?

そう低い声で囁かれ、俺の中心があっという間に熱を持つ。

俺も狂ってる。
なんてことは、言われなくても自覚していた。



 *



「――ぅあっ……あ――、やめ、しんじゃう」

「だーかーら、死なないって」

俺の尻の穴が、こいつのチンコをずっぽりくわえているとは、今でも信じがたい。
だが脳天が痺れるようなどうしようもない快感が、夢じゃ無いのだと俺に言う。



「イっちゃ駄目だよ。ああ、イけないか」

「っ……ひぁ……なんで」

「週5にしない?」 

「やっ……!」

「強情だね~」

俺のチンコは紐で縛られていて、射精出来ない。
おまけに手は不自由。
何もかもを握っているのは、目の前で厭らしく笑うこいつだけ。



前立腺を何度も擦りあげて、その度に失神しそうになる。
いっそ失神したほうがましだ。

「あー……きもち。ナカ痙攣してる」

「ひぁあっ! それやめ――……!」 

涎と涙で、顔はぐしゃぐしゃで。
イけない中心が切なく震える。

「ぅっ、ぐ、イ……いきたいっ……」

「じゃあ、週5ね」

「ま、待て!」

ありったけの理性をかき集め、チンコの紐にかかる指を慌てて制止した。

「あの俺、部活あるし……これ以上は部活に響くといいますか」

「部活やめればいいじゃん」

「駄目だって……もうあと1ヶ月で引退だから」

「じゃあ――引退したら週7ね」

「え……」



抗議の言葉は、自分の喘ぎ声に掻き消された。
再び激しく突かれ、苦しそうにチンコが涙を流している。

「んぁあ――! あはあぁあ゛っ!」

「週5」

長い指が、チンコの先端に触れ、透明の液体を掬う。
ひりひり痛くて、どうにかなりそう。

それよりもこいつは、諦めという言葉を知らないのだろうか。
悪態をつくよりも前に、俺の身体が限界だと訴えた。

「わかっ……た、から」

「週5? いいの?」

「良い、イイですっ!」

「……ふふ、また俺の勝ち」

先程までチンコの先端をいじっていた指は、焦らすような速度で、リボン結びにされた紐を引っ張る。
するすると紐が解ける感触に、理性的な涙が零れる。



「や、あっああ……あ゛、いく、イク、ぅ――!」

びゅるり、と、粘度の高い白濁が、目の前で不敵な笑みを浮かべる、憎たらしい奴の手にかかる。

「あは、イき顔いいね」

「も……見るなぁ」

手にべったり付着した精液を、俺に見せ付けるように舐めとる。
最低野郎だ。



なのに、なんで俺はこいつのこと、こんなに好きになってしまったんだろう。



 *



「……そろそろ生徒手帳、返してくんない?」

「やだ~」

長い前髪から覗く目が、俺を睨んだ。

生徒手帳を返したら、俺が二度とここに来なくなると思い込んでいるらしい。
拗ねてそっぽを向いた奴の背中を、俺は黙って見詰めていた。

まぁ面白いので、好きだ、とは言わない。



-END-
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