7 / 64
第6話
しおりを挟む
料理を完食し、混み合ってきた店内を見て早々に退席する為にレジへと向かい会計を頼もうと料理を運んでいた少女に目を向ける、するとぱっちりと目があった。
「すまない、手が空いたら会計を…」
「はーい、お会計ですね!お姉ちゃんー!お会計お願いします」
手が空いてからでも良いと言おうとしたら少女は厨房に居るであろう姉に声をかけた、すると直ぐに彼女の返事が聞こえた。
「はーい、今行くわ」
パタパタと小走りの音と共に彼女がレジまで駆けつけると、こちらを見てにこやかに微笑む。
「お待たせいたしました。お会計はおひとり様1200リルです」
あのボリューム満点で美味しいセットが1食1200リルというリーズナブルな値段に驚いた。他の店だと2000リルは軽くいくだろうに、そんなに手頃な値段で本当に良いのだろうか。
そう思っていると、ロベルトが先に財布からお金を取り出しトレイの上へ置く。
「では、私はちょうどありますので」
「はい、ちょうど頂戴いたしました。
ありがとうございました、またのご来店お待ちしておりますね」
「ごちそうさまでした、では団長私は先に外へ出て待っておりますね」
そう言って先に会計を済ませたロベルトが混み合ってきた店の外へと先へ出た。
自分も早くお金を出さないと仕事が詰まるだろうと思い財布の中を見るがロベルトと違い小銭が無かったので札を2枚トレイの上に置いた。
「すまんが、俺はこれで…」
「はい、2000リルお預かり致しましたので800リルのお返しです!ありがとうございました。」
彼女の白魚の様な手がそっと、俺の剣ばかり持ちゴツゴツとした大きな手を包み込む様にお釣りを渡す。
不意に触れられビクリとしたが、暖かく柔らかい彼女の手はとても心地よく何故かもっと触れてほしいとまで思ってしまった。
「あぁ、こちらこそとても美味かった…また来るとしよう」
「はい、またのご来店お待ちしておりますね。お気をつけてお帰りください」
そう言って微笑む彼女、身長差のせいだろう少し上目遣いでドキッと胸が高鳴った。
団長がこの店の常連へとなる瞬間であった。
店を出るとドアを横で待っていたロベルトと合流し、騎士団までの短い道のりを歩く。
「どうでしたか団長?とても良いお店でしたけど」
「あぁ、そうだな……とても良かったな」
「給仕をしていたのか妹のレティシア嬢で、料理担当が姉であるソフィア嬢ですよ」
「ソフィア嬢か………可憐な名だ」
初めて食べたあの美味な食事と、まるで暖かな春に咲く大輪の花の様なソフィアの笑顔に、先程まであった食欲が無くなる程のストレスはいつの間にか綺麗さっぱりと無くなっていたのであった。
「すまない、手が空いたら会計を…」
「はーい、お会計ですね!お姉ちゃんー!お会計お願いします」
手が空いてからでも良いと言おうとしたら少女は厨房に居るであろう姉に声をかけた、すると直ぐに彼女の返事が聞こえた。
「はーい、今行くわ」
パタパタと小走りの音と共に彼女がレジまで駆けつけると、こちらを見てにこやかに微笑む。
「お待たせいたしました。お会計はおひとり様1200リルです」
あのボリューム満点で美味しいセットが1食1200リルというリーズナブルな値段に驚いた。他の店だと2000リルは軽くいくだろうに、そんなに手頃な値段で本当に良いのだろうか。
そう思っていると、ロベルトが先に財布からお金を取り出しトレイの上へ置く。
「では、私はちょうどありますので」
「はい、ちょうど頂戴いたしました。
ありがとうございました、またのご来店お待ちしておりますね」
「ごちそうさまでした、では団長私は先に外へ出て待っておりますね」
そう言って先に会計を済ませたロベルトが混み合ってきた店の外へと先へ出た。
自分も早くお金を出さないと仕事が詰まるだろうと思い財布の中を見るがロベルトと違い小銭が無かったので札を2枚トレイの上に置いた。
「すまんが、俺はこれで…」
「はい、2000リルお預かり致しましたので800リルのお返しです!ありがとうございました。」
彼女の白魚の様な手がそっと、俺の剣ばかり持ちゴツゴツとした大きな手を包み込む様にお釣りを渡す。
不意に触れられビクリとしたが、暖かく柔らかい彼女の手はとても心地よく何故かもっと触れてほしいとまで思ってしまった。
「あぁ、こちらこそとても美味かった…また来るとしよう」
「はい、またのご来店お待ちしておりますね。お気をつけてお帰りください」
そう言って微笑む彼女、身長差のせいだろう少し上目遣いでドキッと胸が高鳴った。
団長がこの店の常連へとなる瞬間であった。
店を出るとドアを横で待っていたロベルトと合流し、騎士団までの短い道のりを歩く。
「どうでしたか団長?とても良いお店でしたけど」
「あぁ、そうだな……とても良かったな」
「給仕をしていたのか妹のレティシア嬢で、料理担当が姉であるソフィア嬢ですよ」
「ソフィア嬢か………可憐な名だ」
初めて食べたあの美味な食事と、まるで暖かな春に咲く大輪の花の様なソフィアの笑顔に、先程まであった食欲が無くなる程のストレスはいつの間にか綺麗さっぱりと無くなっていたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
山賊な騎士団長は子にゃんこを溺愛する
紅子
恋愛
この世界には魔女がいる。魔女は、この世界の監視者だ。私も魔女のひとり。まだ“見習い”がつくけど。私は見習いから正式な魔女になるための修行を厭い、師匠に子にゃんこに変えれた。放り出された森で出会ったのは山賊の騎士団長。ついていった先には兄弟子がいい笑顔で待っていた。子にゃんこな私と山賊団長の織り成すほっこりできる日常・・・・とは無縁な。どう頑張ってもコメディだ。面倒事しかないじゃない!だから、人は嫌いよ~!!!
完結済み。
毎週金曜日更新予定 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
【完結】異世界転移したら騎士団長と相思相愛になりました〜私の恋を父と兄が邪魔してくる〜
伽羅
恋愛
愛莉鈴(アリス)は幼馴染の健斗に片想いをしている。
ある朝、通学中の事故で道が塞がれた。
健斗はサボる口実が出来たと言って愛莉鈴を先に行かせる。
事故車で塞がれた道を電柱と塀の隙間から抜けようとすると妙な違和感が…。
気付いたら、まったく別の世界に佇んでいた。
そんな愛莉鈴を救ってくれた騎士団長を徐々に好きになっていくが、彼には想い人がいた。
やがて愛莉鈴には重大な秘密が判明して…。
記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】
かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。
名前も年齢も住んでた町も覚えてません。
ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。
プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。
小説家になろう様にも公開してます。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
白い結婚のはずが、旦那様の溺愛が止まりません!――冷徹領主と政略令嬢の甘すぎる夫婦生活
しおしお
恋愛
政略結婚の末、侯爵家から「価値がない」と切り捨てられた令嬢リオラ。
新しい夫となったのは、噂で“冷徹”と囁かれる辺境領主ラディス。
二人は互いの自由のため――**干渉しない“白い結婚”**を結ぶことに。
ところが。
◆市場に行けばついてくる
◆荷物は全部持ちたがる
◆雨の日は仕事を早退して帰ってくる
◆ちょっと笑うだけで顔が真っ赤になる
……どう見ても、干渉しまくり。
「旦那様、これは白い結婚のはずでは……?」
「……君のことを、放っておけない」
距離はゆっくり縮まり、
優しすぎる態度にリオラの心も揺れ始める。
そんな時、彼女を利用しようと実家が再び手を伸ばす。
“冷徹”と呼ばれた旦那様の怒りが静かに燃え――
「二度と妻を侮辱するな」
守られ、支え合い、やがて惹かれ合う二人の想いは、
いつしか“形だけの夫婦”を超えていく。
女王は若き美貌の夫に離婚を申し出る
小西あまね
恋愛
「喜べ!やっと離婚できそうだぞ!」「……は?」
政略結婚して9年目、32歳の女王陛下は22歳の王配陛下に笑顔で告げた。
9年前の約束を叶えるために……。
豪胆果断だがどこか天然な女王と、彼女を敬愛してやまない美貌の若き王配のすれ違い離婚騒動。
「月と雪と温泉と ~幼馴染みの天然王子と最強魔術師~」の王子の姉の話ですが、独立した話で、作風も違います。
本作は小説家になろうにも投稿しています。
守護契約のはずが、精霊騎士の距離が近すぎて心拍がもちません―― 距離ゼロで溺愛でした。
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済:全8話⭐︎
ーー条項:心拍が乱れたら抱擁せよ(やめて)
村育ちの鈍感かわいい癒し系ヒロイン・リリィは、王都を目指して旅に出たはずが――森で迷子になった瞬間、精霊騎士エヴァンに“守護契約”されてしまう!
問題は、この騎士さまの守護距離が近すぎること。
半歩どころか背後ぴったり、手を繋ぐのも「当然」、心拍が乱れたら“抱擁条項”発動!?
周囲は「恋人だろ!」と総ツッコミなのに、本人たちは「相棒です!」で通常運転。
守護(と言い張る)密着が止まらない、じわ甘コメディ異世界ファンタジー!
崖っぷち令嬢は冷血皇帝のお世話係〜侍女のはずが皇帝妃になるみたいです〜
束原ミヤコ
恋愛
ティディス・クリスティスは、没落寸前の貧乏な伯爵家の令嬢である。
家のために王宮で働く侍女に仕官したは良いけれど、緊張のせいでまともに話せず、面接で落とされそうになってしまう。
「家族のため、なんでもするからどうか働かせてください」と泣きついて、手に入れた仕事は――冷血皇帝と巷で噂されている、冷酷冷血名前を呼んだだけで子供が泣くと言われているレイシールド・ガルディアス皇帝陛下のお世話係だった。
皇帝レイシールドは気難しく、人を傍に置きたがらない。
今まで何人もの侍女が、レイシールドが恐ろしくて泣きながら辞めていったのだという。
ティディスは決意する。なんとしてでも、お仕事をやりとげて、没落から家を救わなければ……!
心根の優しいお世話係の令嬢と、無口で不器用な皇帝陛下の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる