ブラックもう一杯

楠丸

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ブラックもう一杯

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五月晴れの空の下 浮足立ったストリートの人通り 
僕は君の面影求め 一人肩をすぼめる

君の冷めた瞼に 愛の終わり感じた夜 僕の心も冷めて もて余す虚しさ

嗚呼、乱れた思いに弄ばれて 横丁の白い喫茶店 僕はただ時間を食むだけ
熱いブラックもう一杯

熱いグァテマラに舌が痺れても 僕の心は冷めていく 還りはしない思い出だけが 僕の心の傷口抉る

嗚呼、日曜午後の独りの撫で肩 白い喫茶店の角のボックス席
熱いブラックもう一杯

嗚呼、肩を畳む僕を 太陽も雑踏も 冷めた横目の視線…
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