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第1章
裏切り
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暗黒騎士ザニバルから王国のスパイ呼ばわりされた魔女フレイアは愕然としつつも己の甘さを呪う。
「この悪辣な卑怯者め!」
フレイアはザニバルをなじる。ザニバルにつかまれた手を外そうとするが、がっしりと極められて身動きが取れない。魔法を使うための鍬も奪われてしまった。
「暴れないほうがいいよ。今は魔法が使えないでしょ」
「……!」
フレイアは蒼龍への変身と解除ですっかり魔力を消耗している。それもザニバルに見抜かれてしまっていたのか。
要塞の司令官は突然の事態におろおろとしている。
「スパイで…… ありますか?」
「そうだよ。早く連行しよう。牢に案内して」
ザニバルは司令官を急かす。
「こ、こちらからです」
司令官は階段へとザニバルを先導する。
兵士たちはこの様子を遠巻きにして恐ろしげに見ている。ザニバルが目を向けると慌てて陰に引っ込む。
ザニバル一行は階段を降り、通路を進み、また階段を降りて、要塞内の複雑なルートを進む。ザニバルの魔装が立てる機械仕掛けのような音が通路に響き渡る。
一行はところどころで兵士にすれ違う。兵士はザニバルに気付くや、ある者は叫び、ある者は壁に張り付き、ある者はへたり込み、それぞれ猛獣にでもであったかのような反応をする。ザニバルは気にせず進む。
要塞の通路は狭く暗い。天井にはパイプが這いまわっている。上水に下水、通気管、伝声管など様々なパイプだらけだ。
「このパイプは何?」
薄く輝いている半透明なパイプをザニバルが示す。
「そのパイプは魔力、いえ神聖力を神眼に伝導しております」
「じゃあ、地下の備蓄庫まで通じているんだよね」
「はい、その通りでして」
ザニバルの赤く燃える眼がちろちろと瞬く。
「魔力たっぷりだね」
後ろ手をがっしり掴まれたフレイアはもがくが、ザニバルから押されて仕方なく進む。
長い階段を降りると地下の階層にたどり着いた。空気が冷たく湿っている。暗い通路に鉄格子の牢が並ぶ。
看守が司令官を見て驚きの表情を浮かべた。司令官が来るような場所ではないのだ。次いでザニバルに気付き、顔色を青ざめさせる。
「開けて」
「へ、へい!」
狭い空間でザニバルに対すると威圧感が凄まじい。看守は震える手で鍵を使って牢の扉を開き、そこにザニバルがフレイアを突き飛ばす。
「くそ、ただではすまさないからな! 必ず絶望と恐怖を味合わせてやる!」
フレイアは憎々し気にザニバルをにらみつける。
「ほんと!? 楽しみだなあ」
ザニバルの返答にますますフレイアは怒りを募らせる。
軋んだ音を立てて扉が閉められた。看守が施錠すると、その鍵をザニバルがひょいと取り上げて、軽く握りつぶした。細かな破片が床に散らばる。
看守と司令官は戸惑うが、口には出さない。
ザニバルは通路にフレイアの鍬を立てかけてから、
「じゃあ戻ろうか」
フレイアは牢の鉄格子を掴み、ガチャリと音が鳴る。ザニバルの背中をにらみつける。
ザニバルはちらりと床に目をやり、振り返ることなく階段を戻っていった。
フレイアは牢の中で歯ぎしりした。
他の牢は空だ。看守は何か尋問をすべきかとも考えたようだが、鍵がないのでは牢に入ることもできず去っていった。フレイアは独り残されている。静かな階層にパイプを伝わる液体の音が微かに響く。
フレイアは間抜けな自分への怒りで腹の中が煮えくり返っている。
暗黒騎士ザニバルの言葉をわずかでも信じるとはお人良しすぎる。
「だが、お人良しは貴様もだ!」
フレイアは懐から薬瓶を取り出す。これはザニバルから取り上げられなかった。
「みんな…… すまない。少しだけ使わせてもらう」
フレイアは薬瓶の蓋を開けて、ほんの一滴を飲んだ。
「うっ!」
頭を打たれたような強い衝撃にフレイアはよろめきうめく。
力がたぎってくる。全身に魔力がみなぎる。マルメロの実から調合した薬液には様々な治癒作用がある。今はただ魔力の回復剤として使用したが凄まじい効果だ。
フレイアは左目の眼帯をずらす。
そこには金色に輝く線が浮かび上がっていた。
線は紋様を成し、紋様は生き物のように蠢く。最新の魔法技術である動的魔法陣だ。一つの魔法陣が多数の魔法を連続的に展開し、複雑に統合された魔法効果を発揮する。
「我が名において、我が力によって、我が王ヴァールのために。来たれサラマンダー!」
通路の空間に龍の骨格が浮かび上がり、神経系がまとわりつき、筋肉が生成され、鱗が包み込む。
一頭のサラマンダーが召喚されて現出した。
サラマンダーは十メル級の大型飛龍だ。通路で動きにくそうにしながら、立てかけられていた鍬を前肢で掴んで牢の中のフレイアに渡す。
フレイアは鍬を軽々と振り回してみせる。心身共に絶好調だ。
鍬を使って牢の床に魔法陣を刻み始める。これから行う魔法には大型の魔法陣が必要だ。眼帯で隠している魔法陣では小さすぎる。
「待っていろ、ザニバル。一泡吹かせてやる!」
フレイアは着々と魔法陣を刻んでいく。
集中していた彼女は、床の上を黒い霧のようなものがよぎっていったのには気が付かなかった。
要塞の屋上に戻ってきたザニバルは、ずらりと並んでいる砲台に目をつけた。
「ねえ、これで向こうの要塞を撃てる?」
司令官は焦った様子で、
「いえ、決してそのようなことがないように厳命されておりまして」
「鳥は撃ってたよね?」
「国境上の移動物体は自動で射撃するようにできております」
「ふうん、やっぱりそうなんだ」
ザニバルは頷き、司令官と間近に向かい合う。
司令官は思わず後ずさる。
「ねえ、マルメロって知ってる?」
「はあ、どこかで聞いたような……」
ザニバルはさらに進み、司令官はさらに後ずさる。
ザニバルから黒い瘴気が立ち昇り始める。
「マルメロが売れなくてナヴァリアのみんなが困ってるんだって」
「は、はあ、さようでありますか」
ザニバルが進んで、司令官は壁際にまで追い詰められる。
「それもこれも、この要塞が邪魔で王国にマルメロを売りに行けないせいなんだって」
「え?」
「だからメロッピはお怒りなんだ。ほら」
壁から落ちそうになっていた司令官は、ザニバルの視線が示す先に目をやる。
「あ、あれは!?」
階段から黒い塊のようなものが這い上がってくる。
丸い体の上半身は細め、下半身は太め。細い手足が生えている。頭がない上半身には戯画のように大きく丸い目が二つ並んでいる。マルメロのマスコットキャラ、メロッピの姿だ。しかしおぞましくゆがんでいる。
その目はぎょろりと動いて司令官を見つめる。体の中央がぱっくり開いて、長い舌を覗かせた。
「ひいぃぃっ!」
司令官は恐怖の叫び声を漏らし、その場から逃げ出そうとする。だが他の階段からも同様の化け物が這い上がってくる。
「こ、これはなんなのですか、ザニバル殿!」
司令官は叫ぶ。
「さっき言ったでしょ。実はね、俺も本当はザニバルじゃないの…… ほら、メロッピだよ!」
ザニバルの姿が黒い瘴気に包まれる。瘴気はメロッピの姿をとる。みるみるメロッピは膨らみ巨大化していく。
ただ悪意だけを感じさせる相貌だ。口をぱっくりと開いて、長い舌を伸ばしてくる。瘴気を揺らがせながら歩み出す。
ただでさえザニバルの来訪に恐怖していた司令官や兵士たちの精神は限界を超えた。
言葉にならない叫びを上げながら逃げ出していく。
巨大メロッピはゆっくりと歩み、要塞の壁から国境線側に踏み出した。地面に落ちて形が不気味に崩れ、そのまま立ち上がる。瘴気の顔は歪み、目玉が飛び出したかのように見える。
巨大メロッピは凄まじい笑みを浮かべて口を開く。歌が聞こえてくる。マルメロのテーマ曲に乗った歌だ。巨大メロッピは狂った曲調で歌っていた。
「すてきなマルメロおいしいな♬ かわいいマルメロしあわせのあじ♪」
「この悪辣な卑怯者め!」
フレイアはザニバルをなじる。ザニバルにつかまれた手を外そうとするが、がっしりと極められて身動きが取れない。魔法を使うための鍬も奪われてしまった。
「暴れないほうがいいよ。今は魔法が使えないでしょ」
「……!」
フレイアは蒼龍への変身と解除ですっかり魔力を消耗している。それもザニバルに見抜かれてしまっていたのか。
要塞の司令官は突然の事態におろおろとしている。
「スパイで…… ありますか?」
「そうだよ。早く連行しよう。牢に案内して」
ザニバルは司令官を急かす。
「こ、こちらからです」
司令官は階段へとザニバルを先導する。
兵士たちはこの様子を遠巻きにして恐ろしげに見ている。ザニバルが目を向けると慌てて陰に引っ込む。
ザニバル一行は階段を降り、通路を進み、また階段を降りて、要塞内の複雑なルートを進む。ザニバルの魔装が立てる機械仕掛けのような音が通路に響き渡る。
一行はところどころで兵士にすれ違う。兵士はザニバルに気付くや、ある者は叫び、ある者は壁に張り付き、ある者はへたり込み、それぞれ猛獣にでもであったかのような反応をする。ザニバルは気にせず進む。
要塞の通路は狭く暗い。天井にはパイプが這いまわっている。上水に下水、通気管、伝声管など様々なパイプだらけだ。
「このパイプは何?」
薄く輝いている半透明なパイプをザニバルが示す。
「そのパイプは魔力、いえ神聖力を神眼に伝導しております」
「じゃあ、地下の備蓄庫まで通じているんだよね」
「はい、その通りでして」
ザニバルの赤く燃える眼がちろちろと瞬く。
「魔力たっぷりだね」
後ろ手をがっしり掴まれたフレイアはもがくが、ザニバルから押されて仕方なく進む。
長い階段を降りると地下の階層にたどり着いた。空気が冷たく湿っている。暗い通路に鉄格子の牢が並ぶ。
看守が司令官を見て驚きの表情を浮かべた。司令官が来るような場所ではないのだ。次いでザニバルに気付き、顔色を青ざめさせる。
「開けて」
「へ、へい!」
狭い空間でザニバルに対すると威圧感が凄まじい。看守は震える手で鍵を使って牢の扉を開き、そこにザニバルがフレイアを突き飛ばす。
「くそ、ただではすまさないからな! 必ず絶望と恐怖を味合わせてやる!」
フレイアは憎々し気にザニバルをにらみつける。
「ほんと!? 楽しみだなあ」
ザニバルの返答にますますフレイアは怒りを募らせる。
軋んだ音を立てて扉が閉められた。看守が施錠すると、その鍵をザニバルがひょいと取り上げて、軽く握りつぶした。細かな破片が床に散らばる。
看守と司令官は戸惑うが、口には出さない。
ザニバルは通路にフレイアの鍬を立てかけてから、
「じゃあ戻ろうか」
フレイアは牢の鉄格子を掴み、ガチャリと音が鳴る。ザニバルの背中をにらみつける。
ザニバルはちらりと床に目をやり、振り返ることなく階段を戻っていった。
フレイアは牢の中で歯ぎしりした。
他の牢は空だ。看守は何か尋問をすべきかとも考えたようだが、鍵がないのでは牢に入ることもできず去っていった。フレイアは独り残されている。静かな階層にパイプを伝わる液体の音が微かに響く。
フレイアは間抜けな自分への怒りで腹の中が煮えくり返っている。
暗黒騎士ザニバルの言葉をわずかでも信じるとはお人良しすぎる。
「だが、お人良しは貴様もだ!」
フレイアは懐から薬瓶を取り出す。これはザニバルから取り上げられなかった。
「みんな…… すまない。少しだけ使わせてもらう」
フレイアは薬瓶の蓋を開けて、ほんの一滴を飲んだ。
「うっ!」
頭を打たれたような強い衝撃にフレイアはよろめきうめく。
力がたぎってくる。全身に魔力がみなぎる。マルメロの実から調合した薬液には様々な治癒作用がある。今はただ魔力の回復剤として使用したが凄まじい効果だ。
フレイアは左目の眼帯をずらす。
そこには金色に輝く線が浮かび上がっていた。
線は紋様を成し、紋様は生き物のように蠢く。最新の魔法技術である動的魔法陣だ。一つの魔法陣が多数の魔法を連続的に展開し、複雑に統合された魔法効果を発揮する。
「我が名において、我が力によって、我が王ヴァールのために。来たれサラマンダー!」
通路の空間に龍の骨格が浮かび上がり、神経系がまとわりつき、筋肉が生成され、鱗が包み込む。
一頭のサラマンダーが召喚されて現出した。
サラマンダーは十メル級の大型飛龍だ。通路で動きにくそうにしながら、立てかけられていた鍬を前肢で掴んで牢の中のフレイアに渡す。
フレイアは鍬を軽々と振り回してみせる。心身共に絶好調だ。
鍬を使って牢の床に魔法陣を刻み始める。これから行う魔法には大型の魔法陣が必要だ。眼帯で隠している魔法陣では小さすぎる。
「待っていろ、ザニバル。一泡吹かせてやる!」
フレイアは着々と魔法陣を刻んでいく。
集中していた彼女は、床の上を黒い霧のようなものがよぎっていったのには気が付かなかった。
要塞の屋上に戻ってきたザニバルは、ずらりと並んでいる砲台に目をつけた。
「ねえ、これで向こうの要塞を撃てる?」
司令官は焦った様子で、
「いえ、決してそのようなことがないように厳命されておりまして」
「鳥は撃ってたよね?」
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「ふうん、やっぱりそうなんだ」
ザニバルは頷き、司令官と間近に向かい合う。
司令官は思わず後ずさる。
「ねえ、マルメロって知ってる?」
「はあ、どこかで聞いたような……」
ザニバルはさらに進み、司令官はさらに後ずさる。
ザニバルから黒い瘴気が立ち昇り始める。
「マルメロが売れなくてナヴァリアのみんなが困ってるんだって」
「は、はあ、さようでありますか」
ザニバルが進んで、司令官は壁際にまで追い詰められる。
「それもこれも、この要塞が邪魔で王国にマルメロを売りに行けないせいなんだって」
「え?」
「だからメロッピはお怒りなんだ。ほら」
壁から落ちそうになっていた司令官は、ザニバルの視線が示す先に目をやる。
「あ、あれは!?」
階段から黒い塊のようなものが這い上がってくる。
丸い体の上半身は細め、下半身は太め。細い手足が生えている。頭がない上半身には戯画のように大きく丸い目が二つ並んでいる。マルメロのマスコットキャラ、メロッピの姿だ。しかしおぞましくゆがんでいる。
その目はぎょろりと動いて司令官を見つめる。体の中央がぱっくり開いて、長い舌を覗かせた。
「ひいぃぃっ!」
司令官は恐怖の叫び声を漏らし、その場から逃げ出そうとする。だが他の階段からも同様の化け物が這い上がってくる。
「こ、これはなんなのですか、ザニバル殿!」
司令官は叫ぶ。
「さっき言ったでしょ。実はね、俺も本当はザニバルじゃないの…… ほら、メロッピだよ!」
ザニバルの姿が黒い瘴気に包まれる。瘴気はメロッピの姿をとる。みるみるメロッピは膨らみ巨大化していく。
ただ悪意だけを感じさせる相貌だ。口をぱっくりと開いて、長い舌を伸ばしてくる。瘴気を揺らがせながら歩み出す。
ただでさえザニバルの来訪に恐怖していた司令官や兵士たちの精神は限界を超えた。
言葉にならない叫びを上げながら逃げ出していく。
巨大メロッピはゆっくりと歩み、要塞の壁から国境線側に踏み出した。地面に落ちて形が不気味に崩れ、そのまま立ち上がる。瘴気の顔は歪み、目玉が飛び出したかのように見える。
巨大メロッピは凄まじい笑みを浮かべて口を開く。歌が聞こえてくる。マルメロのテーマ曲に乗った歌だ。巨大メロッピは狂った曲調で歌っていた。
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