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第3章
地獄の虎猫と港の猫
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ナヴァリア州の中央部を流れる大河、ネステラ川。
その周辺の麦畑を一匹の虎猫がとぼとぼと歩いている。
地獄の魔獣、ヘルタイガーのキトだ。
無数の魔法によって作り出された亜空間が後始末されずに寄せ集まった異次元世界、それが地獄だ。
ヘルタイガーはその地獄に生きる魔獣の一種だ。時に魔法で召喚されて地獄からこの世界にやってくる。
本来は虎より二回りも大きいが、今は小さな猫の姿となっている。この姿は力の消耗が少なくてすむ。
先日、エルフが住まう塔之村で、暗黒騎士ザニバルと巫女マヒメが競争を始めた。マヒメは自分が生み出した雷蛇に乗り、ザニバルは二輪の木馬を駆った。
そう、いつもならザニバルはキトを駆るのに、速い雷蛇を追いかけるため、キトではなく木馬を選んでしまったのだ。
キトは頭がいい。これからを考えて衝撃を受けた。
キトは木馬に追いつけない。だからザニバルはきっとずっと木馬に乗る。キトは忘れられて一人ぼっちになるのだ。
耐えられなくて、キトは塔之村を飛び出した。木馬よりも速く走りさえすれば、ザニバルはキトのことを思い出してくれるに違いない。
それはもうキトは全力で走った。ザニバルの匂いを追って、走って走って走り抜いた。森を抜け、川を泳ぎ、街道を走り、芒星城にまでたどり着いた。
芒星城の回りをザニバルとマヒメはぐるぐる回ってた。
キトは遂にザニバルに追いついたと思った。
しかし周回を終えたザニバルは芒星城から離れた。途轍もない速度で。
それを追うマヒメも速かった。
キトは追いかけたけど、あまりにも速度が違った。ザニバルとマヒメはあっという間に見えなくなってしまった。
キトは理解した。
どうがんばっても追いつけない。
木馬には勝てない。
自分は役に立てない。
そういえば果樹園での泥棒を捕まえるときだってキトは置いていかれた。
もうザニバルはキトを要らないのだ。
キトは力が出なくなり、身体は小さな虎猫に縮んだ。
街道を外れ、あてどなく麦畑をとぼとぼと歩いた。
夜が来て、また陽が昇って。
歩き続けたキトの鼻を潮の匂いがくすぐった。
いつの間にか海の近くにまで来ていたらしい。
港町があった。そこから猫たちの匂いもする。無意識にこの匂いを求めてきたのかもしれない。
さびしいキトは猫たちを見たくなって港町に向かった。
港町の家が近づいてくる。キトは自分の鼻を疑った。
今度は地獄の匂いがする。しかし懐かしい匂いではない。地獄の臭い犬っころ、ヘルハウンドだ。
かつては縄張り争いでよく戦っては叩きのめしてきたものだった。うざったらしくて警戒すべき相手だ。
古ぼけた家々が立ち並ぶ隙間を縫ってキトは進む。狼の匂いが近づいてくる。狼の咆哮、何かが壊れる音、人間の叫びに猫の鳴き声も。
キトは家々の隙間から騒ぎを覗く。
一軒の家を前に、人間の大男が怒鳴っている。
「隠しているものを出せ! 狼どもが匂いをかぎつけているんだ! ごまかせねえぞ」
「隠しているものなんてないよ!」
家の中からは反論の声。
それをかき消すようなうるさい咆哮で狼が応える。
大男はヘルハウンドの群れを引き連れていた。おそらく魔法で支配しているのだろう。
分からないのはヘルハウンドがどれも白いということだ。ヘルハウンドは闇の瘴気をまとう暗黒の狼なのに。瘴気ではなく聖系属性の気配まで感じる。
以前に会ったことがある女聖騎士を思い起こしてキトは嫌な気分になる。
あちこちの屋根に猫が乗っていて、狼たちをにらんでいる。だが手を出すつもりはないようだ。猫では狼相手に分が悪すぎる。
家々の中には人々が息をひそめているようだ。こちらも出てきて助けようとはしない。
大男が狼たちに命じる。
「この家を壊しちまえ!」
狼たちは家に体当たりする。
狼の巨体がぶつかるたびに木製の家は激しく揺れてきしみ、中からは悲鳴が上がる。男と女の声だ。それに猫の鳴き声。
家の壁は破れ、柱は折れ、屋根は崩れ落ちてくる。
大男は喜び笑って、
「ざまあみやがれ! この暗黒騎士ザニバル様に逆らうからだ!」
キトはまじまじと大男を眺める。
ザニバルと名乗ったこの男は下品で見苦しくていやらしい。全存在が本物のザニバルを侮辱している。着ている鎧は黒くもなんともないのがせめてもの救いだ。
「げははは! ザニバル様の怒りを受けろ!」
キトは辛抱たまらず飛び出して、偽ザニバルの顔に飛びかかった。爪でひっかく。偽ザニバルの顔に八本の赤い筋が走る。
「ぎぃやああああっ! お、お、追い払え!」
偽ザニバルが叫ぶ。
狼たちが次々と偽ザニバルにのしかかる。偽ザニバルは押し倒され、呼吸できなくなって潰れた蛙みたいな声を上げる。
キトはすでに偽ザニバルの顔から飛びずさっている。
狼たちに襲われた家がゆっくりと倒壊していく。破片が散らばり、倒れた偽ザニバルに降り注ぐ。
「ぐふ、ど、どけ、いったん、引き上げる、ぞ……」
狼たちは偽ザニバルの服や鎧に噛みつき、引きずり始める。
「痛い! 馬鹿、噛みつくな! それは俺の足だ!」
通りを引きずられていった偽ザニバルはやがて見えなくなり、声も聞こえなくなった。
すっかり倒壊した家からは、男と女のうめき声が聞こえてくる。
周りで見ていた猫たちが集まってきて、壊れた木材に噛みついて運ぼうとする。しかし猫の小さな身体では難しい。
他の家からは人々がようやく出てきた。魚のような鱗の肌につるりとした顔。水陸棲の魔族、サイレンだ。
人間には好まれないサイレンの顔だが、キトにとっては人間の顔と大差ない。
「大丈夫かい……?」
「すまん、助けられなくて……」
「許しておくれ……」
サイレンたちは瓦礫の中に声をかけながら、折れた柱を動かそうとする。しかし、
「つ、潰れる!」
瓦礫の中から上がった苦痛の悲鳴に動きを止める。
「下手に動かすと潰れてしまう……」
「どうすれば……」
サイレンたちは顔を見合わせる。
瓦礫の中からは猫の叫びも聞こえてくる。
ザニバルを名乗る者がやったことに激しい苛立ちを感じたキトは、ぶるりと身を震わせて力を開放した。小さな虎猫の身体がたちまち大きくなってヘルタイガーの巨躯となる。
「みゃっ!」
猫たちは毛を逆立てて飛びずさり、サイレンたちは目を見開いて凍りつく。
「オオワダツミ様……!?」
瓦礫の下にいる猫と男女の様子が、キトの髭には手に取るように感じられる。キトは大きな顎で瓦礫に食らいついてひょいとどける。みるみるうちに瓦礫はどかされて、猫と男女が姿を現す。
猫はひょいと飛び出して、キトに頭をこすりつける。
よろよろと這い出てきた男女はキトの前でひれ伏した。
「オオワダツミ様、ありがたや、ありがたや」
男は蒼い鱗肌のサイレン。女は煌めく長髪に透き通るような肌、人間の基準で言えば美少女。
他のサイレンたちもひれ伏してキトに祈りを捧げる。
「ありがたや、ありがたや」
祈られても困るだけのキトは軽く吠えて、姿をまた小さく戻す。巨躯を長く維持できるほどの瘴気が残っていないのだ。
屋根に飛び乗って、我関せずといった態度をとる。
キトの気持ちを察したのか、サイレンたちは深々と頭を下げてから立ち上がった。
「あんた、娘をザニバルに見られてしまったのかい」
「すまねえ…… いきなり窓を破られて……」
さきほどキトが助けた美少女を皆は見る。
「我らの本当の姿がばれては、奴隷狩りが押し寄せてくるぞ」
「我らの姿は人間を魅惑してしまうからのう……」
「まだ姿を変えられない者たちを隠さねば」
サイレンたちは顔を突き合わせて話し合う。
「ともかく、あんたんとこの娘をなんとかしよう」
サイレンたちが美少女の周囲に集まって、身体に手を当てる。魔力が注ぎ込まれ、美少女の身体がサイレンへと変貌していく。
「ごめんなさい、あたしが術を使えないばっかりに……」
サイレンに変貌した娘が皆に謝る。
「まだ若えんだ。仕方ねえことだ」
「悪いのはあのザニバルだあ」
皆は娘を慰める。
ザニバルの名前が上がるたびにキトはいらつく。あんな男がザニバルの名前を使うだなんて。
「さ、早く隠れよう。今なら大丈夫だ。ワダツミ様が見守ってくださっている」
サイレンたちは娘を守るように海岸の方へと向かっていく。
それを取り囲んで守るかのように猫たちも進む。
キトは興味深く眺める。
ワダツミ様とは猫のことか。
猫たちは鋭い目つきで周りを見はっている。偽ザニバルのような闖入者を警戒しているのだろう。確かに猫がサイレンたちを見守っている。ただし戦闘力は無さそうだ。
キトは自分もついていってみることにした。
あの偽ザニバルがまた現れるかもしれない。今度は仕留めてやる。
その周辺の麦畑を一匹の虎猫がとぼとぼと歩いている。
地獄の魔獣、ヘルタイガーのキトだ。
無数の魔法によって作り出された亜空間が後始末されずに寄せ集まった異次元世界、それが地獄だ。
ヘルタイガーはその地獄に生きる魔獣の一種だ。時に魔法で召喚されて地獄からこの世界にやってくる。
本来は虎より二回りも大きいが、今は小さな猫の姿となっている。この姿は力の消耗が少なくてすむ。
先日、エルフが住まう塔之村で、暗黒騎士ザニバルと巫女マヒメが競争を始めた。マヒメは自分が生み出した雷蛇に乗り、ザニバルは二輪の木馬を駆った。
そう、いつもならザニバルはキトを駆るのに、速い雷蛇を追いかけるため、キトではなく木馬を選んでしまったのだ。
キトは頭がいい。これからを考えて衝撃を受けた。
キトは木馬に追いつけない。だからザニバルはきっとずっと木馬に乗る。キトは忘れられて一人ぼっちになるのだ。
耐えられなくて、キトは塔之村を飛び出した。木馬よりも速く走りさえすれば、ザニバルはキトのことを思い出してくれるに違いない。
それはもうキトは全力で走った。ザニバルの匂いを追って、走って走って走り抜いた。森を抜け、川を泳ぎ、街道を走り、芒星城にまでたどり着いた。
芒星城の回りをザニバルとマヒメはぐるぐる回ってた。
キトは遂にザニバルに追いついたと思った。
しかし周回を終えたザニバルは芒星城から離れた。途轍もない速度で。
それを追うマヒメも速かった。
キトは追いかけたけど、あまりにも速度が違った。ザニバルとマヒメはあっという間に見えなくなってしまった。
キトは理解した。
どうがんばっても追いつけない。
木馬には勝てない。
自分は役に立てない。
そういえば果樹園での泥棒を捕まえるときだってキトは置いていかれた。
もうザニバルはキトを要らないのだ。
キトは力が出なくなり、身体は小さな虎猫に縮んだ。
街道を外れ、あてどなく麦畑をとぼとぼと歩いた。
夜が来て、また陽が昇って。
歩き続けたキトの鼻を潮の匂いがくすぐった。
いつの間にか海の近くにまで来ていたらしい。
港町があった。そこから猫たちの匂いもする。無意識にこの匂いを求めてきたのかもしれない。
さびしいキトは猫たちを見たくなって港町に向かった。
港町の家が近づいてくる。キトは自分の鼻を疑った。
今度は地獄の匂いがする。しかし懐かしい匂いではない。地獄の臭い犬っころ、ヘルハウンドだ。
かつては縄張り争いでよく戦っては叩きのめしてきたものだった。うざったらしくて警戒すべき相手だ。
古ぼけた家々が立ち並ぶ隙間を縫ってキトは進む。狼の匂いが近づいてくる。狼の咆哮、何かが壊れる音、人間の叫びに猫の鳴き声も。
キトは家々の隙間から騒ぎを覗く。
一軒の家を前に、人間の大男が怒鳴っている。
「隠しているものを出せ! 狼どもが匂いをかぎつけているんだ! ごまかせねえぞ」
「隠しているものなんてないよ!」
家の中からは反論の声。
それをかき消すようなうるさい咆哮で狼が応える。
大男はヘルハウンドの群れを引き連れていた。おそらく魔法で支配しているのだろう。
分からないのはヘルハウンドがどれも白いということだ。ヘルハウンドは闇の瘴気をまとう暗黒の狼なのに。瘴気ではなく聖系属性の気配まで感じる。
以前に会ったことがある女聖騎士を思い起こしてキトは嫌な気分になる。
あちこちの屋根に猫が乗っていて、狼たちをにらんでいる。だが手を出すつもりはないようだ。猫では狼相手に分が悪すぎる。
家々の中には人々が息をひそめているようだ。こちらも出てきて助けようとはしない。
大男が狼たちに命じる。
「この家を壊しちまえ!」
狼たちは家に体当たりする。
狼の巨体がぶつかるたびに木製の家は激しく揺れてきしみ、中からは悲鳴が上がる。男と女の声だ。それに猫の鳴き声。
家の壁は破れ、柱は折れ、屋根は崩れ落ちてくる。
大男は喜び笑って、
「ざまあみやがれ! この暗黒騎士ザニバル様に逆らうからだ!」
キトはまじまじと大男を眺める。
ザニバルと名乗ったこの男は下品で見苦しくていやらしい。全存在が本物のザニバルを侮辱している。着ている鎧は黒くもなんともないのがせめてもの救いだ。
「げははは! ザニバル様の怒りを受けろ!」
キトは辛抱たまらず飛び出して、偽ザニバルの顔に飛びかかった。爪でひっかく。偽ザニバルの顔に八本の赤い筋が走る。
「ぎぃやああああっ! お、お、追い払え!」
偽ザニバルが叫ぶ。
狼たちが次々と偽ザニバルにのしかかる。偽ザニバルは押し倒され、呼吸できなくなって潰れた蛙みたいな声を上げる。
キトはすでに偽ザニバルの顔から飛びずさっている。
狼たちに襲われた家がゆっくりと倒壊していく。破片が散らばり、倒れた偽ザニバルに降り注ぐ。
「ぐふ、ど、どけ、いったん、引き上げる、ぞ……」
狼たちは偽ザニバルの服や鎧に噛みつき、引きずり始める。
「痛い! 馬鹿、噛みつくな! それは俺の足だ!」
通りを引きずられていった偽ザニバルはやがて見えなくなり、声も聞こえなくなった。
すっかり倒壊した家からは、男と女のうめき声が聞こえてくる。
周りで見ていた猫たちが集まってきて、壊れた木材に噛みついて運ぼうとする。しかし猫の小さな身体では難しい。
他の家からは人々がようやく出てきた。魚のような鱗の肌につるりとした顔。水陸棲の魔族、サイレンだ。
人間には好まれないサイレンの顔だが、キトにとっては人間の顔と大差ない。
「大丈夫かい……?」
「すまん、助けられなくて……」
「許しておくれ……」
サイレンたちは瓦礫の中に声をかけながら、折れた柱を動かそうとする。しかし、
「つ、潰れる!」
瓦礫の中から上がった苦痛の悲鳴に動きを止める。
「下手に動かすと潰れてしまう……」
「どうすれば……」
サイレンたちは顔を見合わせる。
瓦礫の中からは猫の叫びも聞こえてくる。
ザニバルを名乗る者がやったことに激しい苛立ちを感じたキトは、ぶるりと身を震わせて力を開放した。小さな虎猫の身体がたちまち大きくなってヘルタイガーの巨躯となる。
「みゃっ!」
猫たちは毛を逆立てて飛びずさり、サイレンたちは目を見開いて凍りつく。
「オオワダツミ様……!?」
瓦礫の下にいる猫と男女の様子が、キトの髭には手に取るように感じられる。キトは大きな顎で瓦礫に食らいついてひょいとどける。みるみるうちに瓦礫はどかされて、猫と男女が姿を現す。
猫はひょいと飛び出して、キトに頭をこすりつける。
よろよろと這い出てきた男女はキトの前でひれ伏した。
「オオワダツミ様、ありがたや、ありがたや」
男は蒼い鱗肌のサイレン。女は煌めく長髪に透き通るような肌、人間の基準で言えば美少女。
他のサイレンたちもひれ伏してキトに祈りを捧げる。
「ありがたや、ありがたや」
祈られても困るだけのキトは軽く吠えて、姿をまた小さく戻す。巨躯を長く維持できるほどの瘴気が残っていないのだ。
屋根に飛び乗って、我関せずといった態度をとる。
キトの気持ちを察したのか、サイレンたちは深々と頭を下げてから立ち上がった。
「あんた、娘をザニバルに見られてしまったのかい」
「すまねえ…… いきなり窓を破られて……」
さきほどキトが助けた美少女を皆は見る。
「我らの本当の姿がばれては、奴隷狩りが押し寄せてくるぞ」
「我らの姿は人間を魅惑してしまうからのう……」
「まだ姿を変えられない者たちを隠さねば」
サイレンたちは顔を突き合わせて話し合う。
「ともかく、あんたんとこの娘をなんとかしよう」
サイレンたちが美少女の周囲に集まって、身体に手を当てる。魔力が注ぎ込まれ、美少女の身体がサイレンへと変貌していく。
「ごめんなさい、あたしが術を使えないばっかりに……」
サイレンに変貌した娘が皆に謝る。
「まだ若えんだ。仕方ねえことだ」
「悪いのはあのザニバルだあ」
皆は娘を慰める。
ザニバルの名前が上がるたびにキトはいらつく。あんな男がザニバルの名前を使うだなんて。
「さ、早く隠れよう。今なら大丈夫だ。ワダツミ様が見守ってくださっている」
サイレンたちは娘を守るように海岸の方へと向かっていく。
それを取り囲んで守るかのように猫たちも進む。
キトは興味深く眺める。
ワダツミ様とは猫のことか。
猫たちは鋭い目つきで周りを見はっている。偽ザニバルのような闖入者を警戒しているのだろう。確かに猫がサイレンたちを見守っている。ただし戦闘力は無さそうだ。
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