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第26話
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桜木は事務員らしからぬ目つきの鋭い男三名とダベっていた。その三名からも注視された京哉は桜木以外の三人にも会釈で挨拶をすませる。
相手の正体くらい想像がついたが、それこそ京哉には知る必要のないことだ。見ていて愉しい相手でもなく、さりげなく視線を外すと桜木に室内奥にある応接セットのソファを勧められた。
脱いだダッフルコートを膝に抱きソファに着地する。すると桜木が手ずからソーサー付きのカップで熱いコーヒーを支給してくれた。更に本来ここは禁煙なのに、ロウテーブルには磨かれたクリスタルの灰皿まで置かれる。
いつにない待遇の良さに妙な気分で華奢なカップのコーヒーを頂いた。二日酔いの身に濃い目のコーヒーは美味しかった。しみじみ味わう京哉の向かいに桜木が腰を下ろす。他の三人は立ったままだ。気に留めもせず桜木が口火を切る。
「京哉、一昨日のあれはやってくれたな」
「ああ、あれはですね、ヘリだと揺れて揺れて」
「しゃあしゃあとよく言うぜ。京哉お前まさか引退して足洗おうとでも考えているんじゃないだろうな?」
「それならどうします?」
「サツカンを辞める気か? 例の強殺で『上』がまた脅しにかかるのは必至だぞ」
「それも冤罪っていう説もありますけどね」
「ほう、そんな噂があるのか」
真っ直ぐに斬り込んだつもりだったが、桜木の方が一枚上手のようで表情も動かさなかった。次手を考えながら目で探ろうとする京哉に対して、桜木はそのネタを問題にさせることなく流し、さっさと話題を変えてしまう。
「けどな、京哉。俺にはお前が銃から離れられるとは思えんのだがな」
思わず頷きそうになったのを誤魔化そうと京哉は煙草を咥えて火を点けた。深々と吸い込んで紫煙を吐き、考えた挙げ句に軽い調子で応えるに留まる。
「年一回の射撃で満足できなくなったら、スポーツ射撃でも始めますよ」
「ちょっと待て。京哉お前、本当に一抜けできるとでも思っているのか?」
身を乗り出した桜木は誰かに聞かれてはならない話のように声を潜めていた。確かに暗殺肯定派にすれば重大問題が持ち上がった訳だが京哉はあくまで軽く返す。
「失敗すると分かってる僕を飼っていても仕方がないでしょう」
「ふん、なるほど。それであの射撃か。本気で引退を考えているらしいな」
「案外僕が冗談を言わないのはご存じの筈です」
腕組みした桜木は眉間にシワを寄せて暫し黙考した。京哉もここで最終的な結論が桜木から出るとは思っていない。今日は引退表明のみを目的にやってきたのである。
だが桜木は深く溜息をついたのちに思いも寄らないことを口にした。
「それなら花道を用意しなきゃならん。そのコーヒーと煙草を堪能したら好きなだけ撃たせてやる。勿体なすぎるその腕、最後にしっかり拝ませてくれ」
「えっ、花道、最後って……本当に引退してもいいんですか?」
「失敗すると分かってるお前を飼っていても仕方ない、違うのか?」
じっと桜木の顔を見つめたが桜木の表情は変わらなかった。京哉は息をつく。
「有難うございます。それと先に言わせて下さい。お世話になりました」
「いや、五年間ご苦労だったな。上とは俺が話をつけてやるから心配するな」
あっさり笑顔になった桜木に頭を下げた。呆気にとられるほど簡単に引退が了承され、京哉は気が抜けたか却って何も考えられなくなる。何故だか過去の仕事の記憶ばかりが脳裏に甦った。
現実にしっかりと着地するため、二本目の煙草に火を点ける。
傍に立ったままの男三人と桜木がぼそぼそ喋っていて、どうやら話題はスナイパーが去ったのちに暗殺反対派をどう牽制するかといった相談らしい。
脅迫状だの誘拐だのといった不穏な言葉群をBGMに京哉は煙草を三本消費し、二杯目のコーヒーを空にして、一応は過去の映像記憶を振り切ることに成功し現実に立ち戻っていた。
京哉が依存物質に満足したのを見計らい桜木が立ち上がる。射場に行くらしい。
「でも桜木さん、僕はもう撃たないつもりで来たんですけど」
「まあ、そう言うな。いい得物が入ってるんだ、見物だけでもしていけ」
「……はあ」
ここで頑強に断るのもどうかと思い、京哉は曖昧に返事をして腰を上げた。ほんの僅かながら『いい得物』に興味も抱いていた。同じく見物するつもりらしく、三人の男たちもついてくる。男五人でオフィスを縦断し、通路に出てぞろぞろと移動した。
誰にも出会わず今度は自動でないドアの前で足を止める。取り付けられたセキュリティシステムを桜木がクリアし、全員で入ると桜木が内側からドアロックした。
男五人で入った射場は二千メートル級という破格の規模だった。政府与党重鎮が噛んでいるとはいえ、首都圏下の大都市地下にこれは、京哉も初めて見た時には驚いたものだ。警察どころか自衛隊でも屋内ではここまでの施設などないかも知れない。
勿論、裸眼では見通せないほど先は遠いが、周囲は蛍光灯で煌々と照らされているので通路と同様にあっけらかんと明るいばかりだ。広大な空間はコンクリートで固められ、足元は跳弾防止のために砂が敷き詰められていた。
そしてそこにポツリと置かれていたのはバレットⅩM500だった。
斉藤本部長の狙撃依頼を思い返しつつ京哉は米軍でもまだ表立っては制式導入されていない試作品扱いの対物ライフルを眺める。当然ながらこれが偶然とは思わない。
振り返ってみると、桜木は口元に歪んだ笑いを浮かべていた。どうやら自分は担がれ損ねたらしい。京哉は溜息を洩らす。
「失敗した僕に今度こそ狙撃を成功させる目的で、本当は暗殺肯定派である県警本部長までが一芝居打って、あることないこと僕に聞かせたんですね」
「やっぱり京哉、お前は勘がいいな。その通りだ」
「肯定派のタカ派と偽って、じつは暗殺反対派の要人がターゲットってとこですか」
「まあな。京哉、もう一度考え直さないか?」
そういった桜木の目と口調はやけに真剣で却って京哉は可笑しくなり、ずっと堪えていた笑いを洩らさぬよう、分かり切ったことを短く訊く。
「何をです?」
「勿論こいつを撃ちたくないかと訊いているんだ。運び込むのにここまで手の掛かったブツはないぞ。50口径にしちゃ軽くてだな――」
「――ブルパップ式、ガスオペレーテッドのセミオートで無反動バレルですよ」
「そう、それだ。なあ京哉。撃ちたいだろうが。素直になれ」
「まあ、レアではありますよね……」
呟いたきり黙って出処不明のアンチ・マテリアル・ライフルを京哉は見つめた。
ふいに沸いた、泣きたいような、でも心はカラカラに渇いたような、妙な気分を噛み締める。
撃ちたくないといえば嘘だった。五年もスナイパーとしてやってきたのだ。銃が嫌いで狙撃手は務まらない。人をターゲットにすることはさておき、もはや京哉にとって銃を撃つことは本能に近い属性とでもいえるものにまで醸成されている。
ガンオイルの匂いを嗅ぎながら、だが銃から視線を引き剥がして桜木を見据えた。
あれだけ迷った京哉も今日は答えを出してきたのだ、自分はもう殺人を犯すことはないのだと。そんな舞台に上がらない、二度と傲慢な思いを抱いて銃を持たないと心に決め、その決心が揺らがないよう新しいスーツを着用してきたのである。
おまけに県警本部長までが暗殺肯定派だと知れた今は悩み迷う必要もない。霧島を狙った発砲事件も追突事故も、全ては霧島ではなくこの自分を追い詰める演出と察せられたからだ。わざと失敗した京哉を失敗知らずのスナイパーへと引き戻すために。
霧島カンパニー御曹司を狙う暗殺肯定派のタカ派などいない。なら、これでいい。
右ポケットに移してあった霧島のポケットチーフをスーツの上から握り締める。
「正直言って撃ちたいですけど、この服、硝煙で汚したくないんですよね」
「京哉、本当にそれでいいのか?」
「ええ。僕には対等に見て欲しい、蔑まれたくない人がいますから」
相手の正体くらい想像がついたが、それこそ京哉には知る必要のないことだ。見ていて愉しい相手でもなく、さりげなく視線を外すと桜木に室内奥にある応接セットのソファを勧められた。
脱いだダッフルコートを膝に抱きソファに着地する。すると桜木が手ずからソーサー付きのカップで熱いコーヒーを支給してくれた。更に本来ここは禁煙なのに、ロウテーブルには磨かれたクリスタルの灰皿まで置かれる。
いつにない待遇の良さに妙な気分で華奢なカップのコーヒーを頂いた。二日酔いの身に濃い目のコーヒーは美味しかった。しみじみ味わう京哉の向かいに桜木が腰を下ろす。他の三人は立ったままだ。気に留めもせず桜木が口火を切る。
「京哉、一昨日のあれはやってくれたな」
「ああ、あれはですね、ヘリだと揺れて揺れて」
「しゃあしゃあとよく言うぜ。京哉お前まさか引退して足洗おうとでも考えているんじゃないだろうな?」
「それならどうします?」
「サツカンを辞める気か? 例の強殺で『上』がまた脅しにかかるのは必至だぞ」
「それも冤罪っていう説もありますけどね」
「ほう、そんな噂があるのか」
真っ直ぐに斬り込んだつもりだったが、桜木の方が一枚上手のようで表情も動かさなかった。次手を考えながら目で探ろうとする京哉に対して、桜木はそのネタを問題にさせることなく流し、さっさと話題を変えてしまう。
「けどな、京哉。俺にはお前が銃から離れられるとは思えんのだがな」
思わず頷きそうになったのを誤魔化そうと京哉は煙草を咥えて火を点けた。深々と吸い込んで紫煙を吐き、考えた挙げ句に軽い調子で応えるに留まる。
「年一回の射撃で満足できなくなったら、スポーツ射撃でも始めますよ」
「ちょっと待て。京哉お前、本当に一抜けできるとでも思っているのか?」
身を乗り出した桜木は誰かに聞かれてはならない話のように声を潜めていた。確かに暗殺肯定派にすれば重大問題が持ち上がった訳だが京哉はあくまで軽く返す。
「失敗すると分かってる僕を飼っていても仕方がないでしょう」
「ふん、なるほど。それであの射撃か。本気で引退を考えているらしいな」
「案外僕が冗談を言わないのはご存じの筈です」
腕組みした桜木は眉間にシワを寄せて暫し黙考した。京哉もここで最終的な結論が桜木から出るとは思っていない。今日は引退表明のみを目的にやってきたのである。
だが桜木は深く溜息をついたのちに思いも寄らないことを口にした。
「それなら花道を用意しなきゃならん。そのコーヒーと煙草を堪能したら好きなだけ撃たせてやる。勿体なすぎるその腕、最後にしっかり拝ませてくれ」
「えっ、花道、最後って……本当に引退してもいいんですか?」
「失敗すると分かってるお前を飼っていても仕方ない、違うのか?」
じっと桜木の顔を見つめたが桜木の表情は変わらなかった。京哉は息をつく。
「有難うございます。それと先に言わせて下さい。お世話になりました」
「いや、五年間ご苦労だったな。上とは俺が話をつけてやるから心配するな」
あっさり笑顔になった桜木に頭を下げた。呆気にとられるほど簡単に引退が了承され、京哉は気が抜けたか却って何も考えられなくなる。何故だか過去の仕事の記憶ばかりが脳裏に甦った。
現実にしっかりと着地するため、二本目の煙草に火を点ける。
傍に立ったままの男三人と桜木がぼそぼそ喋っていて、どうやら話題はスナイパーが去ったのちに暗殺反対派をどう牽制するかといった相談らしい。
脅迫状だの誘拐だのといった不穏な言葉群をBGMに京哉は煙草を三本消費し、二杯目のコーヒーを空にして、一応は過去の映像記憶を振り切ることに成功し現実に立ち戻っていた。
京哉が依存物質に満足したのを見計らい桜木が立ち上がる。射場に行くらしい。
「でも桜木さん、僕はもう撃たないつもりで来たんですけど」
「まあ、そう言うな。いい得物が入ってるんだ、見物だけでもしていけ」
「……はあ」
ここで頑強に断るのもどうかと思い、京哉は曖昧に返事をして腰を上げた。ほんの僅かながら『いい得物』に興味も抱いていた。同じく見物するつもりらしく、三人の男たちもついてくる。男五人でオフィスを縦断し、通路に出てぞろぞろと移動した。
誰にも出会わず今度は自動でないドアの前で足を止める。取り付けられたセキュリティシステムを桜木がクリアし、全員で入ると桜木が内側からドアロックした。
男五人で入った射場は二千メートル級という破格の規模だった。政府与党重鎮が噛んでいるとはいえ、首都圏下の大都市地下にこれは、京哉も初めて見た時には驚いたものだ。警察どころか自衛隊でも屋内ではここまでの施設などないかも知れない。
勿論、裸眼では見通せないほど先は遠いが、周囲は蛍光灯で煌々と照らされているので通路と同様にあっけらかんと明るいばかりだ。広大な空間はコンクリートで固められ、足元は跳弾防止のために砂が敷き詰められていた。
そしてそこにポツリと置かれていたのはバレットⅩM500だった。
斉藤本部長の狙撃依頼を思い返しつつ京哉は米軍でもまだ表立っては制式導入されていない試作品扱いの対物ライフルを眺める。当然ながらこれが偶然とは思わない。
振り返ってみると、桜木は口元に歪んだ笑いを浮かべていた。どうやら自分は担がれ損ねたらしい。京哉は溜息を洩らす。
「失敗した僕に今度こそ狙撃を成功させる目的で、本当は暗殺肯定派である県警本部長までが一芝居打って、あることないこと僕に聞かせたんですね」
「やっぱり京哉、お前は勘がいいな。その通りだ」
「肯定派のタカ派と偽って、じつは暗殺反対派の要人がターゲットってとこですか」
「まあな。京哉、もう一度考え直さないか?」
そういった桜木の目と口調はやけに真剣で却って京哉は可笑しくなり、ずっと堪えていた笑いを洩らさぬよう、分かり切ったことを短く訊く。
「何をです?」
「勿論こいつを撃ちたくないかと訊いているんだ。運び込むのにここまで手の掛かったブツはないぞ。50口径にしちゃ軽くてだな――」
「――ブルパップ式、ガスオペレーテッドのセミオートで無反動バレルですよ」
「そう、それだ。なあ京哉。撃ちたいだろうが。素直になれ」
「まあ、レアではありますよね……」
呟いたきり黙って出処不明のアンチ・マテリアル・ライフルを京哉は見つめた。
ふいに沸いた、泣きたいような、でも心はカラカラに渇いたような、妙な気分を噛み締める。
撃ちたくないといえば嘘だった。五年もスナイパーとしてやってきたのだ。銃が嫌いで狙撃手は務まらない。人をターゲットにすることはさておき、もはや京哉にとって銃を撃つことは本能に近い属性とでもいえるものにまで醸成されている。
ガンオイルの匂いを嗅ぎながら、だが銃から視線を引き剥がして桜木を見据えた。
あれだけ迷った京哉も今日は答えを出してきたのだ、自分はもう殺人を犯すことはないのだと。そんな舞台に上がらない、二度と傲慢な思いを抱いて銃を持たないと心に決め、その決心が揺らがないよう新しいスーツを着用してきたのである。
おまけに県警本部長までが暗殺肯定派だと知れた今は悩み迷う必要もない。霧島を狙った発砲事件も追突事故も、全ては霧島ではなくこの自分を追い詰める演出と察せられたからだ。わざと失敗した京哉を失敗知らずのスナイパーへと引き戻すために。
霧島カンパニー御曹司を狙う暗殺肯定派のタカ派などいない。なら、これでいい。
右ポケットに移してあった霧島のポケットチーフをスーツの上から握り締める。
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