狼くんと羊くん

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プロローグ(？)

「ずっと一緒だよ」
　小学生のいつだったか、大っ嫌いな幼なじみが引っ越していった
　引っ越して言った当時は、悲しくって毎日泣いたんだっけな

　そんな曖昧な、記憶を俺は頭の片隅に置き去りにしてる。

「ねみぃ……」
　起きると、同時に体の上に重りのような物が乗っかっているのに気づいた
「重てぇ……」
　体の上に、犬が乗っているせいだと犬のシリで1発でわかった
「そんなに、散歩行きてぇのかぁ？」
　昨日、犬の散歩行かなかったせいでアピールが酷すぎる……
　散歩用のリードを付けて、いつもの散歩コースを歩いた
「さみぃ……」
　外の寒さに、耐えきれずに家に帰ろうとしたが犬に引っ張られて散歩コースと違う道に入ってしまった。
「ここどこだよ……」
　見覚えのない狭い道を、進むと少し血なまぐさい臭いがした
「なんだ？この匂い……」
「あ？お前誰」
片目を隠した、背の高い男がこちらを睨みつけてきた。