14 / 40
13
しおりを挟む
街の散策は無事に終わった。
僕達の通っている高校だったり、駅の場所だったり、近所のスーパーや昔遊んでいた公園なんかを一通り回ってから、僕達は別れた。
青井花火は、その間中、ずっと楽しそうにしていた。高校に着いた時には「ここが皆さんの通ってる高校ですかー」と羨ましそうに校舎を見上げていた。スーパーに行く時には、お使いを頼まれた時に忘れないように、簡易的な地図を作っていた。公園に入った時には、その公園で遊んでいた小学生に混ざって遊具ではしゃいでいた。
この街を散策している間に、青井花火のことが少しだけ分かった気がする。
そんな僕と青井花火は今、家で姉さんの帰りを待ってる。
「羨ましいです。太陽くんには素敵な友達がいるじゃないですか」
彼らとは友達なんかじゃないと言おうと思ったが、どうしても、言葉にすることができなかった。
「そうだよな。僕には少しもったいないくらいだよ。あいつらの気持ちに応えられないのに」
軽く微笑みながら、皮肉めいたことしか言えない。
「そんなことないですよ。太陽くんは今日、しっかり彼らの気持ちに応えてあげたじゃないですか」
青井花火が、身体を前にずいっと突き出して言う。
そうだ。結局僕は彼らからのバンドの誘いを断らなかった。
今まで徹底して関わり合いを断ち切ろうとしていたのに、青井花火に出会った途端これだ。
参加の決め手としては、やはり清涼の言葉が大きかったし、何よりも青井花火がそれに大きな喜びを感じていそうだったからだ。
「でもな。まさか文化祭の出し物としてステージに出演することになるなんてな」
「はい。とても緊張しますね。でも私、一度もこういう経験したことがなかったんで、楽しみです」
立夏と清涼はとても卑怯だったな。僕をバンドに誘ってから、文化祭の話をするなんてさ。
僕の学校の文化祭は少し変わっていて、夏休みの最中に文化祭が行われる。
文化祭のイベントの一つとして、有志で募ったバンド達によるフェスのようなものが行われる。それなりに規模の大きなフェスで、学校の軽音楽部はもちろん、他校だったり売れてないインディーズのバンドだったりを呼んだりするんだ。
後は、ごく稀に僕達みたいに即席のバンドも出たりする。でも、大体他のバンドはガチだから、それなりに赤っ恥をかくこともありそうだ。
でもそのフェスに目をつけた清涼と立夏が花火を入れて出演しようと言い出したんだ。
なんだか青井花火も気合が入ってしまったようで、断れるような雰囲気ではなかった。
それに、もしもそのフェスが成功したら、彼女の『喜び』の感情だって溜まるかもしれない。
その後僕達はまたバンドの話もしたいから近いうちに集まろうという約束をして、今に至る。
今では押入れの奥にしまってあるベースを思い出す。埃だらけの思い出と共に心の奥底に押し込んだベースだ。
それでも、今はそれに立ち向かえるような気がする。
とはいえ、学校であまり目立ちたくないのもまた事実だ。空気のような存在でいるのには変わりない。だから、当日は私服に覆面かなんかをかぶろうと思ってる。
たったの一日でどれだけ変わっているんだって話だ。だからこそ、今まで立夏と清涼を避けていたというのに。もう、気を許してしまった。
そんな風に考え込んでいると、ジリリリリと家に備え付けてある電話のベルが鳴った。
座っている位置的に、青井花火の方が電話に近かったためか、彼女は自分が気を利かせて電話に出るべきかどうか悩んでいるようだった。あたふたと身体を動かしている。
「僕が出るよ」
青井花火が我が家にいることを知っている人間なんてほとんどいないだろうし、余計な混乱を招くよりは僕が出た方がいい。
受話器を取って耳に当てると、聞き慣れた声が聞こえてきた。
「もしもし。太陽くんのお宅でしょうか?」
声の主は立夏だった。彼女が電話をかけてくるなんて珍しい。いったい何の用だろうか。
「あー立夏か。もしもし。僕だよ。太陽だけど、どうしたの?」
僕が立夏と口にすると、近くで聞いていた青井花火が瞳を輝かせた。
「あのさ、バンドのこともあるし、花火ちゃんとももっと仲良くなりたいから、明日みんなで海に遊びに行きたいなぁーって思ってるんだけど、来れない?」
海と聞いて昔みんなで遊んだことを思い出した。葉月の飛ばされた帽子を追いかけたり、海で水をかけあったりした記憶が、脳内を覆い尽くした。
「海……か……」
立夏も、昔みたいにワイワイやりたいということだろう。彼女達だって、青井花火に葉月の面影を見ているはずだから。
僕は少しだけ悩んだ。このまま海に行ってしまえば、僕はもう引き返せない。僕はもうかなり青井花火を好きになっている。立夏と清涼のことも、今まで距離を取っていた反発が跳ね返ってきたのか、今日の交流でかなり心を許してしまった。
こんな性格だからこそ、僕は今まで徹底してきたというのに。
そこで僕は視線をチラッと青井花火の方へと移した。
彼女は僕のこぼした海という言葉に反応して「海? もしかして海に行くんですか!?」と、分かりやすく嬉しそうにはしゃいでいる。
「私、誰かと一緒に行動するの、今日が初めてでした。友達と一緒に海で遊んだり、線香花火をやったりするの、夢だったんです」
彼女はゆったりと身体を揺らしながら、ふふっとだらしなく頬を緩めている。
そうだ。僕は彼女の『喜び』を溜めなければならない。彼女を無事に他の医療が発展した世界に送り届けることができれば、彼女を病気から救えれば、失わなくて済むんだ。
青井花火の喜びを満たすためにも、断るわけにはいかない。
僕は自分に言い聞かせるように頷いてから、口を開いた。
「分かった。行くよ。何時に集まる?」
僕がそう言うと、立夏は電話ごしでも分かるくらいに嬉しそうにしていた。
「わあ! ほんと!? やった! じゃあ明日の一時にいつもの場所ね、覚えてる?」
いつもの場所とは、僕達が幼い頃集まっていた場所のことだ。
「もちろん覚えてるよ。分かった。明日は楽しみにしてるよ」
「うん!」
「じゃあまた」
受話器を置いて、青井花火の方を向く。
「明日の一時からみんなで海に行くことになったよ」
僕がそう言うと、青井花火は手を上げて喜んだ。
「やった。あの時、清涼くん達のお誘いを断らなくて良かったです」
ここで言うお誘いとは、バンドのことではなく、散策について行ってもいいか? ということだろう。
「太陽くんの心が、少しでも開けばいいなって思ったんですよ。だから、バンドを組んでくれて、海に行くって言ってくれて、嬉しいです」
青井花火の屈託のない笑顔を見て、僕の中の何かが満たされていくのを感じた。
辞めて欲しい。そんな風に笑われては、本当に、彼女を失った時に立ち直れなくなってしまう。
僕達の通っている高校だったり、駅の場所だったり、近所のスーパーや昔遊んでいた公園なんかを一通り回ってから、僕達は別れた。
青井花火は、その間中、ずっと楽しそうにしていた。高校に着いた時には「ここが皆さんの通ってる高校ですかー」と羨ましそうに校舎を見上げていた。スーパーに行く時には、お使いを頼まれた時に忘れないように、簡易的な地図を作っていた。公園に入った時には、その公園で遊んでいた小学生に混ざって遊具ではしゃいでいた。
この街を散策している間に、青井花火のことが少しだけ分かった気がする。
そんな僕と青井花火は今、家で姉さんの帰りを待ってる。
「羨ましいです。太陽くんには素敵な友達がいるじゃないですか」
彼らとは友達なんかじゃないと言おうと思ったが、どうしても、言葉にすることができなかった。
「そうだよな。僕には少しもったいないくらいだよ。あいつらの気持ちに応えられないのに」
軽く微笑みながら、皮肉めいたことしか言えない。
「そんなことないですよ。太陽くんは今日、しっかり彼らの気持ちに応えてあげたじゃないですか」
青井花火が、身体を前にずいっと突き出して言う。
そうだ。結局僕は彼らからのバンドの誘いを断らなかった。
今まで徹底して関わり合いを断ち切ろうとしていたのに、青井花火に出会った途端これだ。
参加の決め手としては、やはり清涼の言葉が大きかったし、何よりも青井花火がそれに大きな喜びを感じていそうだったからだ。
「でもな。まさか文化祭の出し物としてステージに出演することになるなんてな」
「はい。とても緊張しますね。でも私、一度もこういう経験したことがなかったんで、楽しみです」
立夏と清涼はとても卑怯だったな。僕をバンドに誘ってから、文化祭の話をするなんてさ。
僕の学校の文化祭は少し変わっていて、夏休みの最中に文化祭が行われる。
文化祭のイベントの一つとして、有志で募ったバンド達によるフェスのようなものが行われる。それなりに規模の大きなフェスで、学校の軽音楽部はもちろん、他校だったり売れてないインディーズのバンドだったりを呼んだりするんだ。
後は、ごく稀に僕達みたいに即席のバンドも出たりする。でも、大体他のバンドはガチだから、それなりに赤っ恥をかくこともありそうだ。
でもそのフェスに目をつけた清涼と立夏が花火を入れて出演しようと言い出したんだ。
なんだか青井花火も気合が入ってしまったようで、断れるような雰囲気ではなかった。
それに、もしもそのフェスが成功したら、彼女の『喜び』の感情だって溜まるかもしれない。
その後僕達はまたバンドの話もしたいから近いうちに集まろうという約束をして、今に至る。
今では押入れの奥にしまってあるベースを思い出す。埃だらけの思い出と共に心の奥底に押し込んだベースだ。
それでも、今はそれに立ち向かえるような気がする。
とはいえ、学校であまり目立ちたくないのもまた事実だ。空気のような存在でいるのには変わりない。だから、当日は私服に覆面かなんかをかぶろうと思ってる。
たったの一日でどれだけ変わっているんだって話だ。だからこそ、今まで立夏と清涼を避けていたというのに。もう、気を許してしまった。
そんな風に考え込んでいると、ジリリリリと家に備え付けてある電話のベルが鳴った。
座っている位置的に、青井花火の方が電話に近かったためか、彼女は自分が気を利かせて電話に出るべきかどうか悩んでいるようだった。あたふたと身体を動かしている。
「僕が出るよ」
青井花火が我が家にいることを知っている人間なんてほとんどいないだろうし、余計な混乱を招くよりは僕が出た方がいい。
受話器を取って耳に当てると、聞き慣れた声が聞こえてきた。
「もしもし。太陽くんのお宅でしょうか?」
声の主は立夏だった。彼女が電話をかけてくるなんて珍しい。いったい何の用だろうか。
「あー立夏か。もしもし。僕だよ。太陽だけど、どうしたの?」
僕が立夏と口にすると、近くで聞いていた青井花火が瞳を輝かせた。
「あのさ、バンドのこともあるし、花火ちゃんとももっと仲良くなりたいから、明日みんなで海に遊びに行きたいなぁーって思ってるんだけど、来れない?」
海と聞いて昔みんなで遊んだことを思い出した。葉月の飛ばされた帽子を追いかけたり、海で水をかけあったりした記憶が、脳内を覆い尽くした。
「海……か……」
立夏も、昔みたいにワイワイやりたいということだろう。彼女達だって、青井花火に葉月の面影を見ているはずだから。
僕は少しだけ悩んだ。このまま海に行ってしまえば、僕はもう引き返せない。僕はもうかなり青井花火を好きになっている。立夏と清涼のことも、今まで距離を取っていた反発が跳ね返ってきたのか、今日の交流でかなり心を許してしまった。
こんな性格だからこそ、僕は今まで徹底してきたというのに。
そこで僕は視線をチラッと青井花火の方へと移した。
彼女は僕のこぼした海という言葉に反応して「海? もしかして海に行くんですか!?」と、分かりやすく嬉しそうにはしゃいでいる。
「私、誰かと一緒に行動するの、今日が初めてでした。友達と一緒に海で遊んだり、線香花火をやったりするの、夢だったんです」
彼女はゆったりと身体を揺らしながら、ふふっとだらしなく頬を緩めている。
そうだ。僕は彼女の『喜び』を溜めなければならない。彼女を無事に他の医療が発展した世界に送り届けることができれば、彼女を病気から救えれば、失わなくて済むんだ。
青井花火の喜びを満たすためにも、断るわけにはいかない。
僕は自分に言い聞かせるように頷いてから、口を開いた。
「分かった。行くよ。何時に集まる?」
僕がそう言うと、立夏は電話ごしでも分かるくらいに嬉しそうにしていた。
「わあ! ほんと!? やった! じゃあ明日の一時にいつもの場所ね、覚えてる?」
いつもの場所とは、僕達が幼い頃集まっていた場所のことだ。
「もちろん覚えてるよ。分かった。明日は楽しみにしてるよ」
「うん!」
「じゃあまた」
受話器を置いて、青井花火の方を向く。
「明日の一時からみんなで海に行くことになったよ」
僕がそう言うと、青井花火は手を上げて喜んだ。
「やった。あの時、清涼くん達のお誘いを断らなくて良かったです」
ここで言うお誘いとは、バンドのことではなく、散策について行ってもいいか? ということだろう。
「太陽くんの心が、少しでも開けばいいなって思ったんですよ。だから、バンドを組んでくれて、海に行くって言ってくれて、嬉しいです」
青井花火の屈託のない笑顔を見て、僕の中の何かが満たされていくのを感じた。
辞めて欲しい。そんな風に笑われては、本当に、彼女を失った時に立ち直れなくなってしまう。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】『80年を超越した恋~令和の世で再会した元特攻隊員の自衛官と元女子挺身隊の祖母を持つ女の子のシンクロニシティラブストーリー』
M‐赤井翼
現代文学
赤井です。今回は「恋愛小説」です(笑)。
舞台は令和7年と昭和20年の陸軍航空隊の特攻部隊の宿舎「赤糸旅館」です。
80年の時を経て2つの恋愛を描いていきます。
「特攻隊」という「難しい題材」を扱いますので、かなり真面目に資料集めをして制作しました。
「第20振武隊」という実在する部隊が出てきますが、基本的に事実に基づいた背景を活かした「フィクション」作品と思ってお読みください。
日本を護ってくれた「先人」に尊敬の念をもって書きましたので、ほとんどおふざけは有りません。
過去、一番真面目に書いた作品となりました。
ラストは結構ややこしいので前半からの「フラグ」を拾いながら読んでいただくと楽しんでもらえると思います。
全39チャプターですので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは「よろひこー」!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
追伸
まあ、堅苦しく読んで下さいとは言いませんがいつもと違って、ちょっと気持ちを引き締めて読んでもらいたいです。合掌。
(。-人-。)
居酒屋で記憶をなくしてから、大学の美少女からやたらと飲みに誘われるようになった件について
古野ジョン
青春
記憶をなくすほど飲み過ぎた翌日、俺は二日酔いで慌てて駅を駆けていた。
すると、たまたまコンコースでぶつかった相手が――大学でも有名な美少女!?
「また飲みに誘ってくれれば」って……何の話だ?
俺、君と話したことも無いんだけど……?
カクヨム・小説家になろう・ハーメルンにも投稿しています。
ループ25 ~ 何度も繰り返す25歳、その理由を知る時、主人公は…… ~
藤堂慎人
ライト文芸
主人公新藤肇は何度目かの25歳の誕生日を迎えた。毎回少しだけ違う世界で目覚めるが、今回は前の世界で意中の人だった美由紀と新婚1年目の朝に目覚めた。
戸惑う肇だったが、この世界での情報を集め、徐々に慣れていく。
お互いの両親の問題は前の世界でもあったが、今回は良い方向で解決した。
仕事も順調で、苦労は感じつつも充実した日々を送っている。
しかし、これまでの流れではその暮らしも1年で終わってしまう。今までで最も良い世界だからこそ、次の世界にループすることを恐れている。
そんな時、肇は重大な出来事に遭遇する。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】結婚式の隣の席
山田森湖
恋愛
親友の結婚式、隣の席に座ったのは——かつて同じ人を想っていた男性だった。
ふとした共感から始まった、ふたりの一夜とその先の関係。
「幸せになってやろう」
過去の想いを超えて、新たな恋に踏み出すラブストーリー。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる