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第一章・夢から少し遠い場所~イベント設営業~
好敵手? いえ、どっちかというと敵ですよね
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10月。
大学の講義も進み、計算上は単位修得も問題なくクリア。
8月と9月のアミューズメントパークの改装作業のおかげで、懐はそこそこに温まったのですけれど、眼下の検診だったりメガネを新調したりとそれなりに散財もあったりするわけでして。
そんなこんなで今日は久しぶりの息抜きということで、YOSAKOIチームの内海さん、小鳥遊さん、大越さんの三人で女子会と称して飲み会に来ていました。
まあ、未成年ですのでお酒は飲めませんでしたけれど、最初はしゃぶしゃぶ専門店で野菜マシマシのしゃぶしゃぶコースを堪能。
そのあとはカラオケとボウリングという、内海さんたちにとってはいつもの定番コースを楽しむことになりまして。
ススキノのアミューズメントパークにやって来て、すで予約が淹れてあるボウリング場へと移動、そのまま3ゲームほど楽しむことになったのですが。
「うわぁ~、ここ、先月から新しくなったんだよね。これ、タッチパネルが三つもついていて、どれがなんだかわからないよね」
「えぇっと、ドリンクバーでいいよね……って、どこで注文するの?」
「ゲームスタートって、どこを押したら始まるんだろう?」
などなど、新しいモニターシステムの前で大はしゃぎしていますね、みなさん。
では、僭越ながらこの私がご説明しましょう。
ええ、ここのタッチパネルのシステムは一通り理解していますし、ある動作を行うことによって設定モードに切り替わるのも知っているのですよ。
まあ、そんなことはしませんので、まずはゲームスタートの準備から。
「それじゃあ、よく知っている私がご説明しましょう!! まずゲームスタートはこの左端の画面を操作して……こう?」
説明しつつパネルを操作。
するとゲームスタート画面に切り替わり、一投目のスタンバイが出来たことを知らせるメッセージが流れて気のす。
それと同時に、右端の画面にレーンの前と後ろ、二つの場所から映像が送られてきました。
これで投球フォームが確認できますし、スコア画面を操作すれば過去の映像も確認できます。
「それでドリンクとかは二枚目のタッチパネルで……ここだったかな?」
写し出されている画面を操作して、ドリンクと不土メニューを表示。
ここからソフトドリンクの呑み放題を選択して申し込めば、あとはカウンターで自由にドリンクを貰ってこれます。
「うん、これで問題なし、さあ、始めましょうか……って、どうしたの?」
一通りの説明が終わって三人を見ると、三者三様の顔で驚いています。
「ミコシーって、こういうハードも得意なんだね。こんどでいいから、私のパソコンも見てくれない? ちょっと最近、調子が悪くてさ……」
「うわぁ……流れるように、自然に操作している……ミコシーってボウリング少女? 絶対に、此処にかよっているよね? 舞シューズとマイボールも持っているよね?」
「……ふぅん。女子でこんなの知っているはずはないよねぇ、絶対にら彼氏がいるよね……さあ吐け、素直に彼氏のことを吐きなさい、ついでに私たちにも素敵な出会いをプロデュースしなさい!!」
ズイズイッと詰め寄ってくる三人。
ああ、これは誤解を解かなくてはなりませんね。
「ちょ、ちょっと待ったストーーーーーップ。まず最初に内海さん、私はパソコンは少しは知っているけれどハードは得意じゃありません。そして大越さん、私はボウリング女子ではありませんからね、こんなに詳しいのには理由があるのよ……そして小鳥遊さん、そんな素敵な出会いがあるのなら、私が紹介して欲しいレベルですよ!!」
「それじゃあ、どうしてこんなに自然に操作できるのよ?」
「それはですね、ここの改修作業に私も携わったからです! あの正面に広がる巨大なLEDパネルの設置も、ここに映し出されているカメラ映像の調整も、このタッチパネルの設置と内部プログラムの確認作業も、全て私がアルバイトで行ったことですから!」
――ババーーン!
胸を張って堂々と宣言しました。
さあ、驚きなさい、私の仕事を褒めてください。
「あ~、なるほど理解。でも凄いね、こういうことも出来るんだ」
「女子プロ志望のボウリング少女ではなかったのか……」
「ね、ね、そのアルバイトの人って素敵な人っている? 筋骨隆々で格好いい車持っていて、それでいて誠実そうなひとっていたら紹介して?」
うん、小鳥遊さんの反応は予想通りでしたよ。
でもまあ、素敵な人かぁ。
「そういえばさ、以前、YOSAKOIチームの合同練習の時に私が話をしていた人がいたでしょ? あの人は確か、独身だったはずだよ。車ももっているし……」
思わず共通点であるYOSAKOIチームの熊沢さんを紹介してしまいましたが。
「えぇっと……あ、そうそう、いたよね、スケベそうなおじさん」
「んんん? 確か……接近禁止とか言われていた人?」
「君たち。そういうことについてはよく覚えているねぇ……」
ま、まあ、熊沢さんをお勧めした私も酷いって言われそうですけれど。
あとは車を持っている人って、社員の綾辻さんと高尾さん……あ、走り屋みたいな車を持っていた溝口さんがいましたか。細マッチョっていうかんじでしたし、あの人なら紹介しても……いやまて私、そもそも溝口さんの連絡先とかは私は知りませんよ?
「ふむふむ、ミコシーはほかにも知り合いの男性がいると見た」
「うっさい、さあ、小鳥遊さんの番なんだからとっとと投げてきなさいよ!」
「それもそうか……って、私、まだボールを選んでないや!!」
はあ、おっちょこちょいなのは相変わらずで。
それよりも、こうしてボウリング場を見渡してみると、私がやった仕事で皆さん楽しんでくれているんだなぁって、少しだけうれしくなってきますね。
「ミコシー、スコア画面がバグったぁぁぁ」
「うそでしょ!」
いやいや、ここは素直にスタッフを呼ぶでしょう、私が設定を弄ってどうするのですか。
はあ、遊びの日ぐらいは仕事を忘れたいですね。
でも、こんな日があっても、いいのかなぁっておもっちゃいますよ。
大学の講義も進み、計算上は単位修得も問題なくクリア。
8月と9月のアミューズメントパークの改装作業のおかげで、懐はそこそこに温まったのですけれど、眼下の検診だったりメガネを新調したりとそれなりに散財もあったりするわけでして。
そんなこんなで今日は久しぶりの息抜きということで、YOSAKOIチームの内海さん、小鳥遊さん、大越さんの三人で女子会と称して飲み会に来ていました。
まあ、未成年ですのでお酒は飲めませんでしたけれど、最初はしゃぶしゃぶ専門店で野菜マシマシのしゃぶしゃぶコースを堪能。
そのあとはカラオケとボウリングという、内海さんたちにとってはいつもの定番コースを楽しむことになりまして。
ススキノのアミューズメントパークにやって来て、すで予約が淹れてあるボウリング場へと移動、そのまま3ゲームほど楽しむことになったのですが。
「うわぁ~、ここ、先月から新しくなったんだよね。これ、タッチパネルが三つもついていて、どれがなんだかわからないよね」
「えぇっと、ドリンクバーでいいよね……って、どこで注文するの?」
「ゲームスタートって、どこを押したら始まるんだろう?」
などなど、新しいモニターシステムの前で大はしゃぎしていますね、みなさん。
では、僭越ながらこの私がご説明しましょう。
ええ、ここのタッチパネルのシステムは一通り理解していますし、ある動作を行うことによって設定モードに切り替わるのも知っているのですよ。
まあ、そんなことはしませんので、まずはゲームスタートの準備から。
「それじゃあ、よく知っている私がご説明しましょう!! まずゲームスタートはこの左端の画面を操作して……こう?」
説明しつつパネルを操作。
するとゲームスタート画面に切り替わり、一投目のスタンバイが出来たことを知らせるメッセージが流れて気のす。
それと同時に、右端の画面にレーンの前と後ろ、二つの場所から映像が送られてきました。
これで投球フォームが確認できますし、スコア画面を操作すれば過去の映像も確認できます。
「それでドリンクとかは二枚目のタッチパネルで……ここだったかな?」
写し出されている画面を操作して、ドリンクと不土メニューを表示。
ここからソフトドリンクの呑み放題を選択して申し込めば、あとはカウンターで自由にドリンクを貰ってこれます。
「うん、これで問題なし、さあ、始めましょうか……って、どうしたの?」
一通りの説明が終わって三人を見ると、三者三様の顔で驚いています。
「ミコシーって、こういうハードも得意なんだね。こんどでいいから、私のパソコンも見てくれない? ちょっと最近、調子が悪くてさ……」
「うわぁ……流れるように、自然に操作している……ミコシーってボウリング少女? 絶対に、此処にかよっているよね? 舞シューズとマイボールも持っているよね?」
「……ふぅん。女子でこんなの知っているはずはないよねぇ、絶対にら彼氏がいるよね……さあ吐け、素直に彼氏のことを吐きなさい、ついでに私たちにも素敵な出会いをプロデュースしなさい!!」
ズイズイッと詰め寄ってくる三人。
ああ、これは誤解を解かなくてはなりませんね。
「ちょ、ちょっと待ったストーーーーーップ。まず最初に内海さん、私はパソコンは少しは知っているけれどハードは得意じゃありません。そして大越さん、私はボウリング女子ではありませんからね、こんなに詳しいのには理由があるのよ……そして小鳥遊さん、そんな素敵な出会いがあるのなら、私が紹介して欲しいレベルですよ!!」
「それじゃあ、どうしてこんなに自然に操作できるのよ?」
「それはですね、ここの改修作業に私も携わったからです! あの正面に広がる巨大なLEDパネルの設置も、ここに映し出されているカメラ映像の調整も、このタッチパネルの設置と内部プログラムの確認作業も、全て私がアルバイトで行ったことですから!」
――ババーーン!
胸を張って堂々と宣言しました。
さあ、驚きなさい、私の仕事を褒めてください。
「あ~、なるほど理解。でも凄いね、こういうことも出来るんだ」
「女子プロ志望のボウリング少女ではなかったのか……」
「ね、ね、そのアルバイトの人って素敵な人っている? 筋骨隆々で格好いい車持っていて、それでいて誠実そうなひとっていたら紹介して?」
うん、小鳥遊さんの反応は予想通りでしたよ。
でもまあ、素敵な人かぁ。
「そういえばさ、以前、YOSAKOIチームの合同練習の時に私が話をしていた人がいたでしょ? あの人は確か、独身だったはずだよ。車ももっているし……」
思わず共通点であるYOSAKOIチームの熊沢さんを紹介してしまいましたが。
「えぇっと……あ、そうそう、いたよね、スケベそうなおじさん」
「んんん? 確か……接近禁止とか言われていた人?」
「君たち。そういうことについてはよく覚えているねぇ……」
ま、まあ、熊沢さんをお勧めした私も酷いって言われそうですけれど。
あとは車を持っている人って、社員の綾辻さんと高尾さん……あ、走り屋みたいな車を持っていた溝口さんがいましたか。細マッチョっていうかんじでしたし、あの人なら紹介しても……いやまて私、そもそも溝口さんの連絡先とかは私は知りませんよ?
「ふむふむ、ミコシーはほかにも知り合いの男性がいると見た」
「うっさい、さあ、小鳥遊さんの番なんだからとっとと投げてきなさいよ!」
「それもそうか……って、私、まだボールを選んでないや!!」
はあ、おっちょこちょいなのは相変わらずで。
それよりも、こうしてボウリング場を見渡してみると、私がやった仕事で皆さん楽しんでくれているんだなぁって、少しだけうれしくなってきますね。
「ミコシー、スコア画面がバグったぁぁぁ」
「うそでしょ!」
いやいや、ここは素直にスタッフを呼ぶでしょう、私が設定を弄ってどうするのですか。
はあ、遊びの日ぐらいは仕事を忘れたいですね。
でも、こんな日があっても、いいのかなぁっておもっちゃいますよ。
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