FIA World Rally Championship Crazy Road

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第5章 新たな1ページ

Round7~12(最終戦)2年越しの王座奪還

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富士24hでモータースポーツ史に「新たな1ページ」を書き記した俺らが向かった次なる地は、第7戦の舞台となるエストニア。このコースは、昨年同様高速コースがメインとなり、今年も白熱した争いが予想されている。そして、このラウンドから久しぶりに「規則改定」が入り、「タイヤ本数制限解除」という昔の規則が復活した。この規則を受けて、俺と美海ちゃんは事前に策を練っており、「初手からソフト縛りやる?無制限だし。」と2人して考えていて、その策を決行する事にした。これが功を奏して、サファリから連勝する事が出来た。2位には花菜ちゃん、3位にワークスのカッレ君が入った。

続く第8戦イープルは、スパを取り入れたコースとなり、2戦連続での高速戦となった。まさかWRカーでオールージュを駆け抜けるなんて一体誰が思いついたんやらね。そんな楽しさを抱きつつ迎えた。今回から俺らTGRのみが率先して、「この先の未来を見据えた活動」の一環として「非化石燃料」と言われる「CNF(カーボンニュートラルフューエル)」を本格導入。これには各チーム挙って注目していた。タイヤ本数制限解除の規則で一気に戦略の幅が広がったので、これ見よがしに、全日程でタイヤの使い分けが出来るのもありがたい。俺と美海ちゃんは、全日程異なるスペックで挑む事にした。俺らは、最終日まで諦める事無く走りきって迎えた最終ステージ。俺はスタート前に「こんなにワクワクしてるの久しぶりだなぁ。サファリの最終日以来かしらね。」と言うと美海ちゃんが「そうかもね。私もこんなにワクワクしたの久しぶりだし、何なら初めてかも。」とお互いにスタートの瞬間を雑談しながら待ち侘びていた。そして俺ら番が来て、「よし!行きますか!!王座奪還へのビクトリーロードへと!!」と言ってスタートエリアに行き、水平対向エンジンの「不等長サウンド」を轟かせながら、勢い良くスタート。俺のマシンである「サマー」は、感染症パンデミックで闇に覆われた世界を照らす「太陽」の如く心地よいエンジン音を轟かせてオールージュを突き抜けたその時に美海ちゃんが「マズい!オーバーシュートしてる!このままじゃ!!」と言うと「オーバーシュートが何?!エンジンブローやクラッシュ以外は全部擦り傷だ!!」と「脳筋論」で一蹴していた。これが功を奏して、総合トップでフィニッシュ。その直後に見事にエンジンブロー。2人して笑いながら「やっちゃったねwww俺らは嬉しいけど、上は良い顔しねぇだろうよwwwお前ら何してんねんボケェ!!ってwww」「帰りどうしよっかwww」って話し合いながら帰路に着いたりもしたラリーだった。

イープル後に迎えた第9戦アクロポリス・ラリーは、WRCの中でもアンチ大量発生でお馴染みのラリーだ。俺も嫌いだ。何せあの害悪極まりない登り坂があるからだ。ただ、ギリシャ名物の「ギリシャヨーグルト」は、「体調管理の一環」としても好んで食べてる為、嫌いになれない。今回は、クロスレシオで挑む事になり、ブーストも「それなり」にしている。ランキング上でも、早ければ俺が次か最終戦で王座奪還となり、決着がつく事になる。そんな中で、来季もTGR WRTでの続投が2人揃って決定。星奈達やその他の皆も続投が決定したと思いきや、何とかNext Genの方が新たに、ヒョンデから花菜ちゃん引っ張ってきて、2台体制になったとか。そのヒョンデはと言うと、韓国人初のWRCレギュラードライバーになったキム・セヨンが加入。コ・ドライバーは、パトリック・ラインダースが務めることになったとか。ここら辺になるとストーブリーグすごい事になるんだよね。まぁそんな事は良いとして、アクロポリス・ラリーは、今年も大荒れの展開になった。何とお姉さんズが初日から荒らしに荒らしまくって、混沌を極めまくっていた。俺らも、2016年最終戦以来の直接対決でテンション上がってた反面、「ダメだ…追いつけねぇかもしれねぇ…変わってねぇ…あの人達…ここまで来た以上は!!」とDay1とDay2を「捨て」に入りヤケクソラリーを展開していた。そして迎えた最終日。俺は美海ちゃんに「もうこうなった以上は、抑えるなんて無理だから、悪いけどフルスロットルで行かせてもらうよ!!」と言うと「私もよ!!あの人達に負けるなんて私のプライドが許してくれないし、何か嫌だ!!」とお互いにフルスロットルで飛ばす事を決断。ラトバラさん達もok出してくれたおかげで、後の事が楽になった。スタートラインに並び「全力でかかってこい!!」と叫んでから、サイドを引いてカウント0で勢い良くスタート。俺は、珍しく暴れに暴れる86と一緒に大暴れしていた。ストレートで、一気に逆転してトップに。俺と美海ちゃんは、「眠っていた本能と感情と闘争本能」を剥き出しにしていた。「負けてたまるか。」という言葉通りに。そして、ゴールラインを通過した時お互いに大喜びしていた。俺は「やっと超えられなかった壁超えれた!!」と大喜びしていたりもしたアクロポリス・ラリーだった。

アクロポリス・ラリーから迎えた第10戦ラリーフィンランドは、何と開幕日が母親の誕生日だったんで、ユヴァスキュラからムーミンのグッズと手紙をプレゼントで送ったりして迎えた。個人的にはここで決めたいので、かなり緊張していた。初日は、敢えてハードで抑えたラリーをして2日目から本気出す算段で動いていた。そして2日目から、いきなりソフトを導入して一気に突き放すラリーを披露した。ただ、個人的には、ヒョンデの花菜ちゃんがすぐ後ろに着けてるのが怖かった。だけど俺は母親の誕生日プレゼントの為にも勝ちたかったので、とにかく逃げに入るラリーを展開していた。この願いは、最終日に実を結ぶ事になった。それは最終日のDay4。俺と美海ちゃんは、トップを爆走してそのまま逃げ切り優勝。この瞬間に最終戦待たずしての王座奪還を達成。俺と美海ちゃんは、5度目の王者獲得を最高の形で果たすことが出来た。マシンの中で「4度目の王者獲得だよ!!輝くん!!やったね!!」と美海ちゃんが言うと「それもそうだし、お母さんへの誕生日プレゼントを届ける事が出来て、俺は凄く嬉しいんだよ!!きっと凄く喜んでるに違いないよ!!よっしゃァ!!」と大喜びしていたりも。

王座奪還を達成して迎えた、第10戦ラリー・カタルーニャ。1つ「大きい仕事」が片付いたのか、俺はルンルンでラリーを駆け抜けていた。特にやりたかったのが、最終日のセクションでの「ドーナツターン」。これをどうしてもやりたくて堪らなかった。迎えた最終日。後続との差はお釣りが来るレベルまで拡がってたので、俺は美海ちゃんに「今からサブロクかますから、捕まってな!!行くぜ!!」と言って86を思いっきりパワースライドさせたついでに「イヤッホォォォォイイ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎Yeeeeeessss!!FOOOOOOOOO↑↑↑↑」と叫びながら豪快なドーナツターンを披露してそのセクションをクリア。そのままゴールして4連勝目を飾った。ゴール後に美海ちゃんから「ε٩(๑>ω<)۶зモー!!びっくりしたじゃん!!輝くん!!いきなりサブロクかますから捕まっててなんて言うから、何言ってるのかと思ったらドーナツターンするとか(⑉・̆н・̆⑉)モウ…ズルい…そういう所だよ!!輝くん!!でも、私自身も4度目の王者とあってか肩の荷降りて気持ち良くラリー出来たの嬉しかったよ!」と言われた時は「悪ぃ悪ぃ。俺もテンション上がっちゃってついね。けど、勝てて良かったし、美海ちゃんが居くれるから今がある様なもん。こちらこそありがとう!」とお互いに言って終えたこのラリーだった。

そんなラリーカタルーニャから迎えた最終戦の第11戦ラリーモンツァ。昨年は星奈がここで王者を獲得したが、今年は俺がここを制すると決めているので、お構い無しのラリーになる事は間違い無かった。そんな中で、遂に来年ラリージャパンが愛知岐阜で復活する事になった。その報せを来た際「待ってました!!」と返した程だ。そしてラリーは、最終日に「奇跡」が起きた。それは、ヒョンデの花菜ちゃんが他を寄せ付けないハイペースなラリーでそのまま「大逆転優勝」及び「ヒョンデ最後にして自身初優勝」を成し遂げた。この時俺は「負けちゃった…。けど、今回は花菜ちゃんの為のラリーだったし、手の出しようがないラリーだったね。でも、ここまで気持ち良い負けも初だし、なんか嬉しい。来年は同じTGRファミリーになる訳だし、お祝いしに行こうよ!!」と言って2人して花菜ちゃんの所へと行き「優勝おめでとう花菜ちゃん!!今シーズン本当に凄いもん見せてもらったよ!!そして来年は、同じ仲間としてもよろしくね!!」と言うと「ありがとうございます!!これで私もヒョンデに最後の「置き土産」をプレゼントする事が出来ました!!私が困ってた時に、何度も手を差し伸べてくれた先輩方には感謝してもしきれません!!来年はよろしくお願いします!!」と笑顔で答えてくれた最終戦だった。
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