満月堂 (短編)

桃蝶 霊紅

文字の大きさ
3 / 3
星座手帳

満月堂

しおりを挟む
そんな事を考えながら歩いていると,
知らない路地裏に来てしまった。
廃墟ばかりで気味が悪い。
早くでようと思って,走り出したが
1件のお店に目を奪われてしまった。
「満月堂」
気付けば僕は,不思議とドアの取手を
手にしていた。
カランコロン
可愛い音が鳴る。 
店の中は棚だらけだ。
「いらっしゃいませ」
その声にびくっとしてしまった。
「満月堂へようこそ」
鈴のような声だ。
よくよく見れば,その声の持ち主は
12歳くらいの少女だった。
黒い髪を胸のあたりまで伸ばし,
顔立ちは人形のようだ。
真っ白なワンピースを着ている。
「何かお探しですか?」
「あ。えっと...。」
「望みを叶える雑貨屋ですので」
「!」
その言葉が,僕にヒットした。
「な,なんでも叶えるの?」
「ええ。」
「じゃあ,例えば恋人とよりを戻す道具とか」
「...。」
何やってんだ僕のバカ!
年下を困らせてどうする!
「あ,ごめん。い,今のは...。」
「ありますよ。」
え?
そう言うと,少女はカウンターの奥に
引っ込み,青い手帳を持って戻ってきた。
「これは,星座手帳です」
「は,はあ」
「部属のスターペンを使ってくださいね」 
手帳には,金色の油性ペンがついていた。
「お代は,思い出ひとつ分です」
これで僕の望みが叶う?


しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

処理中です...