こんな僕を、

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床に尻餅をついた体勢のまま隼人は母が出ていってから何時間か呆然としたままだった。
だが辛うじて自分の部屋に戻ると、無意識のままに涙が流れていた。

"ボクは…あやまっても許されないことをしたんだ"

その事実を理解してベッドに座って鼻をすすった。

暫くそうしていると、ふとリビングにある3000円ことを思い出して時計を見た。

"優斗が帰ってきちゃう!"

もしかしたら母がもう隼人にご飯を用意しないことはしっているかもしれない。
でも知らずに優斗にもしまた傷ついた顔をさせてしまったらと思うと胸が締め付けられた。

優斗の傷ついた顔を見たくないとゆう気持ちと無意識にホンの少しの期待からリビングに走った。

リビングにおかれた3000円。
それは母が叩きつけてそのままだった。
母の言葉を思いだし胸が少し痛くなったが、そんな気持ちをごまかすように強く3000円を握りしめて階段をのぼった。

下からドアの開く音がした気がした。

"はやく部屋に戻らなきゃ!"

急いで階段を駆け上がり、部屋に戻るなりドアの鍵を乱暴に閉めた。

"優斗はボクの顔を見たら嫌なんだ、だから絶対に部屋から出ないようにしないと…"

"もう顔をあわせることが出来ないなんて辛い、泣きそうだ"

気持ちを誤魔化すようにゆっくりと勉強机に向かい、鉛筆を手に取った。
ノートに鉛筆をはしらせ、教科書の問題集を解いていく。

何故かノートがだんだんと濡れていく。
自分の涙を見ない振りをして、集中を全て目の前の文字の羅列に注いだ。

周りの音なんて聞こえないように、聞かないように。
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