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第二十一章 隠れアジトにて
第五部前編のあらすじ
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第十九章と第二十章で十万字近くに達したため、ここでいったんまとめを入れます。通読されている方は、特にお読みいただく必要はないものになっています。
★第十九章 説得★
帝都攻略戦で諸悪の根源の一人であったザハリアーシュは捕らえ、斬首したものの、最大の黒幕である世界再生教大陸中央支部の大司教は取り逃がしていた。世界再生教の暗躍をこれ以上阻止するためにも、大司教の捕縛は絶対に必要だった。
アリツェは双子の兄でありバイアー帝国新皇帝であるラディム、精霊教の聖女でありヤゲル王国王女でもあるクリスティーナ、婚約者であるフェイシア王国第二王子ドミニクらの協力の下、大陸中央にあるエウロペ山脈へと逃げ込んだ大司教を追跡することを決意する。また、処刑したザハリアーシュの持っていた霊素感知の腕輪が、何やら怪しげな輝きを発しており、もしかしたら世界再生教側で何らかの情報を握っているのではないかと思い、その情報の引き出しも必要だと考えた。
ザハリアーシュの腕輪を調べていくうち、腕輪が通信機としての役割を持っていることに気が付いた。遠く離れた帝国帝都ミュニホフにいるラディムと腕輪を介してやり取りが可能になり、今後の大司教討伐に当たってのやり取りがスムーズになった。
クリスティーナをグリューンへ呼び、アリツェは腕輪を介してラディムと通信を開く。精霊使い三人――アリツェ、ラディム、クリスティーナ――による三者会談だ。
その会談の中で、険しいエウロペ山中へは大規模な軍隊での行軍は無理だとラディムは主張した。そこで、精霊使いであるアリツェ、ラディム、クリスティーナと、護衛として剣術に覚えのあるドミニクが同行する形で、少人数での行動を計画した。だが、各人いずれも、それぞれの属する国家では重要人物であるため、各国の王たちからは反対された。
このまま大司教らを放置していては、再び精霊への悪評を広められるなどして、世界の崩壊を招きかねない。世界崩壊の回避が人生の目的の一つであるアリツェとしては、決して見過ごせない問題だった。
帝国の最高権力者である皇帝の地位に就いているラディムはともかくとして、アリツェとドミニクはフェイシア国王の、クリスティーナはヤゲル国王の説得が必要だった。
最終的には各人のうまい説得により、どうにか各国王の許可は得たものの、本格的な冬になる前には帰還するよう条件を付された。
期限を切られたことで時間がないアリツェたちは、早々にエウロペ山へと向かった。
★第二十章 大司教を追って★
まだ秋口とはいえ、エウロペ山中はすでに朝晩霜が降りる程度には気温が下がっていた。山頂はすでに冠雪がみられ、相当に厳しい環境を覚悟しなければならないとアリツェたちは思った。険しい気候に阻まれ凍死の危険性が高まる中、アリツェたちは精霊術で暖を取った。
しかし、霊素限界量の問題で、継続して暖を取り続けるのが難しく、また、万が一ばらばらにはぐれた時、精霊使いではないドミニクは暖を取る手段がないため、非常に危険だった。
凍える山中を行軍している中、アリツェは持参したザハリアーシュの腕輪に奇妙な変化が現れたのに気が付いた。いろいろと調べた結果、腕輪が霊素をため込む性質を持っており、簡易の霊素貯蔵アイテムとして使えるとわかった。火属性の霊素を保存しドミニクに渡しておくことで、霊素限界量の問題と、はぐれた際のドミニクの身の安全の問題が解決した。アリツェたちは意気揚々と大司教捜索を再開する。
大分奥深くまで分け入ったが、依然として大司教の足掛かりはつかめなかった。各国王から本格的な冬になる前に戻るよう言明されており、時間制限が近づく。アリツェらは焦りを感じ始めた。
そんな中、子犬の使い魔ペスによって、怪しい横穴発見の報をアリツェは受ける。横穴へ急行し捜索するも、大司教は見つからなかった。ますます時間制限が近づき、焦りはピークに。
結局、タイムリミットギリギリまで捜索するも見つからず、失意のまま山を下りた。
★第十九章 説得★
帝都攻略戦で諸悪の根源の一人であったザハリアーシュは捕らえ、斬首したものの、最大の黒幕である世界再生教大陸中央支部の大司教は取り逃がしていた。世界再生教の暗躍をこれ以上阻止するためにも、大司教の捕縛は絶対に必要だった。
アリツェは双子の兄でありバイアー帝国新皇帝であるラディム、精霊教の聖女でありヤゲル王国王女でもあるクリスティーナ、婚約者であるフェイシア王国第二王子ドミニクらの協力の下、大陸中央にあるエウロペ山脈へと逃げ込んだ大司教を追跡することを決意する。また、処刑したザハリアーシュの持っていた霊素感知の腕輪が、何やら怪しげな輝きを発しており、もしかしたら世界再生教側で何らかの情報を握っているのではないかと思い、その情報の引き出しも必要だと考えた。
ザハリアーシュの腕輪を調べていくうち、腕輪が通信機としての役割を持っていることに気が付いた。遠く離れた帝国帝都ミュニホフにいるラディムと腕輪を介してやり取りが可能になり、今後の大司教討伐に当たってのやり取りがスムーズになった。
クリスティーナをグリューンへ呼び、アリツェは腕輪を介してラディムと通信を開く。精霊使い三人――アリツェ、ラディム、クリスティーナ――による三者会談だ。
その会談の中で、険しいエウロペ山中へは大規模な軍隊での行軍は無理だとラディムは主張した。そこで、精霊使いであるアリツェ、ラディム、クリスティーナと、護衛として剣術に覚えのあるドミニクが同行する形で、少人数での行動を計画した。だが、各人いずれも、それぞれの属する国家では重要人物であるため、各国の王たちからは反対された。
このまま大司教らを放置していては、再び精霊への悪評を広められるなどして、世界の崩壊を招きかねない。世界崩壊の回避が人生の目的の一つであるアリツェとしては、決して見過ごせない問題だった。
帝国の最高権力者である皇帝の地位に就いているラディムはともかくとして、アリツェとドミニクはフェイシア国王の、クリスティーナはヤゲル国王の説得が必要だった。
最終的には各人のうまい説得により、どうにか各国王の許可は得たものの、本格的な冬になる前には帰還するよう条件を付された。
期限を切られたことで時間がないアリツェたちは、早々にエウロペ山へと向かった。
★第二十章 大司教を追って★
まだ秋口とはいえ、エウロペ山中はすでに朝晩霜が降りる程度には気温が下がっていた。山頂はすでに冠雪がみられ、相当に厳しい環境を覚悟しなければならないとアリツェたちは思った。険しい気候に阻まれ凍死の危険性が高まる中、アリツェたちは精霊術で暖を取った。
しかし、霊素限界量の問題で、継続して暖を取り続けるのが難しく、また、万が一ばらばらにはぐれた時、精霊使いではないドミニクは暖を取る手段がないため、非常に危険だった。
凍える山中を行軍している中、アリツェは持参したザハリアーシュの腕輪に奇妙な変化が現れたのに気が付いた。いろいろと調べた結果、腕輪が霊素をため込む性質を持っており、簡易の霊素貯蔵アイテムとして使えるとわかった。火属性の霊素を保存しドミニクに渡しておくことで、霊素限界量の問題と、はぐれた際のドミニクの身の安全の問題が解決した。アリツェたちは意気揚々と大司教捜索を再開する。
大分奥深くまで分け入ったが、依然として大司教の足掛かりはつかめなかった。各国王から本格的な冬になる前に戻るよう言明されており、時間制限が近づく。アリツェらは焦りを感じ始めた。
そんな中、子犬の使い魔ペスによって、怪しい横穴発見の報をアリツェは受ける。横穴へ急行し捜索するも、大司教は見つからなかった。ますます時間制限が近づき、焦りはピークに。
結局、タイムリミットギリギリまで捜索するも見つからず、失意のまま山を下りた。
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