MMO最強コミュ障男、異世界転生したら強すぎて国を支配しました

AKISIRO

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第12話 滅びた村で

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 次の朝、リリィとエルとチャテが目を覚ました。
 彼女達は何も無かったかのように食事を始めて、水桶を使って顔を洗ったりしていた。

「昨日はとても騒がしかったです」

「ああ、盗賊が襲ってきたからな」

「なんですって」

 リリィが大きな瞳でケンシンをのぞき込む。
 ケンシンはごくりと生唾を飲み込んでその眼差しを見つめ返した。

「そうですか、全員殺したので?」

「いや、1人逃がしたよ」

「珍しいですね」

「意外と逃げ足が速かったのさ」

「お、そこに落ちているのはケンシンにそっくりな人形?」

「ああ、速攻でモデリングしてみたら完成して囮に使えたよ」

「抱き枕にして良い?」

「ダメだ。それは土に埋めて埋葬する」

「それは残念」

「リリィ、そろそろ村に行くぞ」

「はい、主の仰せの通りに」

 リリィがうやうやしく頭を下げるので、少し苦笑をもらしながら。

「ケンシン、そろそろ準備出来ましたよー」

 エルの大きな声で、皆が村に向かった。

★ 伝説の遺跡:村

 まず、村が見えてきた。
 そこからは煙が立ち上っていた。
 死体が転がっている。
 どうやら、アンデットの軍団は立ち去ったようだ。

 近くに遺跡のような物がちらりと見える。
 ケンシン達はなんとなくそこに向かった。

 そこに、1人の男が倒れていた。
 その男は、どこからどう見ても若者だった。

「おい、大丈夫か」

 ケンシンが近寄ろうとすると。

「いや、まって」

 リリィが大きな声で叫んだ。

「その人アンデット!」

「なんだって」

「私は死霊術師だから分かる」

 むくりとその男はゆっくりと立ち上がり、こちらを見ると。
 無視して、そのまま遺跡にさらに向かって行く。

「あの剣は」

「知ってるのかバスター」

「あの人は勇者のソードです」

「それは本当か!」

「はい、確かです。何でアンデットになってしまったんだ!」

「倒した方が良いのか?」

「いや、倒すと、国規模で大変な事になります」

「なぜ?」

「あなたが世界中を敵に回すという意味を表しているからです」

「そうか、もしかして、グールキングとはあいつなのでは?」

「え」

 その時だった。
 勇者のアンデットが、大きな声で叫び声を上げた。
 すると大地より魔法陣が出現した。
 至る所から、腐った死体のような化物が現れてきた。
 1体1体がこちらに向かって突撃を始める。
 そのスピードは犬よりも速いと感じた。

「嘘でしょ」

 エルが気持ち悪いというように声を荒げて、周りの自然から魔法を吸収して、精霊魔法を解き放った。
 
 弓矢に凝縮されたそれは、真っ直ぐに分裂して、無数のアンデットを一度に浄化してしまう。

 それをバスターが見て唖然と口を開いていると。

「死体って物と同じように破壊出来るんですよねー」

 チャテが斧とハンマーを変形させながら、ぐるぐると回転して、死体を破壊していく。
 一撃が当たれば、死体は木っ端みじんに分解されるので、もはや起き上がる事は不可能だった。

「リリィ、使役出来るか? 勇者を」

「うん、やってみる」

 リリィが呪文を囁き始めた。
 勇者のアンデットは伝説の遺跡の中央まで辿り着く。
 そして、遺跡の大地に手を当てると。
 突如として門が出現した。






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