新・三国志 

明日ハレル

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第1章 雌伏編

 第1章 第2節 雌伏編 その5

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新・三国志 第1章 雌伏編 その5 

竜緑は相手の攻撃力を冷静に見極めていた、こちら側は2名が耐魔法シールドを展開して、2名が耐物理シールドを展開していた。 

相手の魔法攻撃はそれ相当だが防ぎ切れない物では無い、残る6名が抜刀して敵の武装した魔族と武技を交わしていた。 

敵の武技のレベルは大したことは無い、4~5名を竜緑が斬り倒すと恐れて守りに入り、こちらの剣を数名で受けて魔法攻撃に切り替えてきた。 

魔将軍ベーネスは40名で10名を倒せないので、イライラしながら見ていたが、思い余って剣を取り自ら進もうとした。 

すると副官のザッシュが私が行きましょう!あの敵の将らしい者はかなりの腕前で私か将軍でなければ討ち取れないでしょう。 

ザッシュは魔界でもAランク剣士100名に入る剣の達人だ。ベーネスもそれを知っているので配下10名と共に敵将を討ち取って来いと檄を飛ばす。 

ベーネスの元には親衛隊10名ともう一人の副官ミゲロと配下10名がいた。 

ミゲロは魔法戦士100選に入る高位魔導士で魔将軍には1名ずつ強力な副官が配置されていた。 

その間にもっ竜緑は更に5名の魔族を切り捨てる、抜刀していた残る5名も漸く1名づつ討ち取ったようだ。 

これで残る魔族は25名となり、全員の顔が引きつり、青い顔が更に青くなったように見える。 

そこへザッシュ率いる10名が乗り込んでくる。彼の配下は全てザッシュの弟子で剣の使い手である。 

若き将よ、中々の剣裁きだ!我が相手しよう。我は魔剣士ザッシュである。 

今のを見ていて向かって来るとは、中々楽しめそうだ。 

若い竜緑が嘯く! 

竜緑がバースト(身体強化)と唱えると動きが3倍ぐらいになり、ザッシュへ突撃する。 

物凄い速さだ!ザッシュも名うての剣士、一撃目は剣を合わせることが出来た。 

しかし、2撃、3撃と更に早くなっていく。流石のザッシュも斬り捨てられる。 

残る10名が怒って竜緑を囲んで討ち取るため左右から囲む。 

竜緑は囲まれる前に次々と10名を切っていく、目に留まらないすさまじい速さだ! 

1分程でザッシュ以下の11名は全て打ち取られ地面に倒れ伏した 

ベーネスも戦慄した彼女も竜緑の動きを捉えられなかった。 

負ける!ベーネスは思ったここは引くべきだ。 

又彼女には此処に居ては危ない!嫌な予感がした。

ミゲロ後は任す!奴にはお前の得意な魔法で戦え! 

ベーネスは10名の部下と転移し姿が消えた。 

その直後巨大な白い直径2キロもある光の玉が上空より落ちてきた。 

漸く構築で来たか、この種の広域せん滅魔法は時間が掛かるのが欠点だな。 

正確に魔獣の群れの中心に命中した、直径3キロの白球の光に覆われ何も見えなくなる。 

聖なる光の光球なので人や建物等には影響はない。

終わった時には全ての魔物が消滅していた。ただ少し離れて見ていた妖鳥ルフの集団100匹余りが生き残ったが、慌てて逃げていく。 

勿論光に包まれたミゲロ以下の魔族もただでは済まない。殆どが消滅したが魔法力の強かったミゲロと他数名が咄嗟にシールドを構築し直撃を逃れた。 

強力な広域せん滅魔法を多少なりとも食らったので立つ事も出来ず、フラフラな状態だ、 

おいミゲロとか言ったな、残っているのはお前ら3人だけだぞ!降伏するか? 

苦しそうな息の中、我は魔族の精鋭だぞ!降伏などするものか! 

フラフラな様子が見て取れる。中々向こう意気も強そうだ。 

ムー何と無く気に入ったんだけど、如何する? 

魔力を封じる手錠があるので、是を付ければ何もできないよ! 

副官のメイリン(明林)が3名を施錠し、彼らの泊まるホテルの地下にある、あらゆる力を封じる特殊な牢屋へ連れて行くよう部下に命じた。 

殺せ!殺せ!と息も絶え絶えの中喚いていたが3人は連れて行かれた。 

後は洗脳と読心が得意なシュレン(朱練)の仕事かな? 

メイリン手配を頼むよ。 

アイアイサー、初めての魔族の捕虜ですね。 

サディストのシュレンに拷問されるとは哀れな奴ら。 

こうして一件落着! 

あのベーネスという魔族の将は危機察知能力がかなり高かったようだね。 

アイツはかなり手強いかも、魔法力は半端じゃ無かったようですよ。 

メイリンが探知していたんだ、まあ、間違いないだろう。 

ただベーネスは戦場離脱が問題となり、この直後投獄されていた。 


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