日本には１９４２年当時世界最強の機動部隊があった！

第１章 始動編 その４

第１章　始動編　その４

国家の方針は定まった。

１．戦争はある程度目処が付き有利な状態なら休戦もしくは講和を諮る事。

２．戦艦は飽く迄戦艦で叩く、この為現在の艦艇の強化改造を早期に行う。特に旧式の戦艦８隻と重巡洋艦１６隻を優先させた。

３．航空機は陸海軍共通とし、パイロットの大量養成を進める。後方勤務で活躍してもらう為女性にも門戸を開いたのでかなりのスピードで増えて行くだろう。航空機も強大な航空機工場を多数建造したので流れ作業で大量の航空機の生産が始まっていた。

又同盟国である東南アジア諸国等にも傭兵部隊としてパイロットを雇う部隊を発足させたのでどれだけ大きくなるか楽しみだ。

４．航空母艦や艦艇の建造を溶接やブロック生産で早期建造し対空防護等を強化する事。又新造艦も電気溶接やブロック生産方法を使って従来の倍速のスピードで、簡易構造の量産タイプの艦艇が数年で大量に完成する。

５．中国満州にある大慶油田や遼河油田、山東省にある勝利油田、ウイグルにあるカラマイ油田、タリム油田等を開発し石油の不足分を補う。

これらは既に製油所も完成し日本本国にも石油輸送を開始していた。

これらがあればインドネシアや中東の石油もいらないのだが、貰えるものは貰って置こう。

日本軍は昭和５年より民間を含め軍需工場、民間工場の大量建設を開始していて、昭和１０年より艦艇の強化を各造船者で行っていた。

造船所も拡大強化され多数の予備が建設中だった。

朝鮮や台湾、香港、マカオ等に増設され後にシンガポールやフィリピン、ビルマにも作られた。

こうして艦隊は増産強化されていった。

昭和１４年１月(西暦１９４０年)　艦隊編成表が発表された。

第１艦隊　戦艦部隊　司令官　古賀峰一大将直卒

第１戦隊　　司令官　高須中将　土佐　加賀　長門　陸奥

第２戦隊　　司令官　細萱中将　伊勢　日向　山城　扶桑

第３戦隊　　司令官　高木中将　比叡　霧島　金剛　榛名

第２艦隊　巡洋艦部隊　司令官　三川大将

第４戦隊　　司令官　宇垣中将　愛宕　高雄　鳥海　摩耶

第５戦隊　　司令官　木村中将　妙高　那智　足柄　羽黒

第６戦隊　　司令官　栗田中将　利根　筑摩　筑後　仁淀

第７戦隊　　司令官　加納中将　最上　三隈　熊野　鈴谷

第８戦隊　　司令官　五藤中将　青葉　衣笠　古鷹　加古

第９戦隊　　司令官　大森少将　鞍馬　雲仙　遠賀　塩見(防空戦隊)

第１０戦隊　　司令官　田中少将　開聞　岩瀬　久慈　恵那（防空戦隊)

第１１戦隊　司令官　志摩少将　大井　北上　多摩　球磨(重雷装艦)

第１２戦隊　司令官　橋本少将　天龍　竜田　木曽　五十鈴(重雷装艦)

第３艦隊　機動部隊　司令官　小沢中将

第１機動部隊　司令官　小沢中将

第１航空戦隊　司令官　小沢中将　天城　赤城

第２航空戦隊　司令官　青木少将　飛鷹　隼鷹

第２機動部隊　司令官　山口中将

第３航空戦隊　司令官　山口中将　翔鶴　瑞鶴

第４航空戦隊　司令官　加来少将　飛竜　蒼龍

第３機動部隊　司令官　城島中将

第５航空戦隊　司令官　城島中将　竜翔１００　竜翔１０１

第６航空戦隊　司令官　高柳少将　竜翔１０２　竜翔１０３

機動部隊は各航空戦隊毎に直援軽空母瑞鳳級２隻が随伴している。


前世の日本には赤城・加賀・飛龍・蒼龍・翔鶴・瑞鶴の６隻の正規空母があり搭載機３６０機余りでこれら６隻で運用される第１機動部隊は世界最強の戦力であった。

パイロットの実力や無敵ゼロ戦を中心とした航空戦力は世界の各国を凌駕していた。空母戦力の黎明期でどの国も集団で運用するノウハウを持っていなかったこともあり、上手く戦えばアメリカやイギリスが集団運用を学ぶ前に撃滅出来ただろう。

ただ前世では機動部隊の司令官は水雷戦隊出身の南雲中将でした。彼は航空機の何たるかを全然理解できない機動部隊の司令官としては不適格でした。この為ミッドウェー海戦で日本は大敗しこれから盛り返すことができずに敗戦の道を辿ります。

この物語では小沢中将が司令官となる。出来れば日本最強の将軍である山口少将を任命したいのであるが年功序列でいかんとも仕方なく、第２機動部隊の司令官に任命した。将軍たちの昇進も少し早くしてある。