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チエコ先生とキクちゃんの水平思考クイズ【21】逆転! 男女対抗運動会!

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【問題】

 ローズマリー組にて、2日間にわたる男女対抗運動会が行われました。
 男子20名、女子20名のきっちり同人数に分かれての運動会です。
 1日目はリレーに綱引き、障害物競争など、大半の競技において男子が女子に圧倒的な点数差で勝利しました。
 2日目も、1日目と全く同じスケジュールにて運動会は進行されました。
 ですが、2日目においては完全に逆転してしまいました。
 そして、2日間をトータルした結果、わずか3点の点数差ではありましたが、女子側の勝利となりました。
 さて、なぜ男女対抗の運動会なのに、女子が男子に勝てたのでしょうか?


【質問と解答】

キクちゃん : チエコ先生、今回の問題はすぐに分かりましたよ! 自信もあります! このローズマリー組とは、幼稚園に通っている園児たちのクラスですね?

チエコ先生 : NO。このローズマリー組は高校生のクラスよ。

キクちゃん : ………高校生だったんですか? だって、1組、2組とか、A組、B組とかじゃなくて、ローズマリー組って言うから、幼稚園のバナナ組とかりんご組っぽい感じがしちゃって……なんだか、玉入れ競技が始まる前に、玉入れ籠のポールをポキッと折られてしまったような気分です。

チエコ先生 : ちなみに、このローズマリー組の由来は、作者・なずみ智子が現在連載中の異世界ファンタジー『人生は彼女の物語のなかに(今風タイトル:生真面目JKの魂が異世界の絶世の美人王女の肉体に?!運命の恋?逆ハーレム?それどころじゃありません!)』に登場する、恋には奥手の超武闘派レディ、ローズマリー・クリスタル・ティーチからきているわ。まあ、そんなことはさておき、なぜ、2日目に完全逆転できたと思う?

キクちゃん : うーん……高校生なら、男女の運動能力に如実な差が出ていますよね。これは、どちらの性が優れているとかの問題ではなく、身体のつくり自体が違うから、同じ土俵で勝負すること自体がそもそもあり得ない話だと…………あ! 2日目は男女差を調整するために、ハンデが設定されたのでしょうか? 例えば、リレーのスタート地点を男子は女子の数十メートル後方にするとか……

チエコ先生 : NO。”各競技においては”何の変更もなかったわ。

キクちゃん : だとすると何だろう? ……そうだ、男子でも運動が超苦手な人もいれば、女子でも運動が超得意な人はいますよね。もしかして、2日目は男子の運動が超苦手な人、女子の運動が超得意な人のみに絞って行われたのでしょうか?

チエコ先生 : NO。2日目も1日目と同様、全員参加よ。悩んでいるキクちゃんにボーナスポイントにも等しい特大ヒントをあげるわね。キクちゃんは女の子として生まれて、女の子として育ってきているわよね。でも、もしキクちゃんが男の子として生まれていた場合、今、どんな15才少年になっているだろうか、少しだけ想像してみて?

キクちゃん : …………やっと分かりました。ボーナスポイントをありがとうございます。2日目は完全に性別が逆転した状態で……それぞれ女体化、男体化した身体で各競技に挑んだということでしょうか?

チエコ先生 : YES。正解よ。1日目は男子の圧倒的勝利、2日目は1日限定で男体化した女子が、同じく1日限定で女体化した男子に圧倒的勝利したの。そして、2日間をトータルした結果、女子の方が上回っていたというわけなのよ。

キクちゃん : どういう仕組みというか……どこの魔法の世界の話なんですか? そんなのって有りなのでしょうか? でも、タイトルの『逆転!』も問題文中の『逆転』も、勝敗の逆転のみならず、途中で性別が逆転してしまうことも指していたんですね。


(完)
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