1 / 1
チエコ先生とキクちゃんの水平思考クイズ【14】『祟り殺された人、祟り殺されなかった人』
しおりを挟む
【問題】
調子に乗りまくっているウェーイ系のおバカ男子大学生5人が、とある心霊スポットに冷やかしに行きました。
そこにて待ち構えていたのは、最凶怨霊のX子さん(享年44、すなわち永遠の44歳)です。
彼らはX子さんの管轄地で好き放題に騒ぎ、煙草の吸殻やらチューハイの空き缶やらのゴミの後片付けも一切せずに帰りました。
案の定、次の日の夜に、X子さんが「恨めしや……」と彼らの元へとやって来ました。
最凶怨霊・X子さんの本領発揮で、5人のおバカたちはしっかり祟り殺されてしまったのかと思いきや、Y男くん一人だけ助かりました。
さて、なぜ、Y男くんだけX子さんに呪い殺されなかったのでしょうか?
【質問と解答】
キクちゃん : えーと、チエコ先生……唯一、祟り殺されなかったY男くんは、他の4人がしなかったことをしたのではないかと思います。いいえ、こういった怨霊だの祟りだのが関連する場合は逆かもしれませんね。Y男くんは、他の4人に無理やり連れてこられただけで、彼自身はそんなに騒いだり、ゴミを放置したりはしなかったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。類は友を呼ぶし、朱に交われば赤くなる。Y男くんのモラルも、他の4人と似たり寄ったりよ。
キクちゃん : となりますと………………Y男くんは抜きんでたイケメンで、最凶怨霊であるX子さんも不覚なことに「あら、可愛い」って思ってしまったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。彼らの容姿は関係ありません。
キクちゃん : ……それなら、Y男くんがX子さんに寝込みを襲われたのは、実は順番からすると一番最後で、すでに他の4人を祟り殺していたX子さんは疲れていて失敗してしまった。殺さなかったんではなく、殺せなかったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。寝込みを襲ったという言い方はちょっと語弊があるわよ。それにX子さんは最凶怨霊なわけだし、たかが4人祟り殺した程度でスタミナ切れを起こしたりはしないわ。
キクちゃん : そうなると、X子さんの単なる気まぐれのような気が……いや、でもそれだと問題にはならないし、どうなんだろう? うーん、うーん……
チエコ先生 : ヒントをあげるわね。X子さんがY男くんだけ見逃したのは、彼の行動でも顔面でもなくて、彼が口にした言葉にあったの。Y男くんはX子さんの怒りを和らげることができる5文字の魔法の言葉をとっさに口にしたため、助かったのよ。
キクちゃん : ……? 5文字の魔法の言葉ですか? 何だろう? 「ごめんなさい」ですと6文字ですし、「すみません」は5文字だけど「ごめんなさい」と意味的には同じだし……
チエコ先生 : 今回は難しいから、もう1つ特大ヒントをあげるわね。生前のX子さんは44歳で亡くなって、その当時の年齢のまま、ドロッドロの怨霊活動をしているのよ。まだ15歳のキクちゃんには分からないかもしれないけど、X子さんや先生ぐらいの年齢になってくるとね、知らない人から声をかけられる際、「おばさん」と呼ばれることもあれば”違う呼ばれ方”をされることもあるわ。その”違う呼ばれ方”をされる方がうれしいのは、先生だけじゃなくてX子さんも同じだったのよ。ううん、もっと年配の女性たちも同じかもしれない。呼んだ側の本心はどうであれね。
キクちゃん : あ! まさか……Y男くんは、X子さんに「おねえさん」と言ったんですか?
チエコ先生 : YES。正解よ。Y男くんだけが「ごめんなさい! おねえさん!」と必死で土下座謝罪をしたの。他の4人も必死で謝罪はしたんだろうけど、「おねえさん」という魔法の言葉で、X子さんの心をくすぐり怒りを和らげることができたのはY男くんだけだったのよ。
キクちゃん : ウェーイ系おバカなY男くんだけど、女心はちゃんと分かっていたんですね。
チエコ先生 : そうよ。年をとろうが、怨霊になろうが女は女なのよ。
(完)
調子に乗りまくっているウェーイ系のおバカ男子大学生5人が、とある心霊スポットに冷やかしに行きました。
そこにて待ち構えていたのは、最凶怨霊のX子さん(享年44、すなわち永遠の44歳)です。
彼らはX子さんの管轄地で好き放題に騒ぎ、煙草の吸殻やらチューハイの空き缶やらのゴミの後片付けも一切せずに帰りました。
案の定、次の日の夜に、X子さんが「恨めしや……」と彼らの元へとやって来ました。
最凶怨霊・X子さんの本領発揮で、5人のおバカたちはしっかり祟り殺されてしまったのかと思いきや、Y男くん一人だけ助かりました。
さて、なぜ、Y男くんだけX子さんに呪い殺されなかったのでしょうか?
【質問と解答】
キクちゃん : えーと、チエコ先生……唯一、祟り殺されなかったY男くんは、他の4人がしなかったことをしたのではないかと思います。いいえ、こういった怨霊だの祟りだのが関連する場合は逆かもしれませんね。Y男くんは、他の4人に無理やり連れてこられただけで、彼自身はそんなに騒いだり、ゴミを放置したりはしなかったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。類は友を呼ぶし、朱に交われば赤くなる。Y男くんのモラルも、他の4人と似たり寄ったりよ。
キクちゃん : となりますと………………Y男くんは抜きんでたイケメンで、最凶怨霊であるX子さんも不覚なことに「あら、可愛い」って思ってしまったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。彼らの容姿は関係ありません。
キクちゃん : ……それなら、Y男くんがX子さんに寝込みを襲われたのは、実は順番からすると一番最後で、すでに他の4人を祟り殺していたX子さんは疲れていて失敗してしまった。殺さなかったんではなく、殺せなかったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。寝込みを襲ったという言い方はちょっと語弊があるわよ。それにX子さんは最凶怨霊なわけだし、たかが4人祟り殺した程度でスタミナ切れを起こしたりはしないわ。
キクちゃん : そうなると、X子さんの単なる気まぐれのような気が……いや、でもそれだと問題にはならないし、どうなんだろう? うーん、うーん……
チエコ先生 : ヒントをあげるわね。X子さんがY男くんだけ見逃したのは、彼の行動でも顔面でもなくて、彼が口にした言葉にあったの。Y男くんはX子さんの怒りを和らげることができる5文字の魔法の言葉をとっさに口にしたため、助かったのよ。
キクちゃん : ……? 5文字の魔法の言葉ですか? 何だろう? 「ごめんなさい」ですと6文字ですし、「すみません」は5文字だけど「ごめんなさい」と意味的には同じだし……
チエコ先生 : 今回は難しいから、もう1つ特大ヒントをあげるわね。生前のX子さんは44歳で亡くなって、その当時の年齢のまま、ドロッドロの怨霊活動をしているのよ。まだ15歳のキクちゃんには分からないかもしれないけど、X子さんや先生ぐらいの年齢になってくるとね、知らない人から声をかけられる際、「おばさん」と呼ばれることもあれば”違う呼ばれ方”をされることもあるわ。その”違う呼ばれ方”をされる方がうれしいのは、先生だけじゃなくてX子さんも同じだったのよ。ううん、もっと年配の女性たちも同じかもしれない。呼んだ側の本心はどうであれね。
キクちゃん : あ! まさか……Y男くんは、X子さんに「おねえさん」と言ったんですか?
チエコ先生 : YES。正解よ。Y男くんだけが「ごめんなさい! おねえさん!」と必死で土下座謝罪をしたの。他の4人も必死で謝罪はしたんだろうけど、「おねえさん」という魔法の言葉で、X子さんの心をくすぐり怒りを和らげることができたのはY男くんだけだったのよ。
キクちゃん : ウェーイ系おバカなY男くんだけど、女心はちゃんと分かっていたんですね。
チエコ先生 : そうよ。年をとろうが、怨霊になろうが女は女なのよ。
(完)
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
阿里
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
卒業パーティーのその後は
あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。 だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。
そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。
誰の金で生活してんの?
広川朔二
ライト文芸
誰よりも家族のために尽くしてきた男がいた。朝早くから働き、家事を担い、家庭を支えてきた。しかし、帰ってきたのは妻の裏切りと娘の冷たい視線。不倫、嘲笑——すべてを悟った男は、静かに「計画」を始める。仕組まれた別れと制裁、そして自由な人生の再出発。これは、捨てられた“だけの男”が、すべてをひっくり返す「静かなる復讐劇」。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる