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チエコ先生とキクちゃんの水平思考クイズ【15】『棘』
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【問題】
尋常じゃないほどの熱気のなか、Z美さんはクラスメイトの皆がいる場所に戻ろうとしていました。
ですが、Z美さんは近くに生息していた植物らしきものに接触し、ふくらはぎに小さな棘が刺さってしまいました。
こんな棘ぐらい大丈夫、と思っていたZ美さんですが、グワングワンと頭の中が揺れ始め、手足もブルブルと震えてきました。そして、お腹も信じられないほどに空いてきたのです。
そんな時、Z美さんが密かに思いを寄せているクラスメイトのA坂くんと、同じくクラスメイトのB尾くんが通りかかりました。
彼ら2人は、自分たちのどちらかがZ美さんをおんぶして、皆がいる場所にまで連れていくから、と申し出てくれました。
正直なところ、Z美さんはB尾くんの方には生理的嫌悪感を抱いていました。
B尾くんは相当にファットな体型のうえ、肌や髪含めて、全体的にウェッティな印象を受けるためです。
ですが、Z美さんは、B尾くんの方におんぶされることを選択しました。
さて、それはなぜでしょうか?
【質問と解答】
キクちゃん : せっかく片思いしていた人におんぶしてもらえる恋の大チャンスがやってきたというのに、Z美さんは嫌っているB尾くんの方を選んだんですね……うーん、なぜだろう? あ! 物語冒頭の「尋常じゃないほどの熱気のなか」というのがヒントかもしれないですね。この猛暑で、汗をかいてしまったZ美さんはA坂くんにおんぶしてもらって、汗臭いって思われるのが嫌だったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。その理由だったら、どちらにもおんぶしてもらわないという選択肢がZ美さんにはあったはずよ。
キクちゃん : ……えーと、「彼は相当にファットな体型のうえ」とあるから、B尾くんは結構なボリュームはあるんですよね。ということは、実はZ美さんも相当にファットでボリューミーな体型で、本音ではA坂くんにおんぶしてもらいたかったけど、実際に自分を背負って耐えることができる土台はB尾くんの方だ、と合理的な判断を下したんでしょうか?
チエコ先生 : NO。でも、合理的な判断ということは間違っていないわね。キクちゃん、もう一度、この問題文をよく読んでみて。普通はここまでならないと思われる箇所がないかしら?
キクちゃん : 普通はここまでならないと思われる箇所……ですか? あ! もしかして、棘の……
チエコ先生 : だんだん解答へと近づいてきたわ。その調子よ。
キクちゃん : そうですね。小さな棘がふくらはぎに刺さったとしても、痛みは感じますが、毒性のあるものでない限り、「グワングワンと頭の中が揺れ始め、手足もブルブルと震えてきました。」なんて状態にはならないです。「そして、お腹も信じられないほどに空いてきたのです。」なんてことにも…………しかも、「植物」という表現ではなくて、「近くに生息していた植物らしきもの」ともありますね。明らかに植物なら、その名前が分からなくても植物という表現をすると思います。まさか、これは……今のZ美さんたちは”日常”(という状況)にいますか?
チエコ先生 : NO。クラスメイトの皆とともに異世界に飛ばされたのか、それとも元々の世界自体がディストピアと化したのかは定かでないけれども、今の彼女たちは”日常”にはいないわ。
キクちゃん : となりますと、「お腹も信じられないほどに空いてきたのです。」とは、Z美さんは小さな棘が刺さった……いえ、「植物らしきもの」にそれを刺されたことが原因で、何かに寄生されてしまったのでしょうか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : Z美さんはA坂くんとB尾くんを見て、先に捕食する餌は、ファットならびウェッティで脂身と塩気たっぷりのB尾くんにしようと、合理的な判断を下したということですね。
チエコ先生 : YES。正解よ。この後の展開を想像すると、身の毛がよだつわね。
(完)
尋常じゃないほどの熱気のなか、Z美さんはクラスメイトの皆がいる場所に戻ろうとしていました。
ですが、Z美さんは近くに生息していた植物らしきものに接触し、ふくらはぎに小さな棘が刺さってしまいました。
こんな棘ぐらい大丈夫、と思っていたZ美さんですが、グワングワンと頭の中が揺れ始め、手足もブルブルと震えてきました。そして、お腹も信じられないほどに空いてきたのです。
そんな時、Z美さんが密かに思いを寄せているクラスメイトのA坂くんと、同じくクラスメイトのB尾くんが通りかかりました。
彼ら2人は、自分たちのどちらかがZ美さんをおんぶして、皆がいる場所にまで連れていくから、と申し出てくれました。
正直なところ、Z美さんはB尾くんの方には生理的嫌悪感を抱いていました。
B尾くんは相当にファットな体型のうえ、肌や髪含めて、全体的にウェッティな印象を受けるためです。
ですが、Z美さんは、B尾くんの方におんぶされることを選択しました。
さて、それはなぜでしょうか?
【質問と解答】
キクちゃん : せっかく片思いしていた人におんぶしてもらえる恋の大チャンスがやってきたというのに、Z美さんは嫌っているB尾くんの方を選んだんですね……うーん、なぜだろう? あ! 物語冒頭の「尋常じゃないほどの熱気のなか」というのがヒントかもしれないですね。この猛暑で、汗をかいてしまったZ美さんはA坂くんにおんぶしてもらって、汗臭いって思われるのが嫌だったんでしょうか?
チエコ先生 : NO。その理由だったら、どちらにもおんぶしてもらわないという選択肢がZ美さんにはあったはずよ。
キクちゃん : ……えーと、「彼は相当にファットな体型のうえ」とあるから、B尾くんは結構なボリュームはあるんですよね。ということは、実はZ美さんも相当にファットでボリューミーな体型で、本音ではA坂くんにおんぶしてもらいたかったけど、実際に自分を背負って耐えることができる土台はB尾くんの方だ、と合理的な判断を下したんでしょうか?
チエコ先生 : NO。でも、合理的な判断ということは間違っていないわね。キクちゃん、もう一度、この問題文をよく読んでみて。普通はここまでならないと思われる箇所がないかしら?
キクちゃん : 普通はここまでならないと思われる箇所……ですか? あ! もしかして、棘の……
チエコ先生 : だんだん解答へと近づいてきたわ。その調子よ。
キクちゃん : そうですね。小さな棘がふくらはぎに刺さったとしても、痛みは感じますが、毒性のあるものでない限り、「グワングワンと頭の中が揺れ始め、手足もブルブルと震えてきました。」なんて状態にはならないです。「そして、お腹も信じられないほどに空いてきたのです。」なんてことにも…………しかも、「植物」という表現ではなくて、「近くに生息していた植物らしきもの」ともありますね。明らかに植物なら、その名前が分からなくても植物という表現をすると思います。まさか、これは……今のZ美さんたちは”日常”(という状況)にいますか?
チエコ先生 : NO。クラスメイトの皆とともに異世界に飛ばされたのか、それとも元々の世界自体がディストピアと化したのかは定かでないけれども、今の彼女たちは”日常”にはいないわ。
キクちゃん : となりますと、「お腹も信じられないほどに空いてきたのです。」とは、Z美さんは小さな棘が刺さった……いえ、「植物らしきもの」にそれを刺されたことが原因で、何かに寄生されてしまったのでしょうか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : Z美さんはA坂くんとB尾くんを見て、先に捕食する餌は、ファットならびウェッティで脂身と塩気たっぷりのB尾くんにしようと、合理的な判断を下したということですね。
チエコ先生 : YES。正解よ。この後の展開を想像すると、身の毛がよだつわね。
(完)
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