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第1章 入学前
8話 デート
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青く輝くロングヘアの少女がお散歩をしている。
雪夜だ。
しかし、雪夜はすれ違う人など、周りに対してとても敏感に反応している。
ある時には、おびえた表情で極端に人を避けようとする場面も見られた。
雪夜が向かった先はショッピングモール。
おもちゃ売り場に立ち寄り、くまのぬいぐるみを買っていた。
完璧お嬢様の印象だったから、ちょっと意外だった。
########
あれ、急に見えなくなったぞ。
お買い物の帰り道、誰かに会ってるのか……?
誰だろう。俺の知っている人物のような、知らない人物のような……。
ダメだ、ぼやけていてはっきり見えない。
あ、見えるようになった。
雪夜は青月館に帰っている。
青月館へ帰ると、雪夜はベッドに入り、ぬいぐるみを抱きしめながら布団をかぶって震えていた。
そして……######
…………
チュンチュン
朝陽に照らされて目を覚ます。
どうやら今のも夢だったようだ。
でも昨日の夢とは違い、断片的にしか覚えていない。
「アンタ! 朝ご飯まだ!?」
「えっ!?」
なんと俺の部屋にお隣さんの苺がいた。
ご飯って、朝もなの!?
「い、今用意する!」
昨日お話ができたことで少し距離が近くなった気がする。
これは良いことだ。バイトで料理の経験を積んでて良かった。
「今日も一日中家で勉強?」
朝食を食べながら話題をふる。
「当たり前でしょ」
頑張り屋さん。
「昼ご飯、俺の部屋の冷蔵庫に作っておくから、良かったらチンして食べて」
「うん」
さて、学校はまだない春休み。
予定は何もないけど、夢のこともあって雪夜が心配になったので、連絡をとってみた。
『おはよう、雪夜。今日お昼ご飯一緒に食べない?』
しばらくすると既読がつき、メッセージが帰って来た。
『ええ、構いませんわ。何時にどこへいけばよろしくて?』
◇◇◇
11時50分、食事街にて。
雪夜とは12時の約束だったがすでに雪夜は来ていた。
「ごめん、待った?」
「いいえ、私も今来たとこですわ。フィアスには声をかけておりませんの?」
「うーん、少し迷ったんだけど、今日は二人でお話がしたくて」
「……? とりあえず入りましょうか」
カランカラン
入ったのはイタリア料理店。
メニューを決めて、店員さんを呼ぶ。
「私はカルボナーラを。……特盛りで」
ボソッと呟き、雪夜は顔を赤らめて下を向いている。
「はい! カルボナーラ特盛ィッ!! ですね!!」
「なっ!?」
元気に注文を繰り返した店員さん。
特盛を強調されたことに反応して恥ずかしそうに顔をあげた雪夜。
「俺はこのクロスミイカの墨入りスパゲッティを……」
ガシッ
真っ黒なパスタの写真を指差して注文しかけたとたん、雪夜が妨げた。
「ごめんなさい……今はそれ以外のものにして下さります……?」
おびえた表情でお願いされた。どうしたんだろう。
「じゃあ俺もカルボナーラ特盛ィッ!! をください」
今度は掘り返すなという、雪夜の何とも言えない顔。
「かしこまりました! 少々お待ちください!!」
元気な店員さんが戻っていく。
「もしかしてイカ墨、嫌いだった?見た目あんなだけど美味しいんだぞ」
「そういうわけではありませんわ。ただ……今は黒いものを見たくありませんの」
「黒いもの……そういえば前にバスで黒いものが見えるとか言ってたね」
「ええ。その黒いものは全ての生物の周りに漂っていますわ。それが大きく、濃いものであるほど、気分が悪くなりますの。それが悲しくて、気持ち悪くて、憎しくて……。昨日は食事すらろくにできませんでしたわ。まさにバスでおじいさんが言っていたように、闇を具現化したようです」
「俺からもその闇って出てるの?」
「ええ、もちろん。ただ、糸の持つ黒いものは焦げたわたあめのように可愛らしく、恐れることはありません」
俺の闇はショボいらしい。
「でも他人の闇なんて雪夜には関係ないじゃない。無視しておけばいいんだよ」
「いいえ、他人の闇がなぜか私に移ってきますの。私の心を覆っていくように……。いくらか手で追い払ったりはできますが、もがくほどネズミ捕りのようにまとわりついてきて……。頭がどうにかなってしまいそうですわ」
闇の次元に干渉できるという雪夜。
無意識のうちに他人の闇を吸収してしまっているのだろうか。
「おまちどうさま! カルボナーラ特盛ィッ!! 2つです!」
白いカルボナーラが並べられる。
すると雪夜は勢いよく食べ始めた。
昨日は一日何も食べていなかったらしいし、無理もない。
◇◇◇
「ふう、おなかいっぱいですわ。次はどこか行きますの?」
「次か、特に考えて無かったな」
「でしたらちょっと付き合ってください。こっちですわ!」
お腹が膨れたからか、雪夜に元気が戻ったように見える。
このあたりは食事街をはじめ、いろんなお店がある。
その中で一番大きいお店が、ここショッピングモール。
夢でも雪夜が行っていたお店だ。
「ふふ、小中学生の頃はあまり自由に外出させてもらえなくて。一人暮らしをはじめてまだ家は恋しいですが、こうやってお出かけできるのはわくわくしますわ」
ごく普通な学生になった気分だった。
服屋さんでは、雪夜はいくつか試着して遊んでいた。
そして俺に変な帽子やサングラスをかけて笑う雪夜。
文房具屋には高次元世界ならではの変わった筆箱を見つけた。
なんとペンを入れて蓋を閉じると消えてしまい、逆の蓋を開けると取り出せるという。
ペットショップでは見たことのない生き物が売られていた。
中でもイキスギオオカブトの角はとても立派だった。
そして、おもちゃ屋さん。
「糸、見てください! このぬいぐるみとっても可愛いですわ!!」
雪夜が見つけたのは夢の中でも見たあのくまのぬいぐるみ。
「わ、生地もとってもふかふかだ」
ぬいぐるみの感触を堪能していると、雪夜がつぶらな瞳でこっちを見ている。
「えっ、どうしたの?」
「……欲しいですわ」
「良いじゃない。買ったら?」
「糸に買って欲しいですわ」
え、どういうこと!?
「あの、雪夜さん? そもそも俺のお金は松蔭家から頂いたものだし、俺が買っても間接的に雪夜が買っていることと変わらないと思うんだけど……」
「いいえ、元がどこのお金かなんて関係ありませんわ。自分で買ったぬいぐるみと誰かに買ってもらったぬいぐるみ、温かみが違いますもの。だめ……でしょうか……?」
うるうると上目遣いでこっちを見てくる。
雪夜ってこんな表情もできたのか!
「よし、俺からの感謝を込めたプレゼントだ」
「ありがとうございます! 大切にいたしますわ!」
雪夜にくまのぬいぐるみをプレゼントした。
◇◇◇
午後16時。
「糸、今日はとっても楽しかったですわ。できればまた明日も……どこかへ連れてってくれませんか?」
「もちろん。俺も楽しかったよ。じゃあまた明日」
俺と雪夜は別れた。
雪夜はぬいぐるみを抱きしめて、ルンルンと青月館へ向かっていた。
俺は反対方向の赤砂寮へ向かう。
「ああ、楽しかったですわ。もう黒いモヤモヤのことも忘れてしまいそうですわ」
「それは根本的な解決になっていないのでは?」
「!? だ、誰ですの……?」
雪夜は帰り道、凄そうなオーラをまとった男性と出会った。
雪夜だ。
しかし、雪夜はすれ違う人など、周りに対してとても敏感に反応している。
ある時には、おびえた表情で極端に人を避けようとする場面も見られた。
雪夜が向かった先はショッピングモール。
おもちゃ売り場に立ち寄り、くまのぬいぐるみを買っていた。
完璧お嬢様の印象だったから、ちょっと意外だった。
########
あれ、急に見えなくなったぞ。
お買い物の帰り道、誰かに会ってるのか……?
誰だろう。俺の知っている人物のような、知らない人物のような……。
ダメだ、ぼやけていてはっきり見えない。
あ、見えるようになった。
雪夜は青月館に帰っている。
青月館へ帰ると、雪夜はベッドに入り、ぬいぐるみを抱きしめながら布団をかぶって震えていた。
そして……######
…………
チュンチュン
朝陽に照らされて目を覚ます。
どうやら今のも夢だったようだ。
でも昨日の夢とは違い、断片的にしか覚えていない。
「アンタ! 朝ご飯まだ!?」
「えっ!?」
なんと俺の部屋にお隣さんの苺がいた。
ご飯って、朝もなの!?
「い、今用意する!」
昨日お話ができたことで少し距離が近くなった気がする。
これは良いことだ。バイトで料理の経験を積んでて良かった。
「今日も一日中家で勉強?」
朝食を食べながら話題をふる。
「当たり前でしょ」
頑張り屋さん。
「昼ご飯、俺の部屋の冷蔵庫に作っておくから、良かったらチンして食べて」
「うん」
さて、学校はまだない春休み。
予定は何もないけど、夢のこともあって雪夜が心配になったので、連絡をとってみた。
『おはよう、雪夜。今日お昼ご飯一緒に食べない?』
しばらくすると既読がつき、メッセージが帰って来た。
『ええ、構いませんわ。何時にどこへいけばよろしくて?』
◇◇◇
11時50分、食事街にて。
雪夜とは12時の約束だったがすでに雪夜は来ていた。
「ごめん、待った?」
「いいえ、私も今来たとこですわ。フィアスには声をかけておりませんの?」
「うーん、少し迷ったんだけど、今日は二人でお話がしたくて」
「……? とりあえず入りましょうか」
カランカラン
入ったのはイタリア料理店。
メニューを決めて、店員さんを呼ぶ。
「私はカルボナーラを。……特盛りで」
ボソッと呟き、雪夜は顔を赤らめて下を向いている。
「はい! カルボナーラ特盛ィッ!! ですね!!」
「なっ!?」
元気に注文を繰り返した店員さん。
特盛を強調されたことに反応して恥ずかしそうに顔をあげた雪夜。
「俺はこのクロスミイカの墨入りスパゲッティを……」
ガシッ
真っ黒なパスタの写真を指差して注文しかけたとたん、雪夜が妨げた。
「ごめんなさい……今はそれ以外のものにして下さります……?」
おびえた表情でお願いされた。どうしたんだろう。
「じゃあ俺もカルボナーラ特盛ィッ!! をください」
今度は掘り返すなという、雪夜の何とも言えない顔。
「かしこまりました! 少々お待ちください!!」
元気な店員さんが戻っていく。
「もしかしてイカ墨、嫌いだった?見た目あんなだけど美味しいんだぞ」
「そういうわけではありませんわ。ただ……今は黒いものを見たくありませんの」
「黒いもの……そういえば前にバスで黒いものが見えるとか言ってたね」
「ええ。その黒いものは全ての生物の周りに漂っていますわ。それが大きく、濃いものであるほど、気分が悪くなりますの。それが悲しくて、気持ち悪くて、憎しくて……。昨日は食事すらろくにできませんでしたわ。まさにバスでおじいさんが言っていたように、闇を具現化したようです」
「俺からもその闇って出てるの?」
「ええ、もちろん。ただ、糸の持つ黒いものは焦げたわたあめのように可愛らしく、恐れることはありません」
俺の闇はショボいらしい。
「でも他人の闇なんて雪夜には関係ないじゃない。無視しておけばいいんだよ」
「いいえ、他人の闇がなぜか私に移ってきますの。私の心を覆っていくように……。いくらか手で追い払ったりはできますが、もがくほどネズミ捕りのようにまとわりついてきて……。頭がどうにかなってしまいそうですわ」
闇の次元に干渉できるという雪夜。
無意識のうちに他人の闇を吸収してしまっているのだろうか。
「おまちどうさま! カルボナーラ特盛ィッ!! 2つです!」
白いカルボナーラが並べられる。
すると雪夜は勢いよく食べ始めた。
昨日は一日何も食べていなかったらしいし、無理もない。
◇◇◇
「ふう、おなかいっぱいですわ。次はどこか行きますの?」
「次か、特に考えて無かったな」
「でしたらちょっと付き合ってください。こっちですわ!」
お腹が膨れたからか、雪夜に元気が戻ったように見える。
このあたりは食事街をはじめ、いろんなお店がある。
その中で一番大きいお店が、ここショッピングモール。
夢でも雪夜が行っていたお店だ。
「ふふ、小中学生の頃はあまり自由に外出させてもらえなくて。一人暮らしをはじめてまだ家は恋しいですが、こうやってお出かけできるのはわくわくしますわ」
ごく普通な学生になった気分だった。
服屋さんでは、雪夜はいくつか試着して遊んでいた。
そして俺に変な帽子やサングラスをかけて笑う雪夜。
文房具屋には高次元世界ならではの変わった筆箱を見つけた。
なんとペンを入れて蓋を閉じると消えてしまい、逆の蓋を開けると取り出せるという。
ペットショップでは見たことのない生き物が売られていた。
中でもイキスギオオカブトの角はとても立派だった。
そして、おもちゃ屋さん。
「糸、見てください! このぬいぐるみとっても可愛いですわ!!」
雪夜が見つけたのは夢の中でも見たあのくまのぬいぐるみ。
「わ、生地もとってもふかふかだ」
ぬいぐるみの感触を堪能していると、雪夜がつぶらな瞳でこっちを見ている。
「えっ、どうしたの?」
「……欲しいですわ」
「良いじゃない。買ったら?」
「糸に買って欲しいですわ」
え、どういうこと!?
「あの、雪夜さん? そもそも俺のお金は松蔭家から頂いたものだし、俺が買っても間接的に雪夜が買っていることと変わらないと思うんだけど……」
「いいえ、元がどこのお金かなんて関係ありませんわ。自分で買ったぬいぐるみと誰かに買ってもらったぬいぐるみ、温かみが違いますもの。だめ……でしょうか……?」
うるうると上目遣いでこっちを見てくる。
雪夜ってこんな表情もできたのか!
「よし、俺からの感謝を込めたプレゼントだ」
「ありがとうございます! 大切にいたしますわ!」
雪夜にくまのぬいぐるみをプレゼントした。
◇◇◇
午後16時。
「糸、今日はとっても楽しかったですわ。できればまた明日も……どこかへ連れてってくれませんか?」
「もちろん。俺も楽しかったよ。じゃあまた明日」
俺と雪夜は別れた。
雪夜はぬいぐるみを抱きしめて、ルンルンと青月館へ向かっていた。
俺は反対方向の赤砂寮へ向かう。
「ああ、楽しかったですわ。もう黒いモヤモヤのことも忘れてしまいそうですわ」
「それは根本的な解決になっていないのでは?」
「!? だ、誰ですの……?」
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