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62.特殊なブレードと忌纏
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「さすがにそう上手く適合者には選ばれないか・・・」
ミナもソルティアもムラサキも、今回の襲撃で殺害され、持ち主の居なくなった全ブレードを試したがダメだった。
誰も起動することができず、三人とも少しだけ落ち込んでいた。
「まぁムラサキは特に残念だと思うけど、ブレードが起動できないからって諦めるなよ」
「あぁそうだな和澄。僕自身の知力と実力でグレース家の跡取りになってみせる」
気合いを入れ直したムラサキ。その意気でがんばれよ。
「あーもう一個あるんだけど、試してみるかしら?」
そう言ってワーゼさんが取り出したのは弓と弓掛だった。
珍しいな。武器型に合わされるアクセサリー型は。
「え、ワーゼちゃんそれって・・・」
「うん。死んだ兄さんの形見。私が適合者ならよかったんだけどね。残念ながら・・・」
ワーゼさん、そんな大事な形見なんて取り出してきて。
ワーゼさんのお兄さんは戦死したのだろうか?
「あ、戦死じゃないよ兄は。病弱だったの昔から。それでもこのブレードに選ばれて大変だっただろうに」
俺に向かってワーゼさんは言ってくる。そんなに俺って詠まれやすい顔をしてるのだろうか?
「ふふっ。露骨に心配そうな顔したらわかるよー」
「ワーゼいいのか?お前には身寄りがいない。だから唯一の形見であるそのブレードは検査に出さなくていい契約だったはずだ」
「いいんですよ殿下。ミナとその友達。どちらかが適合者なら安心できる。過った使い方はしないでしょう」
そういってブレードをソルティアに渡す。
「さぁ試して下さい」
ソルティアはブレードを嵌めてみるが起動しない。
「ワタクシはダメみたいですわ」
次にミナに渡される。どうやらミナもダメだったみたいだ。
「わたしもダメかぁ。じゃあ次はムラサキくん」
そしてムラサキに手渡される。どうやらムラサキも起動できなかったみたいだ。
「僕もダメだ。結局全員ダメだったかー」
せっかく出したのにやっぱり適合者がいないと残念だった。
みんな落ち込む。
「ダメかぁー。そう都合よく適合者なんて見つからないよね」
ワーゼさんはニコニコしているが、少し声のトーンが低い。
どこの馬の骨ともわからない人が、ブレードを使用するよりやはり知り合いに使ってもらいたかったのだろう。
「ねぇ。これってさ」
モルフェさんが弓のブレードを持ち上げて、俺の元にいく。
「和澄、ちょっとこれにエネルギーを注いでみてくれる?」
「え、ブレードは適合者以外がエネルギーを注げないんじゃ?」
「いいからいいから」
俺は弓と弓掛にエネルギーを注いでみる。するとなんとブレードが起動した。
「なに!?どういうことだ和澄!?」
「俺にもさっぱりだルナト。モルフェさん説明してもらえますか?」
モルフェさんは顎を撫でて答える。
「いや、エネルギーはちゃんと通ってるなって思ってさ」
「もしかしてこのブレードって、一定量のエネルギーがあれば起動できるのか?」
いやでもそれならワーゼさんのお兄さんが起動できたとき、他の人間の誰かが起動できてもおかしくはないか。
一体どういうことなんだ?
「ルナトはどうなんだ?」
そして俺はブレードを渡した。
ルナトもブレードを起動することができた。
「私でも起動することができたな。ブレード持ちが起動できる可能性があるか」
そういって今度はヨシュア兄さんに渡す。
ヨシュア兄さんはブレードを起動できなかった。
「俺はできないみたいです。二人が特別な可能性も。カナン」
そしてカナンさんにブレードがいく。カナンさんはブレードを起動することができた。
「わたしもできるわね。これは一体どういう理由なのかしら?」
俺とルナトとカナンさんの共通点と言えば・・・
「我々の共通してる点は、忌纏を修得しているということだな」
そう三人で共通していることはそれくらいだ。あとは・・・
「ルナトの血液型はなんだ?」
「私か?私はB型だ」
「俺もB型だ」
「わたしはA型よ。血液型ではないわね」
血液じゃないか。となると忌纏を修得しているからという可能性がでかいな。
「現状このブレードを起動できるのは忌纏修得者ってことにしておこうか」
「和澄、カナン。このブレード限定じゃない可能性はないか?忌纏を修得したら他のブレードを起動できるかもしれん。各々自分のブレードを交換して起動してみるぞ」
俺はカナンさんに、ルナトは俺に、カナンさんはルナトにそれぞれブレードを渡す。
「では起動する」
・・・!?
「ああぁぁぁぁぁああああああああ」
「なん・・・だこれはぁあああああ」
「いやぁああああああああああああ」
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。なんだこれ?心が割れそうだ。
恐怖、憎悪、他にもよくわからない感情が色々と流れ込んでくる。
俺は思わず嘔吐してしまった。
いや俺だけじゃない。見ればルナトとカナンさんも吐いていた。
「カズくん達どうしたの!?大丈夫?」
「ルナト様がこんなに取り乱すなんて」
「大丈夫かカナン。吐けるだけ今吐け」
三人とも俺達の心配をしてくれる。
「これは驚いた。君たち今精神が崩れかけたよ。一体何をしたんだい?」
「俺・・・達は何も・・」
「私はただ・・・ブレードを・・・起動しようとしただけです。オェ」
「まさか・・・こんなことに・・・なる・・とは・・」
一体どういうことなんだこれは。
「どうやら適合者が自分のブレード以外のブレードを起動すると、危険なことになるみたいね」
「いやワーゼちゃん。それは違うかも知れないよ。これは僕の推測だけど、忌纏に原因があるんじゃないかな?」
たしかに俺達三人がブレードを起動したらこうなったんだ。その可能性が一番高い。
だけど今はとりあえず休みたい。
◇◆◇◆◇
俺達はしばらくしても落ち着かなかった。
精神が崩れかけたということは、今も崩れかけてるということだ。
「ミナごめんもう少しこうさせてくれ」
「大丈夫だよカズくん」
俺はミナにしがみついていた。
ルナトはソルティアに膝枕されている。
そしてカナンさんはヨシュア兄さんに抱きつきぱなしだ。
「これは重症だね。ごめんね僕がついていながら」
「大丈夫です。俺たちも考えなしに起動させるんじゃなかったです」
「全くあの時の自分の軽率な行動に叱咤を与えたい!」
悔しそうにいう。しかし哀しきかな。ソルティアに膝枕されてては、かっこがつかない。
「わたしが一番歳上なのに、責任感じるわ」
「誰も予想できなかったさ。しょうがない」
これは割と冗談でやってるわけじゃない。人の温もりがないと発狂しそうな状況だ。
ブレードと忌纏。一体どういった関係なのだろうか?
先ほどのブレードといい、今回の一等区訪問で謎が増えたな。
「しかしブレードって一体なんなんだろうな」
「これから解明してくしかないだろうな。あとはイヴ殿の情報を持ってきてくれるとありがたいんだけどな」
「まぁ、イヴ待ちだよねぇ。ムラサキくんは羨ましい会この状況」
ムラサキはバツの悪い顔をしながらいう。
「それを聞くのは酷というものです。僕には婚約者がいますし、あんな発狂したり嘔吐したりする状況はごめんですよ」
ムラサキの言うことはもっともだ。俺も二度とこんな経験したくないからな。
そうして俺たちは結局皇城から家に戻っても、全員ひっついていた。
ちなみにこの日はムラサキもうちに泊まった。
ミナもソルティアもムラサキも、今回の襲撃で殺害され、持ち主の居なくなった全ブレードを試したがダメだった。
誰も起動することができず、三人とも少しだけ落ち込んでいた。
「まぁムラサキは特に残念だと思うけど、ブレードが起動できないからって諦めるなよ」
「あぁそうだな和澄。僕自身の知力と実力でグレース家の跡取りになってみせる」
気合いを入れ直したムラサキ。その意気でがんばれよ。
「あーもう一個あるんだけど、試してみるかしら?」
そう言ってワーゼさんが取り出したのは弓と弓掛だった。
珍しいな。武器型に合わされるアクセサリー型は。
「え、ワーゼちゃんそれって・・・」
「うん。死んだ兄さんの形見。私が適合者ならよかったんだけどね。残念ながら・・・」
ワーゼさん、そんな大事な形見なんて取り出してきて。
ワーゼさんのお兄さんは戦死したのだろうか?
「あ、戦死じゃないよ兄は。病弱だったの昔から。それでもこのブレードに選ばれて大変だっただろうに」
俺に向かってワーゼさんは言ってくる。そんなに俺って詠まれやすい顔をしてるのだろうか?
「ふふっ。露骨に心配そうな顔したらわかるよー」
「ワーゼいいのか?お前には身寄りがいない。だから唯一の形見であるそのブレードは検査に出さなくていい契約だったはずだ」
「いいんですよ殿下。ミナとその友達。どちらかが適合者なら安心できる。過った使い方はしないでしょう」
そういってブレードをソルティアに渡す。
「さぁ試して下さい」
ソルティアはブレードを嵌めてみるが起動しない。
「ワタクシはダメみたいですわ」
次にミナに渡される。どうやらミナもダメだったみたいだ。
「わたしもダメかぁ。じゃあ次はムラサキくん」
そしてムラサキに手渡される。どうやらムラサキも起動できなかったみたいだ。
「僕もダメだ。結局全員ダメだったかー」
せっかく出したのにやっぱり適合者がいないと残念だった。
みんな落ち込む。
「ダメかぁー。そう都合よく適合者なんて見つからないよね」
ワーゼさんはニコニコしているが、少し声のトーンが低い。
どこの馬の骨ともわからない人が、ブレードを使用するよりやはり知り合いに使ってもらいたかったのだろう。
「ねぇ。これってさ」
モルフェさんが弓のブレードを持ち上げて、俺の元にいく。
「和澄、ちょっとこれにエネルギーを注いでみてくれる?」
「え、ブレードは適合者以外がエネルギーを注げないんじゃ?」
「いいからいいから」
俺は弓と弓掛にエネルギーを注いでみる。するとなんとブレードが起動した。
「なに!?どういうことだ和澄!?」
「俺にもさっぱりだルナト。モルフェさん説明してもらえますか?」
モルフェさんは顎を撫でて答える。
「いや、エネルギーはちゃんと通ってるなって思ってさ」
「もしかしてこのブレードって、一定量のエネルギーがあれば起動できるのか?」
いやでもそれならワーゼさんのお兄さんが起動できたとき、他の人間の誰かが起動できてもおかしくはないか。
一体どういうことなんだ?
「ルナトはどうなんだ?」
そして俺はブレードを渡した。
ルナトもブレードを起動することができた。
「私でも起動することができたな。ブレード持ちが起動できる可能性があるか」
そういって今度はヨシュア兄さんに渡す。
ヨシュア兄さんはブレードを起動できなかった。
「俺はできないみたいです。二人が特別な可能性も。カナン」
そしてカナンさんにブレードがいく。カナンさんはブレードを起動することができた。
「わたしもできるわね。これは一体どういう理由なのかしら?」
俺とルナトとカナンさんの共通点と言えば・・・
「我々の共通してる点は、忌纏を修得しているということだな」
そう三人で共通していることはそれくらいだ。あとは・・・
「ルナトの血液型はなんだ?」
「私か?私はB型だ」
「俺もB型だ」
「わたしはA型よ。血液型ではないわね」
血液じゃないか。となると忌纏を修得しているからという可能性がでかいな。
「現状このブレードを起動できるのは忌纏修得者ってことにしておこうか」
「和澄、カナン。このブレード限定じゃない可能性はないか?忌纏を修得したら他のブレードを起動できるかもしれん。各々自分のブレードを交換して起動してみるぞ」
俺はカナンさんに、ルナトは俺に、カナンさんはルナトにそれぞれブレードを渡す。
「では起動する」
・・・!?
「ああぁぁぁぁぁああああああああ」
「なん・・・だこれはぁあああああ」
「いやぁああああああああああああ」
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。なんだこれ?心が割れそうだ。
恐怖、憎悪、他にもよくわからない感情が色々と流れ込んでくる。
俺は思わず嘔吐してしまった。
いや俺だけじゃない。見ればルナトとカナンさんも吐いていた。
「カズくん達どうしたの!?大丈夫?」
「ルナト様がこんなに取り乱すなんて」
「大丈夫かカナン。吐けるだけ今吐け」
三人とも俺達の心配をしてくれる。
「これは驚いた。君たち今精神が崩れかけたよ。一体何をしたんだい?」
「俺・・・達は何も・・」
「私はただ・・・ブレードを・・・起動しようとしただけです。オェ」
「まさか・・・こんなことに・・・なる・・とは・・」
一体どういうことなんだこれは。
「どうやら適合者が自分のブレード以外のブレードを起動すると、危険なことになるみたいね」
「いやワーゼちゃん。それは違うかも知れないよ。これは僕の推測だけど、忌纏に原因があるんじゃないかな?」
たしかに俺達三人がブレードを起動したらこうなったんだ。その可能性が一番高い。
だけど今はとりあえず休みたい。
◇◆◇◆◇
俺達はしばらくしても落ち着かなかった。
精神が崩れかけたということは、今も崩れかけてるということだ。
「ミナごめんもう少しこうさせてくれ」
「大丈夫だよカズくん」
俺はミナにしがみついていた。
ルナトはソルティアに膝枕されている。
そしてカナンさんはヨシュア兄さんに抱きつきぱなしだ。
「これは重症だね。ごめんね僕がついていながら」
「大丈夫です。俺たちも考えなしに起動させるんじゃなかったです」
「全くあの時の自分の軽率な行動に叱咤を与えたい!」
悔しそうにいう。しかし哀しきかな。ソルティアに膝枕されてては、かっこがつかない。
「わたしが一番歳上なのに、責任感じるわ」
「誰も予想できなかったさ。しょうがない」
これは割と冗談でやってるわけじゃない。人の温もりがないと発狂しそうな状況だ。
ブレードと忌纏。一体どういった関係なのだろうか?
先ほどのブレードといい、今回の一等区訪問で謎が増えたな。
「しかしブレードって一体なんなんだろうな」
「これから解明してくしかないだろうな。あとはイヴ殿の情報を持ってきてくれるとありがたいんだけどな」
「まぁ、イヴ待ちだよねぇ。ムラサキくんは羨ましい会この状況」
ムラサキはバツの悪い顔をしながらいう。
「それを聞くのは酷というものです。僕には婚約者がいますし、あんな発狂したり嘔吐したりする状況はごめんですよ」
ムラサキの言うことはもっともだ。俺も二度とこんな経験したくないからな。
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