異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜

月城 蓮桜音(旧・神木 空)

文字の大きさ
125 / 204

第125話 御披露目の相談と防犯 ★カミル SIDE→デューク SIDE

しおりを挟む
 今日は、帝国から皇帝を王国に確実に連れて来るための会議だ。デュルギス王国側は国王陛下、宰相、僕、リオ、デューク。帝国からはジャン、アメリア、テオドール、エドワードが出席している。今回は皇帝が帝国を長期間離れていて貰わなければならないため、皇帝の食の好みなどのリサーチも兼ねている。

「この度は集まってくれて感謝する。この世界の存続の為にも、皆で協力して進めて行けたらと思っているよ」

「本日はこのような場を設けて戴き……」

「挨拶はさっきいただいたからかしこまらなくても問題ない。さぁ、座りたまえ。次期帝国の太陽である皇太子殿下」

「あ、ありがとうございます……」

 陛下は、外用の威厳...普通に警戒するレベルの威圧感を出しているせいで、ジャンがほんの少しビビってる様に見える。顔色が悪いけど大丈夫だろうか?

「あら?ジャンは緊張しているの?今日はちゃっちゃと話しを進めないと終わらないんだから、緊張している暇なんてないわよ?」

 リオも気がついたらしく、揶揄からかっている口調で雰囲気をなごませようとしていた。

「ふふっ、その通りだねリオ。ジャンと皇女様だけでは無く、テオドールやエドワードも、言いたい事や言っておくべき事はどんどん発言してくれて構わないからね。半端なタイミングでも、思い出した時にどんどん言ってね。どの情報を知っていて、何を知らないのかをすり合わせておく必要もあると思っているよ」

 帝国から来た4人はしっかりと頷いた。

「それでは、今回は王国で『聖女様のお披露目パーティー』を大々的に、周辺国の王族を含め招待して開く事を前提として話しを進めてもよろしいでしょうか?」

 宰相が皆を見渡し、国王に視線を向ける。

「うむ、その通りだ。リオの称号は『大聖女』であり、『女神の加護』と『精霊の加護』を持っている事も匂わせる程度はしようと思っている」

「現在の世界情勢を見れば、デュルギス王国に喧嘩を売る国は無いと思いますが、聖女様の狙われる可能性は少なからずあるかと」

 アメリア皇女が心配そうにリオが公に顔を出す事への危険性をうったえた。

「皇女様、それは心配なさらなくても大丈夫ですよ。今回は、聖女様が狙われる程の価値があると思わせなければなりませんし、我が王国の騎士団の誰も勝てないレベルで、剣技も上達なさっているようなので……最悪、『魔封じ』をつけられた聖女様にすら、誰も勝てるとは思えないのです」

 恐らく影からの情報だろう。リオが剣の稽古をする為に、騎士団へたまに通っている事はちゃんと報告して来たから知っていた。僕も噂では聞いていたけど、やっぱり本当だったんだね……

「えぇ?リオ、騎士団にまで……」

「やだ、そんなの私が女だからって皆が手加減してくれてるからに決まってるじゃない。いくら何でも、騎士団の猛者もさには勝てる訳無いわよ」

「そ、そうよね……?」

 周りを見渡すと、デュークや宰相がブンブンと頭を横に振っている。あぁ、普通に全力で挑んで来た騎士達に勝ったんだな……

「それでも、わたくしは友人のリオが危ない目に遭うのは心配ですわ」

「リア、ありがとう。気持ちはとても嬉しいけど、今回は私が中心になって立ち回らないといけないみたいなのよね」

「この世界の救世主だから?何故、リオばかりが危険な目に遭わなければならないのよ。リオが強い子だからって、怖くない訳ではないでしょうに……」

 あぁ、皇女はリオの味方と思って間違い無さそうだ。女性の味方……それも王国の外に味方を作っておくのは大事だからね。

「その通りだと思うよ。アメリア皇女が僕と同じ考えを持っていてくれるなんて嬉しいな。でもね、今回はリオに任せないと厳しいんだ。何度もシミュレーションして出した結果なんだよ」

「そうでしたか……」

「今回、王国内でのパーティーが行われてから、その翌月には御披露目パーティーの予定だからね。リオのパーティーを来週に控えた今、早めに決めて各国へ招待状を出さなければ間に合わなくなる」

「なるほど、時間にも追われているのですね」

「そうなのです。それに、スタンピードが落ち着いている今、パーティーを2つとも終わらせてしまいたいですからな」

 デュークが申し訳無さそうに皇女を見ている。皆んなリオが大好きだから、気持ちは分かるのだ。

「私は座ってるだけなんだろうけど……」

 リオは両日とも挨拶をひたすら受ける事になるからね。知り合いのいる王国のパーティーはまだ楽だと思うのだが、一応補佐をつけるかな。

「リオの補佐として、リズをつけるから大丈夫だよ」

「それはキースも承諾しょうだくしてるのよね?」

「え?いや、まだ言ってないけど……」

「あぁ、公爵令嬢の婚約者の方ね。カミル殿下、それは両方に承諾させておかないと大変な事になりますわよ?」

「えぇ?リアまで?シルビー、分かる?」

「カミルはリオが権力のあるニンゲンの近くに控えている事で目立つのは嫌じゃない~?いっぱいダンスの申し込みとか来そうだよね~」

「はっ!そうか……リズはただでさえモテるから、キースはいつもヤキモキしてたもんね。それも今回は聖女と仲が良いとなれば、お近づきになりたい人間も今より多くなるか」

「そう言う事~」

「本当にシルビーは賢いわね。人間の考えの繊細な所まで分かるなんて凄いわよね」

「そうだね。シルビーが僕のパートナーになってくれて本当に良かったよ」

 ん?ソラが少し不貞腐れてる?皆んなでシルビーばかりを褒めるからかな?

「さすがはソラのお友達よね。類は友を呼ぶと言うけれど、きっとソラが賢いから、シルビーも賢いのね」

 リオも気付いて素早くフォローしていた。さすがだ。ソラは機嫌良く喉を鳴らしてご満悦だ。移動の時に浮かず、言葉を喋らなければ、もう完全に猫だよね。

「その話はリズとキースに確認してから決める事にするね。この後、リオは予定があるから、リオに聞きたい事があれば、先に聞いておいてもらえるかな?」

「それなら……リオ、もうドレスは選んだの?出席するかは分からないけど、色が被らない様にしなければならないから、2回目のパーティーのドレスの色を教えて貰えるかしら?」

「私はいつも青系か紫系で深い色が多いわ」

「あぁ、カミル殿下からの贈り物なら必然的にそうなるわよね。僕のだ!って全力で主張してそうだわ」

「ぶふっ!カミルの事を良く分かっておるな。ハッキリと話す様は、やはり婆さんとそっくりだな」

 陛下がリアの発言に、たまらず吹き出してしまわれたね。そんなに僕は単純に見えるのだろうか?まぁ確かに、婆やとリアは雰囲気もそうだけど、言動が似ている気がするね。

「はい、勿論です。わたくしの理想は叔母様ですし、今後も叔母様の様な強い女性になりたいですわ」

「まぁ!リアもなのね。私も婆やみたいな格好良い大人の女性になりたいと思っているわ」

「わ~、リオもばーちゃんみたいになりたいの~?シルビーもばーちゃん大好きだよ~」
 
「オイラも~。眠い時に上手に撫でてくれるんだ~」

 婆やは精霊達にも愛されてるんだね。まぁ、精霊に嫌われるタイプの人間は契約出来ないらしいけどね。

「あっ、そろそろ時間だわ。私のパーティーの話なのにごめんなさいね?」

「いえいえ、皇帝を王国へ呼び出して欲しいと願ったのは我々ですので、どうぞお気になさらないでください」

 テオドールが発言すると、エドワードが大きく何度も頷き、リアとジャンは小さく頷き、優しく微笑んでいる。

「そう言って貰えると助かるわ。内容は後で確認させて貰って、不明点は質問を送るかも知れないけどよろしくね。それじゃあまた。陛下、御前失礼します」

「あぁ、リオ。忙しい中ありがとうな」

 リオとデュークは颯爽と退室した。王国の防犯を高める為の仕組みや魔道具などを、師匠達と共に開発する為だ。リオの持っている異世界の知識はとても役に立つからね。

 ⭐︎⭐︎⭐︎

 ★デューク SIDE
「おぉ、待っとったぞ、嬢ちゃん」

 師匠が機嫌良くリオ殿に話しかけている。顔がニヤつかない様に気にしてるのがバレバレだが、それだけリオ殿が可愛いのだろう。

「お待たせ、爺や。今日は裏門を確認するのよね?」

「あぁ、そうなのじゃが……」

「何か気になる事でも?」

「城の壁を超えるのは、簡単じゃろ?」

「えぇ、浮けるなら入れるものね」

「そうなんじゃ。ワシらは浮けるからのぉ。という事は、浮けない人間も対策するのじゃろう?」

「どちらも対策は必要だと思うわよ?飛べなくても、大男が投げ飛ばして城壁を超えて来るかも知れないわ」

「あぁ、それはありそうですね」

「えぇー?ありそうなの?デューク」

「ありそうと言うか、昔あったのです。私が30歳になった頃だったか。王妃殿下を一目見たいと平民の子供が、仲間の大男に投げ飛ばして貰って入れてしまったのですよ」

「まぁ!平民の子供が……凄いわね。その人はどうなったの?」

「騎士団に居ますよ。こんな守りじゃ王妃様を守れないから、自分が騎士になって守るんだと言って、騎士の試験を受けて正式な護衛騎士になったのです」

 懐かしいな。試験の時に人手が足りなくて手伝わされたんだが、付け焼き刃とは思えない程のスキルを持っていると思って見ていたら、サイラスが慰問先の孤児院で剣を教えていた子供だったらしい。

「そうなのね。平民のほとんどは魔力が無いのよね?それなのに凄いわね。努力して勝ち取れる事を証明したのね」

「まぁ、好きな事は努力と言うよりは、好きだから苦痛じゃ無いってのもありますからね」

「えぇ、そうね。それが仕事になると辛かったりするんだけどね。その子は夢が叶って良かったわね」

「その子供……20年以上経っておりますのでもう大人になっておりますが、リオ殿のパーティーで王宮警備の隊長を任せる予定ですので、近々会う事もあると思いますよ」

「デュークから見ても優秀な人なのね?」

「えぇ。剣を教えたのがサイラスだと聞いております。ですので、『騎士とはこうあるべき』をそのまま体現してるイメージで合ってるかと」

「あぁ、なるほど……」

「それで、リオ殿に提案された『監視カメラ』なのですが、王城の入り口全てに設置が終わりました。『モニタールーム』を確認して貰ってもよろしいですか?」

「えぇ、目立つ様に『フェイクカメラ』も設置してくれた?」

「はい!その発想が画期的で、魔導師達がはしゃいで目立つニセモノを作っておりましたよ!はっはっは!」

「本物の方には魔道具で『防御結界』も張れる仕様になっているのよね?」

「はい!全て、リオ殿の仰る通りにしてあります!」

「これ、デク。自分達の意見もしっかり取り入れんか」

「師匠、我々も色々と考えていたのですよ。ただ、イメージの斜め上の発想で、更には壊される可能性まで考慮しておられる。非の打ち所がないでしょう?完璧過ぎて、全く何も思いつかない事が申し訳無かったですよ」

「まぁ、あの計画案を見た時にはワシも驚いたし、ワクワクしたからのぉ。一度に全ての入り口を監視するなんて、我々には無い発想だからの」

「えぇ。それも、何かあった時の為の連絡手段、『インカム』が素晴らしい!」

「あ、インカムも出来上がったの?」

「徹夜して作りましたよ!もう、楽しくって。魔導師全員で作り上げました。個数と発信側のチャンネルが多かったので、3つに分けておきました」

「そうね、どうせ1人では監視しないでしょうし、複数人で監視しながらバラバラに指示出来る方が良いわね」

「それで、出来上がったら陛下に報告してから権利の申請などがあるのですが……」

「カミルに任せて良いかしらね?」

 リオ殿の価値観の違いは、我々とどれぐらい差があるのか興味があるな。リオ殿に任せると儲け度返しだろうとは思うけれども。

「因みに、リオ殿なら、5人と繋がれるインカムセットを幾らで売りますか?」

「金貨1枚ぐらいかしら?平民がひと月金貨3枚から5枚で暮らしてるって言ってたわよね?まだ高いかしら」

「………………商会は今後も全て殿下に任せましょう」

「それは勿論、カミルに任せるけどね?爺やなら幾らで売るの?」

「金貨50枚はくだらんだろうのー」

「えぇ……電話じゃ無くてただのインカムなのに」

「あぁ、その『電話』も落ち着いたら作る事になりましたよ。予算は陛下が出されるそうです」

「えぇ――――!陛下が出資なさるの?何故、そんな大事おおごとになってるのよ……」

 リオ殿が遠い目をしながら、深いため息を吐いている。それくらい、凄い発明なのだと理解出来てない事が逆に凄いと思うのだが。師匠すら魅了するアイディアは、我々魔導師にとっては大好物だからな。制作する前から楽しみで仕方ない。

「嬢ちゃん、これは凄い発想じゃからな?陛下が喉から手が出る程、欲しかった技術なのじゃ。これだけは絶対に作らねばならん」

「ふぅん?そうなのね?あまり聞かない方が良さそうだから聞かないでおくけど、作るのは私じゃ無いしね。デューク、頑張って?」

「勿論です!私が全力で作り上げて見せましょう!」

「張り切るのは良いけど、徹夜は駄目よ?インカム作るのに2日完徹したんですって?」

「うっ!私は新しい物を作るのは大好きなのです。それこそ生き甲斐です!なので……」

「駄目よ。体を大事に出来ない人には作らせないわよ?そうね、リアが居る間はリアに見張っていて貰おうかしらね」

「ん?リア様ですか?」

「えぇ。まぁ、それは後々ね。うん、『モニタールーム』は素晴らしい出来ね。東西南北で分けたのね?とても見やすくて良いと思うわ」

「ですよね!自信作なのです!」

「爺や、後は任せて大丈夫そうね?」

「予算が降りなければ何も出来んから大丈夫じゃろ」

「そうよね?何となく安心出来ない気がするけど、爺やも居るからまぁ大丈夫でしょ。さて、そろそろ戻りましょうか。ソラ、婆やの所へお願い」

「おっけ~。じゃ~ね~」

 あっという間にリオ殿とソラ殿は転移してしまわれた。名残惜しいと言う気持ちは無いのだろうなぁ……師匠も寂しそうな顔をしている。仕方ないから『電話』の設計図でも眺めて楽しもうと思うのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

まったく知らない世界に転生したようです

吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし? まったく知らない世界に転生したようです。 何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?! 頼れるのは己のみ、みたいです……? ※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。 私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。 111話までは毎日更新。 それ以降は毎週金曜日20時に更新します。 カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

処理中です...