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第210話 新たな門出 ★リオ SIDE
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扉をノックし、目の前に現れたカミルは当たり前なのだけど王子様だわ。それも、女性の憧れるキラキラした王子様ね……元々、私好みのイケメンであるのは間違いないのだけれど、今日のカミルは更に良い男に磨きがかかってるのよ。だからつい見惚れてしまって、感想を述べる前に、退出するリズやニーナに揶揄われてしまったわ。
あらら、カミルも固まってるわね。お互いに真っ赤な顔でチラチラと様子を伺う様はおかしいと分かっているのだけれど、何故だか正面から見るのが気恥ずかしいのよ。だから黙って固まっていたのだけど、やっと口を開いたのはカミルの方だったわ。
「リオ、とても綺麗だ。世界で1番美しいよ。目の前に天から舞降りて来た、僕だけの女神様……」
カミルは膝をつき、私の手を取って、手の甲にチュッと音を立ててキスをした。
「リオ、必ず幸せにすると誓うよ。これから生まれて来るであろう子供達も、リオの大事な家族も、僕が必ず守ってみせるからね。安心してお嫁に来て欲しい」
いつもより輝いているカミルに、再度プロポーズをされているみたい……あの頃より、愛や絆は深まったと断言できるわ。愛する婚約者の目をしっかり見て微笑む。
「カミル、愛してるわ。私は世界一、幸せな新婦ね。貴方の……つ、妻になれるのだもの」
後半声は小さくなってしまったけど、しっかり聞こえたらしいカミルは、満面の笑みで私のこめかみにキスを落とした。侍女達が頑張ってくれたお化粧が落ちない様に気を遣ってくれたのでしょうね。
「こんなに綺麗なリオを皆んなに御披露目しなくてはならないなんて……このまま閉じ込めて、誰にも見せたくないけれど仕方ないね。誰も邪魔できないくらい、幸せな夫婦になろうね」
「カミル……ええ、そうね。カミルと一緒なら毎日が楽しいでしょうから、必ず幸せになれると信じているわ」
いつもと違うからか、お互いにチラチラと視線を合わせては照れちゃうけれど、今では必ず幸せになれると疑いもしないものね。出会った頃が懐かしいと思いに耽りそうになるけれど、もうすぐ結婚式が始まるわ。開いている扉をコンコンと鳴らすのは、新婦の父としてエスコートしてくれる事になっている爺やだったわ。と、言うことは、そろそろ移動しなければならないみたい。
「師匠、今後ともよろしくお願いします」
丁寧に頭を下げるカミルに少し遅れて頭を下げると、爺やは照れ臭そうに手を振った。
「カミルも家族になるんじゃから、そんな堅苦しいのはやめような。リオもじゃぞ?何かあればいつでも頼って来なさい。家族じゃろう?我慢する必要はないんじゃ。結婚しても息苦しくなったら帰って来れば良い。そんな時にはきっと、カミルが迎えに来てくれるからな」
「「!、はいっ!」」
私達は顔を見合わせた後、笑顔で大きく頷いた。王太子妃になる事が、私にとってプレッシャーになっている事を理解してくれているのね。この世界で温かく見守ってくれる家族がいる事を、とてもありがたく思うわ。
「じゃあ、後でね、リオ」
「ええ、後でね、カミル」
視線を絡ませて微笑む私達を、偶然見てしまった侍女が顔を赤くして「あ、あの、時間ですっ」と教えてくれた。それを見た私とカミルも顔を赤くしながら手を振る羽目になったわ……不意打ちだと余計に照れるわね。
「ホッホッホ。仲睦まじくて何よりじゃな。さて、教会の入り口までゆっくり行こうな。ワシはドレスを踏んでしまわんか心配じゃのぉ」
爺やが気を遣って、話しを変えてくれたわね。ありがたく話しをそらさせてもらいましょうか。
「確か、新婦の半歩前を歩くイメージを持って歩くと踏みにくいんじゃなかったかしら?」
「なるほど、確かに踏みにくそうじゃな。まぁ、焦らずゆっくり進もうな。カミルなら1日でも待っているじゃろうから、慌てる必要は無いからのぉ?ホッホッホ」
「ふふっ、そうね。ゆっくり歩きましょ。……爺や、私の家族になってくれてありがとう。これからもよろしくお願いします」
「…………おう」
あら?爺やもたまには照れるのね。言った通りに私の少し前を歩いているから、耳の後ろが少し赤くなってるのしか見えないわ。ふふっ。私、今とっても幸せだわ。
⭐︎⭐︎⭐︎
「カミル殿下も到着なさいましたので、いつでも入場できます。準備ができましたら、お声がけください」
教会の前に到着した私達に、シスターらしき人が声を掛けてくれた。あら、もうすぐにでも始められるみたいね?爺やに視線を向けると、コクリと頷いた。
「もう準備はできておるよ。そちらのタイミングで大丈夫じゃから、よろしく頼む」
「は、はい。かしこまりました」
あ、そうだったわ。爺やって賢者なのよね。いつも隠密魔法で姿が見えていないのだし、一般の人からしたら爺やの姿を見つけただけでもレアなのかしら?私も賢者だから、爺やの姿がいつも見えているせいなのか、身近にいるからなのか、爺やが賢者である事を忘れてる時があるのよね。私にとって爺やは賢者である前に、大事な家族だもの。例え賢者では無かったとしても、爺やの事は人として尊敬しているし、今と変わらず大好きになると思うわ。
「それでは、扉を開きます。扉が完全に開きましたら、一礼してからお進みください」
私と爺やはシスターに頷いてから前を向いて背筋を伸ばした。今日から私は王太子妃殿下と呼ばれる王族の仲間入りをする事になるわ。カミルと結婚できるという喜びと、責任ある立場になる事に対しての不安がごちゃ混ぜになっているけれど、必ず王太子妃としての務めもこなして見せるわよ。覚悟を決め、しっかりと前を向いた私は、教会の中にゆっくりと足を踏み入れるのだった。
あらら、カミルも固まってるわね。お互いに真っ赤な顔でチラチラと様子を伺う様はおかしいと分かっているのだけれど、何故だか正面から見るのが気恥ずかしいのよ。だから黙って固まっていたのだけど、やっと口を開いたのはカミルの方だったわ。
「リオ、とても綺麗だ。世界で1番美しいよ。目の前に天から舞降りて来た、僕だけの女神様……」
カミルは膝をつき、私の手を取って、手の甲にチュッと音を立ててキスをした。
「リオ、必ず幸せにすると誓うよ。これから生まれて来るであろう子供達も、リオの大事な家族も、僕が必ず守ってみせるからね。安心してお嫁に来て欲しい」
いつもより輝いているカミルに、再度プロポーズをされているみたい……あの頃より、愛や絆は深まったと断言できるわ。愛する婚約者の目をしっかり見て微笑む。
「カミル、愛してるわ。私は世界一、幸せな新婦ね。貴方の……つ、妻になれるのだもの」
後半声は小さくなってしまったけど、しっかり聞こえたらしいカミルは、満面の笑みで私のこめかみにキスを落とした。侍女達が頑張ってくれたお化粧が落ちない様に気を遣ってくれたのでしょうね。
「こんなに綺麗なリオを皆んなに御披露目しなくてはならないなんて……このまま閉じ込めて、誰にも見せたくないけれど仕方ないね。誰も邪魔できないくらい、幸せな夫婦になろうね」
「カミル……ええ、そうね。カミルと一緒なら毎日が楽しいでしょうから、必ず幸せになれると信じているわ」
いつもと違うからか、お互いにチラチラと視線を合わせては照れちゃうけれど、今では必ず幸せになれると疑いもしないものね。出会った頃が懐かしいと思いに耽りそうになるけれど、もうすぐ結婚式が始まるわ。開いている扉をコンコンと鳴らすのは、新婦の父としてエスコートしてくれる事になっている爺やだったわ。と、言うことは、そろそろ移動しなければならないみたい。
「師匠、今後ともよろしくお願いします」
丁寧に頭を下げるカミルに少し遅れて頭を下げると、爺やは照れ臭そうに手を振った。
「カミルも家族になるんじゃから、そんな堅苦しいのはやめような。リオもじゃぞ?何かあればいつでも頼って来なさい。家族じゃろう?我慢する必要はないんじゃ。結婚しても息苦しくなったら帰って来れば良い。そんな時にはきっと、カミルが迎えに来てくれるからな」
「「!、はいっ!」」
私達は顔を見合わせた後、笑顔で大きく頷いた。王太子妃になる事が、私にとってプレッシャーになっている事を理解してくれているのね。この世界で温かく見守ってくれる家族がいる事を、とてもありがたく思うわ。
「じゃあ、後でね、リオ」
「ええ、後でね、カミル」
視線を絡ませて微笑む私達を、偶然見てしまった侍女が顔を赤くして「あ、あの、時間ですっ」と教えてくれた。それを見た私とカミルも顔を赤くしながら手を振る羽目になったわ……不意打ちだと余計に照れるわね。
「ホッホッホ。仲睦まじくて何よりじゃな。さて、教会の入り口までゆっくり行こうな。ワシはドレスを踏んでしまわんか心配じゃのぉ」
爺やが気を遣って、話しを変えてくれたわね。ありがたく話しをそらさせてもらいましょうか。
「確か、新婦の半歩前を歩くイメージを持って歩くと踏みにくいんじゃなかったかしら?」
「なるほど、確かに踏みにくそうじゃな。まぁ、焦らずゆっくり進もうな。カミルなら1日でも待っているじゃろうから、慌てる必要は無いからのぉ?ホッホッホ」
「ふふっ、そうね。ゆっくり歩きましょ。……爺や、私の家族になってくれてありがとう。これからもよろしくお願いします」
「…………おう」
あら?爺やもたまには照れるのね。言った通りに私の少し前を歩いているから、耳の後ろが少し赤くなってるのしか見えないわ。ふふっ。私、今とっても幸せだわ。
⭐︎⭐︎⭐︎
「カミル殿下も到着なさいましたので、いつでも入場できます。準備ができましたら、お声がけください」
教会の前に到着した私達に、シスターらしき人が声を掛けてくれた。あら、もうすぐにでも始められるみたいね?爺やに視線を向けると、コクリと頷いた。
「もう準備はできておるよ。そちらのタイミングで大丈夫じゃから、よろしく頼む」
「は、はい。かしこまりました」
あ、そうだったわ。爺やって賢者なのよね。いつも隠密魔法で姿が見えていないのだし、一般の人からしたら爺やの姿を見つけただけでもレアなのかしら?私も賢者だから、爺やの姿がいつも見えているせいなのか、身近にいるからなのか、爺やが賢者である事を忘れてる時があるのよね。私にとって爺やは賢者である前に、大事な家族だもの。例え賢者では無かったとしても、爺やの事は人として尊敬しているし、今と変わらず大好きになると思うわ。
「それでは、扉を開きます。扉が完全に開きましたら、一礼してからお進みください」
私と爺やはシスターに頷いてから前を向いて背筋を伸ばした。今日から私は王太子妃殿下と呼ばれる王族の仲間入りをする事になるわ。カミルと結婚できるという喜びと、責任ある立場になる事に対しての不安がごちゃ混ぜになっているけれど、必ず王太子妃としての務めもこなして見せるわよ。覚悟を決め、しっかりと前を向いた私は、教会の中にゆっくりと足を踏み入れるのだった。
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