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覚醒編
第2話 - 姉妹
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「いつもより帰り遅かったね」
真珠のように白い肌、妹の瑞希と似た美しい顔立ちに5歳の落ち着きが加わった車椅子に座るこの女性の名前は月島 愛香。後天性の自然科学型超能力者である。
「うん、放課後に先生に呼び出されてた」
「あら、何かあったの?」
「授業中にぼーっとしてたら注意されちゃった」
「余裕かましてないでちゃんと集中しなさいよ」
「わかってるよー。少し疲れてただけ」
「なら良いけど」
「(姉妹っていうよりも母娘ね)」
2人の夕飯の支度をしながら阿部翔子は2人の様子を伺っている。
「翔子さん、今日の夜ご飯なにー?」
「この間瑞希ちゃんが食べたいって言ってたシチューよ」
「やった! 私手伝うよ」
「みず、先に制服着替えたら?」
「はーい」
「ふふっ、じゃあ着替えたら手伝ってね」
瑞希は頷くと着替えるために2階の自分の部屋へ向かおうと階段に足をかけた。
その時、玄関のチャイムが鳴った。
「私が出るよ」
瑞希はリビングの2人にそう言って玄関の方へ向かった。
「はーい、どちら様ですかー?」
扉を開けると164cmの瑞希より数センチ背の高い女性と180cmは優に超えているであろうガタイの良い男性の2人組が立っていた。
「瑞希ちゃん、こんにちは。お姉さんに用があって来たの」
「あ、こんにちは。今リビングにいますよ。どうぞ」
「ありがとう」
玄関での会話を終えると瑞希は坂口 玲奈と瀧 慎也を家に招き入れた。
2人は警視庁第1課に所属し、それぞれ愛香の同期と先輩にあたる。
坂口は愛香の超能力との親和性、瀧は2人の戦闘面でのサポートとして相性が良く、スリーマンセルとして捜査にあたっている。
瑞希は2人をリビングへ案内した後、2階の自分の部屋へと向かった。
愛香は2人の姿を見るとそれまで優しさに満ちていた瞳が一瞬にして厳しさを帯びる。
「玲奈、瀧さん。また例のですか?」
「あぁ。今回も一気に2人だ。これまでの遺体と同じく2人とも首に針のような物で刺された跡だ。そして現場は激しく争った跡もあった」
「確実に超能力者の仕業ですね」
「えぇ。私たちの予想通りなら精神刺激型超能力者の犯行」
約1ヶ月前、東京都第3地区で奇怪な2人の死体が見つかった。2人とも首に針のような刺し傷、そして現場には争った形跡があり、それは被害者2人のものだったと判明した。(愛香の超能力によってこれは明らかにされた)
同じケースがあと2件発見されている。
「とにかく現場へ行きましょう」
愛香はそう呟くと車椅子のハンドリムに手をかけた。
「翔子さん、ごめんなさい。私今日は晩ごはん一緒に食べられそうにないです」
「分かった。気をつけてね」
「ありがとうございます」
2階からTシャツとショートパンツのルームウェアに着替えた瑞希が降りてきた。
「みず、ごめんね、お姉ちゃん行かないといけない」
「またお仕事? 最近多くない?」
「お姉ちゃんも大変なのよ」
「いいよー、翔子さんとお姉ちゃんの分まで食べちゃうから」
「太ってもいいならどうぞ、華の女子高生様」
姉妹の会話を聞いた後、玲奈は耳元で愛香に言った。
「瑞希ちゃんに残留サイクス見てもらったりしないの?」
「絶対連れて行かないわ。瑞希を巻き込むようなことは絶対にしない」
「あと、残留サイクスの特徴を読み取って個人を特定出来ることは上には話したの? 」
「伝えてないわよ。そんなのバレたら大変なことになる」
「そうね。でもずっと隠し通すことは出来ないわよ? さっき花さんからの報告書に目を通したけど少し不審に思ってるみたいよ」
「……」
実際、瑞希があなたの生存証明を使って残留サイクスから犯人の超能力のタイプを特定し、また、残留サイクスの特徴を読み取ってしまうことが出来たら多くの事件は楽になるだろう。
しかしその為に高校1年生になったばかりの女の子を巻き込むなどあってはならない。ましてや実の妹である。愛香は将来的にも瑞希を警察に巻き込むことに全力で反対している。
そういった思いを持ちながら愛香は坂口と瀧と共に現場へと向かった。
「翔子さん、お姉ちゃんまた捜査みたいだね」
「そうね。私も詳しくは分からないけど結構大変みたい」
「最近ニュースでよく報道されてるやつだよね?」
「ふーん、すぐに犯人が捕まればいいけど……」
「そうね」
「私、いつかお姉ちゃんの役に立てるようなことしたいな」
「まぁ高校生になって間もないし、進路のことはゆっくり考えれば良いんじゃない?」
「まぁ、そっかー」
瑞希はそう返事をした後、キッチンへ向かい、夕飯の支度の手伝いを始めた。
#####
愛香たちは現場に到着し、現場の検証を始めた。
被害者の名前は斎藤 光一、3089年9月21日生まれ、東京都第2地区出身、江口 涼、3087年11月3日生まれ、東京都第7地区生まれ。推定時刻は昨日の19:00頃と思われる。
愛香はまず江口の死体に触れた。
「(条件は揃ったわね)」
「"2人でお茶を"……!!」
愛香は自分の超能力を発動した。
真珠のように白い肌、妹の瑞希と似た美しい顔立ちに5歳の落ち着きが加わった車椅子に座るこの女性の名前は月島 愛香。後天性の自然科学型超能力者である。
「うん、放課後に先生に呼び出されてた」
「あら、何かあったの?」
「授業中にぼーっとしてたら注意されちゃった」
「余裕かましてないでちゃんと集中しなさいよ」
「わかってるよー。少し疲れてただけ」
「なら良いけど」
「(姉妹っていうよりも母娘ね)」
2人の夕飯の支度をしながら阿部翔子は2人の様子を伺っている。
「翔子さん、今日の夜ご飯なにー?」
「この間瑞希ちゃんが食べたいって言ってたシチューよ」
「やった! 私手伝うよ」
「みず、先に制服着替えたら?」
「はーい」
「ふふっ、じゃあ着替えたら手伝ってね」
瑞希は頷くと着替えるために2階の自分の部屋へ向かおうと階段に足をかけた。
その時、玄関のチャイムが鳴った。
「私が出るよ」
瑞希はリビングの2人にそう言って玄関の方へ向かった。
「はーい、どちら様ですかー?」
扉を開けると164cmの瑞希より数センチ背の高い女性と180cmは優に超えているであろうガタイの良い男性の2人組が立っていた。
「瑞希ちゃん、こんにちは。お姉さんに用があって来たの」
「あ、こんにちは。今リビングにいますよ。どうぞ」
「ありがとう」
玄関での会話を終えると瑞希は坂口 玲奈と瀧 慎也を家に招き入れた。
2人は警視庁第1課に所属し、それぞれ愛香の同期と先輩にあたる。
坂口は愛香の超能力との親和性、瀧は2人の戦闘面でのサポートとして相性が良く、スリーマンセルとして捜査にあたっている。
瑞希は2人をリビングへ案内した後、2階の自分の部屋へと向かった。
愛香は2人の姿を見るとそれまで優しさに満ちていた瞳が一瞬にして厳しさを帯びる。
「玲奈、瀧さん。また例のですか?」
「あぁ。今回も一気に2人だ。これまでの遺体と同じく2人とも首に針のような物で刺された跡だ。そして現場は激しく争った跡もあった」
「確実に超能力者の仕業ですね」
「えぇ。私たちの予想通りなら精神刺激型超能力者の犯行」
約1ヶ月前、東京都第3地区で奇怪な2人の死体が見つかった。2人とも首に針のような刺し傷、そして現場には争った形跡があり、それは被害者2人のものだったと判明した。(愛香の超能力によってこれは明らかにされた)
同じケースがあと2件発見されている。
「とにかく現場へ行きましょう」
愛香はそう呟くと車椅子のハンドリムに手をかけた。
「翔子さん、ごめんなさい。私今日は晩ごはん一緒に食べられそうにないです」
「分かった。気をつけてね」
「ありがとうございます」
2階からTシャツとショートパンツのルームウェアに着替えた瑞希が降りてきた。
「みず、ごめんね、お姉ちゃん行かないといけない」
「またお仕事? 最近多くない?」
「お姉ちゃんも大変なのよ」
「いいよー、翔子さんとお姉ちゃんの分まで食べちゃうから」
「太ってもいいならどうぞ、華の女子高生様」
姉妹の会話を聞いた後、玲奈は耳元で愛香に言った。
「瑞希ちゃんに残留サイクス見てもらったりしないの?」
「絶対連れて行かないわ。瑞希を巻き込むようなことは絶対にしない」
「あと、残留サイクスの特徴を読み取って個人を特定出来ることは上には話したの? 」
「伝えてないわよ。そんなのバレたら大変なことになる」
「そうね。でもずっと隠し通すことは出来ないわよ? さっき花さんからの報告書に目を通したけど少し不審に思ってるみたいよ」
「……」
実際、瑞希があなたの生存証明を使って残留サイクスから犯人の超能力のタイプを特定し、また、残留サイクスの特徴を読み取ってしまうことが出来たら多くの事件は楽になるだろう。
しかしその為に高校1年生になったばかりの女の子を巻き込むなどあってはならない。ましてや実の妹である。愛香は将来的にも瑞希を警察に巻き込むことに全力で反対している。
そういった思いを持ちながら愛香は坂口と瀧と共に現場へと向かった。
「翔子さん、お姉ちゃんまた捜査みたいだね」
「そうね。私も詳しくは分からないけど結構大変みたい」
「最近ニュースでよく報道されてるやつだよね?」
「ふーん、すぐに犯人が捕まればいいけど……」
「そうね」
「私、いつかお姉ちゃんの役に立てるようなことしたいな」
「まぁ高校生になって間もないし、進路のことはゆっくり考えれば良いんじゃない?」
「まぁ、そっかー」
瑞希はそう返事をした後、キッチンへ向かい、夕飯の支度の手伝いを始めた。
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愛香たちは現場に到着し、現場の検証を始めた。
被害者の名前は斎藤 光一、3089年9月21日生まれ、東京都第2地区出身、江口 涼、3087年11月3日生まれ、東京都第7地区生まれ。推定時刻は昨日の19:00頃と思われる。
愛香はまず江口の死体に触れた。
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