21 / 83
第三章
最初で最後のファーストダンス
しおりを挟む
「貴方には私の名代、イズーと踊って貰います。イズー、ここへ」
突然名を呼ばれ、イズミルはこの状況を理解出来なかった。
〈えっ!?今、リザベル様はわたしとグレアム様が踊ると仰ったの!?ど、どういう事なの!?〉
固まって動けないイズミルを
リザベル付きの侍女が促す。
「さ、どうぞリザベル様の元へ」
そう言われ、イズミルはゆっくりと歩き出す。
じゃないと転んでしまいそうなくらい動揺している自分がいる。
〈リ、リザベル様はどのようなおつもりで?だからこのようなドレスを?〉
イズミルが側へ行くと、リザベルは相好を崩した。
「なんて美しいのイズー、とてもよく似合っているわ。私の見立てに間違いはないわね」
その言葉にイズミルははっとした。
「リザベル様、このような美しいドレスをご用意下さり、ありがとうございます……でも……」
戸惑いを隠しきれないイズミルにリザベルはそっと耳打ちをした。
「これも後宮で学んだ事のひとつの集大成よ。皆に披露して来なさい」
「……!」
〈リザベル様はもしや……〉
「グレアム」
リザベルがグレアムを呼んだ。
「……わかりました」
グレアムは観念したのかイズミルに手を差し伸べる。
イズミルはその手を見つめた。
まさか、あのグレアムの手を取る日が来ようとは。
エスコートされ、夜会でファーストダンスを踊る日が来ようとは。
イズミルは信じられない気持ちで一杯になりながら、グレアムの手にそっと自身の手をのせた。
「ちっさ……」という声が聞こえた気がした。
え?と思ってグレアムを見たが、
グレアムは普段と変わらない様子だった。
〈気のせいね〉
イズミルはそう思った。
が、しかし気のせいではなかった。
グレアムは自分の手にそっとのせられたイズミルの手を見た時、その細くて小さな手に思わず息を飲んだのだ。
〈力を入れすぎると折れそうだ。気をつけねば……〉
そんな簡単には折れない、
とツッコミを入れたいところだが、女性の手を取るのは実に8年ぶりなのだから
致し方ないのかもしれない。
「ではよろしく頼む」
グレアムがそう言うと、イズミルは微笑んだ。
「こちらこそよろしくお願いいたします」
どうやら二人とも腹を括ったようだ。
グレアムはともかく、
イズミルは一度覚悟を決めると開き直れる性格だ。
〈多分、大丈夫。子どもの頃からあんなにレッスンを受けたのだもの。きっと上手く踊れるわ〉
グレアムに手を引かれ、夜会会場のダンスホールの中央へ移動する。
会場にいた皆が国王が連れた女性に注目する。
「あの女嫌いで有名な国王陛下が
年若い女性とファーストダンスを!?」
「急遽リザベル様の名代を務める事になったと今し方、先触れがあったがあんなに美しい女性とは……」
「あの令嬢は誰だ!?国内では見た事がない、他国の令嬢か!?」
思い思いに憶測が飛び交い、皆が噂する声がする。
しかし、イズミルには認識阻害の魔法が
時間差で掛けられている。
今は顔をしっかりと見られていても、
夜会が終わればじきに人々の記憶からも消えてゆくのだそうだ。
余計な事は考えずに今はただ、リザベルが与えてくれたこの瞬間を大切にしよう。
グレアムの妃として最初で最後のファーストダンスだ。
〈夢のようだわ……〉
イズミルはホールの中央でグレアムと向かい合って立つ。
曲が静かに始まった。
リザベルの選曲であろう。
イズミルが何度も練習したダンス曲だ。
グレアムがイズミルを引き寄せ腰に手を回す。
イズミルもグレアムの肩に手を添え
二人、ダンスポーズを取った。
そして曲に合わせ、滑るように踊り出す。
1.2.3. 1.2.3……
〈大丈夫。踊れるわ。随分久しぶりだけど、ちゃんと体が覚えてる〉
グレアムのリードも完璧だ。
〈本来ダンスがお上手だと聞いていたけど本当なのね〉
イズミルは段々と楽しくなってきた。
体が自然に動く。まるで何十回と共にダンスを踊ったパートナーのように流れるように踊れる。
楽しい。嬉しい。
後宮で一人、ダンス講師とレッスンを続けた日々は無駄ではなかった。
それに……
〈いつも想像して楽しんでいたけど、やっぱりグレアム様の盛装姿、素敵だわ……!黒を基調とした王族としての盛装。いつものレディンゴート姿も素敵だけど軍服調の詰襟の盛装がカッコいい……〉
これではまた惚れ直してしまう。
それはやめてほしい。
本当に困る。
イズミルは一人、心の中でそう文句を言っていた。
一方、グレアムも内心驚いていた。
イズミルの腰に手を回した時もその細さに驚いたが今はそれよりも、まるで体の一部のように少しの違和感もなく踊れている事に驚いていた。
〈なんだこの踊りやすさは!?〉
タイミング、身の預け方、自分の足捌きを知り尽くされているかのような体の運び。
どれを取ってもリードし易くて驚いてしまう。
まるで自分自身と踊っているかのような感覚に囚われる。
〈なんて不思議な感覚なんだ……〉
グレアムは初めて、ダンスが楽しいと思えた。
そんなグレアムの心境が手に取るようようにわかるのか、リザベルは心の中でグレアムに語りかけていた。
〈驚いたでしょう?イズミルを指導したダンス講師は昔、貴方がレッスンを受けていた講師と同じなの。
貴方の癖やダンスの特徴、タイミング、リズム感を全て覚えていて、それをイズミルに教え込んだ。
共にダンスを踊る可能性なんてゼロに等かったけれども、それでもイズミルはレッスンを続けたのよ。
その努力が今、実を結んだ。
貴方の為に努力して、貴方の為に生きてきた。
貴方はそんな尊いものを捨て去ろうとしているのよ〉
リザベルは胸を押さえた。
どうかグレアムに気付いて欲しい。
手放してはならないものが側にある。
大切にするべきものがすぐ近くにあるという事を。
グレアムとイズミル、二人が踊る姿に
会場の誰もが心奪われて見つめていた。
美しい一枚の絵画を見ているようだった。
イズミルはいつしか心からの笑顔で踊っていた。
その笑顔にグレアムは引き付けられる。
最初にドレス姿を見た時、
久しぶりに女性を美しいと思えた。
イズーの為人をわかってきた上での安心感からそう思えたのか、それとも……。
曲が終盤に差し掛かる。
〈あぁ……終わってしまう〉
幸せな時間は一瞬だというのは本当なのかもしれない、イズミルはそう思った。
だけど、とても満足だった。
グレアムとダンスなんて一生無理だと思っていたのに、こうして踊る事が出来た。
素敵な思い出を作ってくれたリザベルに
心から感謝せねば……。
今日のこの出来事が自分の生涯の宝ものになる。
これも心の中にある宝石箱に入れておこう。
イズミルはそう思った。
突然名を呼ばれ、イズミルはこの状況を理解出来なかった。
〈えっ!?今、リザベル様はわたしとグレアム様が踊ると仰ったの!?ど、どういう事なの!?〉
固まって動けないイズミルを
リザベル付きの侍女が促す。
「さ、どうぞリザベル様の元へ」
そう言われ、イズミルはゆっくりと歩き出す。
じゃないと転んでしまいそうなくらい動揺している自分がいる。
〈リ、リザベル様はどのようなおつもりで?だからこのようなドレスを?〉
イズミルが側へ行くと、リザベルは相好を崩した。
「なんて美しいのイズー、とてもよく似合っているわ。私の見立てに間違いはないわね」
その言葉にイズミルははっとした。
「リザベル様、このような美しいドレスをご用意下さり、ありがとうございます……でも……」
戸惑いを隠しきれないイズミルにリザベルはそっと耳打ちをした。
「これも後宮で学んだ事のひとつの集大成よ。皆に披露して来なさい」
「……!」
〈リザベル様はもしや……〉
「グレアム」
リザベルがグレアムを呼んだ。
「……わかりました」
グレアムは観念したのかイズミルに手を差し伸べる。
イズミルはその手を見つめた。
まさか、あのグレアムの手を取る日が来ようとは。
エスコートされ、夜会でファーストダンスを踊る日が来ようとは。
イズミルは信じられない気持ちで一杯になりながら、グレアムの手にそっと自身の手をのせた。
「ちっさ……」という声が聞こえた気がした。
え?と思ってグレアムを見たが、
グレアムは普段と変わらない様子だった。
〈気のせいね〉
イズミルはそう思った。
が、しかし気のせいではなかった。
グレアムは自分の手にそっとのせられたイズミルの手を見た時、その細くて小さな手に思わず息を飲んだのだ。
〈力を入れすぎると折れそうだ。気をつけねば……〉
そんな簡単には折れない、
とツッコミを入れたいところだが、女性の手を取るのは実に8年ぶりなのだから
致し方ないのかもしれない。
「ではよろしく頼む」
グレアムがそう言うと、イズミルは微笑んだ。
「こちらこそよろしくお願いいたします」
どうやら二人とも腹を括ったようだ。
グレアムはともかく、
イズミルは一度覚悟を決めると開き直れる性格だ。
〈多分、大丈夫。子どもの頃からあんなにレッスンを受けたのだもの。きっと上手く踊れるわ〉
グレアムに手を引かれ、夜会会場のダンスホールの中央へ移動する。
会場にいた皆が国王が連れた女性に注目する。
「あの女嫌いで有名な国王陛下が
年若い女性とファーストダンスを!?」
「急遽リザベル様の名代を務める事になったと今し方、先触れがあったがあんなに美しい女性とは……」
「あの令嬢は誰だ!?国内では見た事がない、他国の令嬢か!?」
思い思いに憶測が飛び交い、皆が噂する声がする。
しかし、イズミルには認識阻害の魔法が
時間差で掛けられている。
今は顔をしっかりと見られていても、
夜会が終わればじきに人々の記憶からも消えてゆくのだそうだ。
余計な事は考えずに今はただ、リザベルが与えてくれたこの瞬間を大切にしよう。
グレアムの妃として最初で最後のファーストダンスだ。
〈夢のようだわ……〉
イズミルはホールの中央でグレアムと向かい合って立つ。
曲が静かに始まった。
リザベルの選曲であろう。
イズミルが何度も練習したダンス曲だ。
グレアムがイズミルを引き寄せ腰に手を回す。
イズミルもグレアムの肩に手を添え
二人、ダンスポーズを取った。
そして曲に合わせ、滑るように踊り出す。
1.2.3. 1.2.3……
〈大丈夫。踊れるわ。随分久しぶりだけど、ちゃんと体が覚えてる〉
グレアムのリードも完璧だ。
〈本来ダンスがお上手だと聞いていたけど本当なのね〉
イズミルは段々と楽しくなってきた。
体が自然に動く。まるで何十回と共にダンスを踊ったパートナーのように流れるように踊れる。
楽しい。嬉しい。
後宮で一人、ダンス講師とレッスンを続けた日々は無駄ではなかった。
それに……
〈いつも想像して楽しんでいたけど、やっぱりグレアム様の盛装姿、素敵だわ……!黒を基調とした王族としての盛装。いつものレディンゴート姿も素敵だけど軍服調の詰襟の盛装がカッコいい……〉
これではまた惚れ直してしまう。
それはやめてほしい。
本当に困る。
イズミルは一人、心の中でそう文句を言っていた。
一方、グレアムも内心驚いていた。
イズミルの腰に手を回した時もその細さに驚いたが今はそれよりも、まるで体の一部のように少しの違和感もなく踊れている事に驚いていた。
〈なんだこの踊りやすさは!?〉
タイミング、身の預け方、自分の足捌きを知り尽くされているかのような体の運び。
どれを取ってもリードし易くて驚いてしまう。
まるで自分自身と踊っているかのような感覚に囚われる。
〈なんて不思議な感覚なんだ……〉
グレアムは初めて、ダンスが楽しいと思えた。
そんなグレアムの心境が手に取るようようにわかるのか、リザベルは心の中でグレアムに語りかけていた。
〈驚いたでしょう?イズミルを指導したダンス講師は昔、貴方がレッスンを受けていた講師と同じなの。
貴方の癖やダンスの特徴、タイミング、リズム感を全て覚えていて、それをイズミルに教え込んだ。
共にダンスを踊る可能性なんてゼロに等かったけれども、それでもイズミルはレッスンを続けたのよ。
その努力が今、実を結んだ。
貴方の為に努力して、貴方の為に生きてきた。
貴方はそんな尊いものを捨て去ろうとしているのよ〉
リザベルは胸を押さえた。
どうかグレアムに気付いて欲しい。
手放してはならないものが側にある。
大切にするべきものがすぐ近くにあるという事を。
グレアムとイズミル、二人が踊る姿に
会場の誰もが心奪われて見つめていた。
美しい一枚の絵画を見ているようだった。
イズミルはいつしか心からの笑顔で踊っていた。
その笑顔にグレアムは引き付けられる。
最初にドレス姿を見た時、
久しぶりに女性を美しいと思えた。
イズーの為人をわかってきた上での安心感からそう思えたのか、それとも……。
曲が終盤に差し掛かる。
〈あぁ……終わってしまう〉
幸せな時間は一瞬だというのは本当なのかもしれない、イズミルはそう思った。
だけど、とても満足だった。
グレアムとダンスなんて一生無理だと思っていたのに、こうして踊る事が出来た。
素敵な思い出を作ってくれたリザベルに
心から感謝せねば……。
今日のこの出来事が自分の生涯の宝ものになる。
これも心の中にある宝石箱に入れておこう。
イズミルはそう思った。
154
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。
アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。
今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。
私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。
これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
年に一度の旦那様
五十嵐
恋愛
愛人が二人もいるノアへ嫁いだレイチェルは、領地の外れにある小さな邸に追いやられるも幸せな毎日を過ごしていた。ところが、それがそろそろ夫であるノアの思惑で潰えようとして…
しかし、ぞんざいな扱いをしてきたノアと夫婦になることを避けたいレイチェルは執事であるロイの力を借りてそれを回避しようと…
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
※表紙 AIアプリ作成
探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる