50 / 83
番外編
側近と侍女の恋 ②
しおりを挟む
マルセル様は不思議な方だ。
初めて会ったのは当時お勤めしていた
イコチャイアの王宮で、陛下に詰め寄ろうとした
わたしを取り抑えたのが彼だった。
そしてその後、不敬にも大声を出したり、勝手に発言したわたしを咎めるわけでもなく優しく頭を撫でてくれたのだ。
その手はとても温かく、そして心地良かった。
ハイラントの後宮で再会した時は、わたしの事を
覚えてくれていた事に驚き、そしてとても嬉しかった。
敬愛するイズミル様が正妃となられてからは
顔を合わせる事が増え、その度に彼と色々な話をするのがとても楽しくなっていったのだ。
会えない日はなんとなく寂しく元気が出ない……
今頃何をされているんだろう……
気が付けばマルセル様の事ばかりを考えてしまっている自分に気が付いた時、わたしは血の気が引く思いをした。
わたしは、もしかして……マルセル様の事が?
いや違う。
あまりにも身分違いで、そして不釣り合い過ぎて、
わたしは自分のこの気持ちに名前が付くのを拒否した。
気のせい。全て気のせいだ。
彼を見ると嬉しくなるのも、もっと一緒に居たいと思ってしまうのも、彼の事を思うと胸が温かくなるのも……。
マルセル様は侯爵家の出身という雲の上のお方だ。
13歳も年上だし、わたしの事なんてきっとお子様と思っているだろう。
それにあれだけ素敵な人だもの。将来を誓い合った貴族のご令嬢がいるに違いない。
だからわたしは蓋をした。
自分の気持ちに蓋をした。
これ以上想いが膨らまないように。
彼を困らせる様な事にならないように。
それなのに、
廊下などでマルセル様が他の女性と楽しげに話している姿を見ると、お腹の底からぐるぐるとなにやら重いものが渦巻いて苦しくなる。
どうして?
ちゃんと蓋をしてるのに。
どうして気持ちが溢れてくるの?
苦しい。
助けて……イズミル様……マルセル様……。
◇◇◇◇◇
「リズル、ちょっと執務室までお遣いをお願いしたいのだけれど、いいかしら?」
その日、イズミルはリズルに言った。
「執務室ですか?もちろんお引き受け致します」
執務室と聞き、リズルが一瞬躊躇ったのを
イズミルは見逃さなかったが、構わず話を続けた。
「ありがとう。陛下にこの書類をお渡しして欲しいの、お願いね」
「承知いたしました」
そう言ってリズルは執務室へと向かった。
執務室へ行けばもしかしたらマルセルと鉢合わせをするかもしれない。
自分自身の気持ちが上手くコントロール出来ずにいる状態で、マルセルに会って何やら迷惑をかけてしまうのではないかと心配になる。
〈素早く書類をお届けしてすぐに戻ろう〉
そう思いながら、リズルは執務室の扉をノックした。
ややあって扉が開かれる。
扉を開けたのは……マルセルだった。
「……!」
「やぁリズル」
マルセルは微笑んだ。
「マ、マルセル様…、あ、あのこの書類を陛下に……」
まさか言ってるそばからマルセルに遭遇するとは
思っていなかったリズルは既にしどろもどろになっている。
「とりあえず中に入って」
マルセルがリズルに入室を促した。
「は、はい……」
リズルが躊躇いながら部屋へ入ると、
執務室には誰もいなかった。
国王グレアムも側近のランスロットも。
部屋にはマルセルとリズルの二人だけだった。
「マルセル様、これはどういう……へ、陛下はいらっしゃらないのですか?妃殿下から書類をお預かりしているのですが……」
「ああ書類?それは口実だから別にほっといて構わないよ」
マルセルがしれっと言った言葉にリズルが目を丸くする。
「えぇ?そ、それはどういう意味ですか?
口実って……」
「妃殿下が僕に協力してくれたんだ。
キミを僕の元へ向かわせて、2人だけで話しが出来るようにと」
「ひ、妃殿下が?」
事態が飲み込めず目を白黒させているリズルを見て、マルセルは思わず吹き出してしまった。
「……っぷっ」
「マ、マルセル様っ!?」
笑われた事に少し憤りを込めて、リズルはマルセルを呼んだ。
「ごめん、ごめん、いや可愛いなぁと思って」
「かわっ!?そ、そんなバカなっ!あり得ません!わたしが可愛いなんて……!」
「なんで?リズルは可愛いよ。世界一可愛いと思ってる」
「せかっ!?おもっ!?」
「そして、やっぱり好きだなぁって思った」
「すっ!?…………っえ?」
真っ赤な顔で狼狽えていたリズルが一瞬、固まった。
マルセルはリズルの手を取りリズルと向かい合った。
「!」
リズルはその握られた手を凝視している。
その様子を見ながら、マルセルがリズルへと尋ねてゆく。
「リズル、リズルは13歳も年の離れたオッさんは嫌?」
リズルはぶんぶんと首を横に振る。
「寝起きが悪くて凄い寝癖をつくる男は嫌?」
また首を横に振る。
「リズルは……俺のお嫁さんになるのは嫌?」
リズルはそれには首を縦にも横にも振らなかった。
「……わたしなんか、マルセル様に相応しくありません」
「どうしてそう思うの?」
「だって……平民だし、孤児だし。マルセル様は
侯爵家の方だし、素敵な大人の男性だし、わたしなんかじゃとても釣り合いが取れません」
「俺と結婚したらキミも貴族だ。まぁ別に貴族である事にこだわりなんか無いけどね。それに俺と結婚したら家族になる。キミはもう孤児じゃない」
「っマルセル様はそれでいいと思って下さっても周りはそう思ってはくれません!
マルセル様がとやかく言われるのは嫌です、耐えられません……!だからわたしじゃダメなんです」
俯いてぎゅっと目を閉じているリズルの頬を
マルセルは両手で包みこんだ。
そして優しく上を向かせる。
「リズル、とりあえずは周りの事は置いておこう」
「置いておく……?」
「そう、リズル、ホントにそれはどうでもいい事なんだ。それよりもまず聞きたいのはリズルが俺の事をどう思っているのかだ。リズルの気持ちが知りたい」
「わたしの……気持ち……?」
「そうだ。本当の気持ち。
リズル、俺はリズルの事が好きだ。一生独身でいいと思っていた考えがコロっと180度変わるほど、キミを愛してる。こんなオッさんで申し訳ないけど、どうかどうか人生を共に生きて欲しい……!」
「マルセル様……」
リズルの瞳から涙が溢れ出した。
そしてその瞳には戸惑いの中に喜びの光があるのをマルセルは見逃さなかった。
「リズル、お願いだ。
俺のお嫁さんになって……!」
「マルセル様、許されるのなら、わたしもマルセル様のお側にいたいです。許されるのなら共に生きて行きたい……!わたしは色んなものがまだまだ足りない未熟者ですが、それでもお側にいてもいいのですかっ……?」
「許すも許さないもないよっ、何よりも俺がキミを必要としてるんだ。リズル、どうかイエスと言って……!」
マルセルの真剣な表情に、リズルは戸惑いながらも首を縦に振った。
「イエス……です、マルセル様。
わたしをあなたのお嫁さんにしてくださいっ……!」
涙でぐちゃぐちゃになりながらもそう答えたリズルをマルセルは抱きしめた。
「ああ……リズル!」
「マルセル様っ……」
リズルは夢を見ているのかと思った。
今、この身に起きている事が俄には信じられなかった。
でもこの抱きしめてくれる彼の体の温かさは確かなものだと信じられたのだ。
リズルはこの温もりを……離したくないと、
心からそう思った。
初めて会ったのは当時お勤めしていた
イコチャイアの王宮で、陛下に詰め寄ろうとした
わたしを取り抑えたのが彼だった。
そしてその後、不敬にも大声を出したり、勝手に発言したわたしを咎めるわけでもなく優しく頭を撫でてくれたのだ。
その手はとても温かく、そして心地良かった。
ハイラントの後宮で再会した時は、わたしの事を
覚えてくれていた事に驚き、そしてとても嬉しかった。
敬愛するイズミル様が正妃となられてからは
顔を合わせる事が増え、その度に彼と色々な話をするのがとても楽しくなっていったのだ。
会えない日はなんとなく寂しく元気が出ない……
今頃何をされているんだろう……
気が付けばマルセル様の事ばかりを考えてしまっている自分に気が付いた時、わたしは血の気が引く思いをした。
わたしは、もしかして……マルセル様の事が?
いや違う。
あまりにも身分違いで、そして不釣り合い過ぎて、
わたしは自分のこの気持ちに名前が付くのを拒否した。
気のせい。全て気のせいだ。
彼を見ると嬉しくなるのも、もっと一緒に居たいと思ってしまうのも、彼の事を思うと胸が温かくなるのも……。
マルセル様は侯爵家の出身という雲の上のお方だ。
13歳も年上だし、わたしの事なんてきっとお子様と思っているだろう。
それにあれだけ素敵な人だもの。将来を誓い合った貴族のご令嬢がいるに違いない。
だからわたしは蓋をした。
自分の気持ちに蓋をした。
これ以上想いが膨らまないように。
彼を困らせる様な事にならないように。
それなのに、
廊下などでマルセル様が他の女性と楽しげに話している姿を見ると、お腹の底からぐるぐるとなにやら重いものが渦巻いて苦しくなる。
どうして?
ちゃんと蓋をしてるのに。
どうして気持ちが溢れてくるの?
苦しい。
助けて……イズミル様……マルセル様……。
◇◇◇◇◇
「リズル、ちょっと執務室までお遣いをお願いしたいのだけれど、いいかしら?」
その日、イズミルはリズルに言った。
「執務室ですか?もちろんお引き受け致します」
執務室と聞き、リズルが一瞬躊躇ったのを
イズミルは見逃さなかったが、構わず話を続けた。
「ありがとう。陛下にこの書類をお渡しして欲しいの、お願いね」
「承知いたしました」
そう言ってリズルは執務室へと向かった。
執務室へ行けばもしかしたらマルセルと鉢合わせをするかもしれない。
自分自身の気持ちが上手くコントロール出来ずにいる状態で、マルセルに会って何やら迷惑をかけてしまうのではないかと心配になる。
〈素早く書類をお届けしてすぐに戻ろう〉
そう思いながら、リズルは執務室の扉をノックした。
ややあって扉が開かれる。
扉を開けたのは……マルセルだった。
「……!」
「やぁリズル」
マルセルは微笑んだ。
「マ、マルセル様…、あ、あのこの書類を陛下に……」
まさか言ってるそばからマルセルに遭遇するとは
思っていなかったリズルは既にしどろもどろになっている。
「とりあえず中に入って」
マルセルがリズルに入室を促した。
「は、はい……」
リズルが躊躇いながら部屋へ入ると、
執務室には誰もいなかった。
国王グレアムも側近のランスロットも。
部屋にはマルセルとリズルの二人だけだった。
「マルセル様、これはどういう……へ、陛下はいらっしゃらないのですか?妃殿下から書類をお預かりしているのですが……」
「ああ書類?それは口実だから別にほっといて構わないよ」
マルセルがしれっと言った言葉にリズルが目を丸くする。
「えぇ?そ、それはどういう意味ですか?
口実って……」
「妃殿下が僕に協力してくれたんだ。
キミを僕の元へ向かわせて、2人だけで話しが出来るようにと」
「ひ、妃殿下が?」
事態が飲み込めず目を白黒させているリズルを見て、マルセルは思わず吹き出してしまった。
「……っぷっ」
「マ、マルセル様っ!?」
笑われた事に少し憤りを込めて、リズルはマルセルを呼んだ。
「ごめん、ごめん、いや可愛いなぁと思って」
「かわっ!?そ、そんなバカなっ!あり得ません!わたしが可愛いなんて……!」
「なんで?リズルは可愛いよ。世界一可愛いと思ってる」
「せかっ!?おもっ!?」
「そして、やっぱり好きだなぁって思った」
「すっ!?…………っえ?」
真っ赤な顔で狼狽えていたリズルが一瞬、固まった。
マルセルはリズルの手を取りリズルと向かい合った。
「!」
リズルはその握られた手を凝視している。
その様子を見ながら、マルセルがリズルへと尋ねてゆく。
「リズル、リズルは13歳も年の離れたオッさんは嫌?」
リズルはぶんぶんと首を横に振る。
「寝起きが悪くて凄い寝癖をつくる男は嫌?」
また首を横に振る。
「リズルは……俺のお嫁さんになるのは嫌?」
リズルはそれには首を縦にも横にも振らなかった。
「……わたしなんか、マルセル様に相応しくありません」
「どうしてそう思うの?」
「だって……平民だし、孤児だし。マルセル様は
侯爵家の方だし、素敵な大人の男性だし、わたしなんかじゃとても釣り合いが取れません」
「俺と結婚したらキミも貴族だ。まぁ別に貴族である事にこだわりなんか無いけどね。それに俺と結婚したら家族になる。キミはもう孤児じゃない」
「っマルセル様はそれでいいと思って下さっても周りはそう思ってはくれません!
マルセル様がとやかく言われるのは嫌です、耐えられません……!だからわたしじゃダメなんです」
俯いてぎゅっと目を閉じているリズルの頬を
マルセルは両手で包みこんだ。
そして優しく上を向かせる。
「リズル、とりあえずは周りの事は置いておこう」
「置いておく……?」
「そう、リズル、ホントにそれはどうでもいい事なんだ。それよりもまず聞きたいのはリズルが俺の事をどう思っているのかだ。リズルの気持ちが知りたい」
「わたしの……気持ち……?」
「そうだ。本当の気持ち。
リズル、俺はリズルの事が好きだ。一生独身でいいと思っていた考えがコロっと180度変わるほど、キミを愛してる。こんなオッさんで申し訳ないけど、どうかどうか人生を共に生きて欲しい……!」
「マルセル様……」
リズルの瞳から涙が溢れ出した。
そしてその瞳には戸惑いの中に喜びの光があるのをマルセルは見逃さなかった。
「リズル、お願いだ。
俺のお嫁さんになって……!」
「マルセル様、許されるのなら、わたしもマルセル様のお側にいたいです。許されるのなら共に生きて行きたい……!わたしは色んなものがまだまだ足りない未熟者ですが、それでもお側にいてもいいのですかっ……?」
「許すも許さないもないよっ、何よりも俺がキミを必要としてるんだ。リズル、どうかイエスと言って……!」
マルセルの真剣な表情に、リズルは戸惑いながらも首を縦に振った。
「イエス……です、マルセル様。
わたしをあなたのお嫁さんにしてくださいっ……!」
涙でぐちゃぐちゃになりながらもそう答えたリズルをマルセルは抱きしめた。
「ああ……リズル!」
「マルセル様っ……」
リズルは夢を見ているのかと思った。
今、この身に起きている事が俄には信じられなかった。
でもこの抱きしめてくれる彼の体の温かさは確かなものだと信じられたのだ。
リズルはこの温もりを……離したくないと、
心からそう思った。
152
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。
アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。
今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。
私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。
これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
年に一度の旦那様
五十嵐
恋愛
愛人が二人もいるノアへ嫁いだレイチェルは、領地の外れにある小さな邸に追いやられるも幸せな毎日を過ごしていた。ところが、それがそろそろ夫であるノアの思惑で潰えようとして…
しかし、ぞんざいな扱いをしてきたノアと夫婦になることを避けたいレイチェルは執事であるロイの力を借りてそれを回避しようと…
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
※表紙 AIアプリ作成
探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる