1 / 27
プロローグ 私に出来る事
しおりを挟む
私が彼と共にいられるのは
十歳で婚姻を結んでから成人の儀を迎える八年間だけ。
そうなる可能性が高い事を、私も彼…エゼキエルも婚姻を結ぶ時に聞かされていましたの。
おそらく数年間のみの夫婦となるだろうと。
なので私はエゼキエルの、国王の妃でありながら正妃ではありません。
“第一妃”それが私の肩書きです。
それなら後から迎えたエゼキエルの本当のお妃様が、正妃…つまり王妃を名乗れるからですわ。
まぁ~なんとも都合よく、便利ですわね。
それでも私達は互いを認め合い、大切にし合い、優しくし合い、夫婦というよりは家族のように育って参りましたの。
でも私は……ちゃんとエゼキエルに恋をしていますけどね。
彼にとっては、私は口煩いお節介ばかり押し付けてくる姉?妹?のようなものでしょうけれど。
初恋が片想いなんて、少し寂しい気もしますけどそれで良いのです。
だって私たちのこの関係には終わりがあるから。
幼い彼に私が必要だったとしても、
成人した彼に私は必要ではないから。
正確には私の生家の後ろ盾が、ですけれど。
だけどその時まで、私の立場で彼を守れるのならこんな嬉しい事はありません。
そう素直に思えるくらい、私はエゼキエルの事が大好きなのです。
そして彼を本当のお妃様にお渡し出来る……
それを誉に思わなければならないと、侍従長には散々言われて来ましたから。
だからええ。覚悟は出来ておりますとも。
成人と共に彼とお別れすること事を。
でも願わくばもう少し……
もう少しだけ彼の側にいたいのです。
この温かく、陽だまりのような日々を過ごしていたいのです。
その間に私は、エゼキエルの為に何が出来るかを考えます。
あの優しく、不器用で愛しいエゼキエルが幸せな人生を歩めるように、私に何が残せるのかを……。
十歳で婚姻を結んでから成人の儀を迎える八年間だけ。
そうなる可能性が高い事を、私も彼…エゼキエルも婚姻を結ぶ時に聞かされていましたの。
おそらく数年間のみの夫婦となるだろうと。
なので私はエゼキエルの、国王の妃でありながら正妃ではありません。
“第一妃”それが私の肩書きです。
それなら後から迎えたエゼキエルの本当のお妃様が、正妃…つまり王妃を名乗れるからですわ。
まぁ~なんとも都合よく、便利ですわね。
それでも私達は互いを認め合い、大切にし合い、優しくし合い、夫婦というよりは家族のように育って参りましたの。
でも私は……ちゃんとエゼキエルに恋をしていますけどね。
彼にとっては、私は口煩いお節介ばかり押し付けてくる姉?妹?のようなものでしょうけれど。
初恋が片想いなんて、少し寂しい気もしますけどそれで良いのです。
だって私たちのこの関係には終わりがあるから。
幼い彼に私が必要だったとしても、
成人した彼に私は必要ではないから。
正確には私の生家の後ろ盾が、ですけれど。
だけどその時まで、私の立場で彼を守れるのならこんな嬉しい事はありません。
そう素直に思えるくらい、私はエゼキエルの事が大好きなのです。
そして彼を本当のお妃様にお渡し出来る……
それを誉に思わなければならないと、侍従長には散々言われて来ましたから。
だからええ。覚悟は出来ておりますとも。
成人と共に彼とお別れすること事を。
でも願わくばもう少し……
もう少しだけ彼の側にいたいのです。
この温かく、陽だまりのような日々を過ごしていたいのです。
その間に私は、エゼキエルの為に何が出来るかを考えます。
あの優しく、不器用で愛しいエゼキエルが幸せな人生を歩めるように、私に何が残せるのかを……。
123
あなたにおすすめの小説
お飾りな妻は何を思う
湖月もか
恋愛
リーリアには二歳歳上の婚約者がいる。
彼は突然父が連れてきた少年で、幼い頃から美しい人だったが歳を重ねるにつれてより美しさが際立つ顔つきに。
次第に婚約者へ惹かれていくリーリア。しかし彼にとっては世間体のための結婚だった。
そんなお飾り妻リーリアとその夫の話。
嫌われたと思って離れたのに
ラム猫
恋愛
私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。
距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。
ガネット・フォルンは愛されたい
アズやっこ
恋愛
私はガネット・フォルンと申します。
子供も産めない役立たずの私は愛しておりました元旦那様の嫁を他の方へお譲りし、友との約束の為、辺境へ侍女としてやって参りました。
元旦那様と離縁し、傷物になった私が一人で生きていく為には侍女になるしかありませんでした。
それでも時々思うのです。私も愛されたかったと。私だけを愛してくれる男性が現れる事を夢に見るのです。
私も誰かに一途に愛されたかった。
❈ 旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。の作品のガネットの話です。
❈ ガネットにも幸せを…と、作者の自己満足作品です。
平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜
本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」
王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。
偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。
……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。
それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。
いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。
チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。
……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。
3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
※表紙 AIアプリ作成
彼は亡国の令嬢を愛せない
黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。
ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。
※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。
※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。
妻の私は旦那様の愛人の一人だった
アズやっこ
恋愛
政略結婚は家と家との繋がり、そこに愛は必要ない。
そんな事、分かっているわ。私も貴族、恋愛結婚ばかりじゃない事くらい分かってる…。
貴方は酷い人よ。
羊の皮を被った狼。優しい人だと、誠実な人だと、婚約中の貴方は例え政略でも私と向き合ってくれた。
私は生きる屍。
貴方は悪魔よ!
一人の女性を護る為だけに私と結婚したなんて…。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定ゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる