【R18】師の教えと狼少年《外伝録》

その後……〈no37狼少年外伝録〉

その後……〈37狼少年外伝録〉

最初に、
この連載は［蝉と少女］とリンクして同時進行していた物語ですので［師の教えと狼少年］だけを読んでくれている方（読者様の自由です）はこの巻は話が一気飛んだ様に感じると思います（実際に飛んでると思います）があくまで外伝録は最初から1話完結的な断片的な物として制作を始めた物なのでご理解のほどを勝手ではありますがお願いします。
なお、恐れ入りますが左記の関連作品を読んで頂けると話しは繋がると思います。

関連作品
36円盤と少年（上）
37円盤と少年（下）
［蝉と少女］連載枠内。


前説
　数年前に地球に蔓延し最終的にはどのようなワクチンにも完全抵抗耐性を持ち人類の医学では手に負えなくなり地球人の人口をダラダラと確実に減らし続けた致死率が高い病原ウイルス、そのウイルスを壊滅させ地球人を絶滅から防ぐという大義名目で突如人類の前に現れた自称、人類の遠い先祖であり監視者と唱える異星人のその政策は地球人を鳥や豚の様に急速に間引く方法であった、当然人類はそれを受け入れる事は拒否し戦争になったがそれも異星人の戦略の内であったと思われ、その戦争中の混乱を利用した彼らによって勝手に間引きが行われた。数年後その効果があったのかは定かではないが伝染病の終息と共に異星人は引き上げ戦争は終った。後に異星人の真意については様々な憶測がされたが地球からの問いに彼らは答え無かったので謎のままだった……

登場人物・語り　麻美（あさみ）

am9:00
　晴れた日の朝、姉の長男であり兵士として戦場の前線に赴き、帰ってくる、甥っ子の翔馬君を私は迎えに駅に行った……が到着した水素機関車から予定通り甥っ子が降りてくる事は無かった……軍に問い合わせたら何かの手違いで今日戻る様に連絡が私に来てしまったらしい……
彼は現在行方不明になっていた……
私は現在1人で住んでいるのでその事にがっかりした……
私の実の姉もその夫であり私の同級生だった一馬さんも戦争中に例の悪質な病原菌が原因と思われる流行り風邪にかかり亡くなった、姉が亡くなった後、一馬さんも直ぐに亡くなった…それは学生の時の恋敵だった姉が私には渡さないと言わんばかりに連れて行った様に感じた…姉の長女の雪さんと一馬さんの妹である秋葉さんも戦争の混乱で行方が不明で、数年前迄は自分の事をワシと言う一馬さんの父である、お義父さんと暮らしでいたけど私しの事を日々心配しつつ、亡くなる前日迄は変わりなく元気だったのに朝に眠ったまま天命で亡くなっていた（介護する事も覚悟はしていたけど……）
そんな感じで私しは相変わらず1人で日々を過ごしている……そんなある日、私の元にある人物が訪れた、どうやらその人は甥っ子の元部下で元少尉の矢見葉（やみは）という名の男性であった歳は私と同じ40は過ぎていたが見た目はまだ20代の様に思えた、彼から甥っ子の話しを聞いた、その内容は部隊の隊長であった甥っ子は少数の兵士を連れて偵察中、敵の待ち伏せを受け、その小隊はほぼ壊滅状態になり重症を負いながらも生き残った唯一の兵士の証言によると瀕死の甥っ子は敵である女性の様な敵将校に抱えられて異星人の戦艦に運び込まれるのを見たそうだ……私はこの話しを聞いて取り敢えずは万に一つの無事の可能性を祈りつつ諦める事にした。
もう色々考える事は限界だった……
矢見葉元少尉は追跡調査を帝国に要望する事を約束してくれて帰っていった……
その願いが通じたのか一年後に帝国を通して私宛に連絡が来た、彼は生き残り、異星人の惑星で暮らしてる事もわかった、が、彼は帰星を拒否したそうだ……
私しは相変わらず大事な人を誰かに取られてしまう……
そういう星の元に生まれたのかもしれない。
今夜も月と星は私を嘲笑うかの様に夜空に怪しく輝いていた……がもう何も思う事も無くなっていた……唯、学校の先生であった姉の教え子達が時折り私を心配してか訪ねて来てくれるのが救いにもなった、彼らは姉に厳しく鍛えられた影響なのかはわからないけど戦時中は一騎当千の活躍をした子達で姉が生きてれば嘸かし喜んだだろうなぁと思った、その時、彼らと私の卒業式の時、櫻の木の下で姉が振り向いた時に初めて見せた笑顔で泣いた顔を思い出した……。
《《師の教えと狼少年・外伝録》完結》

=後書き=2023・01・23
こんにちは、これがバッドエンドに思う人もいるかも知れない……唯、これは話を最後迄追った結果である、私の物語の最終回は読んだ方が何処かを決めてもらって良いと思います。

物語は時空を飛び越える……
　
噂の未知との遭遇👽〈上〉《no34狼少年現代録》へ続く。