私が転生したのは乙女ゲームの世界でどの選択でも死ぬ悪役令嬢でした(泣)

大雨の次には必ずいい天気

「カローン！！」
ビクっ
「そこに居るのは分かってるのよ！！」
⋯
「義姉さん 僕が⋯こわぃ？」
消え入りそうな声 不安なのだろう
「⋯」
「ほら、やっぱり怖いんだ。皆僕から離れていくんだ⋯義姉さんは違うって信じてたのに！！」
「⋯」
「え、義姉さん 何して⋯」
「木登りよ」
「は？いやいや国を栄えるアドリック家のご令嬢が⋯」
「わたくしはそういう偏見が嫌なのよ」
「っー」
「そんなモノ私はぶち壊してやるわ！！」
「そんな事⋯」
「で・き・る・の っーおりゃァーー」
「はやっ」
「私は、水を操るアドリック家の令嬢 ローゼ･アドリック！！今、私は貴方 カロン･アドリックを愛し、守る事をー誓いますわ」
「義姉さん」
「ねぇ、カロン」
「ん？」
「今までと今、これからが、頂上を目指して山に登る途中だとしましょう。」
「⋯」
「厳しい事や辛い事が山に登る為の試練だとして、楽な方が低い山、大変な事が多い方が高い山だとしてね。」
「だから何⋯」
「最後まで聞け」
「くっー」
「貴方は今低い山を目指してると思う⋯いや登っているわ！！」
「は？」
「僕の今までの苦労も知らないくせにっ」
「知らないからこそ言える言葉よ」
「っ⋯」
「一緒に高みを目指しましょうよ！！高い山こそ辛いけど最後にはそれに値する絶景が待ってるの。」
「一緒に⋯？」
「能力が制限出来ないから何よ、ただが8歳でできるはずがないじゃない。だから今日みたいに私が止めてあげるわよ。何回でも⋯ 貴方が制限できる日まで」
「本当に？」
「本当に、よ。だから私を信じなさい」
「はい 義姉さん⋯ありがとう」
「あったり前よ！！貴方は私の大事な人だもの⋯怒鳴ってごめんなさい 愛してる」
「僕も愛してる」
「共に生きましょう カロン」
この後2人で木の上で寝てお母様に凄く怒られましたとさ⋯