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89話 おや?どちらの国から?④
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-------------(タウロ視点)-------------
話すべきか。自衛隊の味方は欲しい、だが彼らは上に話すだろう。自衛隊の上部に、政府に。もしかすると俺たちは監禁、利用されるかも知れない。
念話で皆の気持ちを聞くことにした。
『話すに賛成、俺たちのような一般人に出来る事は限られる』
『そうですね。俺たちが抱える事ではないと思います』
『人質を取られて言う事を聞かせようとするケースもありますね』
『でもこっちにはカオるんがいるんですよ?』
『ん?俺は何も出来ないぞ?弱っぴぃウィズだからな』
『何言ってるんですか、大魔法使いが』
『そうでしたね、魔王を召喚してもらいましょうか』
『いや、そんなもんサモンにいないぞ?』
『ケンカしないで仲良くしたらいいんじゃない?』
『あはは、マルクの言う通りだな』
『別に言う事聞かせようとしたら、きいてやればいいじゃん。俺ら大人だしな』
仲間からは『全て話す』に反対は上がらなかった。
『タウさん、聞いちゃえ、話しちゃえ。俺らだけで抱えてても重いだけだ。国や政府が本来背負うものだろ?俺らはいわばお手伝いの立場だぞ?』
『そうです。何かあったら拠点に籠るか、逃亡しましょう』
『そうだぜ!逃亡するなら北だ。ゆうごのとこに行こうぜ!』
『父さんをいじめる奴がいたら、僕、戦うよ』
『俺も戦うぜ!』
『喧嘩はダメだけど、誰かを守って戦うのは良いって父さん言ってたもん!』
『カオおじさん、時々深いよなぁ』
『翔ちゃん、深いって何?』
『え……何だろ?ケンちゃん解る?』
子供ら(カオ含む)の会話を聞いていて、肩の力が抜けた。
俺達は何かと戦うためにここに来たのではない、そうだ、本来の目的に戻ろう。
自衛隊員に向かい直球で聞く。
「こちら戻ってからゲームをされましたか?」
「いえ、特に必要を感じていませんでしたのでやっておりません」
「それ以前に忙しかったしな」
「ステータスは表示されているのですよね?」
「ええ、向こうと変わらずに。それが?」
「このステータス、ゲームと関わりががあるようです」
「……?ええ、ですから、ゲームのキャラ名や職ですよね?」
「あ、すみません。言葉足らずでした。現在リアルで表示されているステータスですが、ゲーム内の情報がリアルに追加されていく事が起こっています」
「どう言う事ですか?具体的にはどのような情報が反映するのでしょうか?」
「例えば、血盟。戻られてステータスを開いた時には血盟欄はブランクではありませんでしたか?」
「ええ。と言うか異世界へ転移した時から血盟はブランク状態でした。血盟はゲームだけの話でリアルでは無いのだろうと」
「いえ、ステータス画面に血盟欄がある以上、血盟は存在していましたよ。私達は彼方の世界でも血盟を利用していました」
「彼方の世界でも? どうやって……」
「エルアルシア国には冒険者ギルドがありましたし、血盟(クラン)も存在していました。血盟立ち上げのための女神像もありました」
「女神像? こっちの国には冒険者ギルドも血盟も女神像すらありませんでした」
「いや、像はあったのかもしれないが、俺ら賎民が使えなかっただけかもしれないな」
「もっと早くにあの国を脱出してエルアルシア向かえば良かった。ギルドにクランに女神像ですよ!」
「という事は彼方ではずっと血盟はブランクのまま?此方に戻っても当然ブランクですよね?」
「ええ」
「そうです」
「此方には女神像もギルドもありませんが、血盟を表示させる事は出来ると思います」
「何だと!」
「と言っても血盟が表示されたからと言って、今のところメリットはそこまでないんですが」
「アジトか!アジトが使える、とかか?」
「いえ、アジトの登録方法はまだ不明です。私達は仲間のひとりが遠方に居まして血盟を表示させた事で彼と念話やメールが可能になりました」
「その、仲間と言うのは、やはり転移したお仲間さんですか?」
「ええ、そうです」
「とりあえずゲームにインしてもらった方が早くねぇか?」
ミレさんがアイテムボックスからPCを取り出した。
「ここでゲーム立ち上げても構いませんか?」
「それなら部屋を移動してもらった方がよくないですかね?士長」
「そうだな」
部屋を移動?どう言う事だ?
『ミレさん、念のため、ここもブックマークをお願いします。それと飛ぶ準備も忘れずに』
話すべきか。自衛隊の味方は欲しい、だが彼らは上に話すだろう。自衛隊の上部に、政府に。もしかすると俺たちは監禁、利用されるかも知れない。
念話で皆の気持ちを聞くことにした。
『話すに賛成、俺たちのような一般人に出来る事は限られる』
『そうですね。俺たちが抱える事ではないと思います』
『人質を取られて言う事を聞かせようとするケースもありますね』
『でもこっちにはカオるんがいるんですよ?』
『ん?俺は何も出来ないぞ?弱っぴぃウィズだからな』
『何言ってるんですか、大魔法使いが』
『そうでしたね、魔王を召喚してもらいましょうか』
『いや、そんなもんサモンにいないぞ?』
『ケンカしないで仲良くしたらいいんじゃない?』
『あはは、マルクの言う通りだな』
『別に言う事聞かせようとしたら、きいてやればいいじゃん。俺ら大人だしな』
仲間からは『全て話す』に反対は上がらなかった。
『タウさん、聞いちゃえ、話しちゃえ。俺らだけで抱えてても重いだけだ。国や政府が本来背負うものだろ?俺らはいわばお手伝いの立場だぞ?』
『そうです。何かあったら拠点に籠るか、逃亡しましょう』
『そうだぜ!逃亡するなら北だ。ゆうごのとこに行こうぜ!』
『父さんをいじめる奴がいたら、僕、戦うよ』
『俺も戦うぜ!』
『喧嘩はダメだけど、誰かを守って戦うのは良いって父さん言ってたもん!』
『カオおじさん、時々深いよなぁ』
『翔ちゃん、深いって何?』
『え……何だろ?ケンちゃん解る?』
子供ら(カオ含む)の会話を聞いていて、肩の力が抜けた。
俺達は何かと戦うためにここに来たのではない、そうだ、本来の目的に戻ろう。
自衛隊員に向かい直球で聞く。
「こちら戻ってからゲームをされましたか?」
「いえ、特に必要を感じていませんでしたのでやっておりません」
「それ以前に忙しかったしな」
「ステータスは表示されているのですよね?」
「ええ、向こうと変わらずに。それが?」
「このステータス、ゲームと関わりががあるようです」
「……?ええ、ですから、ゲームのキャラ名や職ですよね?」
「あ、すみません。言葉足らずでした。現在リアルで表示されているステータスですが、ゲーム内の情報がリアルに追加されていく事が起こっています」
「どう言う事ですか?具体的にはどのような情報が反映するのでしょうか?」
「例えば、血盟。戻られてステータスを開いた時には血盟欄はブランクではありませんでしたか?」
「ええ。と言うか異世界へ転移した時から血盟はブランク状態でした。血盟はゲームだけの話でリアルでは無いのだろうと」
「いえ、ステータス画面に血盟欄がある以上、血盟は存在していましたよ。私達は彼方の世界でも血盟を利用していました」
「彼方の世界でも? どうやって……」
「エルアルシア国には冒険者ギルドがありましたし、血盟(クラン)も存在していました。血盟立ち上げのための女神像もありました」
「女神像? こっちの国には冒険者ギルドも血盟も女神像すらありませんでした」
「いや、像はあったのかもしれないが、俺ら賎民が使えなかっただけかもしれないな」
「もっと早くにあの国を脱出してエルアルシア向かえば良かった。ギルドにクランに女神像ですよ!」
「という事は彼方ではずっと血盟はブランクのまま?此方に戻っても当然ブランクですよね?」
「ええ」
「そうです」
「此方には女神像もギルドもありませんが、血盟を表示させる事は出来ると思います」
「何だと!」
「と言っても血盟が表示されたからと言って、今のところメリットはそこまでないんですが」
「アジトか!アジトが使える、とかか?」
「いえ、アジトの登録方法はまだ不明です。私達は仲間のひとりが遠方に居まして血盟を表示させた事で彼と念話やメールが可能になりました」
「その、仲間と言うのは、やはり転移したお仲間さんですか?」
「ええ、そうです」
「とりあえずゲームにインしてもらった方が早くねぇか?」
ミレさんがアイテムボックスからPCを取り出した。
「ここでゲーム立ち上げても構いませんか?」
「それなら部屋を移動してもらった方がよくないですかね?士長」
「そうだな」
部屋を移動?どう言う事だ?
『ミレさん、念のため、ここもブックマークをお願いします。それと飛ぶ準備も忘れずに』
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