俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香

文字の大きさ
123 / 299

123話 植物の良くない進化①

しおりを挟む
 しかし、事態はもっと悪い方向へと進んでいたようだった。

 自衛隊のハマヤから、植物による攻撃で死者が出ている事を伝えられた。


「松ぼっくりの攻撃で?」

「当たりどころが悪かったのか」

「いや、自衛隊の話だと、蔓持ちの木の蔓による攻撃で死人が出た、という話です」

「鶴餅……の木? よく解らんが木が攻撃してきたのか。」

「ネットにも書き込みが増え始めましたね」

「ええ、木々が蔓や実を飛ばして攻撃しているみたいですね」

「俺たちにとってはどうって事の無い攻撃だが、一般人にとっては厳しいだろ?」


 まぁ、あの大きさのボックリだからな。


「結構な衝撃らしいぞ?」

「自衛隊のジェラルミンの盾が凹んだらしいです」


 ジェラルミンの盾……どれほどの強度なのだろう。俺の持ってるレザーシールドよりは堅そうだよな?
 マルクには皮盾を持たせていたが不安になった。もっと硬い盾にするか、しかしアイアンシールドはかなりの重さだったはずだ。


「あの、タウさん、ハマヤ達に盾の強度の検証をお願いしたい」

「盾の強度……なるほど、皆さん盾は何をお持ちですか?私はエルブンシールドです。プラス10まで強化済みです」

「僕もエルブンシールドです」

「私はねー、盾は無い。だってナイトは両手剣だもん。盾は持てないの」

「俺もダークエルフは両手剣だから盾無しだ」


 そうか、アネさんはデッカい剣を両手で持つ、と言う意味の両手剣。
 ミレさんは左右の手で其々剣を持つ両手剣だ。どちらも盾は持たない種族だ。

 タウさんとカンさんは剣エルフだから片手に剣、もう片手に盾を持つ。エルフ専用のエルブンシールドか。

 俺のエルフは弓エルフなので両手で弓を使う、なので盾は持たない。持たないが持っていないわけではない。
 そしてウィズは、マジックブックとマナクリスタルと言う2種類の盾を持っている。


 マジックの方はプラス10まで強化したが、マナクリの強化は8で止まっている。しかもウィズの『盾』は防御としての役割よりも別の役割としてが大きい。

 マジックは魔法の威力が上がる特性を持ち、マナクリは魔力の回復速度がアップするのだ。

 つまり『防御』としてはそこまで威力がない本末転倒な盾なのだ。

 皆の視線に気がつき慌てて答える。


「マジックブックとマナクリスタルだが盾としてはイマイチだ」

「他に何をお持ちですか?余ったのがあったら教えていただきたい」

「カオるんの事だからまだまだ持ってそうだな」

「レザーシールドと、ラージシールド、スモールシールド、アイアンシールド、オークシールドくらいだ。あっちの世界で出しちまったから残りも少ないな」

「初期の狩場で落ちるドロップばかりかぁ」

「ハマヤ達に頼んで、ジェラルミンの盾との差を調べて欲しいな。そんでもし出来たらジェラルミンの盾を少しこっちに融通してくれないかな」

「ふむ、どうでしょうね。検証はしてくださるかもしれませんが、ジェラルミンの盾を民間人へ用立てるのは無理かもしれませんね」

「ちょっとサンちゃんに聞いてみる」


 サンちゃんとは自衛隊のサンバさんの事だ。実はサンちゃんとは結構仲が良い。
 早速サンちゃんにステータス画面のフレンドからメールを送った。すると直ぐに返事が返ってきた。


『いいよー。失くした事にするから俺のジェラルミンやるぞ』


すると、ハマヤからもフレンドメールが届いた。


『カオっさん、俺とフジのジェラルミンも渡す。俺とフジはナイトだから盾を持ってないんだわ。サンバはエルブンを持ってる』


 メールがまどろっこしくなり、俺はハマヤに念話を送った。


『低レベルの狩場からドロップした盾ならあるんだが、それ渡すから試して欲しいってタウさんが』

『ああ、ジェラルミンがベッコリいってたからな。そっちが持ってるのって何盾?』

『皮とスモールとラージとアイアンとオーク』

『ちょっw 低レベルどころか序盤も序盤の狩場のドロップかぁ。ある意味懐かしい。現物見てみたいっすよ』


 フジが加わりグループ念話になったので、こちらもタウらをクリックした。


『植物の蔓攻撃がどの程度のものか、ジェラルミンの強度がわからないのでこちらも警戒をどのレベルにすべきか悩んでいます』

『そうですか、ちょうど俺らも救助の命令がかかっているので盾の強度を確認してきます。出動は自分ら3人なので都合もいい』


 ハマヤ達はタウさんには礼儀正しい口調だよな。いいんだけどさ。


『では、今、そちらにフジがお伺いします。洞窟入口でよろしいですか?』

『ええ、お願いします』


 という訳で、やって来たフジと盾の交換を行った。


「へぇぇぇ、序盤のドロップ品とは言え、結構しっかりしているんだな。ラージなんて結構な重さだぞ?」

「自衛隊で使われているジェラルミンは強度の割に軽くて羨ましいです」


 うん、俺はラージシールドを持って動ける自信はない。そう思うと防御力は無くともマジックブックとかマナクリスタルはかなり軽かったんだな。非力なウィズに持てるんだからな。


「けど、この軽さのジェラルミンでも子供には重すぎますね。いや、重いと言うよりも大きすぎるか」

「うむ、子供にはレザーシールドが大きさも重さも丁度いいな。スモールシールドでさえ結構な重さだからな」


 カンさんが翔太を呼び出してレザーシールドを持たせていた。


「暫くは子供の外出は禁止ですね」


 タウさんのひと言に翔太は衝撃を受けていた。
 いや、そもそも火山灰から個人的な外出は禁止していたし、物資収集や救援は必ずチームで動いていたからな。


 フジとの物々交換が終わり、フジはシェルターへと帰った。

 手元に残った3つのジェラルミンシールドは、俺とアネは辞退したのでタウさん、カンさん、ミレさんが持つ事になった。


 はっ!その盾を持つ者はあの呼吸、迷彩呼吸を………。
しおりを挟む
感想 212

あなたにおすすめの小説

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚… スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて… 気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。 愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。 生きていればいつかは幼馴染達とまた会える! 愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」 幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。 愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。 はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

現世にダンジョンができたので冒険者になった。

盾乃あに
ファンタジー
忠野健人は帰り道に狼を倒してしまう。『レベルアップ』なにそれ?そして周りはモンスターだらけでなんとか倒して行く。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった

海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。 ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。 そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。 主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。 ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。 それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。 ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

ガチャから始まる錬金ライフ

盾乃あに
ファンタジー
河地夜人は日雇い労働者だったが、スキルボールを手に入れた翌日にクビになってしまう。 手に入れたスキルボールは『ガチャ』そこから『鑑定』『錬金術』と手に入れて、今までダンジョンの宝箱しか出なかったポーションなどを冒険者御用達の『プライド』に売り、億万長者になっていく。 他にもS級冒険者と出会い、自らもS級に上り詰める。 どんどん仲間も増え、自らはダンジョンには行かず錬金術で飯を食う。 自身の本当のジョブが召喚士だったので、召喚した相棒のテンとまったり、時には冒険し成長していく。

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

処理中です...