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58話 まさかの助け手
----(清見視点)----
俺と大島氏が4泊5日の旅に出て4日め。
連続の衝撃に襲われている。
まず第一、荒地でマック発見。もちろん、マックの空間スキル保持者も生きていた。そうでないと物資が再生されず、この空間に避難していた人々も生き残れない。
第二に、マックの店舗の空間スキルだけでなく、何と、配達カーと配達バイクにも空間スキルの保持者がいたのだ!
そして第三に、電気が生きている。
いや、俺らの避難所でもキッチンの一部の電気が生きていた。それを考えると不思議でもないんだが、いや、異世界で電気、メチャクチャ不思議だがそれはおいておき、『動く車』の存在だ。
この世界へ転移した車やバス、電車は全て動かないと思われていた。
が、もしかしたら電気自動車は動くのかもしれない。電車って電気……だよな?運転席があれば走るのか?
「早くギルドへ報告したいね、こんな時スマホが通じないってほんと不便」
「けど、電気自動車は単体では生き残れないだろうな」
「え? 乗ってる人が?」
「いや、車が、だ。充電出来る空間が近くに無かったらアウトだろう」
「ああ、そうかぁ」
「あれから4年だ。ここみたいに充電スポットと一緒に車があれば、今も使える状態かもしれないが。難しいな」
「そうですね。充電可能なガソスタにたまたま停まっていて、そのガソスタにスキル保持者が居れば。けど、条件が幼児でしたっけ?ガソスタに幼児か……」
シフマネさんも渋い顔だ。
今は店内で今後についての計画を話している。
「この店舗のスキル所持が自分である事がはっきりしましたし、これで親子を先に避難させる事に問題はないですよね?」
「親子が16名、それと成人未満が15名、高齢者3名、他成人18名とマック関係者が5名か」
「子供だけだと9人か」
俺がそう言ったのを聞いた子供が不安そうな顔をしたのに気がついた。
「親御さんと一緒だと16人……、高齢者3人と未成年15人は、重すぎて難しいなぁ。うりゆ君達5頭じゃ重くてスピードが出せないし、休み休みになる」
「わしは後でええ」
「私も。若い子を先に乗せてあげて」
高齢者が3人とも固辞をした。それでも未成年15人は多い。
「未成年の子達は待ってもらい、まずは親子を先に届けよう。向こうに着いたらバスも出せるので次は全員で帰還が出来る」
「そうだねぇ。それが1番いいと思う。仏間に無理に詰め込んでも、スピードが落ちたら2日では戻れないし食糧が足らなくなるかも」
「それでいいですか?」
大島氏が聞く前にシフマネさんが皆に了承を得ていた。
「ところでこの店舗はどうやって動かすのですか?」
「ニッポンからバスと一緒に、テイマーの人が大型の魔獣を連れてくると思う」
「大型の魔獣?」
「うん、あのうりゆ君達みたいな、建物を引けるやつ」
窓の外、ウリ坊が居る方角に目を向けると、何か大型の魔獣が砂埃をあげて向かってくるのが見えた。
駐車場手前で止まると思ったのだが、それは駐車場へ突っ込んでから急停車した。
窓の近くに居た者達が後ろへ仰け反った。俺も椅子から転げ落ちた。
駐車場、安全じゃねええええ!と起き上がった時、大島氏がマックのドアから外へと出ていったのが見えた。
慌てて追いかける。もちろん、背中のリュックからポヨン君を出すの忘れない。
「やぁだぁ。こんな所にマックがあるなんて、ラッキー」
そこに居たのは、桜さんと小菊さん、そしてミニバンから降りてきた長谷川さんだった。
なんで、ミニバンママさんがこんな所に? いつもこんなに遠くまで走り回っているのか。
ミニバンママさんが店内でセットを注文、とりあえず食べ終わり落ち着いてから話を聞いた。
「探したわよ。ギルドからの依頼で大島君達の1日あとにニッポンを出て追いかけたのよ。なのに予定の折り返し地点まで行っても出会わないじゃない? これは何かあってどこかで道を逸れたな、と」
「ギルドの依頼?」
「そう。実は折り返し地点の少し先にも迷宮がある事がわかってね、それでそこまで足を延ばしてほしいって。追加の食糧も預かってきたわ。仏間の再生でも間に合うだろうけど念の為って」
「そうなんですね」
「ほら、ギルドの嘘つき。サクッと行ってその辺で好きに道クサ食っていいって言ってたくせに」
「まぁまぁ。それにしてもよくここがわかりましたね」
「まぁね。荒地に入るまでは木が薙ぎ倒されているとこを追ってきた。荒地からは中間地点まで来て出会わなかったので、そこら辺をぐるぐるしてたら、ここを見つけたの」
「あ、桜さんと小菊さんにポテトあげてもいいですか?コアラってポテト食べるかな」
「食べるんじゃない? うちの子好き嫌いなく何でも食べるから」
ぐっ、なんか、俺に刺さった。まぁいいや。ウリゆ君たちも食べたしな。今朝あげてみたんだ。
「ポテトのLを7個……10個くらい貰ってもいいですか?」
ミニバンに積んできた食糧を仏間に移すのでママさんも着いてきた。子供達も着いてきた。
バンの前にお利口そうに座っている桜さんと小菊さんにポテトを渡す。入れ物ごと渡したら器用に摘んで食べている。
子供達はポテトを一本ずつ持ってうりゆ君達の口元に差し出している。もっもっ、と食べている。
仏間に荷物を積み変え終わったママさんと大島氏はまた店内へと戻っていった。
俺と大島氏が4泊5日の旅に出て4日め。
連続の衝撃に襲われている。
まず第一、荒地でマック発見。もちろん、マックの空間スキル保持者も生きていた。そうでないと物資が再生されず、この空間に避難していた人々も生き残れない。
第二に、マックの店舗の空間スキルだけでなく、何と、配達カーと配達バイクにも空間スキルの保持者がいたのだ!
そして第三に、電気が生きている。
いや、俺らの避難所でもキッチンの一部の電気が生きていた。それを考えると不思議でもないんだが、いや、異世界で電気、メチャクチャ不思議だがそれはおいておき、『動く車』の存在だ。
この世界へ転移した車やバス、電車は全て動かないと思われていた。
が、もしかしたら電気自動車は動くのかもしれない。電車って電気……だよな?運転席があれば走るのか?
「早くギルドへ報告したいね、こんな時スマホが通じないってほんと不便」
「けど、電気自動車は単体では生き残れないだろうな」
「え? 乗ってる人が?」
「いや、車が、だ。充電出来る空間が近くに無かったらアウトだろう」
「ああ、そうかぁ」
「あれから4年だ。ここみたいに充電スポットと一緒に車があれば、今も使える状態かもしれないが。難しいな」
「そうですね。充電可能なガソスタにたまたま停まっていて、そのガソスタにスキル保持者が居れば。けど、条件が幼児でしたっけ?ガソスタに幼児か……」
シフマネさんも渋い顔だ。
今は店内で今後についての計画を話している。
「この店舗のスキル所持が自分である事がはっきりしましたし、これで親子を先に避難させる事に問題はないですよね?」
「親子が16名、それと成人未満が15名、高齢者3名、他成人18名とマック関係者が5名か」
「子供だけだと9人か」
俺がそう言ったのを聞いた子供が不安そうな顔をしたのに気がついた。
「親御さんと一緒だと16人……、高齢者3人と未成年15人は、重すぎて難しいなぁ。うりゆ君達5頭じゃ重くてスピードが出せないし、休み休みになる」
「わしは後でええ」
「私も。若い子を先に乗せてあげて」
高齢者が3人とも固辞をした。それでも未成年15人は多い。
「未成年の子達は待ってもらい、まずは親子を先に届けよう。向こうに着いたらバスも出せるので次は全員で帰還が出来る」
「そうだねぇ。それが1番いいと思う。仏間に無理に詰め込んでも、スピードが落ちたら2日では戻れないし食糧が足らなくなるかも」
「それでいいですか?」
大島氏が聞く前にシフマネさんが皆に了承を得ていた。
「ところでこの店舗はどうやって動かすのですか?」
「ニッポンからバスと一緒に、テイマーの人が大型の魔獣を連れてくると思う」
「大型の魔獣?」
「うん、あのうりゆ君達みたいな、建物を引けるやつ」
窓の外、ウリ坊が居る方角に目を向けると、何か大型の魔獣が砂埃をあげて向かってくるのが見えた。
駐車場手前で止まると思ったのだが、それは駐車場へ突っ込んでから急停車した。
窓の近くに居た者達が後ろへ仰け反った。俺も椅子から転げ落ちた。
駐車場、安全じゃねええええ!と起き上がった時、大島氏がマックのドアから外へと出ていったのが見えた。
慌てて追いかける。もちろん、背中のリュックからポヨン君を出すの忘れない。
「やぁだぁ。こんな所にマックがあるなんて、ラッキー」
そこに居たのは、桜さんと小菊さん、そしてミニバンから降りてきた長谷川さんだった。
なんで、ミニバンママさんがこんな所に? いつもこんなに遠くまで走り回っているのか。
ミニバンママさんが店内でセットを注文、とりあえず食べ終わり落ち着いてから話を聞いた。
「探したわよ。ギルドからの依頼で大島君達の1日あとにニッポンを出て追いかけたのよ。なのに予定の折り返し地点まで行っても出会わないじゃない? これは何かあってどこかで道を逸れたな、と」
「ギルドの依頼?」
「そう。実は折り返し地点の少し先にも迷宮がある事がわかってね、それでそこまで足を延ばしてほしいって。追加の食糧も預かってきたわ。仏間の再生でも間に合うだろうけど念の為って」
「そうなんですね」
「ほら、ギルドの嘘つき。サクッと行ってその辺で好きに道クサ食っていいって言ってたくせに」
「まぁまぁ。それにしてもよくここがわかりましたね」
「まぁね。荒地に入るまでは木が薙ぎ倒されているとこを追ってきた。荒地からは中間地点まで来て出会わなかったので、そこら辺をぐるぐるしてたら、ここを見つけたの」
「あ、桜さんと小菊さんにポテトあげてもいいですか?コアラってポテト食べるかな」
「食べるんじゃない? うちの子好き嫌いなく何でも食べるから」
ぐっ、なんか、俺に刺さった。まぁいいや。ウリゆ君たちも食べたしな。今朝あげてみたんだ。
「ポテトのLを7個……10個くらい貰ってもいいですか?」
ミニバンに積んできた食糧を仏間に移すのでママさんも着いてきた。子供達も着いてきた。
バンの前にお利口そうに座っている桜さんと小菊さんにポテトを渡す。入れ物ごと渡したら器用に摘んで食べている。
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仏間に荷物を積み変え終わったママさんと大島氏はまた店内へと戻っていった。
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