トリビュートは生きている

春夏

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7.年長組の奮闘

30.他の人とは違う

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「アリス君、髪の毛いじってみてもいい?」
魔力維持のために伸ばしている僕の髪は、背中の真ん中くらいの長さ。屋敷にいたころは侍女が梳かしたり編んだりしてくれていたけれど、僕ひとりじゃできないし、ミコトもできない。だから旅に出てからは風魔法で乾かすだけだった。

「!できるの?!」
「任せて。アタシ、伯爵家で侍女やってたこともあるのよ」
「ホント?!じゃ、洗ってくれる?」
「もちろ…」 「あかん」
「なんで!だってまだ僕、自分で上手く洗えない!ミコトはやってくれないし!」
「言うたやろ。風呂に一緒に入ったりしたらあかんねん」
「だから!レイアさんに!」
「あかん言うたら…」 「ジェフ。連れてって」
ジェフさんがミコトを引きずって部屋を出ていった。

「これでよしっと。アリス君、今のうちにお風呂入っちゃおうか」
というわけで僕は久しぶりにお風呂を満喫しています。
「せっかくの綺麗な髪が痛んじゃうじゃないの」
「だってぇ…できないんだもん」
レイアさんは少し困った顔をして、思いきったように言った。
「しかたないわね。アタシもお風呂にしよ」
あっという間に服を脱いで、僕のお手本になってくれた。髪の洗い方、体の洗い方……真ん中で揺れる僕と同じモノ。レイアさん、本当に男だったんだぁ……。

レイアさんも湯船に入ってきたので、僕は少し体を離す。
「……あのね、裸で触れ合い…したらダメなの」
「ミコトがそう言ったの?」
「えっと…ミコトとならしてもいいんだって」
「なのに一緒に入ってくれないの?」
「……好き同士じゃなきゃダメなんだって。僕、“好き”ってよくわからなくて。レイアさんは好きな人いる?好き、ってどんなカンジ?」
「今はいないなぁ……誰かを好きになるとね、その人のことを考えると嬉しくなったり苦しくなったり、胸があったかくなったり怖くなったり。とにかく他の人とは違うのよねぇ……」
「……ミコトは……他の人とは違う……かも……」

レイアさんは笑った。
「焦ることないのよ。ミコトと旅をしながら、ゆっくり考えればいい。ミコトがおかしなコトしたら、アタシとジェフが怒ってあげるから」
「……ミコトはそんなことしないもん……」



これは完全に脈アリだ。さっさとしないとアイツらが帰ってくる。あんなヘタレでもミコトは勇者、俺だって我が身がかわいい。
「さ、拭いてあげる。明日からまた旅だよ、今日は可愛く編んであげるからね」
このままじゃ挿れる方を思い出しそうで、俺は慌てて身支度をした。
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