9 / 50
ー第8話ー
しおりを挟む
「あっ!!」
思わず声を上げるとカインはふたの開いた箱を手に取った!
(これがあのキーボックスの中身!じいさんの夢、両親が残した意思!)
興奮気味に中を覗くカインだったが、思わず言葉を失ってしまった。
「空・・・からっぽ!?」
「そりゃそうさ」
心臓が飛び出るくらい驚くカインに対し、男の子はいたって冷静にそういった。
「高価なものとか宝物とか、そういうのを期待したかい?残念ながらそれはそういう類の箱じゃない」
男の子はひょいっと空の箱をカインの手から取り上げる。
「嘘だろってくらい難しい鍵だったろ?それもそのはず、わざとそう作ってあるんだ。よっぽどの努力じゃなきゃ開けられない鍵。逆にそれが開けられるやつが居たら、それはもう化け物みたいな熟練度を持つ鍵師だよ。僕の言いたいこと、わかる?」
「!?」
男の子の言わんとすることに気づき、カインは手に胸を当て自分の体の様子に集中する。よく見れば、骨と皮しかなかったこの体にしっかりと肉付いている筋肉。呼吸も楽だし体が軽い。驚愕の連続でまったく気がつかなかったが、こうしてみるとまるで別人の体のようだ!
「そう!キーボックスを開けたことで熟練度があがった今の君のスキルランクはSS!プラチナマイスタークラスさ!神々が言う人間パラメータの総合値をとったレベルで言えば877レベル、そんじょそこらの格闘家と拳でやりあったって楽勝だよ!笑えるよね、鍵師としての熟練度による恩恵だけで本業の格闘家に勝てちゃうんだから!」
「ぶふぅぅううううう!!!」
我慢できず思わず吹き出したカインの飛沫をすばやい動きで避ける男の子。
「ス!スキルランクSSぅ!?何それ!ランクってS・・・プラチナクラスまでだろ!!」
「何だ、知らなかったのかい?まぁ理論上存在しないランクだから浸透してないんだろうけど、実際にはスキルランクってSSSまであるからね?プラチナマスタークラスって言うんだけど。それにカイン、君はそれに片足突っ込んでるから。もうしばらく熟練度を上げればSSSまでいけるんじゃない?」
「うぉ・・・あ・・・えぇ?」
開いた口がふさがらないカインをみて、男の子はけらけらと指をさして笑っていた。
「これでわかったろ?君が死ななかった理由。死ぬ一歩手前で鍵を開けたことで、どかっとスキルランクが上がったのさ。その結果得られた膨大な恩恵で君の体力・・・HPというやつが莫大な数値に跳ね上がった。おかげで死を免れたって寸法さ!」
(この俺が・・・スキルランクSSだって!?まだ信じられないぞ!とはいっても職業は相変わらずEランクの鍵師なんだけど・・・)
「いやぁ、本題に入る前にこんな様子じゃ困ったもんだな!びっくりして死んじゃうかも!あ、一回死に掛けてたね」
「本題?」
「そう、本題!」
男の子はにこっと笑う。
「カイン、君は今ここがどこで僕が誰か知らないじゃないか!」
思わず声を上げるとカインはふたの開いた箱を手に取った!
(これがあのキーボックスの中身!じいさんの夢、両親が残した意思!)
興奮気味に中を覗くカインだったが、思わず言葉を失ってしまった。
「空・・・からっぽ!?」
「そりゃそうさ」
心臓が飛び出るくらい驚くカインに対し、男の子はいたって冷静にそういった。
「高価なものとか宝物とか、そういうのを期待したかい?残念ながらそれはそういう類の箱じゃない」
男の子はひょいっと空の箱をカインの手から取り上げる。
「嘘だろってくらい難しい鍵だったろ?それもそのはず、わざとそう作ってあるんだ。よっぽどの努力じゃなきゃ開けられない鍵。逆にそれが開けられるやつが居たら、それはもう化け物みたいな熟練度を持つ鍵師だよ。僕の言いたいこと、わかる?」
「!?」
男の子の言わんとすることに気づき、カインは手に胸を当て自分の体の様子に集中する。よく見れば、骨と皮しかなかったこの体にしっかりと肉付いている筋肉。呼吸も楽だし体が軽い。驚愕の連続でまったく気がつかなかったが、こうしてみるとまるで別人の体のようだ!
「そう!キーボックスを開けたことで熟練度があがった今の君のスキルランクはSS!プラチナマイスタークラスさ!神々が言う人間パラメータの総合値をとったレベルで言えば877レベル、そんじょそこらの格闘家と拳でやりあったって楽勝だよ!笑えるよね、鍵師としての熟練度による恩恵だけで本業の格闘家に勝てちゃうんだから!」
「ぶふぅぅううううう!!!」
我慢できず思わず吹き出したカインの飛沫をすばやい動きで避ける男の子。
「ス!スキルランクSSぅ!?何それ!ランクってS・・・プラチナクラスまでだろ!!」
「何だ、知らなかったのかい?まぁ理論上存在しないランクだから浸透してないんだろうけど、実際にはスキルランクってSSSまであるからね?プラチナマスタークラスって言うんだけど。それにカイン、君はそれに片足突っ込んでるから。もうしばらく熟練度を上げればSSSまでいけるんじゃない?」
「うぉ・・・あ・・・えぇ?」
開いた口がふさがらないカインをみて、男の子はけらけらと指をさして笑っていた。
「これでわかったろ?君が死ななかった理由。死ぬ一歩手前で鍵を開けたことで、どかっとスキルランクが上がったのさ。その結果得られた膨大な恩恵で君の体力・・・HPというやつが莫大な数値に跳ね上がった。おかげで死を免れたって寸法さ!」
(この俺が・・・スキルランクSSだって!?まだ信じられないぞ!とはいっても職業は相変わらずEランクの鍵師なんだけど・・・)
「いやぁ、本題に入る前にこんな様子じゃ困ったもんだな!びっくりして死んじゃうかも!あ、一回死に掛けてたね」
「本題?」
「そう、本題!」
男の子はにこっと笑う。
「カイン、君は今ここがどこで僕が誰か知らないじゃないか!」
0
あなたにおすすめの小説
借金5億で異世界転移、よりによって金本位制の世界だった
夜明け一葉
ファンタジー
32歳の個人トレーダー・佐藤慧は、5年間の雪辱を賭けたトレードで5億円の借金を抱え、意識を失った。目覚めると、そこは剣と魔法が存在する見知らぬ世界だった。常識が通じない異世界で、金貨を見るだけで嘔吐する「金アレルギー」を抱えながら、若き冒険者リナと出会い、生き延びる術を探し始める。諦めることだけができなかった男が、新たな世界で再び立ち上がる異世界サバイバル譚。
構造理解で始めるゼロからの文明開拓
TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。
適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。
だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――!
――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
R・P・G ~転生して不死にされた俺は、最強の英雄たちと滅ぼすはずだった異世界を統治する~
イット
ファンタジー
オカルト雑誌の編集者として働いていた瀬川凛人(40)は、怪現象の取材中、異世界の大地の女神と接触する。
半ば強制的に異世界へと転生させられた彼は、惑星そのものと同化し、“星骸の主”として不死の存在へと変貌した。
だが女神から与えられた使命は、この世界の生命を滅ぼし、星を「リセット」すること。凛人はその命令を、拒否する。
彼は、大地の女神により創造された星骸と呼ばれる伝説の六英雄の一人を従者とし、世界を知るため、そして残りの星骸を探すため旅に出る。
しかし一つ選択を誤れば世界が滅びる危うい存在……
女神の使命を「絶対拒否」する不死者と、裏ボス級の従者たち。
これは、世界を滅ぼさず、統治することを選んだ男の英雄譚である。
氷結の夜明けの果て (R16)
ウルフィー-UG6
ファンタジー
Edge of the Frozen Dawn(エッジ・オブ・ザ・フローズン・ドーン)
よくある異世界転生?
使い古されたテンプレート?
――そうかもしれない。
だが、これはダークファンタジーだ。
恐怖とは、姿を見せた瞬間よりも――
まだ見えぬまま、静かに忍び寄るもの。
穏やかな始まり。ほのかな優しさ。
だが、石の下には、眠る獣がいるかもしれない。
その時が来れば、闇は牙を剥く。
あらすじ
失われた魂――影に見つめられながら。
だが、英雄とは……本当に常に“光”のために戦う者なのか?
異国の大地で、記憶のないまま、見知らぬ身体で目を覚ます。
生き延びようとする本能だけが、彼を前へと突き動かす。
――英雄か、災厄か。それを分けるのは、ただ一つの選択。
冷たく、謎めいた女戦士アリニアと共に、
彼は武器を鍛え、輝く都市を訪れ、古の森を抜け、忘れられた遺跡へと踏み込んでいく。
だが、栄光へと近づく一歩ごとに、
痛みが、迷いが、そして見えない傷が刻まれていく。
光の道を歩んでいるかのように見えて――
その背後で、影は静かに育ち続けていた。
――これは、力と希望、そして自ら築き上げる運命の物語。
🔹 広大で容赦のない世界が、挑む者を待ち受ける。
🔹 試練と沈黙の中で絆を深めていく、二人の仲間。
🔹 「居場所」を探す旅路の果てに待つものとは――。
ヴェイルは進む。
その選択はやがて、一つの伝説を生み出すだろう。
それが光か、闇か。――決めるのは、あなた自身だ。
追放料理人とJKの異世界グルメ無双珍道中〜ネットスーパーは最強です〜
音無響一
ファンタジー
わーい、異世界来ちゃった!
スキルスキル〜何かな何かな〜
ネットスーパー……?
これチートでしょ!?
当たりだよね!?
なになに……
注文できるのは、食材と調味料だけ?
完成品は?
カップ麺は?
え、私料理できないんだけど。
──詰みじゃん。
と思ったら、追放された料理人に拾われました。
素材しか買えない転移JK
追放された料理人
完成品ゼロ
便利アイテムなし
あるのは、調味料。
焼くだけなのに泣く。
塩で革命。
ソースで敗北。
そしてなぜかペンギンもいる。
今日も異世界で、
調味料無双しちゃいます!
辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた
平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。
それから幾千年。
現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。
そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。
ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。
だが彼自身はまだ知らない。
自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。
竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。
これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。
チート魔力のせいで世界の管理者に目を付けられましたが、巻き込まれたくないので金稼ぎします
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――
そう信じている守銭奴、鏡谷知里(28)。
交通事故で死んだはずの彼が目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界。
しかもなぜか、規格外のチート魔力を手に入れていた。
だがその力は、本来存在してはいけないものだった。
知里の魔力は、封印されていた伝説の冒険者の魔力と重なったことで生まれた世界のバランスを崩す力。
その異常な魔力に目を付けたのは、この世界を裏から支配する存在――
「世界を束ねる管理者」
神にも等しい力を持つ彼らは、知里を危険視し始める。
巻き込まれたくない。
戦いたくもない。
知里が望むのはただ一つ。
金を稼いで楽して生きること。
しかし純粋すぎる仲間に振り回され、事件に巻き込まれ、気付けば世界の管理者と敵対する羽目に――。
守銭奴のチート魔力持ち冒険者 VS 世界を支配する管理者。
金のために生きる男が、望まぬまま世界の頂点と戦うことになる
巻き込まれ系異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる