天下無双の鍵使いー引き継がれるものー【挿絵付】

サマヨエル

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ー第8話ー

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「あっ!!」



思わず声を上げるとカインはふたの開いた箱を手に取った!



(これがあのキーボックスの中身!じいさんの夢、両親が残した意思!)




興奮気味に中を覗くカインだったが、思わず言葉を失ってしまった。




「空・・・からっぽ!?」



「そりゃそうさ」




心臓が飛び出るくらい驚くカインに対し、男の子はいたって冷静にそういった。




「高価なものとか宝物とか、そういうのを期待したかい?残念ながらそれはそういう類の箱じゃない」





男の子はひょいっと空の箱をカインの手から取り上げる。





「嘘だろってくらい難しい鍵だったろ?それもそのはず、わざとそう作ってあるんだ。よっぽどの努力じゃなきゃ開けられない鍵。逆にそれが開けられるやつが居たら、それはもう化け物みたいな熟練度を持つ鍵師だよ。僕の言いたいこと、わかる?」





「!?」




男の子の言わんとすることに気づき、カインは手に胸を当て自分の体の様子に集中する。よく見れば、骨と皮しかなかったこの体にしっかりと肉付いている筋肉。呼吸も楽だし体が軽い。驚愕の連続でまったく気がつかなかったが、こうしてみるとまるで別人の体のようだ!




「そう!キーボックスを開けたことで熟練度があがった今の君のスキルランクはSS!さ!神々が言う人間パラメータの総合値をとったレベルで言えば877レベル、そんじょそこらの格闘家と拳でやりあったって楽勝だよ!笑えるよね、鍵師としての熟練度による恩恵だけで本業の格闘家に勝てちゃうんだから!」




「ぶふぅぅううううう!!!」





我慢できず思わず吹き出したカインの飛沫をすばやい動きで避ける男の子。





「ス!スキルランクSSぅ!?何それ!ランクってS・・・プラチナクラスまでだろ!!」



「何だ、知らなかったのかい?まぁ理論上存在しないランクだから浸透してないんだろうけど、実際にはスキルランクってSSSまであるからね?プラチナマスタークラスって言うんだけど。それにカイン、君はそれに片足突っ込んでるから。もうしばらく熟練度を上げればSSSまでいけるんじゃない?」






「うぉ・・・あ・・・えぇ?」




開いた口がふさがらないカインをみて、男の子はけらけらと指をさして笑っていた。



「これでわかったろ?君が死ななかった理由。死ぬ一歩手前で鍵を開けたことで、どかっとスキルランクが上がったのさ。その結果得られた膨大な恩恵で君の体力・・・HPというやつが莫大な数値に跳ね上がった。おかげで死を免れたって寸法さ!」




(この俺が・・・スキルランクSSだって!?まだ信じられないぞ!とはいっても職業は相変わらずEランクの鍵師なんだけど・・・)





「いやぁ、本題に入る前にこんな様子じゃ困ったもんだな!びっくりして死んじゃうかも!あ、一回死に掛けてたね」





「本題?」





「そう、本題!」





男の子はにこっと笑う。






「カイン、君は今ここがどこで僕が誰か知らないじゃないか!」



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