妹への復讐と私の幸せ

ぴぴみ

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復讐

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 どうやって復讐してやろうか…。
私は考え込むが妹にされたことをやり返すだけでは芸がない。思いもつかぬこと…妹には決してできないことは何か。

 そして思い付いた。

 私は信頼できる侍女に自身の代わりを頼んだ。影武者として部屋に籠ってもらうために。
父が監視としてつけた使用人の目を掻い潜り裏オークションに参加する。

 闇の中に生きるものが集う場所。ここでは法は機能しない。私は父である公爵から勉強と称して何度か連れてきてもらっていた。
次期当主となるレイノルドを支える者として役に立つこともあるだろうと…。

 今役に立っているわと笑い、私は参加者としてではなくとして自身を売り込みに行った。公爵の名を出し、半ばオークション主催側の人間を脅すようにしてほの暗い舞台上に立った。

 ぷるりとした胸がこぼれそうな衣装に身を包み、顔には蝶の仮面。観客に向かって優雅に一礼する。

 慌てて説明が入った。

「…こちらはとある高貴な血筋のご令嬢。
変わり種でご自身自ら売り込みに来られました。瑞々しいお身体をまだ誰にも触れさせたことがないとのこと。性奴隷として一から育てるのも一興かと。では500万€から。」

 酔狂な者たちが値段をつり上げていく。
もう後には引けない。いざとなったら逃げるつもりだが、そうはならないと予感している。

「5000万€が出ました。他はいらっしゃいませんか?」


「…1億€」

 低い声で仮面の男が言った。他は黙りこんだ。どうやらこの男に買われるようだと私は理解した。

 
 私の身体には魔法がかけられている。
妹に復讐すると決めたときからずっと、強く歪な魔法が私の内側に存在している。
─目的を果たすまで誰も私の身体には触れられない。

 それを隠して目の前の男に買わせたのは悪かったと思うが、同情はしない。あの場所に足を踏み入れているだけでも後ろ暗いことに手を染めている証だ。

 私は目を布か何かで隠され男の家へと連れていかれる。すぐにベッドに連れていかれるのかと思っていたら

「ここでゆっくり休むといい」

 男はそう言って去っていった。



 男は人相は悪いもののよくよく見ると整った顔立ちをしていた。

「よく眠れたか?」

 その言葉に軽く頷き気になっていたことを聞く。

「奴隷として扱わないの?」

「……女には困っていない」

 困った。予想外の相手だ。これでは取引できるかどうか…。そんな心配をおくびにも出さず私は言った。

「私と取引しない?」
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