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真実の愛なんて
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「……大事な話がある」
真面目な顔をして私を呼ぶのは、最推しで婚約者のダグラス。私は、難しい話は後でとばかりに、彼を寝室へと導いた。
「─仕方ないな」
そう言いながら、困ったように眉を寄せている彼は本当に色っぽい。黒い軍服の上着を脱ごうとしている手を止めさせて、彼に言った。
「…私にやらせて?」
***
「……っ…やぁ…」
彼の手が私を容赦なく暴き立てる。
私の身体は、どこもかしこも敏感になっていて彼の手が触れる度に反応してしまう。
漏れる声は甘く、彼の目にも確かな情欲が宿っている。余裕がなくなっている時の彼が好きで、つい誘ってしまう。はしたないことだとは思うけれど。
──それに、ここまで彼を育てるの、大変だったのよ?
初めは、力の加減が分からなかったのか痛いばかりで、私が軽く呻く度に動揺していたダグラス。まあそれはそれで、尊いなとは思ったけれど。
どういう徳を積んだのか、最推しダグラスの婚約者になっていると気づいて、女を知らない彼にあれこれ教えて。今ではこんなに…。
「……ぁ、ぁぁ…もぅ…っ」
彼に翻弄されて、長い夜は更けていく。
意識を失っていたのか、目覚めると私に背を向けて彼は寝台に腰かけていた。
ベッドが軋む音で私が起きたことに気づいたのか、彼は言った。
「アリシアとの間に真実の愛を見つけたんだ。どうか私と別れてくれ」
「……はぁ」
予想だにしていなかったことなので、間の抜けた声を出してしまった。ベッドで愛し合った後に他の女の名前を出します普通?
その女なら知ってます。ゲームにも出てきた儚げ美人ですよね?
確か借金だらけの家に生まれて、男の扱いに長けた女。まさか、彼を奪われるなんて…。
ダグラスは、女を分かっていないところがあるからきっと騙されたんでしょう。
そういうところも迂闊で、かわいいんですけれど、私から去っていくのだけは許しません。だって、あなたを真に愛せるのは私だけですよ?
泥棒猫にもお灸を据えなくてはね…。
楽しみにしていて…?
真面目な顔をして私を呼ぶのは、最推しで婚約者のダグラス。私は、難しい話は後でとばかりに、彼を寝室へと導いた。
「─仕方ないな」
そう言いながら、困ったように眉を寄せている彼は本当に色っぽい。黒い軍服の上着を脱ごうとしている手を止めさせて、彼に言った。
「…私にやらせて?」
***
「……っ…やぁ…」
彼の手が私を容赦なく暴き立てる。
私の身体は、どこもかしこも敏感になっていて彼の手が触れる度に反応してしまう。
漏れる声は甘く、彼の目にも確かな情欲が宿っている。余裕がなくなっている時の彼が好きで、つい誘ってしまう。はしたないことだとは思うけれど。
──それに、ここまで彼を育てるの、大変だったのよ?
初めは、力の加減が分からなかったのか痛いばかりで、私が軽く呻く度に動揺していたダグラス。まあそれはそれで、尊いなとは思ったけれど。
どういう徳を積んだのか、最推しダグラスの婚約者になっていると気づいて、女を知らない彼にあれこれ教えて。今ではこんなに…。
「……ぁ、ぁぁ…もぅ…っ」
彼に翻弄されて、長い夜は更けていく。
意識を失っていたのか、目覚めると私に背を向けて彼は寝台に腰かけていた。
ベッドが軋む音で私が起きたことに気づいたのか、彼は言った。
「アリシアとの間に真実の愛を見つけたんだ。どうか私と別れてくれ」
「……はぁ」
予想だにしていなかったことなので、間の抜けた声を出してしまった。ベッドで愛し合った後に他の女の名前を出します普通?
その女なら知ってます。ゲームにも出てきた儚げ美人ですよね?
確か借金だらけの家に生まれて、男の扱いに長けた女。まさか、彼を奪われるなんて…。
ダグラスは、女を分かっていないところがあるからきっと騙されたんでしょう。
そういうところも迂闊で、かわいいんですけれど、私から去っていくのだけは許しません。だって、あなたを真に愛せるのは私だけですよ?
泥棒猫にもお灸を据えなくてはね…。
楽しみにしていて…?
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