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第1章
生まれ変わり
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ゴポッ…… コポポ…
何処かで何かの音がする。
…けど、あれ?何処かで聞いたことがあるような音だ……何だったっけ。
ていうか、あれ?あれ??私って、何だったっけ?さっきまで……あれ?私こんな所で何を……って、えぇ??
……私、って…なんて名前だっけ………??
漠然とした意識の中で、そんな疑問がゆらりと浮かぶ。
ふわふわと漂って、霞んで揺らいで、全く見えないしわからない。
まるで霧の中で船を漕いでいるみたいな…ああ、まるで絶望的じゃないかその状況
…名前が、出てこない………
そんなことを思っていると、ふいにガクンッ、と頭の中に衝撃が来た。
例えるなら、船が岸に打ち上げられたような。
思わずハッとさせる、そんな声……
「フラウ」
なんだ、それ……
『フラウ』
ぐわぁん
はっきりと、声が聞こえた。
その声は不思議と自分の中に染み渡るような、そんな聞き心地の良い声で。
「……っ、?」
不思議と声のする方へと、反射的に手を伸ばした
………
…バシャアッ
「っはぁっ?!」
ドシャッ、と地面に落下する。
いッた、受身なんて取る暇なかった。お陰で首を捻ったよ、全く。レディはもうちょい丁重に扱えよあのくそショタ神……って、
「………はぁぁ!?」
捻ってしまった首まわりはおろか、顔や胸やお腹辺りまでペチペチと叩きながら、私は思いっきり叫んだ。
何この細っこくくびれたお腹、
何この色白の雪みたいな肌、
何この下手したら瘦せぎすな身体、
何この貧相なむn………げふんげふんっ
いや別に最後のはともかく、別に自慢してるわけじゃないからね。ただ自分の状況を客観的に述べただけだからねっ!
と、ともかく。
私は濡れた髪を乱暴に後ろに撫でつけながら、この変貌しすぎた自分の身体をまじまじと眺めていた。そういや、前は短かった髪の毛が伸びている。
いやぁ、何といってもまず、違和感がすごいよね。第一の感想はそれ。
自分の周りを見てみると、自分が立つ地面だけが濡れていた。そういや私も濡れているし、私は水の中からでも出てきたのだろうか。
試しに上を眺めてみると、そこにはみずみずしい緑色の葉っぱが、青々と茂っていた。
優しく風が吹き抜けて、緑色を揺らしていく。
私が不思議に思いながら見上げていると、不意に声が響いた。
「はじめまして、愛しい我が子たち」
その声は、さっき水の中で聞いていた声と同じ。
私が反射的にきょろきょろと辺りを見渡してみると、ここはまるで広い部屋のような場所だった。いや、多分現にそうなんだろう。
そして、この葉っぱや木の枝みたいなもので覆われた部屋の中には、私のように色白な人たちが多くいた。
………えっ?
我が子たちって……え、ここに居る人達全員、私の兄弟??
大家族すぎるわ。ちょっとした学校開けるレベルよ?
「私はあなたたちの母……この場所、オリーヴィアの妖精女王です。あなたたちは【妖精】として、この世界に生を受けました。祝福をくださった、この世の森羅万象に感謝を…」
……ん?よう、せい……??
ティターニアさんから発せられた言葉に、ぴしり、と思考回路が固まる。
ティターニアさんって名前結構長いな、ニアさんって呼ぼう。…じゃなくて、
妖精っておま……私、人間じゃないの?
じゃあ、ここにいる人達全員…人間じゃなくて妖精なの??こんなに沢山?
「…あなたたちの戸惑いもわかります。ですが、あなたたちは生を受けました。微力ながら私も力を添えます。あなたたちがこの世に、祝福をもたらさんことを……」
声がそう告げると共に、部屋の中心に光があふれ出た。
その光のベールから、ふらり、と人影が出てくる。
その人は、ふわふわとたなびく金色の長髪を持ち、そしてオリーブ色の瞳を持った、まるで彫刻のように美しい女の人だった。肌は白く陶器のようで、手足は長く、すらりとしたスタイル。
そして何より、神々しい光を纏った金色の羽を持ち、見るもの全てを魅了するような、そんな美しさを持っていた。
何処かで何かの音がする。
…けど、あれ?何処かで聞いたことがあるような音だ……何だったっけ。
ていうか、あれ?あれ??私って、何だったっけ?さっきまで……あれ?私こんな所で何を……って、えぇ??
……私、って…なんて名前だっけ………??
漠然とした意識の中で、そんな疑問がゆらりと浮かぶ。
ふわふわと漂って、霞んで揺らいで、全く見えないしわからない。
まるで霧の中で船を漕いでいるみたいな…ああ、まるで絶望的じゃないかその状況
…名前が、出てこない………
そんなことを思っていると、ふいにガクンッ、と頭の中に衝撃が来た。
例えるなら、船が岸に打ち上げられたような。
思わずハッとさせる、そんな声……
「フラウ」
なんだ、それ……
『フラウ』
ぐわぁん
はっきりと、声が聞こえた。
その声は不思議と自分の中に染み渡るような、そんな聞き心地の良い声で。
「……っ、?」
不思議と声のする方へと、反射的に手を伸ばした
………
…バシャアッ
「っはぁっ?!」
ドシャッ、と地面に落下する。
いッた、受身なんて取る暇なかった。お陰で首を捻ったよ、全く。レディはもうちょい丁重に扱えよあのくそショタ神……って、
「………はぁぁ!?」
捻ってしまった首まわりはおろか、顔や胸やお腹辺りまでペチペチと叩きながら、私は思いっきり叫んだ。
何この細っこくくびれたお腹、
何この色白の雪みたいな肌、
何この下手したら瘦せぎすな身体、
何この貧相なむn………げふんげふんっ
いや別に最後のはともかく、別に自慢してるわけじゃないからね。ただ自分の状況を客観的に述べただけだからねっ!
と、ともかく。
私は濡れた髪を乱暴に後ろに撫でつけながら、この変貌しすぎた自分の身体をまじまじと眺めていた。そういや、前は短かった髪の毛が伸びている。
いやぁ、何といってもまず、違和感がすごいよね。第一の感想はそれ。
自分の周りを見てみると、自分が立つ地面だけが濡れていた。そういや私も濡れているし、私は水の中からでも出てきたのだろうか。
試しに上を眺めてみると、そこにはみずみずしい緑色の葉っぱが、青々と茂っていた。
優しく風が吹き抜けて、緑色を揺らしていく。
私が不思議に思いながら見上げていると、不意に声が響いた。
「はじめまして、愛しい我が子たち」
その声は、さっき水の中で聞いていた声と同じ。
私が反射的にきょろきょろと辺りを見渡してみると、ここはまるで広い部屋のような場所だった。いや、多分現にそうなんだろう。
そして、この葉っぱや木の枝みたいなもので覆われた部屋の中には、私のように色白な人たちが多くいた。
………えっ?
我が子たちって……え、ここに居る人達全員、私の兄弟??
大家族すぎるわ。ちょっとした学校開けるレベルよ?
「私はあなたたちの母……この場所、オリーヴィアの妖精女王です。あなたたちは【妖精】として、この世界に生を受けました。祝福をくださった、この世の森羅万象に感謝を…」
……ん?よう、せい……??
ティターニアさんから発せられた言葉に、ぴしり、と思考回路が固まる。
ティターニアさんって名前結構長いな、ニアさんって呼ぼう。…じゃなくて、
妖精っておま……私、人間じゃないの?
じゃあ、ここにいる人達全員…人間じゃなくて妖精なの??こんなに沢山?
「…あなたたちの戸惑いもわかります。ですが、あなたたちは生を受けました。微力ながら私も力を添えます。あなたたちがこの世に、祝福をもたらさんことを……」
声がそう告げると共に、部屋の中心に光があふれ出た。
その光のベールから、ふらり、と人影が出てくる。
その人は、ふわふわとたなびく金色の長髪を持ち、そしてオリーブ色の瞳を持った、まるで彫刻のように美しい女の人だった。肌は白く陶器のようで、手足は長く、すらりとしたスタイル。
そして何より、神々しい光を纏った金色の羽を持ち、見るもの全てを魅了するような、そんな美しさを持っていた。
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