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第1幕 甘美なる果実の守護者、参上!!
第1幕 1話 甘美なる果実の守護者、参上!!
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古来より美少年・・・否、今は「ショタ」と呼ぶべきだろうか。ショタは世界各所で”憧れのマト”だった。
ある哲学者は「女性よりも純真な恋を育める」…などと弟子に言って回っていたそうだ。
・・・それどころではない。同性愛に文字通り”死ぬほど”厳しいタイプの宗教の、しかも教祖ですら「その魔性は用心に値する」とのたまったなんていう、「テメェがそれじゃ元も子もねぇじゃねぇか!!」・・・ってな感じの話もある。
世界どころか、宗教の壁ですらブチ壊してのけるようなトキメキが、ショタにはあるのである。
仏教では、宗派の差こそあるが、基本女人との姦通は法度であったため、男色文化がその分ニョキニョキと発達してきた。
…勘のいい諸君はお気づきだろう。仏教色の根強い、我々の祖国、「日本」も例外ではないのだ―――!!!
一時期、明治来「基教文化の流入」という邪魔が入りやがったものの、寧ろ近年、年月を重ねるごとにそのショタコン文化は復活し、繁栄の一途を辿っている・・・見てくれよ!このマイ本棚のラインナップを!!
「ボーイミーツ・オレ」
「俺の弟が可愛すぎる!!」
エトセトラ・・・エトセトラ!!!全部ショタが見事にショタショタしてショタなんだ!!最高なんだ!!!
全部が全部諸君らにも紹介したいところだが・・・あいにく時間がない。
壁掛けの時計をみれば現在6:34・・・これから出社だ。・・・てか遅刻だな!!電車に間に合わねえwww昨日某絵描きサイトでいー感じのショタイラ見てやっさってたせいだわこれwww爆睡オブ快眠だったぜwwww
「…まあいいか。日本は労働者に甘いからへーこら謝り倒せばモーマンタイか」
さっさと電車に乗ってさっさと怒られてさっさと帰ろう。んでもって今日某密林から届く新刊を楽しむんだ♡
・・・そうして俺は、サクッと身支度して、いつもより2便くらい遅い電車に乗り込んだ。
…さて、電車に乗り込んだ俺は、いつも通りネットニュースで社会の動向を…んなわけねぇだろうが。うっせぇわ。…ショタの画像を漁っていたんだよ。俺は。ショタ活さえ不自由しなけりゃあ社会がどうなろうとどうでもいいんだよ。
・・・んで、なんか良さげなのないかなーってスワイプをしてたんだが…ふと前の方に目をやったらばアナタ、視線の先に短パンショタがいるじゃないの!!しかもまぁ、お人形さんみたいにキレーなお顔なの!!
「今日はあの子に決まりだな・・・」
僥倖と思った。その黒髪、顔のパーツ、短パンからチラリと見えるシコリティ溢れる腿――――その全てを失明するほど鮮烈に焼き付けて、帰宅後はマイスティックパーティーを開こうじゃないか。
・・・何、実際に手をだすんじゃないかって…何を言うのか!!俺は「紳士」を目指しているんだ!!馬鹿にしないでくれたまえ――――
…いいかい、諸君。諸君こそ何もわかっていない、ショタの神聖さを。ショタというのはショタコン同志達共有の財産なんだ。諸君ら非ショタコンは勿論だが、我々同志の内の、誰か一人でもその価値を穢すことがあってはならないんだ。「禁断の果実」なんだ。
本物の紳士には―――ショタコンには、その財産を愛で、保護し、後世へ永遠に繋げていくという「義務」がある。それが掟だ。
そんな永久不可侵の存在に俺が手を出すとでも・・・?畏れ多いな。とにかく、わかってくれたまえ。
・・・さあ、長くなったが、その間にあの少年の”ダウンロード”が完了した。いつでもイケるぜ。どこでも…は当然選ぶがな。
それはそうと、こんなにも朝っぱらから運命的な出会いをしたんだ。「二度目」があってくれてもいいんじゃないか?
期待たっぷりと、不審がられない程度に辺りを見回す。・・・しかし、どれもこれも目に映るのは年こいたジジババばっかり・・・
「クソが…君らはお呼びじゃないんだよ」
高齢化社会に失望しながら、目線をスマホに戻そうとした・・・が、俺のカンがその一瞬から不穏な空気を切り取った。
左から灰色のフードを深々と被った、やつれた感じの男が歩いてくる…いや、それだけではただ怪しいだけの――――おい待て、何を出して…「ナイフ」じゃねぇか!!!
「早く逃げろ!!!」
・・・そう叫べたら多少は違ったんだろうが、そう言うよりも早く、前方左にいた男性が背中を深々と切り裂かれた。電車内で響き渡る男性の野太い叫び声。周りもその惨状に気が付き、カエルの合唱みたくつられてきゃあきゃあと騒ぎ出した。
「テメェらさっさと死ねや!!!ムカつくんだよ!!!」
フードもとらず、男が声を荒げる。次々と振り下ろされる刃に血を飛ばし、床へ倒れこむ老人たち・・・成人男性もその気迫に押され、取り押さえようとするわけもなく一目散にその場を逃れていった。
俺も逃げなくては・・・そう思った。だが、脳に焼き付いたデータが神経の命令伝達を即座に上書きした。
「少年ッ!!!!」
さっき出会った、あのエロティックな少年は、我々ショタコンの存在意義だ!!!現世の宝だ!!
切り裂き魔の目線がかの少年とぴったり合う・・・少年が怯える――――テメェごときがショタに手を下すなど、あってたまるかよ!!!
「死なせるかッ!!!!!!」
ショタをかばった。だが俺は・・・さすがに俺までは守れなかったみてぇだ。
背中に深々と刺さるナイフの切っ先・・・・思いの他重ねが厚かったようだ。肋骨ごと突き割って、内臓部にまで達しているだろう。
「邪魔しやがって・・・ヒーロー気取りかよ!!!」
アドレナリン全開の男が更にナイフをねじ込む。全身の筋肉が硬直して、俺は動けない。ただただ口からよだれがだらだらと・・・
「オヴッ・・・ゲ…」
…あーダメだ。やっぱり血も出てきた。今日が俺の命日らしい。上司に怒られないで済むのはありがたいが・・・あークソ、、、新刊が心残りだ・・・それと少年――――あぁ…君のきれいな膝を俺の吐血で穢してしまって申し訳ない。だが君は我々の”愛し果実”だ・・・せめて逃げて、少しでも綺麗なまま生き残ってくれ―――――
「素晴らしいな」
薄らぐ意識の中で聞こえた、はっきりとした声。誰だ・・・異世界にでも飛ばしてくれんのか?せめてショタがたくさんいる世界線に―――――
「君にはショタに対する誠実さ・・・というか、まぶしい限りの忠誠心がある。君こそ疑いようのない、ショタ魂紳士だ」
それはどうも。当たり前のことだからね。それはそうとさっさと異世界に―――――
「君には”絶対紳士”になる資格がある」
・・・・はい?
「君に問う。少年を救いたいか?」
「当たり前だ!!!」・・・と叫びたかったが、声なんかもうでない。俺は力なく、動いたか動かなかったかわからないくらいに顎を動かして、うなずこうとした。
「承知した・・・・さあ、守るぞ!!我らが至宝を!!!」
次の瞬間、俺の体が強烈に光りだした。おいおい・・・勘弁してくれ。何をしやがったんだ――――や、待て、背中が急に楽になりだしたぞ。どうなってんだ、これは―――――
数秒して、ぎゅんという音の後に光が収縮した。・・・急すぎる展開についていけない。まだ俺の脳ミソがバグついている。だが、はっきりとわかることがあった。俺は「変身」している。
「うおぉおぉお・・・!?!?!?」
黒いスーツ・・・っぽいのに身を包まれているらしい。電車の窓へ微かに映るのは、、、なんだこのかっちょわるい仮面は。黒い目の部分(視界は奇妙なことに、透明である)と赤いベースにマッスグ・ジグザグの黄色いヘンテコなパーツが引っ付いている
「えぇ・・・」
ひどくドンビキしてると、またあの不可思議な声が頭の中にこだまする。
「ふふ・・・いいだろう、いいだろう。これこそ絶対紳士の正装だ。君は”ショタコンマン”になったんだよ」
待ってくれ、いいかげん頭の中を整理させてはくれまいか・・・などとツッこむ前に、男が再度突っ込んできた。
「ふ・・・・ふざけやがって!!さっさと死にせぇろや!!」
やばい!!・・・と思って、つい刃物を手づかみにしてしまった。しまった、指がズタズタに切れ――――て、ないだと!!?どうみたって素手なのに・・・・
「う・・・ふふわはははは。。。」
もう笑うしかなかったが、そんな姿を見て今度は切り裂き魔の方が逆に腰が引けてきたらしい…そんな雰囲気だ。刃物を握りしめながら後ずさりする男の様子を見て、少しずつ俺の方も心の余裕が生まれてきた。その空白には…徐々に「怒り」という燃料がボンボンと投下されていった。
「・・・なあ、アンタ。なぜこの少年に手をかけようとしたんだね」
「ヨ…うるせえッ!!!!会社も倒産した!!嫁にも逃げられた!!!金ももうねェ!!!終わったんだよ!!俺は!!!!だからぶっ殺した!!!テメェらだけなんでそんな幸せなんだよ!!!わからねぇだろ!!俺みてぇな不幸は!!!!」
・・・なんだ?コイツ。なに滅茶苦茶なこと言ってんだよ。
「知らねえよ。テメェのことなんか。」
「そうだろうな!!!だからぶっ殺すんだよ!!!そこのガキも―――あ?」
ナイフのブレード部を握る右手に力が入る。
「なんだよ、そのクソ論理はよ・・・!!!!」
ミシミシと軋む音もなく、ナイフの刃は掌の中で一気に砕け散った。
「おッ!!…ヒ」
「…俺もさぁ、はっきり言って社会がクソだろうが、それで君が死のうがどうでもいいんだわ。・・・けどさぁ、男の子に手ぇ出すなよ…俺らン宝なんだよ…!俺が生きる意味なんだよ!!俺の全てなんだよ!!!」
「てッ…めぇ。。。何…言ってんだよ…オイ…」
男の声がどんどんフェードアウトしていく。この野郎、、、そんな覚悟でよくも――――
「…いいか、君は禁断の果実に手をつけようとした。あってはならないことだ。そして実際・・・この子は一生消えないトラウマを抱えることになった。ショタコンにとって禁忌だよ、君。ショタを傷つけるのは・・・君には、”罰”が必要だ。」
そう言って男の両手を握る。そして…一気に握りしめる!!!
「ぎゃああ!」と断末魔をあげる男。手のひら全部の骨をめしゃくしゃにしてやった。ショタを害そうとする手なんかいらねぇだろ。けどなぁ、こんなんじゃ俺は収まらねぇんだよ。よくもショタに恐い思いをさせやがったな。
「さあ、もう一発くらい――――」
・・・と、拳を振り上げようとしたが、脳内に一瞬少年の顔がちらついた。
「(・・・いや、これ以上やったら、逆に彼を怖がらせてしまうかもしれない。それは、絶対にいけない・・・・)」
後ろの少年に目を向ける。少年は一瞬ビクッと怯える仕草を見せたが――――
「・・・もう大丈夫。大丈夫…おケガはありませんか?少年」
…紳士としての選択を優先させた。できる限り、落ち着いた口調で語りかけると、一瞬ぽわーんとした表情を浮かべたが、最終的に静かにうなずいてくれた。・・・やはりかわいい。エロい。
「・・・さて、君の処遇だが・・・・」
「アッ…ア…」
「・・・この辺にしといてやる。あとは…サツに任せるさ。君はこの感じだと…数人殺してる。間違いなく死刑だが…まぁ、執行日までムショ飯食って、生きて、反省することだな」
「…ハイ」
間もなくして、緊急停止していた車両に警察の機動隊が乗り込んできた。だが、当人は既に無力化されていたので、その殆どがあっけにとられながら男を連行していった。
俺も俺で・・・まぁ、こんなほんにゃら仮面みたいなナリだ。当然職質受けるわな。…てか変身解けねぇ。
俺の場合、一応ステゴロとはいえナイフを砕いた時点である程度無力化しているわけだから、それ以降にやった「手のひらぶっこわし」は過剰防衛になり得る。
それ追及されたらちょっとまずいなーとか思いながら話を続けていたが・・・あの少年、意外と弁がたつんだ。小脇から出てきたと思えば、あの年齢で「もし他にもナイフ持ってたらどうするんですか!」・・・なんてさ。可愛い上に頭もキレるだなんて・・・なおさらエロいじゃないか!!!
そんなこんなで、口裏合わせみたいになってしまったが、俺はなんとか解放してもらえた。
・・・さて、名残惜しいが、俺にはまだ上司の叱責が待っている。あの可愛らしい少年ともお別れだ。
職質での弁明に一言礼を言うと、少年から声が返ってくる。
「助けてくれてありがとうございます!!ヒーローのお兄さん!!!」
・・・これ以上の喜びはない。やばい、泣けてきた…。ありがとう、ありがとう・・・愛しのショタちゃん・・・・!!
すると同時に、変身が解ける。一体何がトリガーなんだ。…てかこれはそもそも何なんだ・・・これは。謎は深まるばかりである。
「どちらにせよ、会社行ってから、だな・・・いや待てよ、”今回の事件で遅れました”っつったらワンチャン許してくれるんじゃね・・・・?」
ショタの笑顔と淡い期待を抱いて、再び電車に乗り込む。
俺は少年の笑顔を守る絶対紳士、「ショタコンマン」。ショタ魂胸に、今日も戦う―――――
ある哲学者は「女性よりも純真な恋を育める」…などと弟子に言って回っていたそうだ。
・・・それどころではない。同性愛に文字通り”死ぬほど”厳しいタイプの宗教の、しかも教祖ですら「その魔性は用心に値する」とのたまったなんていう、「テメェがそれじゃ元も子もねぇじゃねぇか!!」・・・ってな感じの話もある。
世界どころか、宗教の壁ですらブチ壊してのけるようなトキメキが、ショタにはあるのである。
仏教では、宗派の差こそあるが、基本女人との姦通は法度であったため、男色文化がその分ニョキニョキと発達してきた。
…勘のいい諸君はお気づきだろう。仏教色の根強い、我々の祖国、「日本」も例外ではないのだ―――!!!
一時期、明治来「基教文化の流入」という邪魔が入りやがったものの、寧ろ近年、年月を重ねるごとにそのショタコン文化は復活し、繁栄の一途を辿っている・・・見てくれよ!このマイ本棚のラインナップを!!
「ボーイミーツ・オレ」
「俺の弟が可愛すぎる!!」
エトセトラ・・・エトセトラ!!!全部ショタが見事にショタショタしてショタなんだ!!最高なんだ!!!
全部が全部諸君らにも紹介したいところだが・・・あいにく時間がない。
壁掛けの時計をみれば現在6:34・・・これから出社だ。・・・てか遅刻だな!!電車に間に合わねえwww昨日某絵描きサイトでいー感じのショタイラ見てやっさってたせいだわこれwww爆睡オブ快眠だったぜwwww
「…まあいいか。日本は労働者に甘いからへーこら謝り倒せばモーマンタイか」
さっさと電車に乗ってさっさと怒られてさっさと帰ろう。んでもって今日某密林から届く新刊を楽しむんだ♡
・・・そうして俺は、サクッと身支度して、いつもより2便くらい遅い電車に乗り込んだ。
…さて、電車に乗り込んだ俺は、いつも通りネットニュースで社会の動向を…んなわけねぇだろうが。うっせぇわ。…ショタの画像を漁っていたんだよ。俺は。ショタ活さえ不自由しなけりゃあ社会がどうなろうとどうでもいいんだよ。
・・・んで、なんか良さげなのないかなーってスワイプをしてたんだが…ふと前の方に目をやったらばアナタ、視線の先に短パンショタがいるじゃないの!!しかもまぁ、お人形さんみたいにキレーなお顔なの!!
「今日はあの子に決まりだな・・・」
僥倖と思った。その黒髪、顔のパーツ、短パンからチラリと見えるシコリティ溢れる腿――――その全てを失明するほど鮮烈に焼き付けて、帰宅後はマイスティックパーティーを開こうじゃないか。
・・・何、実際に手をだすんじゃないかって…何を言うのか!!俺は「紳士」を目指しているんだ!!馬鹿にしないでくれたまえ――――
…いいかい、諸君。諸君こそ何もわかっていない、ショタの神聖さを。ショタというのはショタコン同志達共有の財産なんだ。諸君ら非ショタコンは勿論だが、我々同志の内の、誰か一人でもその価値を穢すことがあってはならないんだ。「禁断の果実」なんだ。
本物の紳士には―――ショタコンには、その財産を愛で、保護し、後世へ永遠に繋げていくという「義務」がある。それが掟だ。
そんな永久不可侵の存在に俺が手を出すとでも・・・?畏れ多いな。とにかく、わかってくれたまえ。
・・・さあ、長くなったが、その間にあの少年の”ダウンロード”が完了した。いつでもイケるぜ。どこでも…は当然選ぶがな。
それはそうと、こんなにも朝っぱらから運命的な出会いをしたんだ。「二度目」があってくれてもいいんじゃないか?
期待たっぷりと、不審がられない程度に辺りを見回す。・・・しかし、どれもこれも目に映るのは年こいたジジババばっかり・・・
「クソが…君らはお呼びじゃないんだよ」
高齢化社会に失望しながら、目線をスマホに戻そうとした・・・が、俺のカンがその一瞬から不穏な空気を切り取った。
左から灰色のフードを深々と被った、やつれた感じの男が歩いてくる…いや、それだけではただ怪しいだけの――――おい待て、何を出して…「ナイフ」じゃねぇか!!!
「早く逃げろ!!!」
・・・そう叫べたら多少は違ったんだろうが、そう言うよりも早く、前方左にいた男性が背中を深々と切り裂かれた。電車内で響き渡る男性の野太い叫び声。周りもその惨状に気が付き、カエルの合唱みたくつられてきゃあきゃあと騒ぎ出した。
「テメェらさっさと死ねや!!!ムカつくんだよ!!!」
フードもとらず、男が声を荒げる。次々と振り下ろされる刃に血を飛ばし、床へ倒れこむ老人たち・・・成人男性もその気迫に押され、取り押さえようとするわけもなく一目散にその場を逃れていった。
俺も逃げなくては・・・そう思った。だが、脳に焼き付いたデータが神経の命令伝達を即座に上書きした。
「少年ッ!!!!」
さっき出会った、あのエロティックな少年は、我々ショタコンの存在意義だ!!!現世の宝だ!!
切り裂き魔の目線がかの少年とぴったり合う・・・少年が怯える――――テメェごときがショタに手を下すなど、あってたまるかよ!!!
「死なせるかッ!!!!!!」
ショタをかばった。だが俺は・・・さすがに俺までは守れなかったみてぇだ。
背中に深々と刺さるナイフの切っ先・・・・思いの他重ねが厚かったようだ。肋骨ごと突き割って、内臓部にまで達しているだろう。
「邪魔しやがって・・・ヒーロー気取りかよ!!!」
アドレナリン全開の男が更にナイフをねじ込む。全身の筋肉が硬直して、俺は動けない。ただただ口からよだれがだらだらと・・・
「オヴッ・・・ゲ…」
…あーダメだ。やっぱり血も出てきた。今日が俺の命日らしい。上司に怒られないで済むのはありがたいが・・・あークソ、、、新刊が心残りだ・・・それと少年――――あぁ…君のきれいな膝を俺の吐血で穢してしまって申し訳ない。だが君は我々の”愛し果実”だ・・・せめて逃げて、少しでも綺麗なまま生き残ってくれ―――――
「素晴らしいな」
薄らぐ意識の中で聞こえた、はっきりとした声。誰だ・・・異世界にでも飛ばしてくれんのか?せめてショタがたくさんいる世界線に―――――
「君にはショタに対する誠実さ・・・というか、まぶしい限りの忠誠心がある。君こそ疑いようのない、ショタ魂紳士だ」
それはどうも。当たり前のことだからね。それはそうとさっさと異世界に―――――
「君には”絶対紳士”になる資格がある」
・・・・はい?
「君に問う。少年を救いたいか?」
「当たり前だ!!!」・・・と叫びたかったが、声なんかもうでない。俺は力なく、動いたか動かなかったかわからないくらいに顎を動かして、うなずこうとした。
「承知した・・・・さあ、守るぞ!!我らが至宝を!!!」
次の瞬間、俺の体が強烈に光りだした。おいおい・・・勘弁してくれ。何をしやがったんだ――――や、待て、背中が急に楽になりだしたぞ。どうなってんだ、これは―――――
数秒して、ぎゅんという音の後に光が収縮した。・・・急すぎる展開についていけない。まだ俺の脳ミソがバグついている。だが、はっきりとわかることがあった。俺は「変身」している。
「うおぉおぉお・・・!?!?!?」
黒いスーツ・・・っぽいのに身を包まれているらしい。電車の窓へ微かに映るのは、、、なんだこのかっちょわるい仮面は。黒い目の部分(視界は奇妙なことに、透明である)と赤いベースにマッスグ・ジグザグの黄色いヘンテコなパーツが引っ付いている
「えぇ・・・」
ひどくドンビキしてると、またあの不可思議な声が頭の中にこだまする。
「ふふ・・・いいだろう、いいだろう。これこそ絶対紳士の正装だ。君は”ショタコンマン”になったんだよ」
待ってくれ、いいかげん頭の中を整理させてはくれまいか・・・などとツッこむ前に、男が再度突っ込んできた。
「ふ・・・・ふざけやがって!!さっさと死にせぇろや!!」
やばい!!・・・と思って、つい刃物を手づかみにしてしまった。しまった、指がズタズタに切れ――――て、ないだと!!?どうみたって素手なのに・・・・
「う・・・ふふわはははは。。。」
もう笑うしかなかったが、そんな姿を見て今度は切り裂き魔の方が逆に腰が引けてきたらしい…そんな雰囲気だ。刃物を握りしめながら後ずさりする男の様子を見て、少しずつ俺の方も心の余裕が生まれてきた。その空白には…徐々に「怒り」という燃料がボンボンと投下されていった。
「・・・なあ、アンタ。なぜこの少年に手をかけようとしたんだね」
「ヨ…うるせえッ!!!!会社も倒産した!!嫁にも逃げられた!!!金ももうねェ!!!終わったんだよ!!俺は!!!!だからぶっ殺した!!!テメェらだけなんでそんな幸せなんだよ!!!わからねぇだろ!!俺みてぇな不幸は!!!!」
・・・なんだ?コイツ。なに滅茶苦茶なこと言ってんだよ。
「知らねえよ。テメェのことなんか。」
「そうだろうな!!!だからぶっ殺すんだよ!!!そこのガキも―――あ?」
ナイフのブレード部を握る右手に力が入る。
「なんだよ、そのクソ論理はよ・・・!!!!」
ミシミシと軋む音もなく、ナイフの刃は掌の中で一気に砕け散った。
「おッ!!…ヒ」
「…俺もさぁ、はっきり言って社会がクソだろうが、それで君が死のうがどうでもいいんだわ。・・・けどさぁ、男の子に手ぇ出すなよ…俺らン宝なんだよ…!俺が生きる意味なんだよ!!俺の全てなんだよ!!!」
「てッ…めぇ。。。何…言ってんだよ…オイ…」
男の声がどんどんフェードアウトしていく。この野郎、、、そんな覚悟でよくも――――
「…いいか、君は禁断の果実に手をつけようとした。あってはならないことだ。そして実際・・・この子は一生消えないトラウマを抱えることになった。ショタコンにとって禁忌だよ、君。ショタを傷つけるのは・・・君には、”罰”が必要だ。」
そう言って男の両手を握る。そして…一気に握りしめる!!!
「ぎゃああ!」と断末魔をあげる男。手のひら全部の骨をめしゃくしゃにしてやった。ショタを害そうとする手なんかいらねぇだろ。けどなぁ、こんなんじゃ俺は収まらねぇんだよ。よくもショタに恐い思いをさせやがったな。
「さあ、もう一発くらい――――」
・・・と、拳を振り上げようとしたが、脳内に一瞬少年の顔がちらついた。
「(・・・いや、これ以上やったら、逆に彼を怖がらせてしまうかもしれない。それは、絶対にいけない・・・・)」
後ろの少年に目を向ける。少年は一瞬ビクッと怯える仕草を見せたが――――
「・・・もう大丈夫。大丈夫…おケガはありませんか?少年」
…紳士としての選択を優先させた。できる限り、落ち着いた口調で語りかけると、一瞬ぽわーんとした表情を浮かべたが、最終的に静かにうなずいてくれた。・・・やはりかわいい。エロい。
「・・・さて、君の処遇だが・・・・」
「アッ…ア…」
「・・・この辺にしといてやる。あとは…サツに任せるさ。君はこの感じだと…数人殺してる。間違いなく死刑だが…まぁ、執行日までムショ飯食って、生きて、反省することだな」
「…ハイ」
間もなくして、緊急停止していた車両に警察の機動隊が乗り込んできた。だが、当人は既に無力化されていたので、その殆どがあっけにとられながら男を連行していった。
俺も俺で・・・まぁ、こんなほんにゃら仮面みたいなナリだ。当然職質受けるわな。…てか変身解けねぇ。
俺の場合、一応ステゴロとはいえナイフを砕いた時点である程度無力化しているわけだから、それ以降にやった「手のひらぶっこわし」は過剰防衛になり得る。
それ追及されたらちょっとまずいなーとか思いながら話を続けていたが・・・あの少年、意外と弁がたつんだ。小脇から出てきたと思えば、あの年齢で「もし他にもナイフ持ってたらどうするんですか!」・・・なんてさ。可愛い上に頭もキレるだなんて・・・なおさらエロいじゃないか!!!
そんなこんなで、口裏合わせみたいになってしまったが、俺はなんとか解放してもらえた。
・・・さて、名残惜しいが、俺にはまだ上司の叱責が待っている。あの可愛らしい少年ともお別れだ。
職質での弁明に一言礼を言うと、少年から声が返ってくる。
「助けてくれてありがとうございます!!ヒーローのお兄さん!!!」
・・・これ以上の喜びはない。やばい、泣けてきた…。ありがとう、ありがとう・・・愛しのショタちゃん・・・・!!
すると同時に、変身が解ける。一体何がトリガーなんだ。…てかこれはそもそも何なんだ・・・これは。謎は深まるばかりである。
「どちらにせよ、会社行ってから、だな・・・いや待てよ、”今回の事件で遅れました”っつったらワンチャン許してくれるんじゃね・・・・?」
ショタの笑顔と淡い期待を抱いて、再び電車に乗り込む。
俺は少年の笑顔を守る絶対紳士、「ショタコンマン」。ショタ魂胸に、今日も戦う―――――
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