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春野高校2年3組
春野高校2年3組
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春野高校2年3組 生徒名簿
1,安達成美 1人目の犠牲者
2,伊藤周平
3,大野華
4,小野拓弥
5,笠原涼太
6,菊池美琴
7,小林遥香
8,小林聡太
9,小島祐希
10,佐藤未希 不登校 犯人疑惑
11,佐藤みさき 犯人疑惑
12,佐藤優人 犯人疑惑
13,佐藤玲奈 犯人疑惑
14,須田怜音
15,高橋翔平 投票の主催者
16,高橋美月
17,髙橋らら
18,手嶋竜斗
19,富田綾央 主人公
20,中島大河
21,中村樹
22,中村陽菜
23,野々村新
24,林康大 副級長
25,本田美波 級長
26,三上祐太郎
27,桃田晴翔
28,山口竜磨 謎の少年
29,山崎光輝
30,山田七菜香
31,吉田歩夢
32,吉田陸哉
プロローグ
いつもは目覚ましなんて聞こえないのに、今日はなぜかはっきりと聞こえた。お母さんの機嫌もいいみたいだし、今日は何か特別いいことが起こるのだろう、そんな予感がして期待を胸に学校へと向かった。週の初めの月曜日に、こんなにも学校へ向かう足取りが軽いなんてどうかしてる。僕は神にでもなったのだろうか。
馬鹿馬鹿しい考えに行き着いた頃には、学校が目の前まできていて、生徒たちは吸い込まれるかのように校門をくぐっていく。僕もその生徒たちの波に飲まれるように、その線を超える。
教室に入ると真っ先に黒板へと目がいった。いつもと違う雰囲気が二年三組に漂っていることくらい、鈍感な僕でもわかった。
『犯人は佐藤』
白いチョークでそうでかでかと書かれている。その文字は感情に身を任せて書いたのか、とても乱雑でぶっきらぼうで、そう簡単には消し取れないほどに、何層にもわたって濃く塗りつぶされていた。
その文字から溢れ出る不穏な空気に、僕は思わず隣の席の女の子(菊池美琴)に話しかけた。
「どうかしたの?」
微かに震えているようにも見える菊池は、ゆっくりを顔を上げ、前方の人だかりの方へと目をやった。
「安達さんが…」
それだけ言うとまた、虚ろな表情を浮かべて下を向いた。
いつもだったら教室の中心に大きな人だかりと、それぞれ色んなところに小さな人だかりができているが、今日に限っては安達の席を囲うように大きな人だかりが一つ、できているだけだった。
そこにいったら何かが分かるかもしれない。しかし、何というか、近寄るんじゃねぇオーラが僕の足に重荷をつける。それでも僕の心の中の探究心が、真実を知りたくてうずうずしているように感じた。
(僕はただのクラスメイト…人だかりに魅せられ寄ってきた ただの蝶だ )
そう周りに目で訴えながら、いちばんは自分に言い聞かせながら、平常心を取り繕って歩みを進める。
安達の席が近づくのと比例して鼓動が高鳴っているのがわかったけど、気づかないふりをした。少しずつ安達の席が見えてくる。
(なんの花だ…?)
安達の席には、薄ピンク色をした花瓶の中に白い花が一本添えられていた。そのすぐ近くには人気キャラクターのキーホルダーがついたピンクの携帯電話。あれは安達のものだ。
きゃぁぁああ!
突然教室内に、声にならない誰かの悲鳴が響き渡った。
全員がそちらに視線を向ける。1人のクラスメイトが安達の携帯を持って震えている。
「こ、これ…」
そう言って、1人でも多くの人に見えるように携帯を高くあげると電源ボタンを押した。
『たすけて』
「な、なんだよこれ…」
安達の携帯のロック画面には、コンクリートのような背景に赤黒い液体で描かれたような四文字。その四文字は安達の文字のようにも見えるし、血液で書かれているようにも見える。女子の話では、数日前までは仲の良い友達とのプリクラの写真が携帯のロック画面だったらしい。
安達の席で何かが動いたような気がしてそちらを注視する。机の真ん中にそっと置かれた花瓶に刺さった花から、一枚花弁がはらはらと地面に落ちていた。
「スミレ」
僕の心の声を読み取ったように、安達の席とは反対の席に腰をかける“山口竜磨“が口を開いた。
「スミレの花言葉は『愛』、白いスミレの花言葉は『乙女の死』。安達さんを愛するものによる殺人ってとこかな」
竜磨の声はとても小さかったが、聞こえなかった生徒はいないだろう。僕の脳内にもうるさいほどに響いている。鳥肌が止まらなかった。
「っふざけないで!」
安達と仲の良かった佐藤玲奈が声を荒げて腰から崩れ落ちた。
「そんな…成美がそんな…そんな…」
玲奈はその後を言葉にすることなく、声を上げて泣き出した。
いつも一番に登校するはずの安達がいないこと。そしてその安達の席には『乙女の死』という意味を持つ白いスミレが添えられていたこと。黒板には大きく『犯人は佐藤』と書かれていること
この出来事が、そこまでよくなかったクラスの仲をもっと引き裂いていくことになる。
1,安達成美 1人目の犠牲者
2,伊藤周平
3,大野華
4,小野拓弥
5,笠原涼太
6,菊池美琴
7,小林遥香
8,小林聡太
9,小島祐希
10,佐藤未希 不登校 犯人疑惑
11,佐藤みさき 犯人疑惑
12,佐藤優人 犯人疑惑
13,佐藤玲奈 犯人疑惑
14,須田怜音
15,高橋翔平 投票の主催者
16,高橋美月
17,髙橋らら
18,手嶋竜斗
19,富田綾央 主人公
20,中島大河
21,中村樹
22,中村陽菜
23,野々村新
24,林康大 副級長
25,本田美波 級長
26,三上祐太郎
27,桃田晴翔
28,山口竜磨 謎の少年
29,山崎光輝
30,山田七菜香
31,吉田歩夢
32,吉田陸哉
プロローグ
いつもは目覚ましなんて聞こえないのに、今日はなぜかはっきりと聞こえた。お母さんの機嫌もいいみたいだし、今日は何か特別いいことが起こるのだろう、そんな予感がして期待を胸に学校へと向かった。週の初めの月曜日に、こんなにも学校へ向かう足取りが軽いなんてどうかしてる。僕は神にでもなったのだろうか。
馬鹿馬鹿しい考えに行き着いた頃には、学校が目の前まできていて、生徒たちは吸い込まれるかのように校門をくぐっていく。僕もその生徒たちの波に飲まれるように、その線を超える。
教室に入ると真っ先に黒板へと目がいった。いつもと違う雰囲気が二年三組に漂っていることくらい、鈍感な僕でもわかった。
『犯人は佐藤』
白いチョークでそうでかでかと書かれている。その文字は感情に身を任せて書いたのか、とても乱雑でぶっきらぼうで、そう簡単には消し取れないほどに、何層にもわたって濃く塗りつぶされていた。
その文字から溢れ出る不穏な空気に、僕は思わず隣の席の女の子(菊池美琴)に話しかけた。
「どうかしたの?」
微かに震えているようにも見える菊池は、ゆっくりを顔を上げ、前方の人だかりの方へと目をやった。
「安達さんが…」
それだけ言うとまた、虚ろな表情を浮かべて下を向いた。
いつもだったら教室の中心に大きな人だかりと、それぞれ色んなところに小さな人だかりができているが、今日に限っては安達の席を囲うように大きな人だかりが一つ、できているだけだった。
そこにいったら何かが分かるかもしれない。しかし、何というか、近寄るんじゃねぇオーラが僕の足に重荷をつける。それでも僕の心の中の探究心が、真実を知りたくてうずうずしているように感じた。
(僕はただのクラスメイト…人だかりに魅せられ寄ってきた ただの蝶だ )
そう周りに目で訴えながら、いちばんは自分に言い聞かせながら、平常心を取り繕って歩みを進める。
安達の席が近づくのと比例して鼓動が高鳴っているのがわかったけど、気づかないふりをした。少しずつ安達の席が見えてくる。
(なんの花だ…?)
安達の席には、薄ピンク色をした花瓶の中に白い花が一本添えられていた。そのすぐ近くには人気キャラクターのキーホルダーがついたピンクの携帯電話。あれは安達のものだ。
きゃぁぁああ!
突然教室内に、声にならない誰かの悲鳴が響き渡った。
全員がそちらに視線を向ける。1人のクラスメイトが安達の携帯を持って震えている。
「こ、これ…」
そう言って、1人でも多くの人に見えるように携帯を高くあげると電源ボタンを押した。
『たすけて』
「な、なんだよこれ…」
安達の携帯のロック画面には、コンクリートのような背景に赤黒い液体で描かれたような四文字。その四文字は安達の文字のようにも見えるし、血液で書かれているようにも見える。女子の話では、数日前までは仲の良い友達とのプリクラの写真が携帯のロック画面だったらしい。
安達の席で何かが動いたような気がしてそちらを注視する。机の真ん中にそっと置かれた花瓶に刺さった花から、一枚花弁がはらはらと地面に落ちていた。
「スミレ」
僕の心の声を読み取ったように、安達の席とは反対の席に腰をかける“山口竜磨“が口を開いた。
「スミレの花言葉は『愛』、白いスミレの花言葉は『乙女の死』。安達さんを愛するものによる殺人ってとこかな」
竜磨の声はとても小さかったが、聞こえなかった生徒はいないだろう。僕の脳内にもうるさいほどに響いている。鳥肌が止まらなかった。
「っふざけないで!」
安達と仲の良かった佐藤玲奈が声を荒げて腰から崩れ落ちた。
「そんな…成美がそんな…そんな…」
玲奈はその後を言葉にすることなく、声を上げて泣き出した。
いつも一番に登校するはずの安達がいないこと。そしてその安達の席には『乙女の死』という意味を持つ白いスミレが添えられていたこと。黒板には大きく『犯人は佐藤』と書かれていること
この出来事が、そこまでよくなかったクラスの仲をもっと引き裂いていくことになる。
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