281 / 342
竜魔決戦編
開幕突撃
しおりを挟む
クレイス、リベラ同盟軍三万対ヴァイオレットの軍七千の戦いが遂に始まった
ヴァイオレット達は一気に丘を駆け下りて大軍へと向かっていった
『よし、作戦通りに行くぞ!』
『任せたよ!』
丘を下り敵が待ち構えている数百メートル先まで来ると、ライオネルの合図により一つに固まっていた軍が二つに分かれた
ヴァイオレット、ライオネルの二人を先頭に槍のような陣形へと変化した
『来るぞ!重装兵構え!魔法部隊!補助魔法!』
突撃してくる獣人達に対して魔法によって強化された重装備の兵士達に盾を構えさせ勢いを止めようとする
残り百……五十……十……そして二つの隊が同時に敵軍と激突する
『行くぞお前らぁ!』
『おお!』
『ぐわああ!』
『ハッ!随分と軽いな!その程度じゃ俺様を止められないぞ!』
ライオネルとそのすぐ後方にいた猿よりも筋力のあるゴリラと呼ばれる獣人達が衝突し、強化された重装兵をものともせずそのままの勢いで敵陣へと突入していった
ガオウ達と戦っていた三人が戦えるのは知っていたがライオネルの戦う姿を見るのはこれが初となる
獣王国の王は世襲制ではなく、選び抜かれた者達が王の座を巡り戦って勝ち取るものらしい
あの者達の上に立っているのだから弱いわけではないというのは分かっていたが、他の者とは一線を画す力があった
『凄いね。こっちも負けてらんないよ!』
同時に衝突したヴァイオレット達の部隊も悠々と侵入し中へと進んでいく
敵は横に広く布陣していた。それに対してヴァイオレット達は相手の陣形の一点を叩き、そこから中へと進んでいく戦いを選んだ
『こちらの作戦を読まれたか?しかしその程度の数で侵入しても途中で力尽きるだけだ!すり潰してやれ!』
クロウドは相手と接敵したタイミングで横に布陣していたリベラの軍に動いてもらい、相手を挟み込み逃げ場を無くしてすり潰そうと考えていた
相手が自らその状況に陥ってくれたので遠慮なく仕留めにいく
だが相手はすり潰されるどころかこちらの兵士達を倒して進軍していっていた
『おかしい。個々の力が上でもあの中で戦えば消耗し続けて限界がくるはず……ん?なんだあの動きは』
『そろそろ交代だ!外側のやつと変わってやれ!』
『おお!』
クロウドが見たのは外側にいた者達が内側にいた者と配置を交換している姿だった
外側にいる者が敵と戦っている間、内側にいる者達が体力を回復をしまた外側にいる者と変わる
こうすることで勢いを落とすことなく進むことができるというわけか
『少々相手を侮っていたようだ。ワイバーン騎兵を出して中にいる奴らを攻撃しろ』
『ハッ!』
ヴァイオレット達は一気に丘を駆け下りて大軍へと向かっていった
『よし、作戦通りに行くぞ!』
『任せたよ!』
丘を下り敵が待ち構えている数百メートル先まで来ると、ライオネルの合図により一つに固まっていた軍が二つに分かれた
ヴァイオレット、ライオネルの二人を先頭に槍のような陣形へと変化した
『来るぞ!重装兵構え!魔法部隊!補助魔法!』
突撃してくる獣人達に対して魔法によって強化された重装備の兵士達に盾を構えさせ勢いを止めようとする
残り百……五十……十……そして二つの隊が同時に敵軍と激突する
『行くぞお前らぁ!』
『おお!』
『ぐわああ!』
『ハッ!随分と軽いな!その程度じゃ俺様を止められないぞ!』
ライオネルとそのすぐ後方にいた猿よりも筋力のあるゴリラと呼ばれる獣人達が衝突し、強化された重装兵をものともせずそのままの勢いで敵陣へと突入していった
ガオウ達と戦っていた三人が戦えるのは知っていたがライオネルの戦う姿を見るのはこれが初となる
獣王国の王は世襲制ではなく、選び抜かれた者達が王の座を巡り戦って勝ち取るものらしい
あの者達の上に立っているのだから弱いわけではないというのは分かっていたが、他の者とは一線を画す力があった
『凄いね。こっちも負けてらんないよ!』
同時に衝突したヴァイオレット達の部隊も悠々と侵入し中へと進んでいく
敵は横に広く布陣していた。それに対してヴァイオレット達は相手の陣形の一点を叩き、そこから中へと進んでいく戦いを選んだ
『こちらの作戦を読まれたか?しかしその程度の数で侵入しても途中で力尽きるだけだ!すり潰してやれ!』
クロウドは相手と接敵したタイミングで横に布陣していたリベラの軍に動いてもらい、相手を挟み込み逃げ場を無くしてすり潰そうと考えていた
相手が自らその状況に陥ってくれたので遠慮なく仕留めにいく
だが相手はすり潰されるどころかこちらの兵士達を倒して進軍していっていた
『おかしい。個々の力が上でもあの中で戦えば消耗し続けて限界がくるはず……ん?なんだあの動きは』
『そろそろ交代だ!外側のやつと変わってやれ!』
『おお!』
クロウドが見たのは外側にいた者達が内側にいた者と配置を交換している姿だった
外側にいる者が敵と戦っている間、内側にいる者達が体力を回復をしまた外側にいる者と変わる
こうすることで勢いを落とすことなく進むことができるというわけか
『少々相手を侮っていたようだ。ワイバーン騎兵を出して中にいる奴らを攻撃しろ』
『ハッ!』
18
あなたにおすすめの小説
最強剣士が転生した世界は魔法しかない異世界でした! ~基礎魔法しか使えませんが魔法剣で成り上がります~
渡琉兎
ファンタジー
政権争いに巻き込まれた騎士団長で天才剣士のアルベルト・マリノワーナ。
彼はどこにも属していなかったが、敵に回ると厄介だという理由だけで毒を盛られて殺されてしまった。
剣の道を極める──志半ばで死んでしまったアルベルトを不憫に思った女神は、アルベルトの望む能力をそのままに転生する権利を与えた。
アルベルトが望んだ能力はもちろん、剣術の能力。
転生した先で剣の道を極めることを心に誓ったアルベルトだったが──転生先は魔法が発展した、魔法師だらけの異世界だった!
剣術が廃れた世界で、剣術で最強を目指すアルベルト──改め、アル・ノワールの成り上がり物語。
※アルファポリス、カクヨム、小説家になろうにて同時掲載しています。
長女は家族を養いたい! ~凍死から始まるお仕事冒険記~
灰色サレナ
ファンタジー
とある片田舎で貧困の末に殺された3きょうだい。
その3人が目覚めた先は日本語が通じてしまうのに魔物はいるわ魔法はあるわのファンタジー世界……そこで出会った首が取れるおねーさん事、アンドロイドのエキドナ・アルカーノと共に大陸で一番大きい鍛冶国家ウェイランドへ向かう。
魔物が生息する世界で生き抜こうと弥生は真司と文香を護るためギルドへと就職、エキドナもまた家族を探すという目的のために弥生と生活を共にしていた。
首尾よく仕事と家、仲間を得た弥生は別世界での生活に慣れていく、そんな中ウェイランド王城での見学イベントで不思議な男性に狙われてしまう。
訳も分からぬまま再び死ぬかと思われた時、新たな来訪者『神楽洞爺』に命を救われた。
そしてひょんなことからこの世界に実の両親が生存していることを知り、弥生は妹と弟を守りつつ、生活向上に全力で遊んでみたり、合流するために路銀稼ぎや体力づくり、なし崩し的に侵略者の撃退に奮闘する。
座敷童や女郎蜘蛛、古代の優しき竜。
全ての家族と仲間が集まる時、物語の始まりである弥生が選んだ道がこの世界の始まりでもあった。
ほのぼののんびり、時たまハードな弥生の家族探しの物語
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる