第二の人生、冒険者でガンバる!ー其処は、好きなゲームの世界でしたー

哭婪ねこかん

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EP.001 大好きなゲーム世界へ!?

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仕事が早く終わり、最近ハマったRPGゲームの続編が出ているという情報があって駅前へと急いで向かっていた。

最近ハマったRPGゲームというのは、“ユグドラ・テイルズ”というタイトルで“生きる意味”と“正義と悪”をテーマにしたRPG系のゲームだ。


内容というのは、男主人公が記憶喪失で浜辺に倒れていてヒロインが見つけて介抱する事から始まる。

ヒロインが、帝国に狙われてしまい暮らしていた村が焼き払われてしまって二人は村から追い出される。


そこからは、よくある内容なのだが最後が何とも言えない。

最後の選択肢で、主人公がヒロインの代わりに人柱となり世界を救うのだがヒロインは一人で、主人公との間に出来た男の子を育てるという話だ。


(あのゲームの続編って事は、どっちのエンディングになったのだろうか?)
(やっぱり、二人とも存命していない方とか?それか、結構あとの物語なのだろうか?)

「流石に、存命していて子供がいるバージョンはしないだろうなぁ」


続編の内容を色々と考察しながら歩いていると、駅前に近付いていくにつれに騒がしくなり何だろうと思い急いでみる。


「なんだよ……、これっ……」


駅前に辿り着くと、其処ら中に倒れている人や血を流して動けない人達が視界に入り、何が起きたのか理解するのを遅れていた時だった。

身体は咄嗟に無意識に、目の前でナイフを振りかざす男と幼い女の子の姿を見てナイフの男に抱きつき、女の子に逃げるように言った時だった。


(何をやっているんだろう、自分は……)


正気に戻った時には、既に手遅れだった。

ナイフの男が抵抗した時の拍子に、自分の身体にナイフが刺さっていて男がナイフを抜いた事によって、自分の身体から溢れてくる赤い液体に目が奪われていた。


「う、そ……だろ……っ」


そのまま地面へと倒れて、薄れていく意識の中で幼い女の子が居ない事に安堵して瞳を閉じて意識は完全に暗転していた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー


目を覚ませば、其処は真っ白な部屋で淡い水色の花の群生地帯なのかと言いたくなるぐらいに、その花で出来た花畑だった。


「えっと……、天国なのだろうか?いや、そもそも……俺って死んだのか!?」

《ごめんなさい、貴方を死なせる予定じゃなかったのに……くしゃみをした拍子に、貴方の名前を消しちゃったのです》

「くしゃみで!?……えっと?」


声がした方を振り向くと、目の前には白い光の球体が浮いていて光の翼を生やしていた。


《私は、星神と言います》
《貴方の世界では、神様と呼ばれている存在とでもいいましょうか?》

「えっと、その神様が…………くしゃみをして、間違って俺の名前を消したと……?」

《ご、ごめんなさいっ!》
《神様も、花粉症を患っていて……丁度、くしゃみをっ》


なんというか、どうツッコミをしたらいいのか悩んでいたが起きた事は仕方ないのだろう。


「で、戻れるのか?」

《いえ、もう貴方の肉体は失っているので……元の世界には戻せないのと、名前をつけ直す事が不可能なのです》
《ですが、別の世界へと名前を変えて転生をするのは可能です》

「あー、……なんというか……テンプレな感じなんだな……」


よくある小説の要素と同じで、同じ世界への転生は不可能になっているんだなと感じていたが転生をしないと何も始まらないので承諾した。


《お詫びとして、四つほど願いを聞きます》

「願い?」

《はい……、私のくしゃみで貴方を死なせてしまったので……私の出来る範囲で、貴方の今後の人生に役立たせて頂きたいのです》

「願いねぇ……、んじゃーまずは……“全能力の底上げ”」


体力や魔力とか、生きるのには高い能力のが生き残りやすくなる。

ただ、これは自分も努力してコントロールするためにも訓練とか勉強とかもしないといけない。


「やり込み要素があれば、そんぐらいはいいだろうし……コントロールして、周りに迷惑かけなければいいだけだ」

《では、二つ目は?》

「様々な武器が変形して使えるような、そんな職業というか能力がいい」

《では、三つ目は?》

「んーと、とりあえず治療系が扱えたらいいな!しかも、反転して傷の再生とか身体能力を低下させたりとか!」

《…………エグいですね……、それで……四つ目は、どうしますか?》


星神が最後の四つ目を聞いてきて、悩んだが“アレ”を自分でも扱えたら格好いいだろうなーと言う軽い気持ちで思い付いた。


「じゃあ、“絶対なる捕食者”っていう力かな?なんか、影で色々と喰って能力を授かったり自分の命のストックにしたり?」

《……わかりました、それでは言われた通りの能力を授けます》
《其処の穴から、異なる世界へと転生が出来ます》


目の前には、真下へと落ちるような真っ黒な空間が開いていて近くへと近寄ると変な声が聞こえてきそうな雰囲気である。


「ありがとうな、神様!これから、第二の人生を謳歌してくるぜ!」

《どうか、楽しき人生を……心から、祈ってますよ》


星神へと笑ってから、目の前にある大きな暗い穴へとジャンプして中へと入り落ちていくと同時に、自分の意識を暗転させていく。








暖かい何かに包まれて、目を覚ましてみる起き上がると大きなベッドの上で寝ていたようで背伸びをしてから、自分の手を見つめると明らかに小さいため本当に転生をしたというのが理解できた。

ベッドから降りようとした時に、部屋に置かれていた鏡が視界に入って自分の姿に驚いていた。

淡いピンクの髪色に、少しハネっ毛のショートに青いウサミミ風のリボンをしていて、翠の瞳をしている幼い女の子だった。


「えっ?えぇええええっ!?」


騒がしい程の足音がしたと同時に、部屋の扉が勢いよく扉が開くと濃いめの灰色の髪色で、ロングポニーテールに翠の瞳をしている男性が立っていて、少女は驚愕の表情をして固まっていた。


(え、えぇっ!?……どうみても、見覚えがあるぞ!?)

「ユミル!?何かあったのかっ?」

「……だ、だいじょうぶ……」

「本当に、か?父さんは、ユミルが心配で…」

(って……、親父かよ!?ちょっと、待てよ!……じゃあ、俺は……“ユグドラ・テイルズ”の主人公であるレックスの子供かよ!?)


ユミルは混乱しながらも、父親であるレックスを宥めていると扉の方で少し濃いめの淡いピンクの髪色で、ロングストレートに青の瞳をしている女性と少し濃いめの灰色の髪色で、ウルフカットに青の瞳をしているユミルより少し年上の男の子が、呆れながら立っていた。


「レックス、過保護過ぎよ」

「ヴィオラっ、だけど……」

「父さんは、本当に……うざいね」

「エミルまでっ……!?」


レックスがヴィオラとエミルの言葉で撃沈している間に、ユミルは心の中では歓喜を感じていた。


(これは、完全に“ユグドラ・テイルズ”の世界じゃないか!)

(しかも、主人公とヒロインが存命していて……子供がいる!)

(それでいて、俺も二人の子供というっ……!ありがとうっ、神様っ!!)




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