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さがしみち
さがしみち④
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次の日は、帰宅するために電車に乗ってすぐだった。
ある程度覚悟はしていたので貴方は恐怖は感じなかったが、この鮮明なイメージが白昼夢とは思えなかった。
石段といっても、手積みされた自然の加工されていない石の隙間に泥を流し込んだようなものだった。
また、整備されていない木々の枝が時々せり出していたり、倒木によって道の半分がふさがれている所もある。
捨てられた廃寺院か、それとも山城に続いているのかもしれない。
しばらく歩いていくと少し開けた広場のような所にたどり着く。
仏閣だと思ったのは、入り口に鳥居がなかった為だ。
実際には古い神社で、すでに鳥居が朽ち果てて無くなっていたという可能性もある。
開けた場所は、おそらく展望のために設けられたものでそれほど高い山ではないものの、遠方まで景色を見渡すことができた。
ごく自然、にこの景色をスマートフォンで写真でおさめれば探索の手掛かりになるのではと考え鞄から取り出す。
そこからの景色には見覚えがあった。
一度も訪れたことがない景色。
そこには、今の時代には似つかわしくない一昔前の小さな集落があった。
周囲を山に囲まれ盆地のような場所で、ビルや背の高いビルは一切ない。
茅葺の家屋が2,3軒申し訳程度に集まっている場所があり駅もなければ舗装された道路もない。
もちろん電柱などもなく、この村は果たして人間が生活できる最低限のインフラを備えているのかどうかも怪しかった。
少なくとも現代の日本にこのような山村が存在しているとはとうてい思えない。
カメラを構えたところで、現実に引き戻される。
貴方はいつのまにか、最寄りの駅に降り立っており時刻表の前で直立しながらカメラを構えていた。
周囲の人も不審に思うほどに、もうずいぶんと長くそこに立っていた。
時刻を確認する17:50だった。
歩いてきた時間を考えると短いかもしれないが現実には、電車に乗てこの駅に降り立ってからも30分は立っていたことになる。
それならば、もういっそ目覚めたときには帰宅していてくれてもいいようなものだが無意識下でできる行動にも限度があるのだろう。
いっきに疲れが押し寄せてきて、貴方はベンチに座り込む。
息を整えて、その場で先ほどの風景と一致する場所がないか検索を試みる。
なんとなく、現代ではなく20~30年前ではないかと目星をつける。
ダムに沈んだ村の風景や限界集落となってしまった今は失われた山村の写真を探してみたが見つからない。
そのまま帰宅するなり、風呂にも入れずしばらくぐったりとソファに横になっていた貴方はLINEの通知に気付く。
それは、見知らぬアカウントが友だち登録を要求するものであった。
「はじめまして、スヴィンといいます。明日はよろしくお願いします」
貴方は丁寧なあいさつメッセージを受け取る。
ある程度覚悟はしていたので貴方は恐怖は感じなかったが、この鮮明なイメージが白昼夢とは思えなかった。
石段といっても、手積みされた自然の加工されていない石の隙間に泥を流し込んだようなものだった。
また、整備されていない木々の枝が時々せり出していたり、倒木によって道の半分がふさがれている所もある。
捨てられた廃寺院か、それとも山城に続いているのかもしれない。
しばらく歩いていくと少し開けた広場のような所にたどり着く。
仏閣だと思ったのは、入り口に鳥居がなかった為だ。
実際には古い神社で、すでに鳥居が朽ち果てて無くなっていたという可能性もある。
開けた場所は、おそらく展望のために設けられたものでそれほど高い山ではないものの、遠方まで景色を見渡すことができた。
ごく自然、にこの景色をスマートフォンで写真でおさめれば探索の手掛かりになるのではと考え鞄から取り出す。
そこからの景色には見覚えがあった。
一度も訪れたことがない景色。
そこには、今の時代には似つかわしくない一昔前の小さな集落があった。
周囲を山に囲まれ盆地のような場所で、ビルや背の高いビルは一切ない。
茅葺の家屋が2,3軒申し訳程度に集まっている場所があり駅もなければ舗装された道路もない。
もちろん電柱などもなく、この村は果たして人間が生活できる最低限のインフラを備えているのかどうかも怪しかった。
少なくとも現代の日本にこのような山村が存在しているとはとうてい思えない。
カメラを構えたところで、現実に引き戻される。
貴方はいつのまにか、最寄りの駅に降り立っており時刻表の前で直立しながらカメラを構えていた。
周囲の人も不審に思うほどに、もうずいぶんと長くそこに立っていた。
時刻を確認する17:50だった。
歩いてきた時間を考えると短いかもしれないが現実には、電車に乗てこの駅に降り立ってからも30分は立っていたことになる。
それならば、もういっそ目覚めたときには帰宅していてくれてもいいようなものだが無意識下でできる行動にも限度があるのだろう。
いっきに疲れが押し寄せてきて、貴方はベンチに座り込む。
息を整えて、その場で先ほどの風景と一致する場所がないか検索を試みる。
なんとなく、現代ではなく20~30年前ではないかと目星をつける。
ダムに沈んだ村の風景や限界集落となってしまった今は失われた山村の写真を探してみたが見つからない。
そのまま帰宅するなり、風呂にも入れずしばらくぐったりとソファに横になっていた貴方はLINEの通知に気付く。
それは、見知らぬアカウントが友だち登録を要求するものであった。
「はじめまして、スヴィンといいます。明日はよろしくお願いします」
貴方は丁寧なあいさつメッセージを受け取る。
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