The Thunder:SENSE OF THE EAGLE ;異世界狩ろう録

なんよ~

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Ⅷ.アキラ、見える。

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 昼食を食べ終わった僕に、精霊さんが問う。







「次のご予定はどのようなもので。」







なにかを期待しているような口調である。







(う~~ん、そろそろ行くか。)







とトラウマに向き合う覚悟を決める。新戦力も加わり、狩りもスムーズになることを期待する。







「精霊さんって、雷の鷹だったよね。だったら俺もこうバーっと雷撃とか、魔術が撃てるのかな?」







ふと疑問に思っていることを質問してみる。







「はい、いずれは撃てるようになると思いますが、現時点では自然魔術熟練度が、まだまだ足りないので、使えるようになるには、かなり練習しなくてはなりません。後、付け足しですが、私は鷹ではなく鷲です。」







と答えてくれる。







無双までの道のりは、途方もなく長そうだ。まぁ、現実的に考えれば慣れない環境に来て、すぐ経験値もないのに魔術が使えるなんてセンスがあるか、ビギナーズラックじゃない限りありえないか、と自分なりの答えを出す。







「一応、使えると言えば使えますよ。」







と精霊さんが、僕を気遣う言葉をかけてくれる。







「えぇ!!まじで、どんなどんな!!」







とテンションが高くなり、どんな魔法か興味深々になる。







「それでは、魔術が使えるとイメージしてください、あなたはできる。できると。」







まるで、催眠術をかけられるかの如く、僕は自分に自己暗示をかける。すると、手から、ピリっと静電気が一瞬出る。一瞬出る。大事なことなので、二回言った。







「ん?このあとは?」







と僕は、思ったほどよりか出なかったのかと思い、精霊さんに聞くと







「大成功です。センスがよろしいようで。」







と子供をあやす様で褒めてくれる。







「えぇ・・・これだけですか。」







とガッカリとなるが、初めてなのだから当然かと、思い気を持ち直そうとする。







 すると、そのことを察したのか精霊さんが







「そう、ガッカリしないでください。まだ、精霊能力で、以心伝心以外にも、使えるスキルがありますから。」







と慰めてくれる。







「えぇ・・どんなの~?」







と疑い深くなった僕は精霊さんに悪態をつく。







「今使えるのは・・・鷲の固有精霊能力のひとつでイーグルビューというものです。まだ熟練度は低いようですが、使ってみますか?」







僕は即決で、







「もちろんです。」







すると、足元の近くの世界が少しだけ変わり、白い何かが薄っすらとだが浮き上がる。うわぁ、やばい奴見ちゃったと恐怖心が湧くが、







「違います。」







透かさず精霊さんがツッコむ。







「これは、私が見えている世界を一部共有しているのです。微弱ですが、生物が通った足跡が見えるようになりました。」







と答えてくれる。だが、すぐに元の景色に戻る。







「マナの消費はそれほど多くはないですが、長時間は使っていられません。」







これは便利なスキルをアキラは、手に入れたとナレーションが入りそうな能力だ。そして、そのスキルを使い、ウサギに出かけるのであった。



 身につけたイーグルビューを使い、近くの足跡をよく見てみるとウサギの足跡である。







その足跡を追っていく、足の向きに注意しながら追っていく。途中、ぷつりと足跡がなくなった。







「あれ・・・次はどこだ、見失ったか?あれおかしいな、足跡が消えてる。」







と僕は狼狽してしまう。







「落ち付いてください、宿主。これはウサギの習性です。周りをよく見てください。必ず違う足跡があるはずです。」







精霊さんが、落ち付いた声で、僕の冷静さを取り戻してくれようとする。気を取り直し、辺りをよく見るとあった。







途切れた足跡から、横に大きくジャンプしていた。それはウサギの生きるための知恵だった。もし、精霊さんに諭してもらわなかったら、確実に見失っていただろう。







自然のたくましさを感じとり、負けていられないと思う。そしてまた、足跡を追っていく。







その後、幾度か足跡が途切れることがあったが、なんとか見失わずに追っていく。







 イーグルビューを使って探している内に、白く浮き上がるビー玉を発見する。なんだこれ、と触ろうとしようとした瞬間、精霊さんが大事なことを言う。







「そちらは、ウサギの「糞」でございます。」







ピタリと手が止まる。イーグルビューを一旦やめて、よぉ~く観察する。はい、茶色です。はい、立派なう●こでございます。







(危なかった、もう少しで覚悟なく、う●こ触るところだった。)







とほっと安心するが、精霊さんから驚きの言葉が出る。







「それでは、宿主、臭いを嗅ぐか触るかして、糞の鮮度を確かめてください、比較的新しいものだと、周辺にいる可能性があります。」







(ん?精霊さん、今、何と?)







と僕はフリーズする。それでも、精霊さんは容赦なく、代っ子に難題を押し付ける。肉のためと思い、嗅ぐか触るかの究極の選択をし、嗅ぐことにする。







「くんくん、くっさ!!。」







と臭いを嗅ぐと、精霊さんが糞の結果を答える。







「多分、ごく最近の糞です。」







聞きましたか?ごく最近ですって、ジャスト・ナウ・う●こですって、それにしても多分って・・・。と内容に困惑しながらも精霊さんに問う。







「て、ことは近くに居る可能性が高いってこと?」







精霊さんが答える。







「多分、います。ここからは慎重に。」







多分ねぇ・・。まぁ、今は信じるしかないかと腹を括り、ここからは、慎重に行っていく。







 背を低くし、足音をたてないように進んでいく。







50mほど歩いただろうか、周りの景色に、溶け込んでいるウサギを発見する。まだ間合いに入っていない。ふと、あることを疑問に思う。







「精霊さん、今使える弓スキルとかあるの?」







と疑問を投げかけてみる。







「ないです。宿主の御武運をお祈りいたします。」







と素っ気ない反応をいただく。世の中そんなにうまくいかないと実感し、気合いを入れて近づく。







ウサギはまだこちらに気付いておらず、眠っている。







間合いに入り、矢を取り、弦を引く。これから、僕は命を奪う。そのことを再び実感する。だが、もう怖気づかない、覚悟はできる。







 矢を射る。その線はウサギに向かって飛び刺さる。ウサギは矢が刺さったまま逃げる。







その姿を追っていく。段々と、ウサギの足が遅くなっていき、そして、止まる。







僕はそれを捕まえ、止めを刺す。まだ慣れないが、前回よりかは抵抗感がない。







「ブスっ・・グチャリ・・ドボドボボボ・・・ドボォ・・。」







すると、精霊さんが







「宿主、お見事でございます。弓の熟練度も上がりました。」







とお褒めのお言葉を頂き、少し得意げになるアキラであった。
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