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正月。俺は炬燵に両足を突っ込み、毒にも薬にもならないお正月特番とやらをぼんやり眺めていた。
実家から送られてきたミカンを消費すべく、炬燵の天板に積み上げられたオレンジのピラミッドに手を伸ばす。
ミカンの皮、昨夜飲んだビール缶、年末年始で読み漁った小説達。その全てが片付けろと主張しているが、その程度では俺を炬燵から出すことは出来ない。
「ふぅ・・・・・・ん?」
得体の知れない倦怠感の中で、俺の目に一冊の小説が飛び込んだ。
そしてその直後、俺はおもむろに手をオレンジ色に伸ばし、ビール缶の上に置いた。
口角が上がるのを感じながら、確かな満足感を覚えた。
――アルミ缶の上にあるミカン
実家から送られてきたミカンを消費すべく、炬燵の天板に積み上げられたオレンジのピラミッドに手を伸ばす。
ミカンの皮、昨夜飲んだビール缶、年末年始で読み漁った小説達。その全てが片付けろと主張しているが、その程度では俺を炬燵から出すことは出来ない。
「ふぅ・・・・・・ん?」
得体の知れない倦怠感の中で、俺の目に一冊の小説が飛び込んだ。
そしてその直後、俺はおもむろに手をオレンジ色に伸ばし、ビール缶の上に置いた。
口角が上がるのを感じながら、確かな満足感を覚えた。
――アルミ缶の上にあるミカン
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